エンニオ・モリコーネ、タランティーノ監督の戦争映画に楽曲提供!
2008年11月20日 12:00
[映画.com ニュース] 「ニュー・シネマ・パラダイス」「アンタッチャブル」「海の上のピアニスト」……。映画音楽史上に残る名曲の数々を手がけてきたイタリア人作曲家エンニオ・モリコーネが、クエンティン・タランティーノ監督の新作戦争映画「イングローリアス・バスターズ」に、スコアを提供することが正式決定した。
タランティーノ監督が巨匠モリコーネの大ファンなのは有名な話。「キル・ビル Vol.2」ではマカロニウエスタンから「さすらいのガンマン」(66)と「続・夕陽のガンマン/地獄の決斗」(66)、「デス・プルーフ in グラインドハウス」ではジャーロ映画(伊製スリラー)から「歓びの毒牙(きば)」(70)、とモリコーネ作曲の映画音楽を使用している。だが、オリジナル曲を作曲してもらうのは今回が初めて。なお、タランティーノ監督は96年の「パルプ・フィクション」の際に、巨匠からスコアの作曲を断られた過去がある。
ブラッド・ピット、ダイアン・クルーガー、メラニー・ロラン、クリストファー・ワルツ、サミュエル・L・ジャクソン、マイク・マイヤーズ、マギー・チャンと国際派スターを集めた同作は、現在ドイツで撮影中。来年5月のカンヌ国際映画祭でのワールドプレミアが予定されている。
80歳ながら多忙を極めるモリコーネ本人が、米バラエティ誌に次のように語っている。「彼が撮影を終えるだろう来年2月から4月にかけての3カ月間で楽曲を完成させなければ、カンヌ出品には間に合わない。作曲にかける時間はあまりないんだ。彼が撮影を終える前に作曲に取りかかるか、作曲できないかのどちらかだがね」とのこと。タランティーノ監督の夢は100%実現するわけでもないらしい。