愛のゆくえ

劇場公開日:

愛のゆくえ

解説

北海道の美しい自然を背景に、孤独な少年少女の喪失から再生までを幻想的な世界観でつづったドラマ。

北海道で暮らす14歳の内気な少女・愛と幼なじみの少年・宗介。宗介の母は夫を亡くして心を病み、愛の母・由美がひとりで愛と宗介を育てていた。ところがある日、ケンカをして家を飛び出した宗介を捜す最中に、由美が亡くなってしまう。愛は父に連れられて東京へ行くことになり、北海道に残る宗介と離れ離れになってしまう。

「ちひろさん」の長澤樹が愛、「少女は卒業しない」の窪塚愛流が宗介を演じ、田中麗奈、堀部圭亮、平田敦子らが脇を固める。「島ぜんぶでおーきな祭 沖縄国際映画祭」で実施されている若手映像作家の発掘・支援を目的とした「クリエイターズ・ファクトリー」の歴代受賞者によるワークショップで勝ち抜いた宮嶋風花監督の商業映画デビュー作で、高校時代に母を亡くしたという自身の実体験を基に描いた半自伝的作品。

2023年製作/88分/PG12/日本
配給:パルコ
劇場公開日:2024年3月1日

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映画レビュー

4.0没入できるか否か

2024年5月28日
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鑑賞方法:映画館

現実と空想がごちゃ混ぜで、評価が分かれる作品だと思いますが、私は好きでした。
世界観に引き込まれました。

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khs69

4.0おかえり…

2024年3月19日
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鑑賞方法:映画館

もちろん寓話であるから設定や展開の粗探しは無意味。
貴方が必要だ、と告げる事がどれ程相手のアイデンティティに拠り所を与え救いにつながるか、身に染みる。
行間をたっぷり取った長回しシーンが多いが、中弛みしない演出が見事だし、それに応える長澤樹の存在感と窪塚愛流のアブなさも見ごたえ充分。
あの「先輩」も、誰かに必要とされてほしい。

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ひろちゃんのカレシ

3.0長澤樹の美貌が映画に狂気を帯びさせる

2024年3月18日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

映画を観る前に思っていたことが2つある。
まずは、あらすじを読んだ限り、愛と宗介という幼馴染二人の互いへの感情と別離が話の軸になるのだろうな、ということ、もう一つは中学2年生の14歳を演じるには二人とも、特に長澤樹は大人び過ぎているのではという感想である。
予想ははずれ、この映画は愛の母親に対する思慕が主体であった。ただ愛の母親由美を取り巻く環境が、実の子ではない宗介を育てている経緯からしていささか異常であり、愛の母親への思いというものも屈折せざるを得ない。そしておそらくガンに侵された由美が急死したため愛は東京の父親に引き取られるのだが、この父親も異常な人物であり愛はさらに過酷な環境に引きずり込まれ母親への思慕がさらに強まることになる。
映画は最初のうちは愛や宗介を取り巻く状況が淡々と描かれ、なにかギスギスした話だなあと思いながら眺めていたのだが東京に愛が行ってからは世界が歪み始める。これは長澤樹という女優の持つ個性に由来するものかもしれない。彼女が異常のように聞こえると語弊がある。何か尋常ならざるものを引き付ける力というか。
最初に書いたように、長澤樹は14歳の役を演ずるにはややトウがたっている。本人は2005年生まれの18歳なので無理のないレベルではあるが。私はあまりたくさん彼女の出演作は観ていないがTVドラマの「霊媒探偵・城塚翡翠」で凄まじいパラノイアの犯人を演じたことをよく覚えている。美貌の下に狂気を潜めた役がよく似合う女優なのである。もし、普通の14歳の子役が本作品のヒロインを演じればニュアンスはかなり変わったものと思われる。そこまでこの監督が計算してキャスティングしたのかどうかは不明だけど。

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あんちゃん

4.0映画「愛のゆくえ」は前半がすごく良かった

2024年3月16日
iPhoneアプリから投稿

# 映画館で観た感想・レビュー

映画館で映画「愛のゆくえ」を見てきた。

ステーションシティシネマのウェブサイトでは映画一覧は作品のビジュアルしかなく、映画詳細へのリンクもなく説明もないので、ほとんどどんな作品か分からない。

それでも「きっとこれはほっこりできるやつだろう。タイトルに愛ってついてるし」と観に行った。

# 美術的な質感

とにかく質感が良いというか、絵や構図が綺麗だ。「哀れなるものたち」もそうだったが、映画において物語も大事だが、絵そのものの綺麗さも大事だと思う。なぜなら映画は半分美術品だと思うからだ。

特に男女二人が川辺に立って話し合い、背景には水面に反射する光がきらめいており、なおかつ二人が間をとりながら話すシーンは美しくて心が洗われた。

この作品のテーマのひとつにもアートがあるし、美術に造詣のある監督が映画を作るとこうなるのではないだろうか。いや監督のことは全く知らないのだけど。

# 物語

最初からぐいぐいと引き込まれた。これはどんな物語なのかは説明的には語られず、一体どんな状況で物語がどこに向かっているかが分からない。だがそこが良かった。くどく説明されないからこそのワクワク感があった。

世の中には分かりやすく説明する映画とそうでない映画があるが、これは後者の説明しないタイプの映画だ。

特に前半は素晴らしかった。自分の好みだった。

# 後半

残念ながら後半は一気に難解な世界に突入してしまったように思う。

幻の水先案内人が出てきたり、登場人物の性別が変わったりと。

最初は拡散的に始まった物語がひとつの本筋にたどりつくのか、どういう結末を見せるのか気になったのだが、最後までまとまることがなく、散漫なままになってしまっていたと思う。

途中の突発的な恋物語は必要だったのだろうか?など回収されていない部分もある。

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稲浦悠馬 いなうらゆうま