劇場公開日 2023年1月27日

イニシェリン島の精霊のレビュー・感想・評価

全306件中、241~260件目を表示

4.5愚か者と暇つぶしをしてはならない

2023年1月29日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

イントロの風景は、
五島の夕映の小径のように信仰深く、
清廉とした美しい島を映し出し、
素晴らしいカメラワークが展開する。

そんな孤島に何があるのか?

 いや、何も無い。

そんな怠惰な島に潜むものはなに?
 それを求めて来る者も居る。

素晴らしい大胆な視点の作品であった。

この孤島で言ってはならないこと、

それは孤高の時の流れ…

この世界観が見えない者は、

パードリック系なんだろう…

それにしても妹の美しいこと。
  そして、この解答を見事に出す。

君に出来るか!

それを何時も問われている。

出演者の殆どが、
アイルランドであるところに、
この映画には精霊が宿っていることを感じる。

助演者二人にアカデミーを期待。

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カール@山口三

3.0突然の絶交

2023年1月29日
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鑑賞方法:映画館

なぜ?
つまらないから。
五本の指
放火
最後は仲直り?

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かん

4.0人生は悲しいほど不条理だ

2023年1月29日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

難しい

ここでの精霊は妖精のようなものかと思っていた。
奇しくも1923年は
『コナン・ドイル』がお墨付きをした
「コティングリー妖精事件」の頃にも近しいし。

しかし原題にある「banshee」となると様相は違ってくる。
それはアイルランド民話に登場する
泣き叫ぶ女性の姿であり、
劇中でも
人の死に対し鳴き声を上げるとされており。

本作はそのタイトルが象徴するように、
理不尽な分断と離別と死に色濃く彩られ。

ここ暫くは会っていないものの、
賀状の遣り取りはあった知人から
ふっつりと便りが途絶えたとき、
念のため、翌年も賀状を送り
それでも返信が無ければ、
こちらからも仕舞いに。

自分から進んで止めることはないので、
何を契機にそうした思いに囚われるのかは判然とせず。

それまでの付き合いだったのだな、と
恬淡と思う。

しかし舞台となった
住人の多くが顔見知りであるような狭い島だと
事情は異なって来るだろう、
ましてや、つい昨日までは親しく会話をしていたのに、
突然に絶縁を言い渡されては。

切り出された側の困惑はもっともも、
言い出した方の理由も、実は自分くらいの年齢になると
理解できぬこともない。

カウントダウンを意識し出すのだ。

あと何年健康で生活できるのだろうか、と
やや卑近だが、
あと何回納得できる昼食や夕食を食べられるのだろうか、と
ついつい数え、時として苛立つことすら。

しかし、そのやり場は何処にも無く、
自身の中に澱の様に沈む。

毎日の様に昼過ぎから夜までパブに屯し、
他愛ない会話を繰り返し過ごす日々。

それに疑問を抱いた時に
人はどう動くか。

ここでは複数の鬱屈が語られる。

主人公の『パードリック(コリン・ファレル)』は別として、
彼の聡明な妹『シボーン(ケリー・コンドン)』も
思いを抱える一人。

なまじ才があり、見目も麗しいだけに
小さな共同体の中では浮いた存在。

技能を生かす場もなく、ましてや
結婚すら覚束ぬ。

彼女に取って故郷は、多くの意味で狭すぎるのだ。

近所に住む、
やや知恵の足りぬ『ドミニク(バリー・コーガン)』ですら例外ではない。

家では警官である父の暴力に怯えながらも、
時として深淵な言葉を吐き、彼なりの強い思いも。

『ドミニク(バリー・コーガン)』が『パードリック』に放った
友情の終わりを告げる一言で、彼女や彼の運命すら
連鎖を起こし変わって行く。

とは言え、物語の契機となった『ドミニク』の挙動こそが
どうにも不可解なのには違いない。

我が身を削ってまで、
長年の友人との間に溝を作ることの必要性が心底から理解は不可能。

ただそうした思いに囚われるほど、
彼も閉塞感を覚えていたのかもしれぬ。

一方の『パードリック』も、親しい人に囲まれている風に見え、
実は孤独なのだ。
が、自身はそのことに気付いてはいない。

それが傍目からはあまりにも哀しい。

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ジュン一

3.0途中から呆れてくる

2023年1月29日
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悲しい

怖い

アイルランド内戦時代のお話。戦争の醜さを人間関係に例えた映画。みんなちょっとずつ人が悪い。ひねくれてる。
一言多い。そんなだからこんな酷い結末になっちゃうんだよ、というお話。
伏線のように引かれていたものがあんまり回収されなかった、ロジックもなんとなく微妙だったのでやや点数低め。
オジサンの方(コルム役ブレンダン・グリーソン)の無言で語る感じが印象的。助演男優賞は納得。作品賞は他じゃないでしょうか。

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moviefon

4.0戦争は人間の本質なのか?

2023年1月29日
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f(unction)

4.0わかったわけじゃないけれど

2023年1月29日
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なんか高評価つけてしまいましたが、他人に薦める自信?はありません。

ただ、始まり数分のコリンファレルのシーンがじわじわ効いてくるし「NICE」という言葉のニュアンスを学べるしバリーコーガンのドミニク観るだけで価値あると思ってしまったところで気がつけば高評価になってしまいました。
もろもろみたあとにジワる系の作品でした。

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persimmon orange

4.0人間の本質と人生の哲学

2023年1月29日
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個人評価:4.0
対岸で繰り広げられる内戦を対比に、何もない島で起こるおじさん同士の争い。それは大小違いはあれど、思想の違いによる対立。本質は同じであると気付かされる。
人生は死ぬまでの暇つぶし。戦争さえも暇つぶしに使う人間の本質を、島の精霊が寓話的に綴った物語の様に感じる。
バリー・コーガンに当て書きしたかの様な愚者も素晴らしく、物語をより寓話的にしてくれている。
おじさん同士の絶交。それ自体はなんだかコミカルだが、人生の縮図が詰まった哲学的な物語だった。

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カメ

4.0意地と意地が導く虚しさ

2023年1月28日
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笑える

知的

難しい

ある日突然、長年の親友コルムから絶交を告げられたパードリック。
あの手この手でコルムとの関係を回復させようとするが頑なに断られ、互いの意地がエスカレートしていくコメディスリラー。

理解できない親友の固い意思、冷静かつ激しくなる狂気、戸惑い続けるコリンファレルの八の字眉毛に目が離せなかった!
争いはほんの些細な単純なことから始まり、互いの意地で取り返しのつかないことになる今も昔も変わらないのだと思った。
序盤と終盤では同じ景色、同じ色合いなのに全く違う映画のような雰囲気を纏っていて2人のやり取りの行く末が全く想像できなかった。
アイルランド本土で頻発する内戦と蚊帳の外にあるはずのイニシェリン島での2人の争いの対比が印象的でなぜ戦っているのか、きっかけもあやふやになるほど意地だけで争う醜さとおかしさが本作が他と異なる作品なのだと思った。

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カイト

4.0哲学的なのか社会的なのか

2023年1月28日
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途中から身体中が重い感じになって、最後はこうなって欲しいと期待していたが…ラストはなんか良かったです。景色がほんとにいいですね。

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ゾイ

2.0考察したら楽しそうだけど考察したくなるか…

2023年1月28日
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これはNot For Meでしたね。内戦と主人公2人の関係性を絡ませながら楽しめれば良いけど、だからと言って会話劇が自分には小気味よく感じなかったのと、登場人物全員理不尽で共感しにくかったのと、登場人物が喋る人が変わるタイミングでカット割りを変えるばかりの冗長のなさが合わなかったです。共感できなくてもキャラ立ちしてるかといえば、そこまで突き抜けてもなかった。ただ不愉快な人物ばかりで。

アカデミー賞獲るのは全然納得です。特に主演の悲しげな顔。一人の親友に理由も明確に分からず(つまらないと言われる)だけでこの世の終わりなのは生活圏の狭さか。おじさんのマジで悲しげな顔。この辺は面白いです。

あと、動物が魅力的に撮れてるのも良かった。

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わたろー

4.0期待以上に面白かった

2023年1月28日
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まず会話の妙。
人間関係と人物の性格を手際よく示しながら、思わず笑わせられるところがたくさんありました。

それにしても、この島の退屈さは、それが島であることが原因ではありませんね。
退屈な人なんて都会にだってたくさんいますから。

「島」と「本土」は、「ムラ社会」と「広い世界」のメタファーに見えてきます。

島の外側で戦争が起きていること、それと二人の男性の関係の変化が微妙な形でシンクロしていること、この辺りがこの物語を読み解く鍵だと思いました。

バリー・コーガンが今回も変な人を演じていて最高でした。

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Pocaris

4.02人の関係の行き着く先は?

2023年1月28日
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たらこ

4.0何が目的なのだ‼️❓何を伝えたいのだ‼️❓

2023年1月28日
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残念ながら、この作品の品質は低いのです、指を切るなり、家を燃やすなり、その切実さに乏しいわけです。
でも、伝えたいことは、切実です。
百年前の北アイルランドの内戦では、戦いの錦の御旗などなく、復讐の連鎖、やられたら十倍返し、指切り親父が組織であるなら、指を、庶民を何人殺されようと、十倍返しが必然。
なら、監督が伝えようとすることは、日本人には伝わりませんね、でも、参考にはなります。
指切り親父も放火親父も、費用対効果でみたらバカものです、でも、今の日本では、自殺、殺し、交通事故死は、毎年、数万単位で、日常です、指切り親父や放火親父を笑えるでしょうか、今そこにある危機を🫵見つめているわけです。
この作品は低品質ですから、みなさんがこの映画を観て判然とせず嫌な思いをするのは当然ですが、参考となることは多いのです。
ちなみに、鉄道会社は安全対策に収入の三割を当てますが、自動車会社が安全対策に充てる経費は3%です、指切り親父が現代にもいる一例です。
この映画は良い映画ではありませんが、生きる糧になる映画です。

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アサシン5

1.5何を伝えたいのか分からない

2023年1月28日
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観る価値なし?何を伝えたいのか分からない!自己満足映画?字幕が悪いのか?

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シゲゾ〜

5.0何と言ってよいのかわからない。

Mさん
2023年1月28日
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一緒に行った二人の評価は極端に低かった。
私は好き(?)だった。
オシム監督に似てる人の行動がまったくわからなかったが、それでも何か好きだった。どんよりとした天気や島の閉塞感が何とも言いようがない雰囲気を醸し出している。
主人公や妹さんやドミニクくんはとても優しい人たちで、幸せになってほしいと思いながら見ていた。

追記

コルムさん(オシム監督に似てる人)の行動がどうしても理解できなかったので、もう一度見に行った。
何も新しいことがわかったわけではないのだが、コルムさんの気持ちが、前よりも理解できた(ような気がする)。
衝撃的な場面も、二度目ということで緩和され、落ち着いて、じっくりと見ることができた。
で、この映画の本質は、やっぱり、そのまんま、この映画を受け取るしかない、という結論に至った。
二度見てみても、やはり、この映画が好きである。

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M

4.0不思議な迫力あるストーリー

2023年1月28日
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なんとも不思議なストーリーで、よく映画にしたな、でも上手いなと感心した。退屈な小島に住む退屈な人々の集まりに感情の行き違いから波紋が生じるわけだが、最後はそこまで行くかという迫力ある展開。そうでなければ映画にはならないが、やはりストーリーに一定の違和感は残す。モヤモヤした感情を残す映画もあるので、それはそれでありだが、凡庸な小市民である私たちは、たとえ退屈でもそれが人生ではないか、そこまでして生き甲斐や静寂が欲しいかという気持ちを捨てられない。とはいえ、ロケ地の素朴な美しさは、いかにもアイルランドという感じで、それだけでも見る価値はある。

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Boncompagno da Tacaoca

2.0これはひどい

2023年1月28日
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ハッセルホフ

3.0酒の席

2023年1月28日
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は取り止めもないバカな話で盛り上がって、楽しいのは良いけど、後で虚しい事は確かにある。だから、コルムの気持ちもわからない事は無いですね。ちょっと極端な感じもしたけど。でも、後のパードリックの行動を見ていると、そこまで極端にしないとナアナアになってしまうのもわかりますね。何か虚しさの残る作品です。

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ごっとん

4.0人間の本質に迫った重厚なドラマ

2023年1月28日
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Jett

3.0相手に話しかけるなと突き放したら、やはり自分からその相手に手を貸すのはダメでしょう。

2023年1月28日
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飼っているペット(犬・ロバ)が自身の良心の表れなのかもしれない。
だから、最後にロバを失ったコリン・ファレルは制御を失い、
犬を生かしてもらったブレンダン・グリーソンには罪悪感が生まれた。
そう、人同士では争いしか生まれないのかもしれない。
私なら相手から絶交宣言されたら、もう関わらないな。

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ムーラン