劇場公開日 2023年6月2日

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怪物のレビュー・感想・評価

全627件中、301~320件目を表示

3.5タイトルなし

2023年6月16日
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鑑賞方法:映画館

芸術作品ではない。脚本を主として演出が支えるというタイプである以上、話に若干の齟齬がある印象は大罪と言える。とはいえ少年期、人生のあの時期を描いているのは脚本家が明らかに全力で賞を取りに行っている。その重みは感じる。ま、何が言いたいかと言うと、傑作ではない。

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kazuyuki

4.0おとなの事情で小学校を守った校長先生。

2023年6月16日
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鑑賞方法:映画館

是枝監督は、こどもの自然な演技を引き出すのがうまいという印象がある。この作品は、是枝監督の脚本ではないようだが、今までになくこどもたちの演技が印象深かった。湊と依里の友情物語のような話は、最近の映画では見たことがないので新鮮であった。火事が起こった時を起点に、「母親の視点」「教師の視点」「こどもの視点」と三部構成になっているのもとても効果的だと思った。それは立場や見方が違えば、物事が違った意味を持つという単純なことだが、この作品においては、おとなの世界とこどもの世界の対比を鮮やかに描く効果がある。おとなになると守るべきものが増える。他から攻撃されることも多いが攻撃する手段も身に着けている。「思い込み」や「一方的な正義」にとらわれると、相手を激しく攻撃して収集がつかなくなることはよくある。母親が息子が学校で不当な扱いを受けていると思って教師に抗議したり、教師が表面的な事実しか見えなくて、生徒の親をモンスターペアレント扱いしたり、こどもを不公平に扱ったりする。そして何か事が起きるとマスコミが興味本位で書き立てて当人を傷つける。また、「体面」が重視されるため、取り繕ったり、嘘を平気でついたりする。それがおとなの世界とも言えよう。それに比べてこどもの世界は狭いだけにしがらみが少なくて単純だ。湊と依里はおとなたちの思惑に振り回されているが、自分たちの世界をしっかり守っているように見える。湊の依里に対する、恋心にも似た好意が健気であり共感できる。おとなたちが誰かを「怪物」扱いして誤った方向に向かっているのに、こどもたちは傷つきながらも人間的に正しいふるまいをしている。そんなおとなとこどもの世界をつなげているのが校長先生のように見えてきて、田中裕子の演技が印象的であった。
「万引き家族」と同様に、分かりやすい内容ではないので、解釈は見た人にお任せしますという感じである。個人的にはとても面白かった。

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ガバチョ

4.0幸せの定義

2023年6月16日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

知的

・母親の視点で見る我が子と学校
・担任先生の視点で見る教え子と学校
・子供の視点で見る同級生と大人
(※校長の視点が少し入るが)
世界線は一緒でも視点に寄って相対する人間像が丸っきり違う脚本の妙。

正直、冒頭からの展開に何やら気持ち悪さを感じ、自分の生きた世界とを鑑みながらも私は3つの視点が交差した瞬間に「あぁおぞましい世界の視点がこの世には多い」と改めて見せ付けられた終末に納得した。

観る人によっては真実とも事実とも捉えられない難解なドラマと思われるが、至って単純な人間愛の物語。
世間の常識的幸せ、個人が思う幸せ。
校長を演じる田中さんの言葉が意味する以上に私の心を刺した。

人となりに正解なんてものはないし全てを理解し合うことは出来ないが、一緒に考え生きていくしかない。
ただ坂元さんと是枝監督の共通すべき"怪物"は直ぐ側に潜んでいると教えてくれた。

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月子

4.0今や日本だけじゃ無い?映画界の話題監督&映画作品…。

2023年6月16日
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鑑賞方法:映画館

難しい

と言うだけ有って、ソウは容易(タヤス)くレヴューを書き込んではいけない気がしたのも確かだし…
内容も深くて,ソウ,レヴューを書くに当たって、色んな解説等を見てると色んな作品に対しての捉(トラエ)え方を見受けたのも確かで有り、そっち方面の展開かぁ〜(死語の世界かぁ⁉︎)とそう考えると,色んな幅広い観方が出来る! 最初に映した場面から話が遡(サカノボ)って,そうなる理由が後から映す映像に寄って理由が解る!と言うのも好きな感じである,とか…。
色んな捉え方が出来ると言う事だけでも私には堪らない処でもある。がしかし,率直に「映画作品として面白かったですか?」と聞かれた処で「最高でした!」と答える事は,返事に窮する処だとも言わざるを得ない!,
まっ,賛否両論が出る事自体が映画の世界の醍醐味?だからこそ鑑賞側の好き勝手に言っちゃってる私でも有る訳だが…。

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サクちゃん

4.0あの火事は対岸の火事ではなかった

2023年6月16日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

湊かなえさんの「告白」を思い出しました。物語は全く違いますが、親、先生、生徒の視点によって見方がガラリと変わって反転する立場に、足場が崩れるような不安定な気持ち悪さを感じた。本当の事実は誰だったのかといえば、この物語でいえは主人公たる二人の少年になると思う。怪物って誰だろう?じゃなくて、そもそも怪物を探している側が「怪物」じゃないと何故言い切れるのだろうか?冒頭の火事は、対岸の火事ではなかったということ。
また、校長先生の言った「幸せとは~」に悲しさがあるけれど、ほんの少しのあたたかい視線も感じるのは、私のただの願望だろうか。最後の二人の少年の姿も同じく、そうであって欲しいと願わずにはいられない。
これもまたきっと、独りよがりなんだと思う。

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ふたり映画

3.5それぞれの・・・

2023年6月15日
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鑑賞方法:映画館

難しい

それぞれのの視点、それぞれの勝手な解釈、それぞれの正義。

怪物とは誰で、いったいなんだろう。と思わせてくれた。誰でもないかもしれない、いや全員が怪物なのかもしれない。

だんだん映画を観ていくうちに、感情が変わっていく面白い映画でもありました。と共に、かなり考えさせる。風刺のようなパンチも持っている。なかなか一筋縄で行かない感覚でした。

それにしても、子役の2人が素晴らしかったなぁ。
今後が期待出来る。

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とら

3.0怪物は内に潜む

2023年6月15日
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鑑賞方法:映画館

なるほど。どーも監督との相性が悪いのかいつも最終的にしっくり来ないんやけども、今回もそーだったかな。言わんとする事はビシビシ伝わるので、端々は楽しんでいましたけども。
羅生門アプローチでの其々の演技(見た目)が劇的に違うのには役者&演出含めて感服致しました。

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lynx09b

4.5人は「自分の見たいモノしか見ない」現代的なテーマ

2023年6月15日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

怖い

知的

お話そのものは多くのメディアで紹介されているので
多くは触れませんが、色んな方の考察で語られているように
所謂「羅生門形式」
同じ一つの事実でも、それを見る者によって
全く違う印象になってしまう。
と言う作りの映画。

カンヌ映画祭でクィア・パルム賞を受賞したので
LGBTQに興味が有る無しで偏った味方をされなければ良いのですが〜
LGBTQの話はもちろん重要な要素ではあるけど
そこがメインではなくて、
この投稿のタイトルの様に
「人は自分の見たいモノしか見ない」

現在のネット社会の大きな問題であると同時に
人間の普遍的な部分なのでしょうね。

ネットの無かった時代にも
「人の口に戸は立てられない」とか
「人の噂も75日」とか言われるように
中途半端な情報と思い込みっていうのは
時に人の人生を狂わせることもある。

そう言う諸々の人間の愚かさこそが
「怪物」
なのかな〜〜と思ったりしました。

で、月に8回ほど映画館で映画を観る
中途半端な映画好きとしては

考察のしがいのある映画でしたね。

ストレートではなく意味深な場面の多い映画であり
正直、そこはミスリードでしょ!と
突っ込みたくなる(苦笑)場面もあるのですが、
そこも含めてなかなかに楽しめました。
一回の鑑賞では消化しきれない映画なので
時間が合えばもう一度観たいです。

昨年の流行語だったか?
「〇〇らしいよ〜 知らんけど〜〜」
って言うのあったのですが
私、これ、全然笑えない!!
「知らんのなら言うな!!」ってなってしまう。

人間の間違った思い込みと
情報の垂れ流しの罪深さよね〜〜。

兎に角見応えがあります。
映画館で全集中でご覧下さい!!

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星のナターシャnova

4.0想像で

2023年6月15日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

補う「余白」が、たくさんある作品。
映像がヒントで、多くは語られず、
ピアノの音色に翻弄され、導かれ、癒される。

出来事の「結果」から
(良くないことばかり)考えてしまって
心拍数が上がる。

でもそれは「大人側」の
短絡的で断片的なもの。

「子ども達」は、大人に「気をつかい」、
嘘をつく。

事実を隠し、
自分を、大切なものを守ろうとするのは
大人も子どもも同じで、、

そうすると、
したたかで、嘘つきで
裏表のある人達ばかりが
生き残ってしまう、、

あの子は、家業を手伝うよい子、?

「優しさ」を見逃さず、守るには、、?
正直で、噓が下手な、不器用な人達を、、

「ナマケモノ」の特性を身に付けて
大人になったのが、保利先生なのでは、?
、罵倒に鈍感過ぎる、
「耐える」ことに慣れ過ぎてる?

彼は何故、キャリー、?
時々映る、川と湖、、?

「ポニョ」「スタンドバイミー」
「リバーズ・エッジ」も見え隠れ
「みんな、病んでる
必死で生きてる」

人も物事も、
多面的で複雑なことを
心して、
大人のフィルターが濁りがち
なことを、認めて、、

子ども達の「逞しさ」を信じたい、と思った。

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she'lly

3.5誰もが手にするもの 誰かが手にするもの

2023年6月15日
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 ヒトは誰もが安心して暮らせる世界を目指した結果、誰もが生きづらい世界になりました。何故かな?。大人が生きづらい世界にいる子供たちには、どんな現実と未来が用意されたかな?。
 こういう映画が創られたこと、こういう映画が評価されることに、戸惑いを禁じ得ません。つまり、誰もが手に入れるものより、誰かが手に入れるものに、ヒトは共感することになります。校長先生の謂うところの、どうでもいいものに、ヒトは惹かれるわけです。きっと私もね。そんな私が手に入れたものは、かなり怪しい物みたい。
 何とかしようとする大人達が造る、何ともならない世界。無邪気に他者を破壊する、壊れた子供。そのまま大人になった、壊れた大人に気を遣いながら、壊れないようにもがく子供。その狭間で何とか足掻く親。皆様は、誰に共感できます?。
 時系列の組み方が絶妙ですね。まず御見物に、?を想起させて、シャッフルした時間で御見物に、!を届ける。やはり脚本の勝利でしょう。「パルプ フィクション」を彷彿とさせます。ただ私としては、こと無かれ世界のラスボスとして、怪物級のオーラを放つ田中裕子に、何か賞あげたいなー。
 私、是枝氏の映画を総て観たわけではないですが、ちょっと変わったかな?。これまで、どん詰まりの先にある、光のようなものを描く映画が多かった気がしますが、本作は、さらにその先まで突き抜けちゃった感が…。

 未来を生きる子供たちに、私達は何を遺すの?。

 皆様の歩む先に、出発の音が、聞こえますように…。

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機動戦士・チャングム

3.0上品なBL

2023年6月15日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

萌える

並いる名優陣を前座にして展開される儚く美しいジュブナイル

「サテリコン」のジトーネを想起させる小悪魔的な柊木陽太が眩しい

廃車両が「スイスアーミーマン」丸出し

一番怪物感があるのはやはり中村獅童

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労働4号

4.0作品を鑑賞している観客の認識をジェットコースターのように揺さぶる構...

2023年6月15日
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鑑賞方法:映画館

作品を鑑賞している観客の認識をジェットコースターのように揺さぶる構造なのがエグい。
憤らせ、高ぶらせ、断罪させた後に、それが勘違いなんだよ?その勘違いすら勘違いなんだよ?と迫る脚本と構成は見事としか言えない。
この作品、モンペ気質のある親御さんみんなに見せたら世の中良くなるんじゃなかろうか?
小学校教師を志望する学生はもっと減りそうだが。
ふわふわとしていた校長が自分と罪を抱えてしまった児童に対して初めて本当の姿を見せて慰める姿には涙なしには見られなかった。

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銀平

4.0ミステリー版すれ違いコントな感じ

2023年6月14日
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鑑賞方法:映画館

序盤は学校と子供たちの出来事の一部分だけを見せられて、子供の行動が理解できず不気味な感じだが、そこから先生視点、子供視点で真相が明らかになる。
ただ、全部が明らかになるわけではなく、若干濁している部分もあり。
子供たちの演技が抜群によい。
視点によってキャラクターの印象も変わるのが面白い。若干無理があるようなところもあるが…
観た人それぞれが自分なりの解釈ができそうな懐の大きい映画だと思う。
終盤の雰囲気はSABAKANに似ているかも。

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ひとふで

3.0ごめんなさい本当に分からなかった

2023年6月14日
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これが「芸術」というものなんだろう。
映像や音楽は美しいなぁと思ったけど
結局何が言いたかったのか
真実は何だったのか
よく分からなかった。

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kyaroline

4.5誰が怪物なのか?凄い映画です。92点

2023年6月14日
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難しい

「驚くほど素晴らしい映画だった。ストーリーや脚本も良いが、特に注目すべきは俳優陣の演技力で、特に安藤さんや瑛太さんなどは、彼らがいなければ作品は成立しないと感じた。エンディングはあいまいだが、それが多くの解釈を生み出し、その深掘りがこの映画を面白くしている。三つの視点から描かれたストーリーは理解しやすく、その一方で、キャラクターたちが生死を超えて生まれ変わるかどうかなど、深いテーマを考察する余地があり、観る人々がそれぞれの理解を深め、楽しむことができる映画だと思う。」

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あっぷる

4.0怪物はあなたの隣にもいる

2023年6月14日
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鑑賞方法:映画館

映画冒頭から抱いていた登場人物に対する印象が全てひっくり返された

怪物と思っていた人物がそうではなくて
怪物ではないと思っていた人物が実は怪物で

冒頭は安藤サクラ演じる母の視点で描かれ
次に瑛太演じる堀教師の視点を描き
最後に・・・という大まかな流れ

というかこの映画は怪物が多すぎでお前もかお前もかってなる

結末に関してはどうなったのか分からない部分が多数あるけど
あれで良かった    のか?

評価 4.0

猫が死んでると先生に報告した女子生徒がその後嘘ついていたのは何だったんでしょう?

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冬眠

4.0是枝作品としては回収してる方

2023年6月14日
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各方面から観せてくれるのでよくわかります。
母さんが帰ってくるまで、消しゴム落としたままなのと、女の子のウソがわからない。

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イーヤン・ソ・レイ

4.0物事はあらゆる可能性がある

2023年6月14日
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怖い

難しい

1人のウソが全ての立場、環境を変えてしまう。
私たちの生きる社会は脆く、ちょっとした綻びから一瞬で崩れる。ある一部分だけを見て判断を下すと現実の問題とは全く正反対の判断をしてしまう可能性もあるのだ。

親は自分の子供を信じたいし、子供の話すことを真実だと思って行動する。でも、子供の自分は親にちゃんと真実ばかりを話してきたか…と考えると、いやそうでもない。話したくないこともあるし、悪い事は話さないし、まして自分が不利益な事は話したくない。

親はきっと子供の理想像を勝手に頭で描いている。そして、安藤サクラ演じたお母さんも夫を亡くし、自分がしっかり育て上げないとという責任感を持っていて、知らず知らずのうちに子供にその理想像を押し付けてしまっている。そこに子供は葛藤が生まれていることに気づけていないのだ。

そして、幼い時からの言葉による擦り込みは彼らの思考に歪みをもたらす。親が全てなのだから。病気と言われれば自分は病気と思い込むし、自分がダメだから叱られるんだと虐待も当たり前になってしまう。それにより、自己肯定感の低い、自信がない性格になっていく。それが普通でないんだと誰かが気付いてほしいし、自分も気づける社会になってほしい。逆にマイノリティの問題は自分は普通じゃないと思ってしまう。人間は多様性のある生き物だということも小学生の頃から、教えていく必要があるだろう。人を育てるということは本当に難しい。

でも、親は子供が困っているならなんとかしてあげたいと思う。その必死さは学校側からみるとモンスターペアレンツ認定となるし、境界線が非常に難しいと思う。

そうなると、人間なんてみんな怪物みたいなもんで、何を考えてるとか嘘をついてるとか、わからないことばかりで、中でも突出して怪物要素が高い人もいるだろうけど、結局、人間同士コミュニケーションを取りながら、試行錯誤して、長い時間をかけてその人を知り、信頼関係を築くってことが家族でも会社でもそれぞれのコミュニティで必要なんだろうなと思ってしまいました。

是枝監督✖️坂元脚本なかなかの難しいテーマでしたが、坂元さんは恋愛物から社会派なものまで、ジャンル問わずなんですね。やっぱりすばらしいなって思います。

永山瑛太さんの隠された狂気の部分が時折垣間見えてしまう演技大好きです。

そして、子役の子達の嵐が過ぎ去った晴れた草むらを走り抜けるあの飾らない爽快な笑顔、素敵でした。子供達にはそんな笑顔ができる時間がたくさんあることを祈っています。

あと言うの忘れてましたが、遺作となってしまった坂本龍一さんの楽曲、この作品に寄り添って、温かく包んでくれるような感じがとても良かったです。

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さくらん

5.0坂元と是枝の化学変化

2023年6月14日
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 エンドロールのあと、しばらく動けなかった。凄かった。場面 時制が変化する度に、それぞれの無機質な表情が、熱を帯びて来るのを感じる。が、それだけでは無い。場面場面に見える違和感が、正に怪物が潜んでいるような違和感、その答え合わせが繰り広げられる。
 坂元作品は「優しさ」や「思いやり」といった感情が、時に犯罪や隠蔽を巻き起こす原因となる切なさ、みたいなものを、お涙頂戴的ではなく、むしろ軽妙に描くところに魅力がある。
 そこに是枝監督の心をえぐりだす演出が加わり、従来の坂元作品の言葉の魅力に、更なる力が生まれている。
 これ程のコラボレーションは、そうそう在るものではない。

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じゅんいちろう

4.0😭

2023年6月14日
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泣ける

悲しい

楽しい

万引き家族の見たときも感度してしまい今回の怪物もラストシーンで涙がでちゃいました。
子供たちが秘密基地で怪物だーれだて遊んでるシーンを見て小さい頃僕も似たような遊びやったなと懐かしいながら見てました。
怪物とは一体誰なのかぜひ映画館でご覧下さい。

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