巨匠ウィリアム・ワイラーの息子が「ベン・ハー」TV版をリメイク!
2008年4月11日 12:00
[映画.com ニュース] オードリー・ヘップバーン主演作「ローマの休日」(53)やアカデミー賞11冠に輝く「ベン・ハー」(59)で知られる巨匠ウィリアム・ワイラー(1902~81)の息子、デビッド・ワイラーが、「ベン・ハー」のリメイクを計画していることを明らかにした。
米デイリー・バラエティ誌が4月9日報じたもので、映画ではなく、3000万ドル(約30億円)の巨費が投じられたTV版ミニシリーズとして制作されるという。ちなみに、映画版は製作期間6年半、破格の製作費54億円(59年当時)がかけられたスペクタクル史劇。
先週末の5日、映画「ベン・ハー」で、ユダヤ人の豪商の息子からローマ帝国の奴隷になり、キリストの最期に遭遇する主人公ジュダ・ベン・ハーを演じた俳優のチャールトン・ヘストンが84歳で亡くなっている。
フランスのカンヌで会見を行ったデビッド・ワイラーは、「ファミリービジネスだと言えばジョークみたいだが、これを父とチャック(ヘストン)に捧げたい」と語った。
同ミニシリーズの制作は、ロンドンとロサンゼルスを拠点にするアルケミー・テレビジョン・グループが今年の年末より行うが、すでにスペイン、ドイツ、カナダに放映権が売却済み。また、アメリカの地上波TV局2局とケーブル局1局が全米放映権を競っているという。
デビッド・ワイラーによると、59年とその前の25年の映画版というより、原作者ルー・ウォーレスによる小説を物語のベースにする模様。主役のベン・ハーには20代半ばの俳優がキャスティングされるという(ヘストンは30代半ばだった)。
「私の父の映画版からおよそ50年経つ。『グラディエーター』が成功したように、何か新しくて現代的な要素を盛り込みたい」と抱負を語った。