キリエのうたのレビュー・感想・評価
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ロリコンですがなにか
時を経ても変わらない他の映画とは比較できない音楽映画とも違うまさに「岩井俊二映画」の集大成とは言いたくないが代表作の一つが生まれた。原作・脚本・監督、そしてクレジットされていないがおそらくは撮影も編集も全てやるからしてこんなにも岩井俊二映画になるのだろう。いろいろ彼独自のバースというか思い込みによる不自然な描写や展開もあるが全部ひっくるめて岩井俊二が好きだ。まず徹底した「反体制」、今作はつれない児童相談所や職質ポリやクライマックスの路上音楽VS警官隊のガーガーピーピー音と岩井さんどうしちゃったの?なんか嫌なことでもあったんか?というくらいに公権力に対しての反抗が歴然。そして彼の一貫したテーマである姉と妹の入れ替わり的ロマンス構造を今回は演じ分けのできないアイナ・ジ・エンドが二役をやることでますます混沌とさせていて妹が姉の名を芸名にするもんだからややこしいことこの上ない。そして震災、孤児になり石巻~大阪藤井寺~帯広~東京と彼の個人的聖地を巡る物語、その小学生時代を言葉が喋れなくなったと言うテイで可憐な少女がうなずき一本の演技で通し彼がいかにロリコンであるかを再認識した次第である。学生映画の如く雨が降ったら雨の設定で、大雪が降ったらそれをまんま生かして「ある愛の詩」風に雪に倒れこむ少女たちの美しいシーンはまさに神の思し召しであろうエンディングで「さよなら」のサビを歌うアイナ・ジ・エンドにただただ泣けるのである。
美しく素晴らしいストーリーと表現ながら、惜しいところが多い作品でもある。
歌声にやられた
キリエを演じるアイナ・ジ・エンドが全ての映画だった。彼女に会ってこの映画を作ろうと思ったのではないのかと、考えてしまう位,インパクトがすごい。3時間は長いなぁと思っていたが、この歌声のパンチにやられて最後までいきついた。
ストーリー的には、子供が1人暮らしてるところを学校の先生が保護したり、真面目で大学に受かるくらいの頭を持った高校生が,結局,結婚詐欺師になったりと、微妙な展開ではあるが、キリエとイッコの2人の信頼関係は本物で,2人はお互いを必要としてたと思う。
私が岩井俊二監督の作品で1番好きなのはスワロウテイル。この映画を観てあの歌声を聴いた時、CHARAの再来かと思った。久しぶりに観たくなったな。
岩井俊二ワールド全開‼️❓
巷で言われてるほど、支離滅裂でも無いし、長過ぎることも無い。
アイナジエンドは嫌いだが、ハマり役だとは思う。
姉妹二役だが、姉は精神異常をきたしていると思う、松村へのアプローチなんか常軌を逸している、その他。
妹はトラウマによる心因性、ただし、子役の女の子の演技は素晴らしい、胸に込み上げてくるものがある、大阪のロケ地が私の故郷近くだからではないが、セリフ、方言、黒木華、映像から、この映画が驚くほど緻密で高品質であることが窺える。
広瀬すずは母が男に騙されたから、男を騙すのだが、狡猾な性質は生まれつき、だから、利己利他の区別すらつかないキリエに惹かれるのだ。
松村は優柔不断だが良心との狭間に揺れる演技はさすがだ。
広瀬すずは刺されることで運命を感じた。
子役の演技に涙が出て感動した🥲ありがとうございました😭
岩井俊二ワールド。
退屈するような展開ではなかったけど、終わってみたらやっぱり長かった。3つの時間軸が行ったり来たりするけど、大阪パートなくして、もうちょい短くしてくれたら個人的には観やすかった。
キリエは歌でしか言葉にできないみたいな設定だけどちゃんと話せるし、コミュニケーションもとれる。逸子に関しても敢えて昔の知り合いにする必要なかった気がする。それで余計分かりにくかった。核となる歌も私は正直物足りなかった。スワロウテイルやリリィシュシュのような衝撃をどうしても求めてしまう。
アイナ・ジ・エンドの為のキリエであり、まさしく岩井俊二監督だなと思った。浜辺のシーンはとても美しかったし、ラストシーンも印象的ではあった。
長い映画 岩井ワールド
雰囲気と星評価でなんとなく観に行きました
あー岩井ワールドってこんなかんじだったなあ
3.11題材については叙事詩的に現れてふわっとした映像ワールドでは表現しきれていなかったとおもう
失われるということは、もっと寂しくて悲しくて切ないものじゃないかな
だとしたら、声なき歌い手の歌がもっと心に響くのかもしれない
姉役になったとき普通に喋れるので若干冷めてしまったし
揺れるシーンは意外とリアルで、、
ここまで曖昧な表現が多いなら抽象的な見せ方でよかったのかも
表現としての柔らかく見せる所とそうじゃない場所のバランスに疑問
ただただ長い作品見せられて心に残るものはなかった
チャラのスワローテイルなど
お洒落な薄暗いフォトグラフのような映像は懐かしい気持ち
岩井ワールドは俳優さんが新しくなっても変わらない
映画のところどころで記憶を探ってしまう
歌い手としては断然チャラのあの時代の可愛さや歌の衝撃があった
記憶の中で美化してるのだろうか
アイナジエンドさん、不思議なあどけなさとあざとさがある女優として魅力がある
やっぱり広瀬すずの可愛さは群抜いてる
そして虹郎はかっこいい。
松村さんが部屋でギターを弾く時の雰囲気が、あの時代の大好きな人のデニム姿と重なって、そこはときめいてしまう。
今はおじちゃんになって、デニムは細身になって筋肉質な太ももはない。取り戻せないけど美しい時間
アイナ・ジ・エンドを愛でる映画
ひたすらアイナ・ジ・エンドの才能を愛でる叙情的な映画。ストーリーは無いに等しい。3つの時代を行ったり来たりするが、あまりに頻回なので感情移入しづらい。
震災直後に携帯が繋がったのか、路花だけどうして助かったのか、夏ちゃんは警察で事情聴取後に身元引受人になったのに何故住まいの世話をしなかったのか、イッコはなぜ捕まらないのか、震災で肉親を亡くして声が出なくなったのに海辺で寝転がれるのか、など疑問点ばかり。
キリエの夏ちゃんの落とし方とか、高校生とは思えない甘ったれた喋り方とか、震災直後の理解不能な言動とか、全く共感できなかった。
重罪人であるイッコを親友という理由だけで許したり、無許可のライブを止めようとする警察を悪者であるかのような描き方とかも飲みこめなかった。江口や粗品などをにぎわせ役みたいに起用しているのも興ざめでした。
監督は自分の好きな場面(砂浜や雪に横たわる2人の少女、警察の制止では止められないライブの感動など)を撮りたくて、それを繋げているだけのように思えました。ストーリーを重視する人にはお勧めしませんが、アイナ・ジ・エンドの歌が好きな人にはたまらないでしょうね。
安定の岩井俊二芸術作品
久しぶりに岩井俊二監督作品を映画館で鑑賞できました
監督の思いが込められたそれぞれの場所
俳優陣も映像も音楽も間の取り方も
全て岩井俊二
全てが心地よい
深く考えず
肩の力を抜いて作品に身を任せるのが心地よい
泣かせようとしていないのに
自然と泣けてくる
素晴らしい時間を過ごさせていただきました
…でも3時間はちょっと長い
単純にトイレ行きたくなるのよ
最近3時間の映画多くないすか?
もしも歌えたら
岩井俊二ワールドにアイナさんのインパクトが
岩井俊二 × 小林武史 × アイナ・ジ・エンド
岩井さんと小林さんのコラボは本当に凄い。映像と音楽で一瞬にして「岩井俊二ワールド」を形成する。もはや日本の至宝と言って良いかと。
そこにアイナさんのノイズが強烈なアクセントを刻んだ。彼女が自作曲を歌うことで説得力を増した。素晴らしい作品になった。
石巻〜大阪〜帯広〜東京、、、震災前の石巻で出会った若者たちの13年を時間と場所を行き来しながら綴れ折った。
彼らが会えなかった時間を思った。
彼らの孤独を思った。
松村北斗さんとアイナさんの切ない関係。
そして黒木華さん。彼女が演じた小学校教師がこの社会の良心を代弁した。この作品をより優しいものにした。
広瀬すずさんが演じたイッコについては食い足りないけど時間切れということでやむを得ずか。178分の長尺だけど自分的にはあと30分長くても良かった。すずちゃんと一緒に涙したかった。
見終わってたら最後、頭からずっと離れない
地元がロケ地になっているとのことで気になっていました。
あの道路はあそこやんなぁ……とか、余計な情報がストーリーの邪魔をしてくれて大変でした(笑)
アイナジエンドの歌声には圧倒されました。
自然と涙が出てきます。
3時間の長さを感じられないばかりか、まだまだ物足りないと思いました。
もっとずっと観ていたい!
岩井監督のフェティシズム
久々の岩井俊二監督作品でしたが、約3時間私はそんなに長くは感じませんでした。
私、岩井俊二作品の感想ってあまりちゃんと書いたことが無いような気がします。(いや、書いた記憶がありません)
この感想も見てかなり経ってから書いていますが、恐らく何を書いたら良いのか分らないからなのでしょう。
でも殆どの彼の作品は見ているので、きっとこの監督の世界観が好きなんだと思います。
本作も私の思う岩井節(ワールド)全開の作品でした。個人的にはCharの出ていた『PicNic』を思い出しましたので、これに近い系譜の作品だったと思います。
主演のアイナ・ジ・エンドってCharと共通した何かを感じたので、きっと岩井監督がこの手の個性的女子が好きなんだと思います。そして、私も結構好きなんですよこういう不思議ちゃんが(笑)
それと、私は映画で個性派と呼ばれるその時代時代の歌手が、その独特の個性だけで時々出演する作品群が嫌いではありません。例えば昔だと『夏の妹』のりりィ(その後本物の個性派女優になった)とか、『水の女』のUAとか、『KOTOKO』のCoccoだとかの作品も興味深く見ていましたから…
そして、岩井監督って恐らくその対極の広瀬すずという女優も同じように好きなのでしょう。今までの作品群を見ても広瀬すずと近似の正統派女優の起用も多かった気がします。
何か、個性派と正統派両極のタイプに惹かれ、その両極を向かい合わせてどういう化学反応が起きるのかを楽しんでいる様な気もします。
内容についても、細かな部分については色々と思うところもありましたが、、私の様な岩井監督の軽い信者であればそういうのは無視できるみたいですね(苦笑)
この監督の特徴をどのような言葉で言い表すのが良いのかが難しく分からなかったのですが、本作鑑賞後にYOUTUBEで旧作短編の『夏至物語』を新たにアイナ・ジ・エンドで撮り直した作品を見たのですが、これを見て「ああ、この監督(作品)の芯にあるのは、多分フェティシズムなんだろうな」と感じてしまいました。
作品にとっての女優の存在であったり、(特に若い)女性の個々の特性(例えば声・喋り方・仕草・表情・エロティシズム等々)であったりとかの、個々の特有の表現に対してフェティシズムを感じている様な気がします。
これって、私にもかなり当てはまるので、だからこの監督作品に惹きこまれてしまっているのかなぁ~?
まあ相変わらず、全く作品の感想になっていないのだが、岩井俊二監督作品にハマる人間とハマらない人間との差はこの辺りに秘密があるのではないかという気がしましたね。
一瞬また震災かと
岩井俊二らしい映像作品
世界観に引き込まれる作品
一人でも自分を大事にしてくれる人がいれば幸せ
生き方を変えたくて街を出たのに根本的な生き方を変えられなかった子と、望んだわけではないのに生き方を変えざるを得なかった子は出会った。
そしてお互いの心に空いた隙間を共感か同調か信用かまあそれ全部かでピタっと埋めてしまったのね。
どんなに自由に生きてても、自分の中身をまるっと信じて大事にしてくれる人が一人居たら生きていけるな、と思える絆。
二人のキリエの間でいつまでもあの日の自分を責め続けて生きている彼が、とてもしんどくて気の毒だった。
(しかし今後を考えるなら進学して人命救助の道を。。と思う老婆心はまあ置いておく)
岩井俊二といえば思春期!
大人になっても万年思春期みたいなのを描かせたらピカイチだと思う。雰囲気あるおしゃれな大人に仕上げるの上手いなー。
今回強くて弱くてミステリアスな女子達もよかった。
そして彼の好きな声質がわかった気がする。高音が伸びやかでうわぁんうわぁんとした残像が残る歌い方が多分好きなのね。
バレエが好きなのかなー、でもいつもキューピッドなの気になる。
そしてラストのリリィ・シュシュを彷彿とさせる場面、青と白が美しかった。
イケメン受験生がメンヘラ女子高生に人生狂わされる
夏ちゃんがイケメン過ぎる。ほどよくフツメンなほうがリアルなのに。キリエ姉はああいうまとわりついてくるような重さを持つ娘いるよなあって感じ。しかしなんでキリエ姉をあんなキャラクターにしたのだろう。あれじゃイケメンが被害者みたい。
というところばかり印象に残った。
あとストリートミュージシャンに観客が多すぎ。
長靴に雪が入ってすごく冷たそうだけどあの新宿中央公園~雪原~狭い宿泊施設のラストの流れは好きです。
THE・岩井俊二
普通の女子高生役はまだ早かったか…
なんだかんだで初めての岩井俊二作品
途中までは良かったけど震災描写のところから冷めてしまった…
恋人って言っていい?って聞くキリエもだるいし、何故かるかは1人で呑気に帰ってるし。早く回想終わらないかなぁと思ってた。
最後まで見てもストーリーにキレがあるようには思えなかった。
普段歌は歌詞より音重視で聞いてるんだけど歌詞を読み解けばより満足感が得られるのかな…
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