村上弘明、黒澤作品リメイク主演「願い叶った」
2010年2月19日 11:29
[映画.com ニュース] フジテレビ系で3月5日夜放送のスペシャルドラマ「悪い奴ほどよく眠る」に主演した俳優・村上弘明が2月18日、都内のフジテレビで会見を行った。黒澤明監督の生誕100年を記念し、1960年に三船敏郎主演で公開された名作映画をリメイクしたドラマ作品。「大学時代に黒澤監督の作品をオールナイトで見てから虜になり、今もDVDで何回も見ている。願いが叶った」と出演の喜びを語った。
原作映画と同様、父を自殺に追い込んだ社会の悪に毅然と立ち向かっていく主人公を描く物語に、現代風のアレンジが加わえられ、村上演じる主人公も一味違ったキャラクターとなった。「三船さんはクールな役だったけれど、真逆で荒々しく(社会に対する)怒りを前面に出した」とアピール。ラストも原作と異なるものとなっている。
黒澤監督が残した社会へのメッセージは共通。現代の日本社会に触れ「自殺者が年間3万人を超え、うつ病の人たちも非常に多い時代に、どんな状況でも生きていればなんとかなるんだと、そう訴える意味で今(リメイクを)やる意味がある」と熱く語った。「悪い奴ほどよく眠る」は、フジテレビ系で3月5日の夜9時放送。
この日、多数の共演実績がある俳優・藤田まことさんが死去。「本当に残念です。師匠であり先生でありこの世界で生きていく上での道筋を作ってくれた方でした」とコメントした。(映画.com×文化通信.com)