哀れなるものたちのレビュー・感想・評価
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好奇心と自由とダークファンタジー
広角レンズの多用は少し疲れて食傷気味になるが、
映像への凝り方はかなりのもので、
アメリやシェイプオブウォーターを彷彿とさせる。
設定やストーリー自体はそれほど複雑ではないが、
映像や演出(セリフ)が幻惑的で、
見ていて飽きさせない。
それでも2時間半は長く感じるが、、
ホラー?コメディー?社会派?
アカデミー賞ノミネート発表前に鑑賞。
のっけから結構なグロ&エロです。
が、笑える部分も多く飽きることなく見終えました。
音楽、映像、衣装、そのどれもが現実とファンタジーのはざまにあり、
もしかして全部妄想でしたなんて結末もあるのではと思ったほどです。
無垢な人間が極めて短い期間で経験と成長を繰り返すときっとこうなります。
経験先行で知識と知恵と感情が伴わないからです。
今思ってもやっぱりコメディー色強いし作者のメッセージについては私には
わかりませんが、この映画に携わり走り切ったすべての関係者に感服です。
お付き合いしたてのカップルでの鑑賞は勧めません^^
みんな哀れ
2024年2月4日
映画 #哀れなるものたち (2023年)鑑賞
ヴィクトリア朝時代、禁断の手術によって蘇った若い女性が冒険の旅を通じて驚くべき成長を遂げて
グロテスクな描写と過激なセックスシーンは意見が別れるところだろうけど、#エマ・ストーン の体当たりの演技は素晴らしい
間違いなく問題作
耽美系エロに見せかけ、しっかりフェミニズム、ポリコレ
友人に誘われて事前情報ほぼ無しで鑑賞。
20世紀初頭の時代設定のようだがかなり独特な衣装やセットでややファンタジー寄りな感じ。
映画の雰囲気はfemme fatale、マダムエドワルダ、悪徳の栄え、ソドムの市、マルキドサド、澁澤龍彦、ハンスベルメール、球体関節人形などのキーワードを連想させる感じで、そういった類の作品を好んで鑑賞していた学生時代の自分なら神作と思ったのだろうけどなーと、昔を懐かしむ気持ちになりました。
主演のエマストーンの裸体やおしゃれコスチュームを着たビジュアルを記録する為の映画なのかと途中まで思っていましたが、一応主人公ベラの怪奇な出自の真相と、それに決着をつける結末にはなっていたので、話の筋は通っています。
個人的にはベラが人間性を獲得する中で有意義なストーリーやベラの苦悩や葛藤が殆ど描かれなかったので、ほぼ共感できず。
またベラが友好的に接するのは自らを蘇生させた、父親から苛烈な虐待を受けた老外科医と、その助手になり、ベラの婚約者となる知識はあるが少々気弱で小柄な男性、知識階級の老貴婦人とパートナーのイケメン黒人男性、娼館で出会う学のある黒人娼婦などのマイノリティで、
ベラが破滅させるのは強権的な白人男性としっかりフェミニズム、ポリコレ主義が描かれており、最近の洋画はそんなのばっかで正直うんざりしていまいます。
ビジュアルイメージが個人的にどハマりだったので星3.5にしてますが、2時間半もある割に大した感動も無い映画なので、ストーリーだけなら星1です。
美術とか不思議な世界観が好きな人におすすめ
ファンタジーな世界で、色彩やファッションが見ていて楽しい。色のない世界から色彩あふれる興味をそそられる世界へと出ていき、人間らしく知的に成長して行くベラ。美術とか、不思議な世界観が好きな人にお勧めできる作品
ただ、性関連のシーンがとても多いので一人で見た方が良い。
最初の方はほとんど不思議な状態が続くので理性を保てなくなりそうというか、少々頭痛がしてしたほどだったので、家で落ち着ける状態で見た方が良い。だいぶ後半で知性を養えてきたところでやっとこちらの理性が戻って行く感覚があった
自分は駄目でしたネ…。
それ程の傑作とは思えなかったし、名演技とも思えなかった。期待し過ぎていた所為かしら?
お金を掛けて奇をてらったエログロもの?
何か哲学的風な意味合いを付けて理屈をこね回すブルジョアの言い訳を聞かされているみたいに感じた。
金持ちが自分達の贅沢に正当性を持たせる為のアリバイ工作とでも言うのかな?
ウィリアム・デフォーが良い人だというのだけは、画面から感じられました。
私の身体は私のもの
亡くなった女性に胎児の脳を移植し、蘇らせるという女性版フランケンシュタインのような設定にまず驚く。幼児の自慰行為から性に目覚め、それから言葉や知識を覚え、社会を知っていくという流れも面白い。
テーマとしては、私の身体は私のもの、硬く言えば「性の自己決定権」ということか。後半になるほどフェミニズム的な色合いが濃くなる。
ただ、作品の構えがあまりに技巧的・人工的なので、感情を揺さぶられるという感じはない。美術・装置は凄い。そして衣装。ビクトリア調のようで現代的な独特さに目を奪われる。
映像としては、モノクロになったり、覗き穴から見るような魚眼レンズになったり、色々工夫しているが、それほど効果的とは思えなかった。
エマ・ストーンは、アンダーヘアまで晒しているが、いやらしい感じはしない。ウィレム・デフォーが最初はマッドサイエンティストと思ったが、切なさも感じさせて好演。ハンナ・シグラが出てきたのには驚いた。
観終わってから、タイトルの哀れなるものたち(原題Poor Things)とは何を指しているか考えている。複数形なので、主人公ベラのことではないのだろうが。
かわいい子には旅をさせよ!
大人の身体に子どもの脳を移植したら
どうなるんだろう?だなんて考えたことなかった。
前述からしてSFっぽいのかなーと思っていたが、
少女の成長に着目した作品。
設定は非日常的だけど、その成長過程はリアルさを感じた。
あらすじ
胎児を身籠ったヴィクトリアは自殺を試みた。
自殺は成功するも天才外科医によって蘇生される。
しかし、それは完全なる蘇生ではなかった。
見た目はヴィクトリア、脳は身籠っていた胎児の脳を移植されたのだ。
ヴィクトリアとして記憶のない女性は“ベラ”という少女として新たな人生を歩み始める。
急速に成長を遂げるベラの様々な体験の話。
かわいい我が子は
ツラい思いをしてほしくないし、
なるべく危険から遠ざけて
安全な場所で暮らしてほしい…!
みたいな気持ち ちょっとわかるかも(!?)
でもそれは子どもの成長には繋がらないし、
様々な経験をしてこそ、自分という“個”が
確立していくと感じた。
善悪も判断できない年齢の子が、
1人or信用できない大人と外の世界を知るのは危険!
信頼できる大人と共に、
様々な経験を経ていくのがいちばん良いんだろうなと思った。
すごいが苦手
宣伝の"冒険"というのは、よく言ったもので、実に「冒険的」な作品。
18禁のエログロナンセンス描写は強烈だが、芸術性が感じられるのは、タイトル自体にも込められた、人間(特に男性)の弱さ、醜さ、哀れさが真っ直ぐに伝わってくるからかもしれない。
熱演されたエマ・ストーンさんには拍手を贈りたいし、モノクロからファンタジックなカラーへと変化する映像も素晴らしく、賞を取っても納得だが、人間の低俗な面が強調されている印象を受けるので、私の好みではなかった。
油断してました
ラ・ラ・ランドのエマ・ストーンの主演ということで
なんとなく
爽やかな作品なのかなと
それだけの情報で観ましたが
なかなかの
ヘビー級でした。
映画だからこそできる
世界観やストーリーが
しっかりと爪痕を残しております。
すぐまた観たくなるというわけではないですが
インパクト特大でした。
感想を述べるのがとても困難な映画
ラ・ラ・ランドのエマ・ストーンとプラトゥーンのウィレム・デフォーが共演しており、話題作なので、こっそり朝一番で一人で観てきました。表層的には荒唐無稽で極めてインモラルな映画であり、有名女優の性的描写も観ていて可哀想になりました。一方で映像が幻想的かつ非常にきれいで、ある種寓話的な不思議な風景が続きました。そして観終えたあと、向かいの椅子の背もたれにメガネを強打して、そのままメガネ屋さんに行く羽目になるくらい、頭がクラクラする、強い精神的衝撃を受けた映画でもありました。
シネコンで全国に配給される映画というより、独立系のミニシアターで上映されるようなテイストの映画です。そういう映画が好きか嫌いかでも評価が分かれると思います。とはいえ、観ていて退屈することはなく、観終えたあとは、案外と悪くない気持ちではありましたが。
原題は「POOR THINGS」で、彼女も、彼女に関わった男性も、皆さんPOOR(可哀想な)な人たちであり、さらには主人公の旅の途上で本当にPOOR(貧しい)な人々に遭遇したり、女性も男性もPOOR(可哀想な)な存在なのかしら?とも思える一方、旅はたくさんの経験をさせてくれる、人間を成長させるもので、さらに言えば”生きていることはとてもおもしろいもの”、とも感じさせる映画でした。
ちょっと違いますが、手塚治虫の「ガラスの脳」という古い短編を思い出しました。この漫画に登場する少女も17歳の身体で赤ん坊の脳の状態でしたが、わずかの期間に急速に成長し、再び意識不明になる、とても可哀想な物語でした。それに比べるとエマ・ストーン扮する主人公はハッピーエンドを迎えることができたので、それはそれで良かったのですが、僕の常識やモラルを破壊されそうになったのも確かな、大変な問題作です。
原題"Poor Things"とは???
原題"PoorThings"とは、どういう意味だったのでしょうか?
松本人志の様な「クズ男達」という意味なのでしょうか?
私には、もう少し広義で、偏見や差別をする行為に思えました。
主人公を含む殆どの現代人が対象ではないでしょうか?
その意味では、邦題「哀れなるものたち」は「誤訳」です。
「生善説」ではありませんが、
純粋無垢で誕生した赤ちゃんは、良い意味でも悪い意味でも、
社会から学び成長していくものです。
そして、大人になっていく過程で、「差別」を体験し、
「偏見」を持ってしまうのでしょう。
イスラエルのガザ・パレスチナ人虐殺の様に。
Michi
妖怪人間ぽい?と思いきや
なんかもっとフランケン寄り?
パパから相当酷い目にあった筈なのに、マッドサイエンティストが受け継がれて行く。
産まれたときから大人の身体の赤ちゃんがどう育つのか。
最初は二足歩行も難しいだろう。
身体は大人頭脳は子どもの逆コナン君。
幼児が性的快感を覚えたら熱烈ジャンプになる。
倫理はあとから。
幼児は急激な速度で大人になり、だんだんと核心を突いた事を話すようになり、
哲学的っぽくなっていく。
哀れなのはどの人たちなのか。
実験の結果がどうなるのか、、目が離せなかった。
で、これって脳が男の子だったらどうだったんだろうか?
ちょっと実験してみたくなった。
生きなおしの旅
フランケンシュタインやモンスターものの世界感が、映像美と衣装でセンスいい作品にまとまってる。ストーリーもとても良い。ベラの生き直し旅。関わる登場人物に《哀れなるもの》がいる。ベラは哀れじゃない。納得して学んで考えて、人間になっていく。船旅で出会っていく知的な友人達がステキ。
存外難しくなかった。ちょい怖SFヒューマンドラマだったに違いない。
予告の印象では、
前衛的
雰囲気映画
お洒落だけど意味不明
”なんとなく”スゴいのだけ分かる
なるほど分からん映画
だと思ってたのですが、全然そんなことなかった。
お洒落だし何か前衛的だけど分からないことない。
ベラのお守りに奮闘する男どもはコメディちっくで笑えるし、解剖実験で遊ばれた動物たちは見世物小屋に入るようなワクワクした恐怖があり、ベラちゃんの成長ぶりは見応えがある。
ベラちゃんを中心とした群像劇だったのだなあと思います。
深いテーマが込められてるとかそういうのは分からんですが、そういうの考えなくても普通に面白く鑑賞できると思います。
そして何か深いものを見出だしたい人も何か見つけられそうな難解さを潜めている感じもする。
幅広い層に開かれた高尚な映画って感じでした。
あえて言うなら人を誘ってみられる映画じゃねえやっていうのが…うん…難点ですよね…
あの、あと、アレクサンドリアは、あれ、何があったんですか?
一昔前はマジであんなんだったんですか?
誇張表現?
私の精神も破壊されかけたわ。
教えて有識者の方。
奇妙
エマストーンの演技が素晴らしい。ファンタジーと現実が混ざったような世界でとても奇妙。序盤、解剖とかのシーンを観て、この映画もしかしてグロかったらどうしようと不安になったけど、大丈夫だった。性教育の場面、ベラも吹き出しそうな表情だったけど、私も笑いを堪えた。最後の場面だけ違ってたら5なんだけどな。
哀れなるものたち=男たち?
最初はただのエログロナンセンスを売りにしているのかと思ったけど、観ているうちに面白くなってきた!!
最初の方の歪んだ超広角の画面や白黒画面のシーンは、まだ脳がしっかりと出来上がっていない子供から見た世界なのかなと。
とりあえずもう一回観に行きたいです♪
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