エミネム、「ジャンパー」主演をヘイデン・クリステンセンに奪われた!?
2008年2月20日 12:00

[映画.com ニュース] 過激な歌詞とパフォーマンスが人気の白人ラッパー、エミネムが、全米初登場1位を記録したSFアクション「ジャンパー」の主演候補だったことが分かった。
本作は、テレポート能力を持つ特殊な人間“ジャンパー”と、彼らを悪とみなし、抹殺を使命とする組織“パラディン”の宿命の対決を描いたもの。エミネムが候補に挙がっていた主人公デビッドは、ジャンパーの能力を駆使して気ままに世界を飛び回るうちに、パラディンに目を付けられて命を狙われるという役どころだ。監督のダグ・リーマンは、MTVのインタビューで「確かにエミネムとミーティングをしたよ」とその事実を認めている。
ことの始まりは、リーマン監督がスティーブン・グールドの原作小説「ジャンパー 跳ぶ少年」の映画化プロジェクトに抜擢されてから数カ月経った06年4月にさかのぼる。リーマン監督はイギリス人俳優トム・スターリッジをデビッド役に起用するつもりだったが、スタジオ側からより多くの興行収入を期待できるキャスティングにするよう圧力をかけられた。そこで、リーマン監督はエミネムと「スター・ウォーズ」シリーズのヘイデン・クリステンセンに会うことになったのだ。
「8 Mile」(02)で上々の映画デビューを果たしているエミネムは当時、自伝的ではない作品を吟味しており、本作の脚本に目をつけ、リーマン監督と話し合いを進めていた。リーマン監督はこのミーティングの後、エミネム起用のアイデアを検討していたという。「僕が自負していることがあるとすれば、キャラクターを俳優に合わせて調整できること。僕は(エミネムのような人に)合わせて役を生み出ことができるんだ」
しかし、その後「ヘイデンに会って恋に落ちた」というリーマン監督は、急遽クリステンセン主演の方向で企画を進め、エミネムの話は立ち消えてしまったという。もしヒップホップ界のスーパースターが主人公を演じていたら、全く違う映画になっていたかもしれない。
「ジャンパー」は3月7日より全国公開。
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