劇場公開日 2024年5月17日

碁盤斬りのレビュー・感想・評価

全419件中、1~20件目を表示

4.0かつて談志が「時代に合わない」と評した落語を令和エンタメにチューニング

2024年5月18日
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鑑賞方法:映画館
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ニコ

4.0草彅剛の持ち味が見事なまでに溶け合った秀作

2024年5月29日
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鑑賞方法:試写会

まずもって草彅剛という人間がいなければこの映画は何も始まらない。彼の内側からにじみ出る穏やかで実直で善良なる部分と、それがひとたび反転するや、瞳に阿修羅のごとき怒りと復讐の炎がほとばしる部分。一人の男の中でこれほど両極端な個性と感情が整合性を持って成立するのか心配にもなるが、この難行を難行に見せることなくナチュラルに成し遂げてしまうのが草彅の持ち味であり、白石監督流の演出の確かさと言えるだろう。時代劇という特殊な領域とはいえ、長屋暮らしの父娘の貧乏なれど心の底までは縛られることのない凛とした暮らしぶりや、國村準演じる質屋が辿る価値観の揺らめきは現代に通じるものがある。正義のあり方をめぐる主人公の葛藤も単純な勧善懲悪の公式では解き明かせない問いかけを伴って深く突き刺さる。要となる囲碁の攻防において、観客がルールを知らずとも演者の表情や雰囲気だけで手にとるように状況が感じられるのも非常に巧い。

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牛津厚信

4.0物語、演技、演出をおおむね楽しめたが、若干の物足りなさも

2024年5月17日
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鑑賞方法:試写会

悲しい

楽しい

知的

ほぼ予備知識なしで鑑賞。所々不満に思う部分はあるものの、おおむね楽しむことができた。藩を追われ食い詰め浪人になった格之進を演じる草彅剛は静から動への振り幅が素晴らしく、ジャニーズ事務所退所後にテレビの仕事が激減するなど彼自身の不遇の時期が役柄に重なるのも感慨深い。格之進の娘・お絹を演じた清原果耶の可憐さ、仇の柴田兵庫役・斎藤工の憎々しさがうまくはまっていたし、國村隼、中川大志、奥野瑛太もそれぞれ持ち味を発揮。白石和彌監督は時代劇のメガホンをとるのは本作が初だそうだが、それを感じさせない安定した演出ぶりだった。

古典落語の「柳田格之進」という人情噺を基に、白石監督とは2019年の「凪待ち」(こちらは香取慎吾が主演だった)でも組んだ加藤正人が脚本を担当。調べてみると、娘とつましく暮らす格之進が、囲碁仲間の両替商・萬屋源兵衛の家を訪れた際になくなった五十両を盗んだと疑われて……というのが元の落語の筋。そして、格之進と兵庫の確執から対決へと向かう筋が映画のために追加された創作パートのようだ。時代劇の目玉である殺陣を見せるため仇討ちの話を挿入したのは理にかなっているが、活劇のボリュームとしてはやや物足りないか。白石監督の美学なのだろうが、漫画で言えば見開き大ゴマの“決め絵”に相当するアクションの一番の見せ場となるであろうショットを、大写しのスローでじっくり見せるとか別アングルで繰り返し見せるといった手法を用いず、さらっと流してしまうのがもったいない。

囲碁を知らない観客への配慮が希薄なのも、物足りなく感じた一因。源兵衛の下で働く弥吉が格之進に囲碁を教わるエピソードをせっかく入れたのだから、あのやり取りの中で囲碁の基本ルールをほんの少しでも示していれば、それ以降の碁盤上での勝負に対する興味が増したはず。主要キャストの顔ぶれから見て比較的若めの観客の動員を期待していると思われるので、囲碁人口を増やす好機にもなりそうだが、果たしてどうなるか。

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高森 郁哉

4.5脇役も豊かで、古風な映画だった。草薙は風格あり。白石さんはこんな映...

2024年11月18日
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脇役も豊かで、古風な映画だった。草薙は風格あり。白石さんはこんな映画も撮るのか。

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えみり

1.0最悪の脚本

2024年11月18日
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鑑賞方法:映画館

久しぶりにこんな酷い脚本の映画を観た。
五十両の件と仇討ちってまったく関係ないじゃん。話のベクトルがバラバラ。
娘が女郎に落ちようかって時に、父親はそれとは関係ない仇討ちに出発する。なんだそれ。

しかも仇討ち相手に出会って碁を打つって何?
いや碁でどうしても決着つけなきゃというんならわかるよ。でも最初の対局で草彅くん、勝ってるよね。しかもそのあと斬り合いになるってわけがわからん。碁を打った意味がない。

元の落語に無理やり仇討ち話をくっつけてるからこんな悲惨なことになる。
映画を撮る前に「脚本がおかしいです」って進言するスタッフはいなかったのか。

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水原秀策

4.0草彅剛さんさすがです

2024年11月4日
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鑑賞方法:映画館

途中ん?と思うことが無いわけではないが全体的にまとまっており良かったです。

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よ

3.0首の変わり身

2024年10月27日
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鑑賞方法:VOD

代わりに切られた碁盤。
よくよく考えると、
ボケジジイのうっかりからとんでもない事になるとこだった。
一件落着でよしよし。

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上みちる

3.5物語は地味で派手さはないけど、 なんとなく昔の時代劇のような ざら...

2024年10月25日
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物語は地味で派手さはないけど、
なんとなく昔の時代劇のような
ざらざらした質感の映像で
演出も今時の時代劇じゃなく
昔の時代劇の喋り方やアクションのような気がして、
そこが物語とマッチしてて良かった。

急にお金を盗んだ嫌疑をかけられたり、
主人公が犯人じゃなかったら
自分とご主人の首を掛けたり
50両を用意する件、
碁の試合のあとの殺陣
結構無理矢理フリを作ってるような
変わったストーリーラインだなと思ったら
落語が元と言う事で納得。

草彅さんの、ただブチ切れるだけじゃなくて
葛藤を抱えて一つ一つ決断して行く感じが
リアルな浪人と言う感じでとても良かった。

斎藤工さんは救いようもないどうしようもないヤツだった。

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奥嶋ひろまさ

2.0草薙剛さんの演技は確かに凄い

2024年10月24日
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鑑賞方法:VOD

ずっと彼の演技が好きで、ミッドナイトスワンの時の感動をまた味わえるかな、と思ってたけど。

うーん…。

え??え??!?
なんでそうなるっ!?ありえないでしょ!?
って最後の方は呆然としてしまいました。

どなたかもおっしゃっていたように、草薙剛さんでなければ途中で止めていたと思います。

脚本が優しすぎて、白石さんの良さがあんまり出てなかったような印象でした。

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みゅー

5.0タイトル回収

2024年10月22日
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鑑賞方法:VOD

なんと原作は古典落語なのか。
とにかく任侠をテーマにしたときの白石作品は超面白い。

冷静と激情を一緒に内包するような格之進が熱いし
それを文字通り身をもって支えるお絹さんも熱い。

タイトル回収の場面にすごくすっきりしたけど
元が落語だというならこれも納得。素晴らしい映画化だった。

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mar

3.5碁盤斬りとは

2024年10月17日
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なるほどタイトル通りの碁盤斬りだった
草彅剛の演技は本当に素晴らしいね
セリフが軽いように見えるけど説得力のある表情で魅せるんだよね
前半と後半での差がものすごく、特にラストの2人を切ろうとしてるとこは見てるこちらまで緊張感がすさまじく
武士としての面子を重んじる様子から絶対に切るという強い意思も感じられて、この2人切るの!?ってマジで思った
草薙剛が役者として本当にすごい人という認識が改めて感じられた
ミッドナイトスワンのときもよかったけどね
そもそも時代劇的なのはあまり好みではないが、碁をうまく取り入れて全然ルールはわからないが斎藤工との勝負がこれまた面白い緊張感
斎藤工の悪役としての顔もよかったし、これがまたラストかっこいいんだよね
腐っても武士だなあというラスト
小泉今日子の役どころもとてもよくて、遊郭の主として、まああの時代なら本当はだめなんだろうなぁってところもいい落とし所にしてくれたとこで人情が感じられてよいし、終わり方もよかったです。
時代劇ゆえに全体的に地味な感じなのはもったいないけどね

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まあ映画好

2.5キャラクターの変化

2024年10月12日
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「たそがれ清兵衛」を期待して観たが、それよりも全体として小粒な印象。何よりも主人公が物語の始まりと終わりの穏やかで冷静な性格から、いきなりキレたり突拍子もない行動に出たりと何かストーリーを走らせるための無理やり感が気になった。しかし演技は素晴らしく娘役も良かった。

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けいけい

3.5囲碁の面白さを十分には伝えてくれなくて残念。適役の斎藤工が光っていた

2024年10月11日
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悲しい

単純

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Kazu Ann

3.5The 時代劇

2024年10月6日
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泣ける

知的

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コアラ

2.0落語みたいな話だなと思ったら落語だったよ

2024年10月5日
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katagiri21516

3.0間違いなくネタバレしてしまうタイトル

2024年10月4日
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寡黙だけでは無く
闇を抱える武士

草彅さんは良い演技をした。
娘役の清原さんもいい。

好きなのは序盤の展開で
下手をすると退屈になる所
武士と商人の関係性に加え
娘の視線が埋めてくれる

空気が一変する出来事の後
撮影も照明も妙な事になる。
妙と感じたのは表現の古さだ。

先の読める物語。
脚本の落ち着きも無く
やはり妙な展開になる。

終わって見れば
バラバラ感だけが残った。

俳優陣に星3つ。

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星組

4.0フルバージョン柳田格之助

2024年10月3日
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私の知っている落語で「小言幸兵衛」というのがある
映画の頭の方でそれを思い出しました
見ていくうちにまた他の噺が
あの有名な「文七元結」だ
そうかそうか落語を色々盛り込んだんだな
どれどれと調べてみたらこりゃ驚いた!!‼️

この話自体が落語の演目じゃないか
知らない噺がたくさんあるのだな〜 落語は奥が深い
志ん朝と枝雀の噺ばかりを聴いているけどもっと他の人も聞かなきゃな

ちなみに、おい! 音尾琢真! お前が変なことばっかり言うからダメなんだかんな 分かってる?
陽気に呑んだりしてるから〜も〜

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カルヴェロ

4.0原案は古典落語の演目「柳田格之進」です

2024年10月3日
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単純

興奮

原案は古典落語の演目「柳田格之進」です。映画版のシナリオには同藩・囲碁のライバルとの一連の確執が追加がされています。長らく語り継がれてきた演目だけあってストーリーはよく出来ており楽しめる内容です。セットや小物・VFXも良く作り込まれていて、カメラワークも含め時代劇映画としての完成度は高いと感じます。

個人の好みになるかもですが気になった点を列記します。主に設定やシナリオです。
・格之進が寡黙で陰気な設定である
 ややネガに振り過ぎに思いました。草彅剛の演技も始終辛気臭く、映画全体が重いです。
・ライバルとなぜそこまでの確執が生じたのか腹落ちしない
 映画版で追加されたキャラであり、もう少し明快な設定を与えたほうが良かった。
・返済期限が重要な意味を持つ割には、主人公たちの「刻に追われる」演出が弱い
 借りた大金の返却期限は大晦日。かつ、そこに非常に重要な条項が加わっており、格之進はそれこそ自らの命を削ってでも間に合わせるべく動くべきですが、その緊迫感が十分に演出されていません。タイムトライアルのような陳腐な見せ方は望みませんが、結果としてヌルい顛末になったのはお手盛り感があります。
・賭け碁
 時代考証的にいうと当時賭け碁はご法度であり厳罰の対象でした。映画のようにそこいら中でというのは史実からは異なります。賭け碁がややもすると当たり前のようにある世界を描かなければ映画が成立しないわけではないですし、どうしてそうしたのかな?という疑問は残ります。思うに、原案での囲碁は格之進と源兵衛が囲碁仲間で時折盤を囲んでいたという程度なので、そこから「碁盤斬り」へ持ち込むには囲碁の役割は弱かったので、その辺りを盛ってこうなったのでしょう。

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Japanese_Idiot

2.0退屈だったなぁ

2024年10月3日
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背中にエンジン

3.0可もなく不可もなく

2024年10月2日
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面白いとは思う。
けどこれと言って……
という感じ。

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ひげまんじゅう