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人生の中のユーモラスな部分に焦点を当てた「100歳の少年と12通の手紙」

2010年11月5日 14:56

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ジャン・コクトーの「オルフェ」を見て以来 映画監督になることを夢見ていたという
ジャン・コクトーの「オルフェ」を見て以来 映画監督になることを夢見ていたという

[映画.com ニュース] 「イブラヒムおじさんとコーランの花たち」「地上5センチの恋心」などで知られる、フランスの人気劇作家・小説家のエリック=エマニュエル・シュミットが、03年発表のベストセラー小説を自ら映画化した「100歳の少年と12通の手紙」が10月6日から公開となる。同作は、白血病を患い余命宣告をされた10歳の少年オスカーと、病院で偶然出会った宅配ピザ屋の女主人ローズの交流を描いた人間ドラマ。当初、自ら「映像化は無理」と決めつけていたそうだが、オスカーにローズを絡ませるアイデアを思いつき、映画化を決意したという。

「小説ではあくまでも子どもの視点で描かれていて、オスカーの手紙を中心に話が進むけど、映画で同じことをそのままやっていてはあまりにも痛ましいし、観客が入り込めないかもしれない。そこで脚色するにあたって、オスカーの手紙の中のいち人物に過ぎなかった毒舌のローズに焦点を当てて、彼女の心の変化を、オスカーのストーリーと並行して描くことにしたんです」

病院の子どもなどには無関心だったが、オスカーと出会い、人間的に成長していくローズ役には「ぼくのバラ色の人生」「メルシィ!人生」で知られる名女優ミシェル・ラロックを想定して脚本を書いた。 「オスカーは最初にローズを見たときに、彼女の粗暴さにものすごくひかれます。でもオスカーが見たローズは、ただ意地悪で乱暴なおばさんというわけではなく、その乱暴さのなかに優しいものを見たからこそひかれたのです。ミシェルには、荒々しさと同時に優しさや気品もある。ローズを演じるには欠かせない資質をすべて持っていたので、彼女は完ぺきでした」

映画は、余命宣告されたオスカーが死ぬまでの12日間を描く悲しいストーリーだが、映像の雰囲気は明るくファンタジックなのが対照的だ。

「自分の本も戯曲も映画も、深刻なものを軽いタッチで描くという意味では一貫しています。人生はもともと重く苦しいものだから、恐怖だとか、恐怖心を煽るものを取り除き、人生の中の楽しい部分、ユーモラスな部分を作品に残すことで人生そのものをとらえるようにしているんです」

映画を監督したのは、06年の「地上5センチの恋心」以来、2作目。だが、ふだん劇作家・小説家として文字を使って表現することに慣れているせいか、映像を組み立てる作業で悩み苦しむという。

「僕は映画を作るときには何でこんなにもへたくそなんだろうっていつも思います(笑)。自分で言うのもなんですが、戯曲や小説のセリフ、情景描写はそれなりにうまく書けるほうだと思うんですけど、それを音楽、美術、衣装、色彩、演技を合わせた映像として組み立てるときはからっきしダメ。きっと、僕の脳が文字を使う文筆家の脳になっているんでしょうね。でも演劇、小説、映画の3つを並行してやっていくのが僕の夢なので、うまく切り替えが出来るようになるのを待つしかないね」

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