おまえの罪を自白しろのレビュー・感想・評価
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堤真一が圧巻
中島健人の巧演が光る骨太政治サスペンス
予告編で予想した作品ではなかった。迫力とスピード感溢れる面白い骨太政治サスペンスだった。ある政治家の孫娘誘拐事件を主軸に、建前と本音、虚々実々の駆け引き、権力闘争、サバイバル戦、騙し合い、等々の権謀術策がもつれ合い、絡み合いながら、展開されていく物語は、生々しく、赤裸々で、人間の業を剥き出しにしているが、臥竜点睛を欠いた終盤が惜しまれる力作である。
政治家家系の宇田家の次男・晄司(中島健人)は、設立した会社が倒産し父親の国会議員・清次郎(堤真一)の秘書となったが、悶々とした日々を過ごしていた。そんなある日、長女・麻由子(池田エライザ)の幼い娘が誘拐される。犯人の要求は身代金ではなく、記者会見を開いて清次郎の罪を告白しろというものだった。それは現政権を揺るがすほどの大きな政治スキャンダルであり、権力の座に固執する清次郎は告白を拒否しようとする。晄司は、幼子の命を救うため、罪の裏に隠された真実を暴き出そうと奔走していく・・・。
晄司は、当初、政治の世界で、権力の厚い壁に阻まれながらも、懸命に真実を究明しようとする。正義感を貫いて一心不乱に権力と戦っていく。しかし、彼は、次第に権力構造を熟知し、戦い方を変えていく。強かな政治家に変貌していく。権謀術策を駆使して相手を凋落していく。最初は幼子の命を救うという純粋な気持ちが、自らが権力構造のなかで、のし上がっていくという野望を持つ気持ちに変わっていく。純粋な理想を持った若い政治家が、権力構造に何度も跳ね返され、次第に、理想が野望に変わっていくように。
終盤。誘拐事件は解決するが、犯人、動機は、普通の犯罪ドラマになってしまう。それまでの骨太政治サスペンスという作風が消えてしまう。ラストは、失脚した父親の跡を継ぎ国会議員となり、国会で質問する晄司の野望に満ちた眼差しに凄味を感じたナイスエンドだっただけに惜しまれる終盤だった。
全編を通して首尾一貫した作風で描いて欲しかった。
意外と面白かった
上映時間が1時間41分と映画としては短いので気軽に見れました。
ただその影響かかなり話がギュッと詰め込まれてる印象です。カットも多くここで声掛けないんだ、もう少し説明が欲しいなと思いましたが
話が詰め込まれている事でストーリーの焦燥感や登場人物の焦りが伝わってきました。
事前知識が中島健人と堤真一と池田エライザが出るという事だけでしたが警察の上層部や政治家のキャストがめちゃくちゃベテランの方が何人も出演しており演技が下手な人がとても少なく違和感なく見れました。
特に堤真一が冷酷な人間かと思えばちゃんと人間らしい感情を持っていた所がすごく良かったです。
映画をサクッと見たい方にオススメしたいです
宣伝が間違ってるのでは?
原作未読。予告などから想像していた展開と異なり、私は映画とても楽しめました。これはでも宣伝展開間違っているのでは?サスペンスではなく政治とヒューマンドラマ色が強い作品に思えました。
一貫して、飽きさせない作りでスピード感があり、前半と後半でまた印象が異なりました。もう少し説明があっては?と思うところもありますが、それぐらいがちょうど良いのかもしれません。いや、もう少し深くしてほしいところはあるかも。ま、小説読みます。若手を支えるベテラン俳優がまた良い。個人的には中島健人さんや池田エライザさん、若手のフレッシュさと演技のうまさが光っていたと思いますが、一番好きなのはやはり堤真一さんと…角野卓造さんですかね…。堤真一さん政治家役いけますね。また見たいです。
個人的には作品はかなり楽しめましたが、宣伝下手なところが残念な点かなと思いました。
とりあえずもう一度見ます。
映画あまり見ない人に見て欲しい!
家族の話
国会議員の孫娘が誘拐されてからの約1日を描いた101分。すごいスピード感で物語が進んでいき、長い説明のシーンなどがなくコンパクトにまとまっているので101分間緊張の糸がぴんっと張り続けたままでした。
初めて映画館でサスペンス映画を観ましたが、私のように初めて社会派の映画やサスペンス映画を観ようかなと思った人にはトライしやすくとても観やすい映画だと思います。
驚いたのは出演されている方々がとても豪華で、次から次に登場する俳優さんにこの方知ってる!の連続でした。
心に残っているのは、登場人物たちの表情です。セリフがないときの表情や息遣いに胸がぎゅっとなりました。
特に、101分の中で主人公宇田晄司の表情がどんどん変わっていき、最後のシーンの表情を見た時にとても清々しい気持ちになりました。
初めは今の状況に不満を持ち眉間に皺を寄せている晄司が自ら動き、清く正しい正義のヒーローではなくどんどん強かになっていく姿が印象的でした。
誘拐事件・国会の闇という張り詰めたテーマの中で、みんなでテーブルを囲んで食事をとるシーンが何度かあり、そのような日常のシーンの温もりがとても際立ち、何故か心にとても残っています。
たくさんの登場人物が出てきますが、家族の物語だと感じました。
脇を固める俳優陣が豪華、ストーリーのバランスが絶妙
鑑賞前は主演の中島健人さんと、堤真一さんや池田エライザさん、山崎育三郎さん、中島歩さんなどメインどころの方々の出演しか知らなかったのですが、いざ観てみると角野卓造さん橋本じゅんさん金田明夫さん尾野真千子さん…他にも本当に書ききれないほどの豪華俳優陣に度肝を抜かれました。
演技力のある方々しかいないため、良い意味でスクリーンからの圧がとてつもなく、台詞のないシーンも重厚感が途切れません。
また、政治と金がメインの話かと思っていましたが、勿論駆け引きや探り合い、頭脳戦や心理戦はありつつも、親子愛や家族愛、それぞれの信念や決意といった感情面の描写も多いため、バランスがちょうど良く飽きが来ません。
特に池田エライザさんの演技からは、娘を攫われ常にギリギリの精神状態であることが全身から伝わってきて思わず涙がこぼれました。
また、真っ直ぐで熱い若者として描かれている主人公もただただ猪突猛進な訳ではなく、ときには誰よりも政治家らしく振る舞う部分があり、そのときの目の演技にはまるで自分が詰められているかのようにビクッとしてしまいました。
観る人によってどの人物に感情移入するかが全く異なる作品であり、それでいてどの人物も否定されてはいません。その懐の深さがこの作品の隠れた魅力でもあると思います。
未来をの希望
罪の自白では終わらない
タイトルとCMでは、堤真一演じる議員の罪とその自白が焦点かと思っていたが(もちろんそれが中心であるが)、実は登場人物が皆ひと癖もふた癖もある曲者揃いで、良い意味で予想外の内容だった。
主演の中島健人も、アイドルということを忘れさせるように違和感なく、大御所俳優達と共に丁々発止、非常に見応えがあった。
あるシーンでの主人公の狡猾さを感じさせるような笑みには驚きを禁じ得ず、結末のその先まで気になる映画であった。
罪とはいったい何なのか?
氷山の一角!とても楽しめました
政治の裏側をきれいにまとめられていて、楽しいストーリーでした。
しかし本当の政治の裏側は、もっとドロドロで表に出せるようなストーリーにはならないのでしょうね。
キャストがとても良くそれぞれの個性を出しており、笑いあり憎しみありの映画でした。
主役は中島健人なのですが、実は尾野真千子が鍵を握っているという面白い展開でした。
主人公の心の動き
原作未読で2回鑑賞しました。見て損はない大変見ごたえある作品だと思いますが、予告を見て想像していたのとは違うストーリーでした。
誘拐と並行して宇田親子はもっとバチバチに対立しあって主人公が父親をどう裏切りどう政局を泳ぎ切るのか、みたいな主軸でも良かった気がします。
しかし父親のことも憎みきれず妹や兄にも肉親らしい情を見せる主人公の内面はよく描かれていたと思います。ただ終盤の事件解決に向けて主人公が考え動くシーンはもう少しモノローグか心の声があった方が政治家としての資質などがわかりやすいのではないでしょうか。
中島健人さんと堤さん平泉さん角野さんの演技は素晴らしく政治に携わる者の底知れなさが伝わりました。
失脚後の堤さんの少し柔らかくなった感じと吹っ切れた主人公との対比に泣けました。
脇役、と言うにはもったいないくらい豪華な俳優陣
政治絡みで汚職等々…少し身構える内容かと思っていたのですが…
テンポがよくて、かなり観やすかった印象です。
思っていたほど重くなく、きれいにまとまっていた印象でした。
映画の上映時間も長すぎない(むしろ短め?)ので、サックリ観たい方や、サスペンス挑戦したい方にはオススメです。
反面、重厚なサスペンス等々を観たい方には少し物足りないかもしれないなと言う印象もありました。
あまりの豪華さにレビュータイトルにしてしまいましたが、脇を固める俳優陣がどえらい豪華です。脇というのも申し訳ないくらい本当に豪華です。
番宣や広告等でお見かけしていたのは、中島さん・堤さん・池田さん・山崎さんがメインでしたが……いやもちろんメインの俳優陣もとても豪華なんですけど、それは前提として。いやいや、ほかの俳優陣の豪華さと言ったら…私が事前に調べていなかったのが悪いのですが、知らなかったが故に「え?!この俳優さんも?!………え?!この方も?!」と錚々たる顔ぶれで驚きの連続でした。
そしてその錚々たる顔ぶれの皆様のまぁ、悪い顔が…とっても素敵でしたねぇ…
ぜひこれは劇場で見て頂きたいです。
正直に書くと、中島健人さんのファンで鑑賞しましたが、ラブストーリー系は苦手で、ミステリーやサスペンスが好きなので、楽しく鑑賞させていただきました。
若い方より小さな子を持つ親世代や、子が自立した大人世代の方に見て頂きたい作品だと思います。
面白かった
なかなかの秀作
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