ジェームズ・キャメロン監督が「アバター」の映像革新を語る
2008年8月11日 12:00
[映画.com ニュース] 「ターミネーター」「タイタニック」などの大作映画を手がけたジェームズ・キャメロン監督の次なる3D超大作「アバター」について、同作で使われたその革新的な映像技術に関する5つのポイントを、米映画サイトSlash Filmに語った。
「アバター」では、実際の俳優の演技がバーチャル・カメラを通じて瞬時にコンピューター処理され、画面上でリアルタイムに、バーチャル・キャラクターの動きを見ることができる。「パフォーマンス・キャプチャー」と呼ばれる技術で、ロバート・ゼメキス監督作「ベオウルフ/呪われし勇者」でも同様の技術が使われた。
「サイマルカム」とは、いわゆる映像の合成。これにより実際の俳優の演技をバーチャル世界の背景に適合することができる。この技術はすでにさまざまな場面で使われてきており、スティーブン・スピルバーグ監督作「A.I.」などがその好例だが、今回はその進化系の「サイマルカム」が使用されているという。
俳優たちは演技する際、デジタルカメラ装置を頭に装着する。これは、場面ごとの細かい表情をとらえ、バーチャル処理するためのもので、この「フェイシャル・キャプチャー装置」と「パフォーマンス・キャプチャー」を合わせることでリアルタイムにバーチャル・キャラクターの表情を確認することが可能となる。
従来の映画では、シーン撮影後に新たなセリフを加えたり、セリフを差し替えたい時、唇の動き(リップ・シンク)が合わないために、人物の後ろ側からのショットを加えるなどの工夫が必要だった。しかし、「アバター」では全編の60%が「パフォーマンス・キャプチャー」での撮影なので、新たなセリフを唇の動きも含め、容易に挿入することができる。
「フュージョン3Dカメラシステム」は、キャメロン監督と撮影監督ビンス・ペイスにより共同開発されたシステムで、2台のSONY HDCF950 HDカメラを使用することでステレオスコープによる3D映像を作り出すことができる。このシステムが初めて実用化されたのがキャメロン監督によるIMAX映画「ジェームズ・キャメロンのタイタニックの秘密」(03)で、最近でもマイリー・サイラスのドキュメント映画「Hannah Montana/Miley Cyrus:Best of Both Worlds Concert」や「センター・オブ・ジ・アース」(10月25日日本公開)などでも使われた。キャメロン監督が5年間でどのようなバージョンアップを施したのか注目される。
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