台湾歴代2位の大ヒット作「モンガに散る」の影には、あのスーパースターが…!?
2010年12月6日 16:20

[映画.com ニュース] ハリウッドや中国、香港の娯楽大作に興行ランキングを独占されていた台湾映画界に登場するや、またたく間に大ヒットを記録した「モンガに散る」。2010年度ダントツの興行収入第1位(台湾歴代第2位)となっただけではなく、アカデミー賞外国語映画賞・台湾代表にも選出。同作の誕生には、台湾が誇るスーパースターで歌手・俳優のジェイ・チョウの存在があった。
「突然彼から電話がかかってきてね。『どうだ? オレたちが幼かった時代の映画をつくろうよ。タイトルは“モンガ”だ。オレが金を出すし、主演もする』」と語るのは、名匠ホウ・シャオシェンの「風櫃(フンクイ)の少年」などに子役として出演し、“台湾ニューウェイブ”の代名詞的俳優としても知られたニウ・チェンザー監督(「モンガに散る」でも、黒社会を牛耳るボスのひとりとして出演)。同作は当初、チョウが旧知のニウ・チェンザー監督とのコラボレーションとして、製作と主演を務める企画だった。ところが、当時(04年)の台湾は不況のさなかで、製作はとん挫。その後、再開されることになったが、残念ながらチョウは「グリーン・ホーネット」の撮影のためにスケジュールの調整がつかず、主演を断念することに。チョウにしてみれば、出演を逃した作品が歴代大ヒットを記録したことになり、悔しい思いを招いたことになったかもしれないが、チェンザー監督は、作品誕生のきっかけをくれた恩義は忘れなかった様子。エンド・クレジットにはしっかりとチョウの名が、企画者のひとりとして残されている。
同作は、11月20日に開催された“台湾のアカデミー賞”第47回台湾金馬奨で、主人公“モスキート”を演じたイーサン・ルアンの最優秀主演男優賞のほか、音響効果賞、最優秀台湾映画新人賞(リー・リエ)の3部門を受賞。エントリーしているアカデミー賞・外国語映画賞の動向にも期待がかかっている。
80年代の台北の歓楽街モンガを舞台に、黒社会の抗争に巻き込まれていく5人の若者たちの姿を描いた「モンガに散る」は、12月18日から全国で公開。
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