榮倉奈々「のぼうの城」ヒロイン甲斐姫役で時代劇初挑戦
2010年9月8日 05:00
野村萬斎扮する主人公の成田長親が密かに思いを寄せる、忍城当主・成田氏長の娘・甲斐姫を演じる榮倉。誰もが見とれる美しい外見を持ちながら、百姓のかたき打ちのために自ら刀を握り、侍をも投げ飛ばす男勝りな一面を持つ紅一点のヒロインだ。
榮倉は今回が時代劇初挑戦。乗馬訓練や合気道の練習はもちろん、自らの役どころにまつわる歴史書を読み、共同でメガホンをとる犬童一心、樋口真嗣両監督から薦められた黒澤明監督の時代劇を見るなど、万全の準備で撮影に臨んだ。8月末からクランクインしており、早速華麗な乗馬シーンも披露しているという。
すっかり戦国時代のファンになったという榮倉は、「緊張や不安よりも、楽しみ、ワクワク感でいっぱいです。時間を超えて、当時の世界に生きている感覚を味わい、のびのびとお芝居ができたないいなと思っています」と意気込んだ。両監督も、「女優としてのスケール感や、ワイルドさと繊細さをあわせもつところが甲斐姫に通じているのではないかと思います。榮倉さん自身の穏やかなイメージに対する意外性や、時代劇が初めてということでの新鮮さにも期待しています」と話している。
同作は、第29回城戸賞を受賞した脚本「忍ぶの城」を、映画化を前提に小説として執筆した和田の文壇デビュー作。実話に基づくストーリーで、「のぼう様(でくのぼうの意)」と呼ばれ、領民からも慕われた忍城の城代・長親が、わずか500人の兵で石田三成率いる豊臣秀吉方2万人の大軍に対抗した姿をダイナミックに描く。
同作にはほかに佐藤浩市、山口智充、成宮寛貴らが出演。北海道・苫小牧の東京ドーム約20個分に相当する広大な敷地に日本映画史上最大規模のオープンセットを建設し、撮影が進められている。
2011年全国公開予定。