All the Streets Are Silent:ニューヨーク(1987-1997)ヒップホップとスケートボードの融合

劇場公開日:

All the Streets Are Silent:ニューヨーク(1987-1997)ヒップホップとスケートボードの融合

解説

1990年代ニューヨークのストリートカルチャー誕生に迫ったドキュメンタリー。

1980年代後半のニューヨークで、ヒップホップとスケートボードという2つのサブカルチャーが盛り上がりを見せた。当初はヒップホップ=黒人のもの、スケートボード=白人のものというイメージが強かったが、ライフスタイルが似ている両者の文化は次第に交わり始める。不良と呼ばれていた若者たちの生きざまは、やがて世界的にメインストリームとなるストリートカルチャーを作りあげていく。

1995年公開の映画「KIDS キッズ」に出演したロザリオ・ドーソンやレオ・フィッツパトリックをはじめ、90年代ヒップホップを代表するアーティストやストリートファッション界を代表するスケーターなど、当時のストリートを体験した著名人たちがインタビュー出演。スケートブランド「ZOO YORK」設立メンバーの1人であるイーライ・ゲスナーがナレーションを務める。

2021年製作/89分/G/アメリカ
原題または英題:All the Streets Are Silent: The Convergence of Hip Hop and Skateboarding (1987-1997)
配給:REGENTS
劇場公開日:2022年10月21日

スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.590年代NYストリートカルチャーのうねりを生々しく伝える

2022年10月29日
PCから投稿

ラリー・クラーク監督の「KIDS キッズ」はその作品世界に90年代NYストリートの空気を濃密なまでに封じ込めた名作として知られるが、本作「All the Streets are Silent」は当時巻き起こっていた生々しいカルチャーのうねりを、点ではなく、一つの線として理解する上で極めて有効だ。ウォーホールやバスキアの時代が終焉を迎えアートの世界に空白が生じた80年代の終わり、クラブ・マーズが一つの出会いの場所となり、この街で刻々とヒップホップとスケートボードの融合と化学変化が起こり始める。さらにはズーヨーク、シュプリーム、Mixtapeの誕生、そしてひときわ個性を輝かせていたハロルド・ハンターのことなど、ハンディカムと共にあったカルチャーならではの貴重な記録映像が嬉しい。今の世界がこれほど分断に満ちているせいだろうか、本作で架け橋となった人、場所、才能がとりわけ尊い存在に思えてならない。

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牛津厚信

4.0若き日のハーモニー・コリンが

2024年7月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

興奮

私が中学生〜高校生の時代のカルチャーが詰め込まれいてとても懐かしかったです。ビースティーやデ・ラ・ソウル、ウータン聴いたなあ。まさしくクラブや新しいカルチャーが盛り上がっていた時代ですよね。私はイギリスロックやオルタナも好きでしたが、気がついたらヒップホップの方が好きになっていました。当時購入した《KIDS》のアナログレコードもまだ持ってますよ!それに、まだハーモニー・コリンのファンです。やはり青春を過ごしたこの時代のカルチャーが今でも一番好きなんですよね。。。。わかる方いますか?この時代のニューヨークに留学してみたかったけど、日本で少しでもこのカルチャーに触れられたので良しとします。

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ミカ

3.0現在につながるストリートカルチャーの誕生

2023年7月17日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

私は東京オリンピックでスケボーを初めて見たのだが、選手達だけでなく、街でも動きやすそうなダボダボファッションに身を包んでいる若い子が多いのに気づいた今日この頃w、このトレンドは1990年代のニューヨークの下町で生まれたことをこのドキュメンタリー映画で知った。
スケートボーダー、ラッパー、グラフィックライター等の若者達の溜まり場となったクラブマーズを任されていたのが日本人の男性だったのにも驚いた。
その後の再開発で街は変わってしまったとのことで記録資料としても貴重な作品だと思う。

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SpicaM

4.5東海岸だからあり得た刺激的な融合

2022年11月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

幸せ

互いに路上の悪モノ扱いからストリートの象徴へと変貌する過程で、必然といえる合流を果たす経緯を、当時のクラブシーンにおける革新にも触れながら丁寧に画きだされた本作、なんと濃密なドキュメントだろう。小さな、ただ確実にHOTな集いが、いまや男女の非スケーター思想な若者にも定着する、普遍なカルチャーに至る路上史。期待以上に満足できる。それは、一般的なHIP HOP史では時間を割かれず見逃されてきた点による。掘り下げられた“NYのこの時”は、奥深い意義を知らしめることだろう。

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yutamuroki