碁盤斬りのレビュー・感想・評価
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2024 100本目
草なぎ✕時代劇
つまらなくらないでしょと勝手に期待。
つまらなくはないんだけど全体的に静かなトーン。
碁は正直わからないので、なんともいえず。
復讐劇ならもう少し殺陣があってほしかった。
最後タイトルの意味はそうだったのねと。
正々堂々と
私ゃオセロは分かるが、チェスや将棋は全くと言っていいほどルールすら知らない。ましてや囲碁など。
さらに本作は落語の演目がベース。落語もほとんど縁が無い。
そんなんで本作を見れるのか躊躇したが、作品的には正統派のヒューマン時代劇であった。
一応原作ナシのオリジナル脚本時代劇となっているが、話はベースの落語『柳田格之進』にかなり沿っている。
妻と死に別れ、娘のお絹と共に長屋で貧乏暮らしの柳田格之進。落ちぶれたものの、誇り高い武士の精神は失っていない。
囲碁打ちが好きで、囲碁を通じて商人の萬屋源兵衛と知り合い、囲碁を打つのが何よりの楽しみ。
ある月見の宴の席で、途中厠に立った源兵衛の五十両が紛失。その場に唯一居た格之進が疑われるが、身の潔白を訴える。
源兵衛は格之進を信じるが、手代の弥吉は疑う。
辱しめを受けた格之進は自害しようとするが、お絹が思い留め、吉原でお金を工面。
五十両は用意立てが、もし消えた五十両が見つかった場合、首を差し出せと格之進は約束させる。
格之進が長屋を立ち去った後、源兵衛が厠の最中に無意識の内に隠し置いた五十両が見つかり…。
ここに、本作のオリジナル要素を追加。
格之進父娘が長屋貧乏暮らしなのは格之進の真面目過ぎる性格が災いして…が元の落語演目の設定だが、本作では、
元彦根藩士であった格之進だが、囲碁でもライバルであった柴田兵庫によって身に覚えない罪を着せられ、藩を追われる。浪人になったのも妻の死(柴田に関係を無理強いされ)もこれが原因で…。
ある時旧知の藩士と再会し、濡れ衣が証明され、格之進は柴田に復讐する為旅立つ。
それが五十両事件とほぼ時同じく。
格之進はかつての冤罪事件と五十両紛失嫌疑、武士の誇りを懸けて毅然と立ち向かう。
これによりドラマチックな物語に深みが増した。
訳あり浪人は時代劇の王道。
主人公像もそれに相応しくあってこそ。
実直。穏やか。
その性格は囲碁にも表れ、嘘偽りの無い正々堂々とした対局を心掛けている。
格之進の囲碁はケチ商人だった源兵衛を真っ当な商人に変えたほど。
人情味もあり。度が過ぎるほどの囲碁馬鹿っぷりはよくよく考えたらユーモラスでもある。その一方…
不名誉や納得いかない事に見舞われたら非情にもなる。
真っ直ぐで正々堂々だからこそ、曲がった事は許せない。
嫌疑を掛けた弥吉への憤り。自分をハメた柴田への憎しみと執念。恐ろしさと凄みすら感じた。
世の中にはいるではないか。絶対に怒らせてはいけない人って。
穏やか物静かな雰囲気から、目付きも口調も佇まいも変わる。草彅剛は映画で『ミッドナイトスワン』に続き新たな代表作と名演を魅せた。
囲碁馬鹿の父に呆れながらも責めはしない。不器用な父をしっかり支え、金の工面の為に吉原へ行く意志。善き娘は復讐しようとする父を止めるものだが、私の仇でもある。凛とした美しさと強さ。清原果耶はますます魅力的な女優になっていく。
囲碁を通じて親交を深める國村隼、図らずも嫌疑を描けてしまう中川大志も好助演。
斎藤工が仇で憎々しさを放つ中、ある的を射た一言に唸らされもした。それは嘘ではあったが、格之進の最後のある行動を押す事となり…。
見る順番が逆になってしまったが、白石和彌監督の時代劇としては『十一人の賊軍』よりずっと好み。
撮影・美術・音楽も一級。
確かに話の盛り上がりや見せ場に欠け、少々退屈に思える作風でもあるかもしれないが、本作はチャンバラ時代劇ではない。ヒューマンドラマ時代劇なのである。
しかししっかりと、仇討ちや武士の本懐も貫き、囲碁や落語に通じていなくとも見れる、ツボを抑えた時代劇となっている。
仇を討ち、嫌疑も晴れた。
落語の演目では庇い合う源兵衛と弥吉に打たれ、碁盤を斬って罪を憎んで人を憎まず。高らかに笑うとあるが、映画では晴れ晴れしさを感じ得なかった。
碁盤を斬ったのは、格之進の中で何かを絶ち切ったかのよう。
その後お絹と弥吉の結納の席には出るが、それはあくまで父として娘の幸せを見届ける為。源兵衛が持ち越しの対局をしようとするが、姿を消す。
築いた新たな人間関係も斬り捨て、自身の総てであった囲碁の碁盤を斬ったのがその証し。
あらぬ疑いを掛けられ、自身に罪なくとも失ったものはもう取り戻せない。
自分自身へのけじめ。嘘偽りなく、正々堂々と。
シリアスなんだかコメディなんだかよく分からない、
最悪の脚本
物語は地味で派手さはないけど、 なんとなく昔の時代劇のような ざら...
草薙剛さんの演技は確かに凄い
タイトル回収
碁盤斬りとは
なるほどタイトル通りの碁盤斬りだった
草彅剛の演技は本当に素晴らしいね
セリフが軽いように見えるけど説得力のある表情で魅せるんだよね
前半と後半での差がものすごく、特にラストの2人を切ろうとしてるとこは見てるこちらまで緊張感がすさまじく
武士としての面子を重んじる様子から絶対に切るという強い意思も感じられて、この2人切るの!?ってマジで思った
草薙剛が役者として本当にすごい人という認識が改めて感じられた
ミッドナイトスワンのときもよかったけどね
そもそも時代劇的なのはあまり好みではないが、碁をうまく取り入れて全然ルールはわからないが斎藤工との勝負がこれまた面白い緊張感
斎藤工の悪役としての顔もよかったし、これがまたラストかっこいいんだよね
腐っても武士だなあというラスト
小泉今日子の役どころもとてもよくて、遊郭の主として、まああの時代なら本当はだめなんだろうなぁってところもいい落とし所にしてくれたとこで人情が感じられてよいし、終わり方もよかったです。
時代劇ゆえに全体的に地味な感じなのはもったいないけどね
囲碁の面白さを十分には伝えてくれなくて残念。適役の斎藤工が光っていた
白石和彌 監督による2024年製作(129分/G)日本映画。配給:キノフィルムズ
劇場公開日:2024年5月17日
脚本の加藤正人氏の趣味が囲碁ということでか、かなり囲碁の場面が多くてビックリ。昔、
囲碁に熱中した時もあったが、登場してくる局面の理解は出来ず、その解説的なものも乏し
く、その点では不満を感じてしまった。
敵石を召し取って生き残ったと思ったら、下から跳ねられて殺されてしまう『石の下』手筋が2回登場してたことを、プロ棋士の解説YouTubeでようやく理解できた。
草彅剛演ずる主人公柳田格之進の設定も寡黙すぎて、思っていることが掴めず、脚本に不満を感じた。クライマックスの中川大志と國村隼の代わりに碁盤を斬った理由も、良く分からなかった。武士のプライドがあるとしても、そこまでのことを二人の商人がしたとも思えなかったから。まあ、前半と打って変わった様な草彅剛の過激な復讐劇には、魅力は感じたが。
敵役の柴田兵庫を演じた斎藤工には、やはり惹かれるものを感じた。囲碁の戦いで敗戦模様に陥り、突如切り掛かる俊敏さが何ともカッコ良かった。
監督白石和彌、脚本加藤正人、製作総指揮木下直哉、エグゼクティブプロデューサー
飯島三智 、武部由実子、プロデューサー赤城聡 、谷川由希子、ラインプロデューサー
鈴木嘉弘、協力プロデューサー根津勝、撮影福本淳、照明市川徳充、録音浦田和治、美術監督今村力、美術松崎宙人、装飾三木雅彦 、上田耕治、衣装大塚満、メイク床山、山下みどり
編集加藤ひとみ、音楽阿部海太郎、音響効果柴崎憲治、VFXスーパーバイザー
小坂一順、キャスティング田端利江、スクリプター中須彩音、制作担当相場貴和、助監督
松尾浩道、
出演
柳田格之進草彅剛、お絹清原果耶、弥吉中川大志、梶木左門奥野瑛太、徳次郎音尾琢真、長兵衛市村正親、立川談慶、中村優子、柴田兵庫斎藤工、お庚小泉今日子、萬屋源兵衛國村隼。
The 時代劇
草薙が主演で、清原果耶が出演しているので、見てみた。碁のシーンを中心に江戸を描き、締めが斎藤工との切りあいで、いい時代劇だったとは思うが、平凡かな。
草薙、清原、斎藤と好きな俳優が出演しているので、3.5
落語みたいな話だなと思ったら落語だったよ
落語のストーリーを映画にするための脚色は悪い事じゃないと思う。
ただそれを上手く載せるのは難しいよねと思った。
まあ脚本が良くない。びっくりするほど良くない。
テーマを上手くストーリーに載せられてないので結局セリフで全部役者に言わせてる。
登場人物の心の変化や機微が全く描けてない。
どうして兵庫は格之進を目の敵にしたのか、何故細君は国許に残っていたのか。最後に誰にも言わず旅に出なければならなかったのか。
格之進は誰からも嫌われていたって事です。
そんな嫌われ者でも何人かは上手くやれる人が居るもので、そんな人しか出てこないんですごく良い人に見えてしまってる。
何でもかんでも正しさを求める人なんか付き合い辛いだけです。
これらをちゃんとストーリーに載せられずに中途半端にセリフだけで進めちゃうから、誤った解釈で溢れてる。
俳優を褒める声が多いので演出は上手くいってると思います。こんな脚本でも観れる映画になってるのは監督の演出力が高いせいでしょう。
テーマをちゃんと脚本の落とし込めなくても、優秀な監督を持ってくればそれなりに観れる作品になるって事が分かる映画です。
映画としては2点ですが、色々と考えさせてくれたので個人的には良い映画とします。
あとずっとホワイトミストはいただけない。
もうちょい番手を落とした方が見やすい。
間違いなくネタバレしてしまうタイトル
フルバージョン柳田格之助
原案は古典落語の演目「柳田格之進」です
原案は古典落語の演目「柳田格之進」です。映画版のシナリオには同藩・囲碁のライバルとの一連の確執が追加がされています。長らく語り継がれてきた演目だけあってストーリーはよく出来ており楽しめる内容です。セットや小物・VFXも良く作り込まれていて、カメラワークも含め時代劇映画としての完成度は高いと感じます。
個人の好みになるかもですが気になった点を列記します。主に設定やシナリオです。
・格之進が寡黙で陰気な設定である
ややネガに振り過ぎに思いました。草彅剛の演技も始終辛気臭く、映画全体が重いです。
・ライバルとなぜそこまでの確執が生じたのか腹落ちしない
映画版で追加されたキャラであり、もう少し明快な設定を与えたほうが良かった。
・返済期限が重要な意味を持つ割には、主人公たちの「刻に追われる」演出が弱い
借りた大金の返却期限は大晦日。かつ、そこに非常に重要な条項が加わっており、格之進はそれこそ自らの命を削ってでも間に合わせるべく動くべきですが、その緊迫感が十分に演出されていません。タイムトライアルのような陳腐な見せ方は望みませんが、結果としてヌルい顛末になったのはお手盛り感があります。
・賭け碁
時代考証的にいうと当時賭け碁はご法度であり厳罰の対象でした。映画のようにそこいら中でというのは史実からは異なります。賭け碁がややもすると当たり前のようにある世界を描かなければ映画が成立しないわけではないですし、どうしてそうしたのかな?という疑問は残ります。思うに、原案での囲碁は格之進と源兵衛が囲碁仲間で時折盤を囲んでいたという程度なので、そこから「碁盤斬り」へ持ち込むには囲碁の役割は弱かったので、その辺りを盛ってこうなったのでしょう。
退屈だったなぁ
草彅剛じゃ無かったら途中で見るの止めてた。
役者は上手い人揃えてるのよ。
でも、何か盛り上がらない。理由の一つが碁が良く分からん。盤面を見ても、どっちが優勢とかも分からないから、気持ちが入り込めない。今、碁のルールとか分かる人がどれだけ居るんだろう?って思う。が、その辺りのフォローが何も無い。もう一つが、本来の落語の人情話に仇討ちをプラスしてしまい、その仇討ち関係(藩の内情含め)の絡みが今一伝わらない。
何と言うか、脚本が全体にフワッとし過ぎてる。
全438件中、21~40件目を表示