ジャッキー・チェン「これからの目標はアジアのデ・ニーロ」
2010年8月13日 19:29

[映画.com ニュース] 転校先でのいじめに苦しむ少年が、ひとりの師匠との出会いを通じて成長していく姿を描いた名作青春ドラマ「ベスト・キッド」(8月14日公開)が、四半世紀の時を超え、ウィル・スミスのプロデュースによってよみがえった。主演はスミスの息子ジェイデン・スミスとジャッキー・チェン。最初に出演オファーを受けた際、ジャッキーはこのリメイクに乗り気ではなかったという。
「今からちょうど2年前に、ウィル・スミスから『ベスト・キッド』をリメイクしたいという連絡をもらったんだけど、最初は『え、何で?』って感じだったよ。リメイクすべき映画ではないと思っていたからね。だけど、脚本を読んでみたら、舞台は中国・北京に変わっているし、空手の代わりにカンフーになっているし、キャラクターもよく描かれていた。そうなると断る理由はないよね」
実は、オリジナル作品のアクション描写には不満を持っていたというジャッキー。アクション監督も兼任した今作では、劇中の役どころ同様、主演のジェイデンを厳しく鍛え上げた
「80年代前半のオリジナル作品では、それほど空手がアメリカでは知られていなかったし、ドラマ重視だったからアクションは二の次だったように思う。だけど今は違う。僕の映画のファンは世界中にいるから、アクションを疎かにはできない。だからジェイデンにはカンフーのあらゆることを教えたよ。そして、彼は驚くべき早さで教えたことを理解し自分のモノにしていた。学習能力の高さには本当に驚かされたね」
そう語るジャッキーだが、ジェイデンには「訓練を継続すること」が一番重要だということを理解してもらいたかったそうだ。
「撮影が終わった後、『強くなりたければ、ジャッキー・チェンみたいになりたければ、ひとつしか道はない。それはただ訓練するだけだ。だからあきらめるな』という話をしたら、彼は『これからも訓練を続ける』と言って泣いていたよ(笑)。僕が若いころは、ただひたすら強制的に訓練させられ苦しい日々だった。それはなぜかというと、ブルース・リーやマイケル・ジャクソンのような未来の指標となる存在がいなかったからなんだ。だけど、ジェイデンには父親のようなスターになるという明確なゴールがある。それは僕にとって本当にうらやましいことなんだよね」
だが、今のジャッキー・チェンには、明確な目標がある。それは「アクションスターからの脱皮」だ。そのために今作にも出演した。
「随分前から、アクションスターの寿命は短いと考えてきた。だから、ここ10年では演技中心の映画に出てきたつもりだ。それでもアメリカにいると、『ラッシュ・アワー』の続編やら、香港から来たCIA捜査官とか刑事の話ばかりがくるから(笑)、より挑戦的な役がある中国の映画に出演することが自分の中で楽しくなってきたんだ。そんな中で、今回の映画は陰のある老人役でとてもやりがいがあった。今まで見せたことのないジャッキー・チェンを演じることができたと思う。僕の当面の目標は、アジアのロバート・デ・ニーロやクリント・イーストウッドのような存在になることなんだ。彼らのようになれば、70歳を過ぎても演技ができる。人生が続くかぎり、演技ができるなんてとても幸せなことだよ」
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