バビロンのレビュー・感想・評価
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無題
糞尿セックスドラッグアルコールまみれと聞いていたのでびくびくしながら見に行った。
ジャンプスケアは何箇所かあるものの、怖い話ではない。
視覚的には奇をてらった、というかナンセンス路線の表現が多かったが、話の筋はとっても素直。
最序盤で「この物語はこう位置づけてくださいね」(ナイルの川の一滴)が示されるので、見やすい。
あらすじを知らなかったが、たまたま「雨に唄えば」アダム・クーパー来日公演を一緒に見に行った友人と鑑賞できた。
「雨に唄えば」で描かれた、短すぎる映画界の「過渡期」を基本的に踏襲しつつも、正反対といっていいえぐみのある今作。しかし、リアルな人間のグロテスクさも、銀幕に映ることで「映画」になる、ということが、奇妙な爽やかさをもたらしている。
だからこそ、トーキー映画の登場で、「映画の中の人」はますますリアルな人間のように感ぜられるようになり、同時に、リアルな人間とは乖離していく、という事象が、味わいを増すのだ。さらに、それらすべてを超越した、「映画が大衆に愛される」という不変の真理が、ますます輝く。
こぎれいな話ではないが、きれいな話。
てかブラピかっこよすぎ、ジャックの人気落ちるわけなくて草。
ジャックがジョージを心底愛しているのも美しかった。
過日
ハリウッドの転換期を舞台に栄枯盛衰のようなものを描いちゃいるが…「人生」を肯定されてるような気になってきてる。
どんな「人生」をも一生懸命、がむしゃらにに直向きに突き進め、と。
この転換期が舞台なのも抜け目がなくて…冒頭の乱痴気騒ぎなんか良く出来てて、中身はキ○チガイばかりだ。そもそも特殊なヤツしか居ないのだ。いや、生き残れないといおうか…見てる分には楽しいが、個人として付き合いたくない連中ばかりが描かれる。
マーゴットロビーもブラッドピットもヤバい奴なのは間違いない。だけど、何かを持ってる。
ただ一つ、重要な何かを持ってたからソコに居続けられた。それがたまたま映画業界だった。
それ以外の世界では、生き辛すぎるのではなかろうかと思う。
最高で最強のバカ騒ぎから本編は走り出す。
一夜明けた後の生活との対比が強烈だった。
「映画の神様」なんて価値観が生まれたのは、この時代なのだろうなぁと思う。とてつもなく自由だ。意図しない偶然に「神」の存在を当てはめてしまうのも頷ける。未熟と呼ぶのも憚られるくらいの撮影環境で、とんでもない。
実際のエピソードもあるんだろうが、人が死ぬ。
撮影中に、だ。
皆、その事を歯牙にもかけない。日常茶飯事で、今回はどうやって揉み消そうかなんて具合だ。それほどまでに無秩序で、粗野な環境だ。
ただ、当時としては莫大な金が動く。
見る側の熱狂も凄まじかったのだろう。夢を売るその価値は、とてつもなく巨大なのだ。
その幻想に憧れを抱いてしまった主人公。
彼が担うの理想と現実、だろうか?
「映画」というものの成り立ちを理解した時、彼はそこに何を見つけたのだろう。
おそらくなら幻滅も大きかっただろう。
彼が頭角を表すのは旧体制を破壊する「トーキー」が生まれてからだ。
その新たな潮流で加速する者、過去にしがみつく者、振り落とされる者、様々な思惑が絡み合う時代。
スタッフの描写が最高にイカしてた。
熱狂を制約で抑え込まれ不自由に擦り潰されていく人達。監督の意気消沈ぶりったらない。感性を約束で縛られる女優。責任感で発狂する助監督。
そして、死ぬカメラマン。
ここでもまた人が死ぬ。
数多の失敗を経て、新たな産業は拡大されていく。
秩序と引き換えに失われていく発想。
引き金に向かうブラピの背中が物語るのは、予測された未来への絶望感なのだろうか?
暗闇に踊りながら溶けていくマーゴットには忘却を感じたりする。
数年を経て、当時の映画を観て涙する彼の胸中には何が蠢いていたのだろうか?
悔しさだろうか?
もう戻れない寂しさだろうか?
悔いは、ずっとあったのだろう。
情熱を昇華しきれず、リタイアした無念なのかな。
だけど、最後に微かに彼は笑う。
なんだかんだと、全ては虚空で正反対の内面であったとしても、それでもその魔力にほだされてしまうのだろう。時を経てもその本質までは変えられない。
いいラストだった。
なんか、儚いものだなと思った。
爽思うと、映画館の帰り道で、ほろ酔いのサラリーマンとか、呼び込みで生気なく佇んでる黒服のお兄ちゃんとか、自分も含めちっぽけでろくでもない人生を一生懸命生きようと頑張ってる隣人を愛おしく思えた。
バビロン
滅びゆく都市って印象が強いけど、この映画にはもってこいの題名に思えた。
栄光も挫折も「今」を生きてきた産物でしかなく、何がどうであろうとも、唯一無二の自分の人生を誰もが歩いてんだなぁ、なんて事を感じたかなぁ。
作品はとてつもないスピード感と、鋭角な緩急に満ちていて飽きなかった。
大好き!でもプロデューサーの編集権限、わたしにちょうだい!
地下のフリークスのシーン、ラストの映画のフラッシュバックはカット、嘔吐のシーンは演出の差替え、パーティシーンは半分、で2時間に収める!
そしてラストにこの映画の本筋となるハートフルな「どんでん返し」が用意されていればさらによかった。わたしがプロデューサーならそうさせた。
大淫婦バビロンに惑わされた男の物語か。
終演間際ギリギリ鑑賞。「逆転のトライアングル」とほぼ連続で鑑賞したためかなり疲れた。五時間半ぶっ通し。
本作の売りである冒頭の酒池肉林パーティーにはちょっとガッカリ。もう少し刺激的かと思いきや、先に鑑賞した「逆転の...」の嵐の中のゲロオンパレードには及ばない。パーティーシーンは出来れば長回しで見せてほしかったな。にしても二作連続でゲロを見せられるとは、ほんとツーツーゲロゲロだよ。
ストーリーはハリウッドが無声映画からトーキーに移り変わる過渡期の時代、それを機に地位を失うものとチャンスを掴むものが対照的に描かれる。
かつて無声映画のスターであったコンラッドは時代についてゆけず消えてゆく。逆にチャンスを掴んだマニーであったが、惚れた女が破滅型の人間。彼女に深入りしすぎた彼は命を失う危機に陥る。
ハリウッドの光と影。特に当時の退廃的なハリウッドの姿を描きたかったのだろうが、監督の創造力が乏しく中途半端な出来に。冒頭のパーティーシーンはいうに及ばず、終盤の地下世界も既視感あるもので物足りなかった。
長尺の割には少々中身が薄い作品。
序盤から中盤までは、ぶっ飛んでても時代考証的な面白さもあったのに ...
序盤から中盤までは、ぶっ飛んでても時代考証的な面白さもあったのに
終盤になるにしたがって、アンダーワールドの見せ物小屋に行く件といい、それ要るか?的な要素がどんどん増えていき、ラストシーンの名作モンタージュに至っては、意図は分かるけどなんで近年のこの作品が?といった様な作品の時代設定や雰囲気をぶち壊す要素が入ってきて、とにかくチグハグさが余韻として残った気分だった
躍動感と映画の歴史の過渡期
良かった点
・音楽と映像美の融合
・映画製作の困難さが垣間見える
悪かった点
・テンポの良かったストーリー展開が終盤にかけてやや悪くなっていく
・ストーリー中身もわりとありがちな展開
(ただ、無秩序で幻想的な世界観と時折見せる血なまぐさいリアルさの併設は評価すべき点)
本作はハリウッド「映画村」を舞台に無声映画から有声映画への転換点における群像劇。
インスピレーションで当時の映画業界に革命を起こしていく「シンドバット」ことプロデューサーのマニー。
恐れ知らずだという周囲の評価とは裏腹に常に頼れる「何か」を求め、彷徨いながらスターダムへとのし上がる「マイフェアレディ」こと女優ネリー。
サイレントからトーキーへの転換と共にもはや自分の時代ではなくなったことに直面し、苦悩する
「はだかの王様」こと俳優ジャック。
この3人の主人公の視点を中心に、妖艶で聡明なチャイニーズ系アメリカ人の字幕製作者や音楽家としての確かなブライドをもち、乱痴気騒ぎな宴会でも平然と演奏するジャズトランぺッターなどを巻き込み、映画の歴史の転換点を観測できる良作。
映画の映画
マーゴットロビーの踊りが圧巻!
何度もそのシーン観たい!
汚物
成功
薬物
死
差別
が入り混じっている
昔のハリウッドはこんな感じだったのか、、、
昨今のブラピはコメディ強め
でもカッコ良い
レッチリのフリーも出ているとは!
映画最終日
観れてよかった!
サントラアナログ盤買う!
鮮烈なキノコスープ
声なし映画から声あり映画に変遷する時代、女と男と俳優の物語。
女は女優の才能があるが性格は下品、麻薬とギャンブルにはまっている。
男は映画監督になるがその女のことを買っている。
俳優は格好はいいが声が良くない。
ギャグありシリアスあり。
基本的には下品に騒いでいるシーンが多いが、質感はなかなか鮮やかな作品である。
長尺ではあるが3人のドラマが上手く交差している作品だと思われる。
良い点
・下品女役の演技力
悪い点
・床の破片を気にしない
・長いCG
その他点
・キノスコープ
体温が上がる作品
終始お下品だけど、サイレントからトーキーに掛けてのハリウッドの激動をブラピとマーゴット・ロビーが駆け抜ける。こんなにもパワフルで興奮した作品は久々かもしれない。
マーゴット・ロビーってこう言う役どころだと根こそぎ持っていってしまう凄い女優さんですね。ここまで演じれる人は中々いないかも。
そして、このエンディング…渋すぎる。映画好きであろう方には震える展開だと思う。
期待し過ぎたかも…
「ジャック、マニーだ。すべてが変わるぞ」
うーん、やや期待し過ぎたか...?
とにかく言えることは、チャゼル監督は長いイニングを投げられるようになった方がいいということ。つまりはペース配分。
「ラ・ラ・ランド」でもそうだったが、伝えたい想いが強過ぎて最初に全部持ってきてしまうから後が続かない傾向が本作でもまだ遺っている。
言うなれば本作はチャゼル版「雨に唄えば」だし、或いは「雨に唄えば」の撮影秘話をチャゼル流で描いたフィクションでもある。
だからこそ素直に結末まで進んで欲しかったし、「策士策に溺れる」感が強い。如何せん捻り過ぎた。
あとは時代の流れだからやむを得ないのかもしれないが、現代のポリティカル・コレクトネスを差し込んだ場面が各所に目立って、「狂乱の1920年代」の空気にイマイチ感情移入しにくかったことも付しておく。
現代劇ではないのだから、そこは当時のモノサシで描くべきだったのではなかろうか?
「"現世"では忘れ去られても、天使や亡霊と共にあなたは"永遠"を生きるのよ」
なぜ人々は映画に魅了されるか
音楽が最高。さすがララランドのチーム。
1920〜30移り行く時代の変化に伴い、サイレントからトーキーへと変わる映画。それはきっと当時の役者、製作者にとってとんでもない革命だったんだろうな。
ビジュアルだけでなく、台詞を求められるようになった役者。声をはじめとする音声をとりいれるために撮影機材、環境など多くが変わった。
表現の幅が大きく変わったことにより、観客も変わった。すなわち求められるものも変わった。
当時求められた(売れた)ものが全く受け入れられなくなる。
どの時代でも、どの業界でも同じことだけど、当時のハリウッドでも起きてたんだね。
その時代に映画に生きた人々を、音楽とともに熱狂的に描き出した、そんな作品。
変われる人。変われない人。
変えれる人。変えれない人。
その違いはなんだろう。
トーキーになったことにより、庶民の楽しみから少し上流の楽しみへと変わり、それがまた誰もが楽しめる娯楽へと変わっていった。
変わったものはたくさんあるけど、変わらないことは、人々が一体何を求めて映画を観るのか、
それはどの時代でもきっと変わらないんだろうな。
自分の人生を豊かにしてくれる。どこへでも行かせてくれる。
そんなことを思わせてくれるくらいに、爽快で、豪快で、楽しい作品。
進歩を妨げるべきではない
前情報をあまり仕入れずに鑑賞したので
いきなり象を運び出してびっくりしました。
まぁ入れててもびっくりしたかも。
個人的にはエログロというよりは、
『汚い』という感じ。あと人がたくさん死ぬ。
マニーがパーティーでネリー、
ジャックそれぞれと出会い、
酔い潰れたジャックを送り届けたら
アシスタントとして働くことになり、
いろいろ経験を積んでいって
シドニーをメインに録るあたりまでは
わりかし観やすかった。
よくあるサクセスストーリーみたいなかんじで。
そのあとサイレントからトーキーへ、
技術が進み、客の求めるもの、時代が変わっていく。
それぞれの人生の雲行きも怪しくなっていく。
サイレントでスターに上り詰めたジャックは
トーキーに求められる『声の演技』に苦戦する。
(愛を囁くシーンで笑いが起こる)
サイレントでチャンスを掴んだネリーは
トーキーの『自分の声(ロバみたい)』そのものと
『録音(細かい立ち位置と緊張感)』という現場に阻まれる。
『自分の時代』はいつの間にか終わっていた。
時代が変化していること、自分がそれに
『ついていけていない』ことを自覚するのは
かつて時代を築いてきたジャックと、
センセーショナルにデビューしたネリーからしたら
一体どれだけの絶望なんだろうか。
『進化を妨げてはいけない』と言いつつも、
置いていかれる焦燥感、絶望感、消失感を抱えて
それを打ち明けられる友も妻も
もういなかったんだろうな。
裏方のマニーはそこそこ成功してたようにみえたけど、
シドニーに『黒塗り』を提案したり、
レディ・フェイを切ったあたりは、
良い方向にも悪い方向にも、彼の成長なのだなと。
『50年後に生まれた子どもたちが、
あなたを友人のように感じる。
自分が生まれる前に死んでいるのに。』
ジャーナリストのエリノアが言っていたこの台詞に、
映画業界(あるいは芸能界すべて)の醍醐味と
呪いが詰まっているような気がしました。
音楽と、音の緩急がすさまじくて
そこはとても良かった。おもしろい。
ただ人にはあまり勧めないであろうし
全体的に長すぎたかも。2回目は観ないです。
猥雑は許せるけど、醜悪なのは…
この映画、長すぎる、という口コミが多くて、そんなに長いなら、むしろ映画館で観ないと、集中できないんじゃないか、と思って、あえて劇場で観ました。
映画が始まってから、いきなりの下品なシーン。
それもありかも、と序盤はまあ許容範囲ではありましたが…。チャゼル監督が大好きな(All that )Jazzは、なんでもあり、というスラングもあるしね。
下品さも、エロも、猥雑も、まだ許せるけど、トビー・マクガイアの怪演(!)あたりから、グロと醜悪さに、辟易しはじめて、もうそろそろクライマックスか、と思うと、別の人の視点で、お話が続いていくという、なんとも不思議な映画でした。
テンポも悪くはない、監督の言いたいこともわかるのだけど、なんだか、だんだんとウンザリしてきました。
2年ほど前に、「サンセット大通り」(ビリー・ワイルダー監督 1950年制作のモノクロ映画)をチャゼル監督がリメイクするにあたり、BWで主演のグレン・クローズが主演のサインした云々、を聞いて、期待してたんだけど、この映画のテーマともかぶるので、その話はなくなっちゃたのかも。
長〜いエンディングのシーン、わたし的には引いてしまって、監督自身のニュー・シネマ・パラダイスを作るには、まだまだ若いのではないか、と思いました。
面白くなかったわけではないのだけど、この監督とキャストで、期待してた分、ちょっと残念ではありました。
病んでるなぁ
人から聞いた前評判があまり良くなかったにも関わらず、観に行った
期待を下げてたせいか、なんだそんな変じゃないじゃん、という感じ
でも、闇多いなぁ〜
そんなに狂ってるのか、世の中は!
キレイゴト、夢物語では済まないのは分かるが、人間の欲望って止まるところがないんだなぁ
最後、なんで戻った?
映画館で殺されるかと思ったー
「雨に唄えば」も大好きな映画だ
あの混乱を楽しく描くとああなり、逆がコレ
深いなぁ、、、
映画はパーティー
デミアン・チャゼル監督の新作。
速攻で観に行こうと思っていましたが、なかなかスケジュールが合わなくて…
もしかしたら相性?でもうちの娘は「セッション」が大好きな映画だって言うし…なんて思いながら、ようやく鑑賞。
圧倒のパーティーシークエンス。象が来て、マーゴット・ロビーが踊り狂えば、それは盛り上がる。
無声映画からトーキーへのハリウッドの変革期を描くこの映画。盛者必衰の理か。
パーティーは派手であればあるほど終わった後は寂しいものなのね。
ブラピは相変わらずオーラ全開でした。
ざっくり言うとまだ映画がサイレントだった頃からトーキーになった時代の変遷を軸に、スターやスタッフの悲喜こもごもって感じですね。マーゴットロビーがワンスアポンアタイムインハリウッドでもシャロンテートやっていたけど、やっぱりこういう雰囲気合いますね。全盛期のファラフォーセットみたいでめちゃくちゃ奇麗でした。あとはやっぱり何といってもブラピですね。存在感というかオーラ全開でカッコよかったです。時間長いけどあっという間でした。
カオス
チャゼル作品初鑑賞。
つまらなくはなかったが、もう一押し欲しいところ。
登場人物は複数モデルのエピソードを合わせたように描かれているようだが、主役級のエピソードが同時進行しているので、とっ散らかった印象を受ける。
怒涛の進行で長尺はあまり感じなかった。
(事前にトイレ済ませてたし)
一瞬アップになるおっぱい、あれはマーゴットか?
サイズ的に本人っぽい気もするが…⁉(笑)
一刺しが欲しかった!!
結末は一緒でもいいので、少しでもいいから時代に抗って欲しかった〜!
CMで見たイメージと全然違ってびっくりしました笑
結構リアルでグロいの多いのでR-18でもいいかもです!
でも、俳優の方皆んな化け物か!ってくらい見事でした👏
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