人気幻想小説家は大の映画ファン。「スターダスト」ニール・ゲイマン
2007年10月25日 12:00

[映画.com ニュース] 「スターダスト」の原作者ニール・ゲイマンは、コミック「サンドマン」で世界幻想文学賞を受賞。小説でもヒューゴー賞、ネビュラ賞などを連続受賞している人気幻想小説家であり、宮崎駿アニメ「もののけ姫」の全米公開版の英語版脚本を担当したことでも知られている。間もなく公開の映画「スターダスト」では製作にも参加したというゲイマンに話を聞いた。
本作は、美女に姿を変えた流れ星(クレア・デーンズ)と、彼女に恋する青年(チャーリー・コックス)の冒険ファンタジー。全てのキャスティングが思い通りにいったと満足気な様子のゲイマンは、映画で原作のイメージ通りに描かれているお気に入りのシーンについて「宿屋の女将に化けた魔女が、流れ星のイヴェインをお風呂に入れていると、王子プライマスが宿屋にやっていくる場面。逆に、自分の想像以上に面白くなっていたのは、宿屋の主人に変身させられたヤギがユニコーンに向かっていくシーンだね。コミックもそうだけど、自分が書いた時に想定したものと違う形のビジュアルと見るのはとても刺激的な体験だよ」と語る。
大の映画ファンだという彼にベスト3作品を尋ねると、「あくまでも今日のベスト3という前提で言うと、まず、ボブ・フォッシーの『オール・ザット・ジャズ』。芸術を創造するということについて描かれていて、しかも主人公同様、監督自身が死に直面して描いた作品だという意味でも魅力的だ。それから『未来世紀ブラジル』。“個人”対“世界”の戦いを描いた映画の中で、もっとも力強い作品だと思う。3本目は『サラゴサ手稿』(日本未公開、DVD日本未発売)。1965年の映画で、ポーランドの監督ボイチェフ・イエジー・ハスがヤン・ポトツキの同名幻想小説を映画化したもの。アラビアン・ナイトのようなゴーストストーリーなんだけど、構成が素晴らしい。数年前にDVDが発売されるまで、友人の間でVHSのコピーが出回っていたんだけど、何度もコピーされたせいで、モノクロ映画なのにところどころに奇妙な色が付いているんだ。それがまたこの物語にぴったりでね(笑)」
かねてから噂される「サンドマン」の映画化の真相について追究すると、「『パンズ・ラビリンス』のギレルモ・デル・トロが映画化を希望しているよ。まだ決めていないけど、誰が監督するにしても、ピーター・ジャクソンが『指輪物語』に捧げたのと同じような大きな愛を捧げてくれる監督じゃないとね」と明かした。
「スターダスト」は10月27日公開。
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