“監督”ロバート・デ・ニーロ初来日!「グッド・シェパード」会見
2007年8月9日 12:00
[映画.com ニュース] 「ゴッドファーザー PARTII」「レイジング・ブル」で2度のアカデミー賞を受賞し、現代最高の名優と謳われるロバート・デ・ニーロが、製作・監督・出演の一人3役を務めた新作「グッド・シェパード」のPRのため来日。8月8日、東京・六本木の東京ミッドタウンホールにて来日記者会見を行った。デ・ニーロの映画監督としての来日は初めてとなる。
監督作としては「ブロンクス物語/愛につつまれた街」(93)以来、実に13年ぶりとなる本作は、アメリカが誇る世界最大の諜報機関であるCIAの誕生秘話と、そこに身を投じた一人の男の葛藤を壮大なスケールで描いた人間ドラマだ。
監督第2作である本作を完成させるまでにこれほど長くかかった理由を聞かれたデ・ニーロは、「この企画に取り掛かったのは8、9年前。私はCIA設立後を描いた別のストーリーを企画として持っていたが、それを脚本家のエリック・ロス(『インサイダー』『フォレスト・ガンプ/一期一会』)に持ちかけたところ、彼も同じくCIA関係の“この企画”を持っていた。そこでエリックから、“もし君が僕の書いたシナリオを監督してくれるなら、君が持っているCIA設立後のストーリーを『グッド・シェパード』第2章としてシナリオを書いてもいいよ”と持ち掛けられたわけだ。それだったら、自分の企画を脇に置いて、エリックの書いた『グッド・シェパード』を監督した方がいいと考えた。そんな紆余曲折を経たためにここまで長くなってしまったんだ」と話し、続編の企画があることも明かした。
本作のために集まったマット・デイモン、アンジェリーナ・ジョリー、ジョン・タトゥーロ、ウィリアム・ハート、ジョー・ペシなどの豪華キャストも話題だが、そのキャスティングについて聞かれると「キャスティングは私の映画製作において、最も重要な仕事。正しいキャスティングをしないと自分が現場で苦労する。タトゥーロの役は最初から彼に決めていた。また、マットの役は最初、レオナルド・ディカプリオにやってもらうつもりだったが、彼が忙しくて無理だった。そこでマットにお願いしたんだが、彼は『ディパーテッド』の撮影の後、すぐに駆けつけてくれて、とても素晴らしい演技をしてくれた。おまけに普段より少ないギャラで出演してくれたんだよ(笑)」と語り、普段とは反対のキャスティングの苦労話を告白した。「グッド・シェパード」は10月全国ロードショー。