ジュリア(s)

劇場公開日:

ジュリア(s)

解説

ピアニストを目指す女性ジュリアの人生を、些細な選択の積み重ねによって分岐した4つの展開で描いたドラマ。

2052年、パリ。80歳の誕生日を迎えたジュリアは充実した人生に満足しながらも、自分が過ごしていたかもしれない別の人生について思いを馳せる。ピアニストを夢見ていた17歳の秋。ベルリンの壁の崩壊を知り友人たちとベルリンへ向かった日に、バスに乗り遅れなかった場合、本屋で運命的な出会いを果たさなかった場合、シューマン・コンクールの結果が違った場合、自分が車を運転していた場合。ジュリアはそんな何気ない瞬間から枝分かれした4つの人生を思い描いていく。

「ブラックボックス 音声分析捜査」のルー・ドゥ・ラージュが主演を務め、「彼は秘密の女ともだち」のラファエル・ペルソナス、「デリシュ!」のイザベル・カレ、「オフィサー・アンド・スパイ」のグレゴリー・ガドゥボワが共演。「ピアノ調律師」でセザール賞短編映画賞を受賞したオリビエ・トレイナー監督の長編デビュー作。

2022年製作/120分/PG12/フランス
原題または英題:Julia(s)
配給:クロックワークス
劇場公開日:2023年5月5日

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(C)WY PRODUCTIONS–MARS FILMS–SND-FRANCE 2 CINÉMA

映画レビュー

4.0どの選択や決断でもそれが私やあなた

2023年5月11日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

 “もし”を描いた映画はこれまで数えきれないほど作られてきましたが、この「ジュリア(s)」はその中でも映画的表現が秀逸な一本ではないでしょうか。

 今があるからこそ、「あの時こうしていたらどうだったかしら」と振り返る、80歳になった主人公ジュリアの語り口から深い“後悔”は感じられません。もちろん生きていくことは決して楽ではないし、選択や決断を誤って挫折した時は、極端な選択が頭をよぎることもあるでしょう。

 しかし、かけがえのない今につながる生き方をしてきたことは、例え今に満足できていない人にとっても、どんな人生でも捉え方によって輝けるはず、どの選択や決断でもそれが私やあなたなんだと、優しく肩を抱いてくれるような作品です。

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和田隆

4.0この世界はいくつもの決断の結果であふれている

2023年4月28日
PCから投稿

運命はまるで無数の方向へ枝分かれしていく樹木のようで、どんな些細な出来事や選択すらも、後の人生を大きく左右する分岐点となりうる。この「選択」そのものに焦点をあてた映画としては、グウィネス・パルトロー主演の『スライディング・ドア』などが思い浮かぶが、一方の本作における演出タッチは「右か左か」のスリルやロマンティシズムを排して、もっと主人公の決断そのものに寄り添い、等身大の生き様を称える作りとなっている。特筆すべきなのは、様々な選択によって生まれた「複数の私」が、章立てや小分けなどせずに、ナチュラルに混在しているところ。観客を混乱させることなく描き切った手腕は見事だし、80年代の終わり、ベルリンの壁が壊されゆく熱気に起点を置いていることも力強いダイナミズムとなって響く。そして何よりも主演女優。変幻自在な中に「自分」としてのぶれない芯を秘めていて、颯爽とした存在感で魅了し、観る者を飽きさせない。

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牛津厚信

4.5感想メモ

2024年11月6日
iPhoneアプリから投稿
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ヒラめ

4.0好きだなぁ本作💕父の言葉ー音楽の力で立ち直れ

2024年8月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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りか