劇場公開日 2024年5月17日

碁盤斬りのレビュー・感想・評価

全437件中、1~20件目を表示

4.0愚直で不器用で生きづらそうなのにかっこいい

2025年1月26日
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鑑賞方法:VOD

すごく面白かった!

白石監督なのでアクションを期待されている方にとっては少し物足りないかもしれないけれど、私はその分柳田の静かなる怒りや、不器用に正義を貫く姿が丁寧に描かれていて、大変好みな作品でした。

碁の知識がもっとあれば、クライマックスシーンはもっと面白さがわかったかもなーとは思いつつも、そこまで碁のシーンも多くはないので、碁の知識が無い人でも、作品の魅力は十分に伝わると思う。

ストーリーの元は落語の話をベースに、オリジナルを加えたとのこと。鑑賞後にそれを知って、なるほどと思った。オリジナル要素が入ったからこそ、柳田という人間の解像度がグッと上がったと個人的には思う。
そしてそれを演じた草彅くんがハマり役すぎた。

口数が多いわけではなく、表情もあまり変わらない。けれど自分の信念はしっかりとあって、それを頑なに曲げない。
もっと楽に生きれば良いのに…と思うところも多いけれど、それは彼の信念を曲げることになるのだな…と感じられて、どんな落ちぶれた姿であっても、武士の魂が燃え続ける姿はかっこよかった。

後半にかけて、どんどん感情を露わにしていき怒りに震える姿への変化は素晴らしく、草彅くんの演技の良さって緩急のうまさだよなーと改めて気付かされた。

脇を支える清原果実ちゃんの、純粋で父親思いの娘役もとても魅力的で、國村隼さんの悪人にも善人でも演じ分けできる多彩さにも釘付けだった。

白石作品としては、言葉を選ばずに言うと地味目な作品かもしれないけれど、初時代劇監督作品で、現代で失われている武士の生き様みたいなものを見事に描いた良作だと思った。

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AZU

4.0かつて談志が「時代に合わない」と評した落語を令和エンタメにチューニング

2024年5月18日
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ニコ

4.0草彅剛の持ち味が見事なまでに溶け合った秀作

2024年5月29日
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まずもって草彅剛という人間がいなければこの映画は何も始まらない。彼の内側からにじみ出る穏やかで実直で善良なる部分と、それがひとたび反転するや、瞳に阿修羅のごとき怒りと復讐の炎がほとばしる部分。一人の男の中でこれほど両極端な個性と感情が整合性を持って成立するのか心配にもなるが、この難行を難行に見せることなくナチュラルに成し遂げてしまうのが草彅の持ち味であり、白石監督流の演出の確かさと言えるだろう。時代劇という特殊な領域とはいえ、長屋暮らしの父娘の貧乏なれど心の底までは縛られることのない凛とした暮らしぶりや、國村準演じる質屋が辿る価値観の揺らめきは現代に通じるものがある。正義のあり方をめぐる主人公の葛藤も単純な勧善懲悪の公式では解き明かせない問いかけを伴って深く突き刺さる。要となる囲碁の攻防において、観客がルールを知らずとも演者の表情や雰囲気だけで手にとるように状況が感じられるのも非常に巧い。

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牛津厚信

4.0物語、演技、演出をおおむね楽しめたが、若干の物足りなさも

2024年5月17日
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鑑賞方法:試写会

悲しい

楽しい

知的

ほぼ予備知識なしで鑑賞。所々不満に思う部分はあるものの、おおむね楽しむことができた。藩を追われ食い詰め浪人になった格之進を演じる草彅剛は静から動への振り幅が素晴らしく、ジャニーズ事務所退所後にテレビの仕事が激減するなど彼自身の不遇の時期が役柄に重なるのも感慨深い。格之進の娘・お絹を演じた清原果耶の可憐さ、仇の柴田兵庫役・斎藤工の憎々しさがうまくはまっていたし、國村隼、中川大志、奥野瑛太もそれぞれ持ち味を発揮。白石和彌監督は時代劇のメガホンをとるのは本作が初だそうだが、それを感じさせない安定した演出ぶりだった。

古典落語の「柳田格之進」という人情噺を基に、白石監督とは2019年の「凪待ち」(こちらは香取慎吾が主演だった)でも組んだ加藤正人が脚本を担当。調べてみると、娘とつましく暮らす格之進が、囲碁仲間の両替商・萬屋源兵衛の家を訪れた際になくなった五十両を盗んだと疑われて……というのが元の落語の筋。そして、格之進と兵庫の確執から対決へと向かう筋が映画のために追加された創作パートのようだ。時代劇の目玉である殺陣を見せるため仇討ちの話を挿入したのは理にかなっているが、活劇のボリュームとしてはやや物足りないか。白石監督の美学なのだろうが、漫画で言えば見開き大ゴマの“決め絵”に相当するアクションの一番の見せ場となるであろうショットを、大写しのスローでじっくり見せるとか別アングルで繰り返し見せるといった手法を用いず、さらっと流してしまうのがもったいない。

囲碁を知らない観客への配慮が希薄なのも、物足りなく感じた一因。源兵衛の下で働く弥吉が格之進に囲碁を教わるエピソードをせっかく入れたのだから、あのやり取りの中で囲碁の基本ルールをほんの少しでも示していれば、それ以降の碁盤上での勝負に対する興味が増したはず。主要キャストの顔ぶれから見て比較的若めの観客の動員を期待していると思われるので、囲碁人口を増やす好機にもなりそうだが、果たしてどうなるか。

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高森 郁哉

5.0映像も綺麗で、シンプルなストーリーにマッチしていました。草彅さんも...

2025年4月29日
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鑑賞方法:VOD

単純

興奮

映像も綺麗で、シンプルなストーリーにマッチしていました。草彅さんも、この役にピッタリ。配役がほんと上手い。申し分なく、満点です。

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旅人ヒデちゃん

4.0良かったけど不思議なところもあり

2025年4月20日
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鑑賞方法:その他

楽しい

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かすかべしんちゃん

2.5主は仇討ちではないのか?

2025年4月14日
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鑑賞方法:DVD/BD

単純

期待して観たが期待外れ甚だし。
父娘で仇討ちが常套だと思うが、「碁」がかかわるのでどちらが主か解らなくなる。
仇討ちより「碁」に注力し過ぎの感有り。残念。
作り手の矛先が見えない物語だと思う。

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ibacosta

3.5ガチ過ぎ

2025年4月10日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

興奮

幸せ

江戸時代の町並みをここまで表現できるのは見事です。美術、セットがガチ過ぎです。
俳優の演技もガチ。それぞれのキャラクターを100%引き出してます。
後半の狂気に満ちた展開は迫力ある見せ方でしたが、若干演出過多でギャグっぽく感じました。

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ジンクス

3.5キャスティングが全部いい

2025年4月7日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

古典落語の演目「柳田格之進」を基にした時代劇。

草なぎ剛さんが終始一貫して得体の知れない感じで良い。
國村隼さん、中川大志さん、小泉今日子さん、清原果耶さん、市村正親さん、斎藤工さんなど、キャスティングが全部いい。
時代劇で、これだけ良い映画が今年公開されていたことを、全く知らなかったのは不覚でした。

素晴らしい映画だと思った。唸るしかなかったです。

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ねこたま

4.0失念

2025年4月6日
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鑑賞方法:DVD/BD

草薙剛、お侍の姿が似合ってますね。重みのある物語に合った映像、カメラワーク、音楽もしっくりきて、見応えがありました。脇を固める俳優陣もよくて、清原果那、國村隼、市村正親、小泉今日子など、それぞれの味を活かしたナイス・キャスティングでした。クライマックス、碁による真剣勝負はなかなか見物で、草薙剛×斉藤工の演技力に魅入ってしまいました。本編のあとで予告編を観ましたが、先に観てなくてよかったなあとしみじみ。もし先に観ていたら、あのシーンでタイトルの意味を知る感動が薄れてしまっていたかなと個人的には思いました。それにしても、失念、困りますよね…(苦笑)。

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赤ヒゲ

4.5清廉潔白を貫く生き様を感じる話

2025年3月29日
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鑑賞方法:映画館

感想

武士が己の正義を生き様として清廉潔白を貫く事は時に周りにいる人々を窮地に陥れる時もある。人と約束するという事が生命を賭した如何に大切なものであるのかを痛感する話。囲碁を通して其々の自己が持つ正義の在り方と生き様が交差し衝突しまた共鳴する。

人の世は不得貧勝を以って動いている事をを知るべきである。囲碁の手である石の下「詰碁の死活」と登場人物の人生模様を物語に掛け合わせ据え置き、人生もまた己の利だけを貪れば必ずその裏を罹れて身を滅ぼしてしまう。身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれという江戸期の市井の人情とはどのようなものであったか、さらに貧困の中であっても力強く生きる武士の姿を描くことにより究極の意識である武士の本懐とは何かが克明に描き出されていた。

配役・演出・脚本◎
草彅、市村、國村、小泉、斎藤、清原、中川、各氏の演技について其々の配役の持つ己の正義観とその道の筋というものを理解した上での演技が大変素晴らしく、江戸時代に生きる人の行動や性格表現が明確になされていた。他の出演者の方々の演技も気合いが入っており感動し時代劇の秀作であると感じる。

演出に関しては個人的には本編内、大晦日の吉原の門限に走り逢う場面にもう少しの盛り上がりの演出が欲しかったが全体的によく纏まっていたと感じる。白石監督に関しては大期待作品「十一人の賊軍」が俳優陣の素晴らしい演技にも関わらず作品の構成が今一つ芳しくないと個人的に感じていたが、本作に関しては観遅れてしまい初鑑賞が今となってしまったが鑑賞した後、評価を再び高く見直した。

脚本は素晴らしい出来であり、その時代の気風や武家、町人の心理や気質が大変良く表現されていて没入感が半端なく映像に引き込まれた。劇中に流れるストリングス、ピアノとのマリアージュも美しく印象的であった。

監督 白石和彌
脚本 加藤正人
脚本協力 三浦毎生
音楽 阿部海太郎

柳田格之進 草彅剛
お絹 清原果耶
弥吉 中川大志
梶木左門 奥野瑛太
柴田兵庫 斎藤工
お庚 小泉今日子
横網の長兵衛 市村正親
萬屋源兵衛 國村隼

⭐️4.5

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Moi

3.5草彅さんの妙な存在感

2025年3月21日
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正直、清原果耶さん目的で観た。
元のお話が落語ということもあり、劇映画にすると?なところもあったけど、けっこうハラハラした。
草彅さんの演技はとても不思議で、うまいのか下手なのかよくわからんが、とても味わい深い。
キョンキョンも良かったとです。

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チリちこり

4.0さすが、白石和彌監督

2025年3月10日
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全く期待せずに観たが、落語を膨らませて、1本の映画にしたのは見事としか言えない。まあ、ストーリーは見え見えだが、大変楽しく観られた。

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hanataro2

4.0時代劇のこれからの可能性を感じさせる素晴らしい映画

2025年3月5日
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映像 4.5
演出 4.0
ストーリー 3.5
演技 4
総合 4.0

見ながら「ファントム・スレッド」(映像の豊穣さと流麗さが。特に前半)と「人情紙風船」(長屋の雰囲気や建物や人物造形など)を思い出した。

映像的に、時代劇のこれからの可能性を感じさせる素晴らしい映画でした。

白石和彌監督を見直しました。けっこう映画を見ている人ですね。上に上げた以外にもいろんな映画を思い出す作品でした。以前の作品を(あまり見ていませんが)見直したいと思います。

2回目見てこようと思います。

<2回目>
やはりシナリオが良くない。

後半の話の付け方が無理がある。落語とそれを復讐劇を絡めたシナリオとやはり質が違うのだと思う。後半は、腑に落ちない。

キョンキョンは、助演女優賞ものだね。

話が転調するまでの前半までは、うっとりするぐらい素晴らしい。
後半は、そこそこ見せるが、話がチト乱暴。

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mac-in

4.0草薙剛さんの魅力が堪能できる丁寧に作られた時代劇

2025年2月16日
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興奮

落語の「柳田格之進」をベースに作られた時代劇だというので、落語のほうも見ましたが、よく話をふくらませてあって、映画を作るにあたってのストーリー作りをとても丁寧に時間をかけたんだろうなあと感心させられる作品でした。

陥れられて浪人になった柳田格之進の苦悩しながらも武士の誇りを捨てず懸命に生きる姿を、SMAPを辞めて仲間と独自の道を歩み続ける草薙剛さんが演じるとあって、いい作品になっているんだろうという期待しながら見たのですが、期待を裏切らないどころか、スクリーンに登場した草薙さんは、ガリガリに痩せて、食うや食わずの生活をしていることが一見してわかるような「清貧の武士」として登場して、「うわあ」と声を上げてしまうほどでした。草薙さんの全力投球がすばらしい!

ガリガリで心配になる柳田格之進でしたが、居住まいを正して品格ある生き方を貫いており、柳田格之進の喜怒哀楽のひとつひとつの演技に、草薙さんのこれまでの艱難辛苦が反映されているような気がして、「つよぽんも苦労したんだろうなあ」と共感して、格之進を応援しながらストーリーを見守りました。

『碁盤斬り』というタイトルからわかるとおり、囲碁と殺陣の両方が出てくる話で、浪人柳田格之進は囲碁の名手。何を斬るかは見てのお楽しみ! 囲碁のルールが分からない人は「さっぱり意味が分からない、面白くない」という感想も出てくるようですが、最初の方で囲碁のルールが分かるようにさりげなく、説明するシーンがあるので、ざくっとルールが分かってしまえば、最期まで楽しめると思います。

主役がとにもかくにも魅力的で、ストーリーもとてもよく吟味して作られているし、丁寧に作られた時代劇で、これ現場の雰囲気最高だっただろうなというのが伝わってくる良作でした。

日本の時代劇はこうやって志高い人たちによって継承され、今も発展しているんだなあということが感じられて、胸アツな作品でした。

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山川夏子

2.5当時の人の考え方?価値観?が釈然としない

2025年2月7日
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鑑賞し終えて、なんだか釈然としなかった…
主人公ギータや番頭等の思考が理解不能…
仇討ちよりも嫌疑の恥が重く先に切腹!?
仇討ってから切腹じゃね!?
主人に断りも無くギータを疑い、主人の首も勝手に掛ける番頭…
あとギータは娘に対して色々薄情過ぎじゃね!?
当時の人としてはそれが当たり前なんか設定がおかしいのかどっちなんじゃろ!?

まあそんな事はさておき草薙を含めて俳優陣は良かった!
ただ個人的には斉藤工が表情や醸し出す雰囲気が浪人には見えず、最後も鬼気迫る感じも無く殺陣もイマイチに見えた…

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トラ吉

3.5庶民の暮らし

2025年1月16日
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当時の人達の暮らしぶりが何となく想像できて飽きずに鑑賞できました。なぜだろう?何となく自由な空気を感じました。

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ミカ

4.0疑い

2025年1月12日
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人を疑うとは怖いことであり、簡単に疑っては行けないものである。10人の真犯人を逃すとも1人の無辜を罰するなかれといわれています。簡単に人を疑うことに慣れてしまって怖いものだとおもわらせれた映画でした。

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まさ

3.5正直過ぎると苦労するということかな。

2025年1月5日
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悲しい

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ケンジ

2.02024 100本目

2024年12月27日
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草なぎ✕時代劇
つまらなくらないでしょと勝手に期待。
つまらなくはないんだけど全体的に静かなトーン。
碁は正直わからないので、なんともいえず。
復讐劇ならもう少し殺陣があってほしかった。

最後タイトルの意味はそうだったのねと。

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しゅん13
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