DOGMAN ドッグマンのレビュー・感想・評価
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236 あれー?これ確かリュック・ベッソン監督やんな?
ワタシゃあてっきり犬男に変身してバンバン悪を切る!と思っていたので
出だしから ん?アクションがない。
身内からの後味悪い攻撃や
女装してどうすんねん?いったいどこに泳ぎ着くねん?
と思ってゲンナリしていましたが
残り30分くらいからガンガン物語は走り出し
昔少年ジャンプに連載していた犬物語顔負けにワンちゃんが
主人の意思どおりに動き最後はヤクザ屋さんまでやっつけてしまう。
んなアホな(笑)どうやって躾けたんや?CGでっか?
しかしやっぱり主人公が受けた心の傷は最後まで染みましたね。
で、ユーリズミックスのスウィート・ドリームスが流れたのは懐かしかった。
ゴッドファーザー愛のテーマもかかってたよね。
70点
MOVIX京都 20240320
一体全体、"ドッグマン"って誰が呼んでいるの?
痛みがあっても人生は自分で決める
お金が問題?富の再分配
そんなに世間にその呼び名で広く知られていて、轟かせているの?? 謎の評判。
青年が「あなたがドッグマンさんですかね?」って依頼しに来たときはその地域の"ゴッドファーザー"的存在かと一瞬思ったら、その後全然その様子出てこないし、"ドッグマン"って呼ばれるようになった経緯が分かるエピソードやモンタージュでも入れてくれないと見ているコッチは意味不明。だって、じゃないとただのたくさん犬飼っている犬使いにギャングの相手なんて絶対に任せないだろ!作中で主人公を"ドッグマン"と呼んでいたのは、多分警察官とその依頼しに来た青年くらいだったし、どういう評判が立っていたのか、作品見ているだけではまるで分かりそうもない"察しろ系"?コレじゃ"周囲がそう呼んだ"っていうより、ただの"自称"じゃないか。作中、主人公の人生で初めて"ドッグマン"というワードが出てきたのも、他人に言われてじゃなく、自分で見つけてだったし。最後の敵(主人公の言葉を借りるなら"黙示録の天使")も「お前らかよ!」としょうもなかった。…とツッコミどころ満載だったわ。期待していた作品と違っていたのも多かれ少なかれあったけど、見終わった後に友だちと話して(ダメな意味で)爆笑していた。
"負け犬"と"神"、男性と女装、孤独と仲間・家族=犬ギャング団。ケイレブ・ランドリー・ジョーンズの頑張りと犬のかわいさ賢さは見ていてよく伝わるけど、日本の宣伝でも使われていたような本作と『レオン』に確かに共通する点も全くもって見出だせないというわけではないのだが、そこと比べるのはなんだかまるで違う気がするのだ。
P.S. 単なる説明不足なのか狙った結果なのか、本作の構造上の問題"なぜドッグマンと呼ばれているのか?そもそも誰か本当にそう呼んでいるのか?"問題に立ち返ると、終盤に弁護士が「他にもこういうことが、人を殺したこと?」ってなったとき主人公がドヤ顔で「そうね、昨日までは…」みたいに答えていて、心の中で「ほら、じゃあやっぱりなんであの青年はあのとき"ドッグマンさんですね"ってヤバい仕事を依頼しに来たんだ!」とツッコんだわ。もうここまで来たら主人公が話を盛っている="信頼できない語り手"説も出てくるぞ。
主人公がそれまでに知られるような仕事をしているとして、作中から考えられるのは犬たちを使った富豪宅からの盗みくらいなわけで、仮にそうした"義賊"的評判が立っていたとしても、やっぱり"ギャングの相手させる?"となる。
心の奥をえぐるような痛み そして美しさ
久しぶりの本気ベッソンだった
最近の生っちょろい映画と違ってベッソンの初期の頃のようなザラザラとした手触りがとても良かった。
元ネタはおそらくジョーカーだろうが、こちらの主人公のほうが断然感情移入がしやすかった。
神との対話シーンはどれも素晴らしかった。
特に僕は神を信じているが、神は人間を信じているか?
と、ラストの磔のように十字架の影と重なる主人公がエディット・ピアフの曲と相まってこみ上げるものがあった。
登場する犬たちも現代的なトリミングされたお犬様的な感じはせず、自然で加工されていないそれぞれむき出しの感じが大変良かった。
ドッグマンと言うだけあって人間的なエゴを犬に向けず、あくまで友人や家族のような接し方に好感が持てた。
あと犬が酷い目に遭わないのも大変良かった。
犬達の行動や表情が楽しかった。
始まってすぐ警察に捕まった女装の男ダグラス、そのトラックには犬が沢山乗ってた。
これから事件が始まるのかな?って思ってたら違ってた。捕まったダグラスが警察にきた精神科医に事情聴取を受け、自分の過去を話す。ほとんどが体験話だった。
子供の頃、父親との対立が原因で犬達と暮らす事になったダグラス君、あら、父親の暴力で指を1本無くし、歩けなくなる。あららと思ったらワンコに頼んで警察を連れて来てもらう。うそ!凄い交渉力じゃん。
そして大きくなったなったダグラス、歩けないのにシェイクスピアに憧れ、ミュージカル俳優を目指す。で、社会人になり週1でお店で歌うことに。いくら歌が上手いからって、それ、周囲から認められる?見た目なんてイッコーさんだよ。笑えた。でも、生活費が足りなかったんだろうな。あんなに犬がいるんだもんね。だからって犬達に泥棒やらせるなんてな。とにかくこの犬達がお利口さん。みんな人の言葉を理解して、作戦を成功させる行動をとる。ほんとにチームなのよ。ギャング達なんて、あんなに銃を撃ってるのに犬にやられちゃうなんて、だせ〜。
ラストも犬達のおかげでな。どうなったかは分からなかったけど、ちょいウルッ。
とても楽しかったです。
犬と罠のアンダーワールドDOGMAN ドッグマン
めちゃくちゃ良かった
とにかく良かった。映画館まで観に行って良かった。
# バイオレンス映画の皮をかぶったヒューマンドラマ
この映画のビジュアルを見たら、絶対バイオレンス力血しぶき系だと思うだろう。
だから僕も敬遠していた。だか観てみると違った。良い意味で。
主人公が初登場した時は絶対にこいつはやばいやつだと思わされるのだが、バックグラウンドを知っていくとむしろ好感さえ抱くようになる。
珍しいタイプの逆転の仕掛けだ。もちろん監督は狙ってやっているだろう。こんな逆張りっていいね。
# PG12
PG12なのに暴力的表現はほとんどなかった。全年齢対応なんじゃないかと思えるぐらいだった。
同じPG12の映画でも目を覆いたくなるような残酷な作品もあるし、この映画みたいにどこがPG12か分からないような作品もある。同じPG12でも表現の振れ幅は幅はかなり広いようだ。
# 逮捕勾留
女装をした血まみれの男が逮捕されており、尋問を受けるシーンから物語は始まる。
絶対こいつはやばいやつだと思わざるを得ない。
尋問官的な女性と彼の独白で話は進んで行く。そして意外な彼の生い立ち、人間性が明らかになって行くのだ。
# DOGMANとは?
GOD NAMEのEを消して文字を逆にするとDOG MAN になるだろう。そういうことだ!
彼は無数の犬たちを操れる。それでギャングを襲撃したりさえする。101匹わんちゃんだろうか。
# エディットピアフ
劇中にエディットピアフの曲が登場する。
この映画を観てエディットピアフは素晴らしい歌手だったんだと再認識した。
主人公がエディットピアフを歌うシーンでは往年の彼女の録音が使われている。しかしなぜ口パクなのだろう。そこが残念だ。これが再録再演ならもっと感動的な良いシーンになっだろうに。
もしくは劇中でも口パクがされている設定だったのだろうか。それにしては観客たちは異様に感動しているし腑に落ちない。
# 常秀
ジョジョの奇妙な冒険の常秀みたいな髪型の兄が出てくる。
# 生と死
生と死は本作品とテーマのひとつだと思う。
僕も映画館で映画を観ながらたまに思う。「こうして映画を観ている瞬間も、取り戻せない人生の一瞬であり、人はいつか死ぬ」的なことを考えてしまう。
できれば永遠に生きて無限に映画を観ながら過ごしたいものだけれど。神はそれを許してはくれない。
セラピー的なトークセッション
予告編のキャッチコピーに騙されるまいと思いつつ、ついつい気にしてしまう日々をずーっと続けている。本作では「規格外のダークヒーロー」というコピーに反応してしまった。本当は違うんだろうなとは思っていたんだけど。
観てみるとやはり、「ダークヒーロー」というよりも痛みを抱えている2人のトークセッションという印象。でもこれがとてもよかった。ダグラスが過去を徐々に語る中で様々な真相が明らかになっていく脚本がとにかく素晴らしい。最後に、そういえばリュック・ベッソンだったと思い出したけど、闇を抱えていて悪になりきれない悪を描くのが本当にうまいよな。
そして、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズの存在感がとにかく圧倒的。もちろん犬たちの演技も素晴らしい。なんて賢い犬たちなんだ(もちろん演技という意味で)。犬たちとともに戦う姿がたしかにダークヒーローといえばそれっぽいと言えるかもしれない。でも、そんなコピーで客寄せしちゃダメだよな。寄せられた側だからあまり文句は言えないのたが。
最後をハッキリとさせているわけでないところも憎い演出だ。これはこれで終わらせるのが正解だと思う。
犬は神の象徴
近年プロデュース作が多いリュック・ベッソン4年ぶりの監督作。
実際にあった子供の虐待監禁事件から着想を得たという、犬と家族のように生き、数奇な運命を辿る孤独な男の物語。
警察の検問で一台のトラックが止められると、女装で血だらけの男と荷台に沢山の犬が見つかる。
この男、ダグラス(ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ)が鑑定を任された精神科医の女性に波乱の人生を語りだす・・
女装の謎、なぜ血だらけなのか、複数の犬は、その謎が回想シーンとして明かされていく。
そして何故この精神科医に全てを話そうと思ったのか。
児童虐待が本質的な映画のテーマだろう。
ダグラスは闘犬を営む精神異常の父親と兄に犬の檻に監禁される。
この事件の後遺症で両足が不自由でほぼ車椅子生活。その不自由さを補っているのは一心同体の犬たちだ。
犬達がギャング達を懲らしめたり、資産家から宝飾品を盗んだりするシーンはエンターティメントして痛快。
リュック・ベッソン監督は暗く思いテーマとエンタメのバランス感覚が絶妙。
ダグラスの犬への愛情は人間と関われなかった代償なのだろうか。
ドラマとしてはそう見えるが、犬達の行いはGODの行いなのだろう。
ラストシーンはその象徴に見える。
ケイレブ・ランドリー・ジョーンズの変幻自在の演技がこの映画を支えている。
そして、同じくらいの比率で犬達のアクションシーンが素晴らしい。
これは撮影と編集によるところが大きいと思うが、ダグラスに寄り添う犬の名演も見逃せない。
思っていたのとまるで違う
こんな設定ある? と思いながらも涙
壮絶な生い立ちから、犬しか信頼できない大人へと成長し、ダークヒーローとなったダグラス。
しかし、ヒーローというほどでもなく、懲らしめるのはせいぜい町のギャングだったりします。
社会など、大きな相手を狙わない(狙えない)、ダグラスの個人的な悲しみの物語であるところが好きです。
『ジョーカー』を思い浮かべる場面があったり、虐待・犬・失恋・ドラァグクイーンが都合よく配置されている感はあるのですが、映画内リアリティとして確立しています。
ケイレブ・ランドリー・ジョーンズの熱演によるところが大きいです。
ドラァグクイーンの職を得てパフォーマンスをする姿は鬼気迫るものがあり、とても感動しました。
何年かに一度の映画
辛い、辛いの連続
鑑賞動機:あらすじ5割、予告5割
しばらく「どうでもいい人」扱いしてたベッソンだけど、これは悪くない。一癖ある役が多いケイレブ・ランドリー・ジョーンズが、この属性てんこ盛りの人物を好演していて、さらに一皮剥けた感じがする。
ワンコ賢すぎというか、「念」とかの特殊能力の類の域に達しているような。
ピアフの「水に流して」で瞬時に『インセプション』が脳裏に浮かぶ。
『スラムドッグス』とか『ジョン・ウィック コンセクエンス』とかもだけど、最近ワンコの攻撃先が男性の股間なのが多いような気が…。
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