悪い奴ほどよく眠る
劇場公開日:1960年9月15日
劇場公開日:1960年9月15日
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「史上最高の映画」 コッポラ、スコセッシ、タランティーノら選出作明らかに
2012年8月8日村上弘明、黒澤作品リメイク主演「願い叶った」
2010年2月19日先日、裁判で判決の出た森友文書改ざんによる職員自殺。
裁判で自殺と文書改ざんの問題に、因果関係は認められず…
豊田商事の永野会長殺害事件、ライブドアの幹部の謎の自殺に続く、不可解な死に
よって、また事件がうやむやになる…
これらの人の死によって、どれだけの政治家や権力者が救われたか…
巨匠・黒澤明監督の「悪い奴ほどよく眠る」によって、日本の闇部が描かれた。
それから50年以上経っても、この国の闇世界の構造は、何も変わらない…1歩どころか
1ミリも進歩しない。
最後に、若い物が「こんな事が許されて、いい物かっ!!!」と絶叫する者が、今も
多くいる事を願う………
タイトルだけは知っていたけど、全くの初見。
1960年の黒澤作品は、戦慄のバッド・エンド。これはキツイ。フィルム・ノワールとして、今日的な過激な作品に慣れてしまった身からすれば、物足りなさも感じてしまうけど。このラストは衝撃的であり絶望的。
にしても思うのは。
暗黒社会に対する恐怖と同時に、憎悪を掻き立てるには、充分過ぎるほどの描写力であるわけです。黒澤明と言う映画史に残る巨匠の凄まじさを、まざまざと見せつけられた気分です。
復讐するには「悪」が足りない。悪を排除するには、それ以上の悪を行う覚悟が要る。って言うのでしょうか?
いやいや、それは違う、って信じてますけどね。
「夕べは一睡もしてないので」
⇒「悪い奴ほどよく眠る」の題字
つまりは、更に悪い奴が上に居るのだと示唆して終わる150分のモノクロ作品は、昭和35年の黒澤プロ設立の第一作。つまりは、黒澤明が、当時、一番描きたかったもの。
あれから60年。悪いヤツは多様化し、より巧妙になり、善人顔で甘言を弄し、我々の前に現われたりします。
それ以上の悪にならなければ、それを排除できない世界。それが現実なら、「それ以上に、巧妙に、善人顔で甘言を弄する」って言う手もありますね。
精巧緻密。日本人的で現代的。まさしく今にも当てはまる、ということは話の出来も相当ということ。長尺だけどこの程度はよくある、いやあったけど最近はもうない。人間がもう長尺に耐えられなくなってしまった。
黒澤プロダクション第一回作品。
Blu-rayで鑑賞。
東宝から独立した黒澤明監督が、自身のプロダクション初製作作品に選んだ題材は、当時世間を賑わせていた大企業と国が絡んだ汚職の実態に迫る、という骨太な社会派路線でした。
描写はリアルでありながら、エンターテインメント性も忘れず…。蜥蜴の尻尾切りで自殺した父親の復讐のために行動する西幸一を主人公に、スリルとサスペンスが炸裂しました。
冒頭の披露宴シーンで、背景説明を分かりやすくスマートにやってのけたかと思えば、後は最後までノンストップ、息も吐かせぬハラハラ・ドキドキの展開に手に汗握りました。
悪を追い詰めるためには、自らも悪に染まるしかないのか? ―目的と手段の相克に苦悩しながらも、ジワジワと標的を追い詰めていく西。しかし、敵はあまりにも巨大でした…。
闇深き権力構造に対して、個は無力なのか? 何故正義を貫徹することがこんなに困難なのか? ―苦い結末の後の、「これでいいのか!」という怒りの叫びも虚しく響き渡るのみ…。
決して表に出ることなく、利権を貪り、国民の血税を懐に納め、枕を高くして眠っている悪い奴には、指一本触れることさえ出来ないのか? ―今も昔も、全く不変な黒い機構…。
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