ベルリン映画祭閉幕 金熊賞はトルコ映画、最優秀女優賞に寺島しのぶ
2010年2月21日 13:39

[映画.com ニュース] 第60回ベルリン国際映画祭のクロージングセレモニーが2月20日(現地時間)に行われ、若松孝二監督作「キャタピラー」でヒロインを演じた寺島しのぶが最優秀女優賞を受賞した。寺島は大阪での舞台出演のために出席できなかったが、若松監督が寺島から届いた携帯メールを朗読。「60回目を迎えた記念すべき映画祭でこんな賞をもらえてとても感謝しています。すべての国から戦争がなくなることを祈っています」とのコメントに、会場から拍手が沸き上がった。
日本人の女優賞受賞は今村昌平監督作「にっぽん昆虫記」、羽仁進監督作「彼女と彼」の2作に出演して1964年に受賞した左幸子、75年の熊井啓監督作「サンダカン八番娼館 望郷」の田中絹代に続く3人目の快挙。同作は、第2次大戦中に中国戦線から四肢を失って帰還した夫に尽くす妻の姿を描き、寺島は献身的に夫の世話をしながら、次第に戦争に疑問を抱く妻を演じた。
そのほかの主な受賞結果は、金熊賞にトルコの森林地帯に住む父と息子の姿を描いた「Honey」、審査員特別賞にルーマニアの少年院を舞台にした「If I want to whistle, I whistle」。最優秀男優賞には、ロシア映画「How I Ended This Summer」で共演した男優ふたり(グリゴリ・ドブリギン、セルゲイ・プスケパリス)が戴冠し、スター不在のインディペンデントな面々が選ばれた。
一方の監督賞は、過去の淫行事件がらみで現在スイスで自宅拘束処分を受けているロマン・ポランスキーが、「The ghost writer」で受賞。登壇したプロデューサーは、「彼がここにいないのはとても残念。でもたとえ来ることができても、海外の映画祭に行くと逮捕されるから来なかっただろうと彼は言っている」とポランスキー特有のジョークで会場を湧かせた。
今年のクロージング作品は、長年の功績を称えられ特別功労賞に当たるベルリナーレ・カメラを授与された山田洋次監督の「おとうと」。山田監督は、上映前に行われた授賞式で、この映画でオマージュを捧げた市川崑監督について触れ「10年前、彼がもらったのと同じ賞を今日受賞することができてとても光栄。天国の市川監督に報告します」と語った。(佐藤久理子)
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