ぺ・ドゥナは火山噴火で冷や汗!是枝裕和監督「空気人形」会見&舞台挨拶
2009年6月19日 12:00

[映画.com ニュース] 「自虐の詩」で知られる漫画家・業田良家の「ゴーダ哲学堂 空気人形」を、「誰も知らない」「歩いても 歩いても」の是枝裕和監督が映画化した「空気人形」。6月18日、東京・渋谷の渋谷東武ホテルで記者会見が行われ、是枝監督、出演者のARATA、板尾創路が登壇した。
今年5月に開催された第62回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に正式出品された本作は、東京の古びたアパートで持ち主の秀雄(板尾創路)と暮らす空気人形(ぺ・ドゥナ)が、本来無いはずの心を持ったことから、秀雄の留守中に街へ繰り出して、レンタルビデオ屋で働く青年・純一(ARATA)に恋をするというラブストーリー。
長編2作目の「ワンダフルライフ」以降、オリジナルストーリーにこだわってきた是枝監督だが、「ビニールが破れてしぼんだ空気人形が、自分の好きな人の息で満たされていくシーンがとても官能的で、映画として見たいと思ったのが出発点」と原作に対する特別な思いを語る。また、カンヌ映画祭でのワールドプレミアについて聞かれると、「“人間同士の関係を描いた映画”と好意的に受け入れられた。前回(『DISTANCE/ディスタンス』)は難解な映画であまり取材が来なかったので、ARATA君と海辺で相撲を取るぐらい暇だったが(笑)、今回はずっと取材を受けていた」と確かな手応えを感じた様子で、監督とともに2度カンヌのレッドカーペットを歩いたARATAも大きく頷いていた。
空気人形の持ち主・秀雄を演じた板尾は、「この映画の話を初めて聞いたときは、ダッチワイフと暮らすアブノーマルな男を想像していたが、実際にラブドールと呼ばれる人形と暮らしている人たちはごく普通の人。だから普通に人間相手に接しているように演じようと思った」と役作りについて明かし、空気人形役のぺ・ドゥナのことは「本当にかわいくて家に持って帰りたいくらい。自分の性格上、撮影中はそっけなくしてしまって申し訳なかった。早く日本に来ないかな(笑)」と話した。
なお、滞在先のニューヨークから来日する予定だった主演のぺ・ドゥナは、ロシア・千島列島のサリチェフ火山噴火に伴う噴煙被害の影響で航空機に遅れが発生したため会見を欠席したが、その後の舞台挨拶にはなんとか間に合い、ホッとした表情で映画をPRした。
「空気人形」は今秋公開。
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