大森南朋、「蟲師」で初共演のオダギリジョーと意気投合
2007年3月20日 12:00
最近はNHKの土曜ドラマ「ハゲタカ」も好評な俳優・大森南朋。07年も「それでもボクはやってない」「さくらん」と、すでに2本の出演作が公開され、年末には大作「ミッドナイトイーグル」も控える売れっ子の彼が、大友克洋監督の実写映画「蟲師」に出演。オダギリジョー扮する主人公の蟲師ギンコとともに旅をする虹郎(こうろう)を演じた。
高校生のころに漫画「AKIRA」を読んで以来、大友のファンだったという大森は、オファーを受けて出演を即決した。「大友さんと仕事ができるなんて思っていなかったので、絶対やろうと思いました。脚本と原作を読んで、自分が演じるところよりも『この世界を大友さんが撮るんだ』という興味が先に立ちました」
劇中ではオダギリとの共演シーンが多い。ともに多数の出演作を抱えている2人だが、共演するのは意外にも今回が初めてだ。「結構気難しい人だと聞いていたんですけど、全然そんなことなくて、ほぼ毎日2人で飲んでました(笑)。彼の映画に取り組む姿勢なんかが好きで、知り合う前から興味深くみてたんですけど、実際に会ってみると、わりと近い匂いがする感じでした」。そんな息のあった2人が見せる、ギンコと虹郎が支えあいながら旅をするシーンは、大森もお気に入りの場面だとか。
最後に、多くの作品に出演し、キャラクターを演じ分けていく大森の演技に対するスタンスとは? 「論理的に芝居を組み立てるというやり方も確かにあると思いますが、考えたことすべてを体で表現できるとも思えないし、理屈みたいなのはどこか信じてないところはあるかもしれないです。作品選びは、脚本もそうですけど、人(監督、共演者)も大きなポイントですね。あとは感覚で選んでいる部分もあります。撮影が重なったときは、その現場にいって監督や共演者の顔を見ているうちに、自然と入っていけます」
自然体で感性的な姿勢が作品に味を加え、多くの作品からラブコールを受ける結果となっているのかも。「蟲師」は3月24日ロードショー。