劇場公開日 2023年1月27日

イニシェリン島の精霊のレビュー・感想・評価

全306件中、121~140件目を表示

3.5鑑賞動機:ブレンダン・グリーソン7割、マクドナー監督2割、バリー・コーガン1割

2023年2月8日
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鑑賞方法:映画館

『ヒッットマンズ・レクイエム』でも組んでたマクドナー監督とグリーソン×ファレルということで、期待値高めで正直ちょっと油断してた。寝不足なんてもっての外、万全のコンディションで臨まないと大怪我必至の手強い作品だった。脚本も監督自身だし、過去作を考えたら一筋縄ではいかない作品なのは容易に想像つくのに。「人生は不条理」みたいな決まり文句では掬い上げられないものがあるように思う。
コリン・ファレルの眉毛がアレほどまでに雄弁に感情を表すものだとは。もしかして眉毛こそがファレルの本体なのかも。主演男優賞は十分可能性あると思うけど、バトラー、フレイザーとの争いか。
ブレンダン・グリーソン…好き。監督のインタビューによると、グリーソンが自分で曲書いて自分でバイオリン(この場合はフィドルと言うべきか)弾いてるのだとか。何だそれ、素敵すぎるよ。好き。時々デレてくるのについ油断して調子乗ると、アレを投げてくるとか理不尽な仕打ちに、ファレルと一緒にこっちも翻弄される。ビールのくだり噴き出しそうになった。恐るべき小悪魔ぶり(たぶん違う)。ただどうにも彼が口にしている以外に何か別の真意があるように思えてならない。なぜそこまでして? オスカーはバリー・コーガンとの票割れもあるし、受賞はすんなりキー・ホイ・クアンかと。
ケリー・コンドンもよい。お気楽兄貴と対照的でなぜか親近感が湧く。複雑な表情をするシーンが多かったけど、細かな感情の機微が見て取れて、引き出しが多いなあと思った。でも助演女優賞はアンジェラ・バセットにいきそうな。
バリー・コーガンも印象に残る。ちょっとだけズレてる感じが、妙に人を苛立たせたり、落ち着かなくさせる。『聖なる鹿殺し』や『THE BATMAN』の振り切った不気味さではないけれど、大丈夫か心配になる奇矯さからの…。喋り方も何かいじっているように思ったが、気のせいかな。

四人ともアカデミー賞初ノミネートらしい。
作品、脚本、編集はエブエブに、作曲賞はバビロンにいくと予想してるので、意外と監督賞とか取っちゃってりして。いやいややっぱりダニエルズか。

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なお

5.0絶望の作品

2023年2月8日
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悲しい

怖い

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shanti

3.5よかった

2023年2月8日
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吉泉知彦

5.0愛では死神から逃れられない

2023年2月8日
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RY

3.023-014

2023年2月7日
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アイルランドの離島で、男同士のイザコザ。
入り口はよくわからないし、結局解決もしてないようだし、色々と腑に落ちない。🤔

本土の内戦に準えて、些細なきっかけで取り返しがつかなくなったり、後戻りできないぐらい狂気じみていく姿を見せたかったのか❓

妹、ジェニーとの別れはなんとも言えない。
モヤモヤだけが残る。

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佐阪航

5.0物凄い緊迫感

2023年2月7日
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悲しい

怖い

興奮

寂寥とした風景の中で繰り広げられる殺伐とした物語、なのに何処かしらユーモアも感じる。
本土の内戦という背景の中で、個人的な問題で争う2人の男。
争いの果てに、2人が見いだした物は何だったのだろう。
海辺で朝日を浴びて、距離を置き並び立つ、その後ろ姿に、美しさを見た気がする。

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アメリカの友人

3.5寓話的な作品としては理解できるのですが……

2023年2月7日
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よして

3.5一編の詩のような映画

2023年2月7日
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アイルランドの孤島を舞台に繰り広げられる二人の男の物語。
とても静かでスローテンポでありながら、心がザワザワする居心地の悪さ、薄く張り付いた狂気のような物悲しさ、終始なんとも言えない空気が纏わりつきます。それでもふと光のような暖かさが差し込んだように感じる瞬間があって、でもまたすぐ消えてしまう程に儚くて。

そんな感覚的な言葉しか出てこないほど、私はまだこの作品を読み取れていません。
一つ一つの言葉にたくさんの意味や想いが込められた詩のように、一切の説明を削ぎ落とした本作は、きっとこれから後味を噛み締めることで感じ方が変わるのだと思います。そういったところも含めて味わい深い作品。

今の漠然とした感想は、パードリックとコルムへの印象が最初と最後で真逆に思えて、どうしてもコルムのパードリックへの深い愛情を感じてしまうし、パードリックが全然「いい人」に感じないというもの。
全くトンチンカンかもですが。笑
他の皆さんの感想を読むのが楽しみです。

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まだまだぼのぼの

4.0共感力と想像力を観客に求めてくるもの

2023年2月7日
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愛蘭土内戦下の孤島での出来事。親友から一方的に決別を告げられてはじまる物語。コルムの思いをどう読み取るかは観客の共感力と想像力に委ねられる。大傑作。

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atsushi

3.0イニシェリン島も主役

2023年2月7日
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美しいイニシェリン島を舞台にした友達同士の喧嘩が描かれて、それだけです(笑)

単純そうに思えて、深い意味があるんだろうけど、僕みたいな凡人には分かりません(笑)

60点ぐらい(笑)

岡田斗司夫さんが言ってたんだけど、天才が作家性を純粋に表現すると、一般人には理解できずウケないそうで、

大ヒットした『君の名は。』も、実は、非常に、深い意味、深いバックグラウンド、を持っていて、

一般ウケするように、キャッチーになるように、深い部分を削って、大ヒットしたんだそうです。

この話は、YouTubeで観れるので、気になった方はググってみて下さい。

非常に興味深かった…

『ブレードランナー』も、リドリー・スコットの“純粋な作家性”ゆえ…

僕は音楽が好きなんですが、音楽にも非常に当てはまりますね。

監督が作家性を純粋に表現した結果、このような映画が出来たのでは?

日本の能面が出てくるけど、意味あるんだろうな…

まとめると、

イニシェリン島が美しいです☝️

静かで淡々としてて眠くなります☝️

友達同士の喧嘩の話☝️

黒ビールうまそう(笑)

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RAIN DOG

4.0自分自身への教訓

2023年2月7日
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鑑賞方法:映画館

脚本兼監督であるマーティン・マクドナーの作品をはじめて観たのは『スリー・ビルボート』だが、彼がアイルランド人であり、母国を舞台とした三部作などを過去に撮っていたことはこの作品を観る前に下調べするまで知らなかった。2人の主演男優もアイルランド人で、アイルランド本土とは別に存在するイニシュリン島という架空の場所を設定し、そこにアイルランド文化を再現したこの作品はアイルランドという国の一断面を伝えているのだろう。
酒好き、音楽好き、積極的な恋愛をしないというアイルランド人の特徴は、この作品の中でも、パブのシーンが頻繁に出てくること、主演男優の1人がヴァイオリニストであること、2人の主演男優、助演女優が独身者であることからわかる。
マーティン・マクドナーはアイルランドのクエンティン・タランティーノといわれていて、暴力的な表現をするものの、それをブラックユーモアに転じてしまうらしいが、なるほどと思った。俺に話しかけたら指を切り落とすといって本当にすべて切り落としてしまうというシーンがあるが、凄惨ではあるもののどこか滑稽だった。
人を拒絶してしまいたくなる気持ちはよくわかる。人生の残り時間を考えたら、話がつまらない相手と過ごすことが退屈で時間がもったいないと思うことも納得する。だが、人付き合いを断つからにはその獲得した自由な時間の中でなにかを成し遂げないといけない。自分だけができることを追求してそこにすべての力を集中させないといけない。自分自身に言い聞かせる教訓ができた映画であった。

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ミカエル

4.5事前情報の有無で良作にも駄作にもなる典型例?

2023年2月6日
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今年41本目(合計694本目/今月(2023年2月度)7本目)。

作品自体はPG12ですが、一部に不穏当な描写があるためで(この点、ややR15より)、いわゆる「大人の営み」のシーンはありません。

作品自体は、アイルランド内戦を背景に持っていますが、同時にアイルランド神話(ケルト神話)や一般的なファンタジーの知識(バンシー等)が前提だったり、あるいは、アイルランドの文化(フィドルなど。映画内で演奏されている小型バイオリンは、フィドルです)などを知らないとはまりが生じます。

 ※ 「フィドル」はアイルランドではよくある弦楽器です。youtubeなどで調べると演奏している方の動画など出てきます。

他の方も多く書かれている通り、作品が述べたかったことであろう「アイルランド内戦」に関しては直接の言及はなく、「こんなつまらないことでもめなくても」という人や(内戦そのものへの間接的な批判)、またその内戦が架空の島(この映画の舞台)での「実にどうでもいい争い」になっている点等、もとのアイルランドの歴史や文化等を知っているかどうかで良作にも駄作にもなりうる両極端な映画かな…と思います。

さらに聞き取りづらいのは英語で、アイルランドの英語自体がやはりイギリス英語とも違い独特な単語やアクセント位置があるようで、準1レベルでは聞き取るのも難しいです。そのうえで(前提を知らないと)謎の展開がどんどん続くので、???なまま終わってしまうのではなかろうか…というところです。

ここでは評価はあまりよくないようですが、日本では高校世界史等でもアイルランドの歴史を深く習うことがないだけで、特に西洋では常識扱いされているので、多くの賞に推薦されているなども納得です(直接言及せず、間接的に述べることで内戦の「意味のなさ」について論じているところなど)。

せめて鑑賞当日はアイルランドの文化や歴史などをある程度知っているかどうかでかなり理解が分かれます。この点は他の映画にはない点かな…(2021年の「最後の決闘裁判」なみの知識が要求される)というところです。

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 (減点0.3/日本では理解がやや困難な点は否定もしがたい)

 ・ 結局、上記にも書いたように、高校世界史ではアイルランドの文化や歴史を深く扱わないため、事前に予習しないと謎の展開(しかも、主人公(この映画の主人公を誰に取るかはいろいろあると思いますが、あの喧嘩している2人セットととるのが妥当?)がで出てくる「喧嘩のもめごと」が実に「どうでもいいくだらない話」でしかないので、この点が「内戦に対する間接的な批判なのだ」という点がわからないと、まるで「????」な状況になる点は避けられないかな…と思います。

 ただ、多くの国で賞に推薦されたこともこれまた事実であり、作品としては評価は高いです。
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 (減点なし/他事考慮/映画館の流すCMが謎すぎる)

 ・ 私はtohoシネマズなんばでみたのですが、ここは当然「大阪市」の映画館です。にもかかわらず、「go to travel」の後続版の地域版で「大阪に旅行しませんか?」「笑いも遊びも食べ物も見所もたくさん!」とか「20%の割引があります!」とか出てくるのですが、「大阪市の映画館で」これを放映したところで誰がいくんでしょうか…(制度上、大阪市民が大阪市にこの制度を使って go to travel(地域版)をやることは想定されていない?)?

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yukispica

3.0バンシーの仕業ではない

2023年2月6日
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アイルランドの小島で親友から絶縁されるという前情報からほのぼのとしたヒューマンストーリー的なものを想定して見に行ったのだが…
とんでもない。

水平思考とかイミコワ的な構造なのだが、やけに後味が悪い。
なるほどスリービルボードの人なのかと思わされるが、カッカしてエスカレートしていくアッパー系ではなく、見れば見るほど気持ち悪くなっていく展開。

マコーミックさんの予言は恐らく超自然的な力によるものではないということになりますね。

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アモルフィ

3.5世界観は好きだけど…

2023年2月6日
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うーん、難解。内戦とかロバとかなんとかいろいろベースになってる伏線があるんだろーなー、とは思うけど…ただただ田舎の閉塞感しか感じられなかった。閉ざされた島で歳の離れた親友どうし生活の感じ方も違うだろし考え方のスレ違いもあるんだろうし。コリンファレルの演技はなかなかみものかも。

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peanuts

4.0予言の二人目とは

2023年2月6日
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ターコイズ

4.0こんな島には行きたくない

2023年2月6日
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怖い

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ハチ

5.0人間の欲求の本質をえぐり出す

2023年2月6日
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axtaudik

3.0妹も見た?

2023年2月6日
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怖い

知的

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ゆぴのしん

4.0シリアスなストーリーのはずなんだけど、クスリと笑えちゃった

2023年2月6日
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1920年代のアイルランドに存する架空の島イニシェリン島、内紛もあれば今よりずっと人の往来も少ないから、排他的・閉塞感たっぷりの土地で生まれ育てば、そりゃあ鬱々とした感情に包まれる人が出たって仕方がないよなぁ、なんて思えてしまうのです。
人々の口から出るのは他人への悪口、耳が欲しがるのは他人の不幸話になりがちですよね。
そこへ持ってきてコリン・ファレルの下がり眉の困り顔。
なんだかショッキングなシーンですら肩を揺すって笑ってしまいました。
日本でも人の流入のない集落には起こり得そうなお話で、身につまされるのに最後までシリアスにはならなかった不思議な、でも心に残る作品でした。

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ニコラス