窓辺にてのレビュー・感想・評価
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素晴らしき光
今泉監督作品の男たちは「悪い人じゃないんだけどね」って言われるような、どことなく頼りなさげでふわふわしてるようなキャラが多い印象。
茂巳さんも何考えてるか謎な人。そこが魅力ではあるが。
基本的に会話メインで進んでいくけれど、それぞれ自分の話のはずなのに、なんだか他人事のように、イマイチ真意が掴めない他愛もなさが続く。それぞれがあさっての方向を向いて話してる感じ。
ハラハラもドキドキもない、凪のような2時間20分。だけど不思議と長さは感じない心地よさ。
メインビジュアルにも使われている、喫茶店のシーンをはじめ、光の使い方が素晴らしい。
窓から差し込む光に映える赤いワンピース。光の指輪も、古典的手法だけどあの場では素敵に見える。
技術スタッフさんの腕の見せ所。
吾郎ちゃんは『十三人の刺客』で生首蹴飛ばしてるのを観て以来、役者としてもファンだけど、今回ぴったりな役柄だと思う。
玉城ティナさんは、ちょっとファンタジーな役が多いイメージだったけど、自然な演技が良かった。作品毎に良い女優さんになっているなぁ。
久保さんの彼氏役、最後まで誰だか思い出せず、エンドクレジットでやっと『スパゲティコードラブ』のウーバーの子だと分かった。
俳優稲垣吾郎の魅力と会話の妙を楽しむ
レビューを書く余裕が無いまま三日が過ぎてしまいました。
どう書こうか悩んだというのもあります。明確なメッセージ性がある作品でもないですし。
この映画には会話がたくさん出てきます。そのどれも面白く、聞いていて飽きません。
”lemon"のエンドレスは、自分も最後にエンドレスで聴いたのがlemonなのでウケました。私の場合は闇を抱えていたわけではなく、覚えようと思っただけですが、ちょうど本作鑑賞前にもたまたま聴いたので。
登場人物の言動はそれぞれ、わかるなあと思う所と、そうでない所がありましたが、人ってそんなもんですよね。
主人公は、小説を書くのをやめてライターに転向した茂巳。小説家って、自分を表現したくて仕方がない人かと思っていたので、書けないのではなく書かない、というのは不思議です。茂巳は人への興味や好奇心は持っているが、傍観者的な性質があるので、ライターの方が向いているのかも。
茂巳の、本気で熱くはなれないという本音には、自分もそうだなと思いましたが、あとは意外にも若い二人に親近感を持ちました。
玉城ティナさんが、「Diner」や[Holic」の時よりも、可愛くて若く見えます。
タイトルの意味はよく分かりません。ただ、喫茶店の窓際の席に座って、通りを歩く人々のことをいろいろ想像したり、店内の会話に聞き耳を立てたりしている気分になりました。
ラストは、あーここで終わるのかぁと、もっと観ていたい感じでした。
今泉ワールドを堪能しました
小説家のことはよくわからないんだけど、高校生小説家役の玉城ティナがうんと魅力的。
喫茶店のコーヒーに200円足したら、フルーツパフェたのめるなら、今度トライしましょうかね。
簡素な回転ベッドのあるラブホ。どこで見つけて来たんでしょう。かなり田舎だと思いますよ。よく見つけましたね。
パチンコの出玉。もったいない~
あの子の神対応がすごい❗
中村ゆり。きれいだなぁ。
もったいないよ🤤ヨダレがたれそう。
松金よね子から中村ゆりが産まれるかよなんて突っ込んではダメ。
嫁さんのお母さんの写真を差しで撮る習慣もとても不思議な世界です。
とても贅沢な夫婦にどれだけ共感できるかがキーですかね。
年取ると案外そんなもんですよ。
嫌いじゃないけど、良くも悪くも、そこまで情熱が盛り上がらない。
若い売れっ子作家、えーと名前なんでしたっけ、ちょっとセリフ下手でした。まわりがうま過ぎ?
離婚届けは2通もらっておく。
書き損じというよりも、怒って破られた時のスペアでしょうか。
いつもは重箱の隅をつつく辛いレビュアーが自分のことは棚にあげて、大絶賛する今泉マジック。ズブズブはまる底なし沼。
落ちのないながーい落語みたいな気もするんだけど、なぜか憎めない。不思議ですね。
業界ものがほとんどの今泉ワールド。完全な一般人をモチーフにしたものも今度観てみたいですね。役どころの輝きが消えた時にどうなるのか?ちょっと怖いけど、味わってみたいです。
ちょっと理屈っぽい。稲垣さんはやはり下手で、その味は出てたけど。今...
ちょっと理屈っぽい。稲垣さんはやはり下手で、その味は出てたけど。今泉さんの優柔不断な感じ? 恋愛駄目性が出た作品。
陽光強め、秘める演技の共演
玉城ティナさんの今風作家感、凄かったです。平手友梨奈をキャスティングしたら生々しい感が消えたかもなので、玉城チョイス大正解でした。
セリフの無い志田未来の横顔の演技にも魅せられました。中村ゆりさんの安定の幸薄感も唯一無二。ばるぼら以来、久しぶりに観た稲垣吾郎の演技も自然で良かったデス。陽光下でのグラス越しのリング、揺らいで消えて、結婚感を表現されていて象徴的でした。監督スゴイ!
#77 小説を作る側の人たちの現実と心情
を静かに描いた作品。
2時間半近くもあるから飽きるかと思ったら全然。
色んなカップルのそれぞれの恋愛観が丁寧に描かれていて、もっと深く知りたくなった。
特に自身の体験を小説として表現しなきゃいけない作家のセリフが楽しかった。
留亜ちゃんの父親らしき人のセリフも良い。
1人でじっくり邦画を楽しみたい方におススメな作品。
だらだら143分飽きずに観れる不思議な映画❗️
終始何の盛り上がりも無いのに、引き込まれるように観終わった。朗読劇のようなナレーションが演者の機微を補っていて、良い小説を読んだ後のような感覚だ。名言も多い。内容は浮気や不倫なのに全く嫌味がなく、人間臭い男女の物語でした。稲垣吾郎のほとんど喜怒哀楽のない自然な演技が素晴らしい。代表作と言いたい。長い固定ワンカットが多く、演者の皆さん凄いです。クスクス笑えるシーンも多く、特にタクシー運転手とのくだりが最高。最後に結局若葉竜也は何のスポーツ選手だったの?あとやたら髭率が高かった。
稲垣吾郎&玉城ティナ、最高😃⤴️⤴️
稲垣吾郎の演技力がスゴイのか、この役に稲垣吾郎を選んだ人がスゴイのか❗️
とにかくピッタリハマっていました🙌
こういう愛の形もあるんだろうか?
とも思ってしまった❗️
いい映画だったなぁ🎵😍
あっという間
普段は90分の映画でも長いと感じることが多いのに、この映画は1度も長く感じることなく最後まで見てました。
あっという間の2時間半でした。
最初は浮気している奥さんが嫌いでしたが、最後には可哀想に思えていました。
最終的には嫌な人は1人もいなかったです。
記憶力サドンデス
テレビ東京の出資作品。今泉力哉監督が長回しフィックスカメラの前で、長台詞の芝居をキャストに強いる緊張感が凄い。感情のブレイクや、互いに阿吽で間を作る芝居に耐えうる役者を、まあよく揃えたものだ。
光の指輪は大切だが緩い関係。
今泉氏絡みの作品はここのところ気になって必ず見ている。あ、環ティナも。
だんだん人気も出て金回りも良くなり、
出演者もレベルアップし、
遊び場所も下北沢からお洒落な都会に移ってきた。
しかし男も女もやってる事はいっしょで
みんな浮気しまくっている。
「どうせ皆んなやってんじゃん、やりたいんじゃん!」そんな叫びが聞こえるのと同時に、SEXへの興味が薄い人の存在を今回吾郎ちゃんが好演、実際はどうだか知らんが当て書きしたようなナイスなキャスティングである。彼のこんな柔らかい表情初めてみた。
学生やフリーターのフワフワした緩い存在感から
家族や会社、社会的責任を背負う事にはなったが、やはり彼の世界は男女の下半身と心の自由。
誰と居ても私は1人!それでいいのだ!と思ったり、やはり1人じゃ寂しかったり、、、やはりフワフワしてる。下半身の衝動を肯定する理由を探すようにそれを行ったり来たり自問自答してる。そんな事に自分も共感してる事も情けない、、、そう、永遠の課題だ、、、あ、いや、、、
一夫一妻性にそもそも無理があるって話だな。
あの若い高校生作家も整備工の彼もいずれそうなるんだろうな。
微熱的な…
最近の今泉力哉監督作は、熱量の低い微熱的な作品が多いのかなと思っているんだけど、これはまさにそういう作品。
妻の浮気に気付きながらもショックを受けないことにショックを受ける主人公の話。稲垣吾郎の抑えた芝居がそうした空気感を上手く伝えていた。
女子高生作家を演じた玉城ティナがとても良い。玉城ティナを当てはめたい役、というのがあるとしても役者として玉城ティナを使いたい理由というのはピンと来ないと思ってた。でも本作は彼女だからこその役だったし彼女にしか出来ない芝居だったと思う。
あと今泉作品常連(?)の穂志もえかが良かった…
小説のような映画
劇中の途中途中で小説を読みながら進行しているが、淡々と人物たちの会話と表情を楽しむこの映画自体が、小説を読んでいるような感覚になる作品。こう言ったら相手はどういう反応をするのか、というのを傍観して見ている感じで引き込まれた。今まで稲垣さんの演技をあまり観たことが無かったのだが、今泉監督の世界観の中で、冴えない普通の(だけどちょっと変わっている)人物として、意外にも全く違和感なく存在しており、稲垣さんの底知れない力量を感じた。
今泉監督作品に出てくる「愛すべき冴えない人」は、不完全な人間が面白く見えてきて、自分の日常でも不完全な自分、もしくは他人を面白がれたり、許せる精神を培える効用があるんじゃないだろうか、と勝手に思っている。
今作で気になった点としては、ネタバレになるので名前は伏せるが、ある2人がそういう関係ではないのに話をするためにホテルで一晩明かすシーンについて、別にホテルではなくて公園とかじゃダメだったのだろうか?という点だ。そういう関係になろうと思ってない男女が、信頼しているとはいえホテルに泊まるというところは、ちょっと理解出来なかった。
苦言も書いたが、全体としてはいろんな人物の本音と表面的な言葉とが交錯していて、面白かった。
不自然な状態でもヒトは案外生きていけてしまうもの
固定されたアングルによる自然な会話劇は健在で、それだけでも観る価値がある作品であった。
今泉監督の会話劇はその世界の中に引き込む特別な力があると感じる。
これまで私が鑑賞してきた今泉作品の中ではもっとも登場人物が大人な今作。
年齢を重ねると、新しい変化をすることへのカロリーの高さも知っているから中々踏み切れない、不自然な状態だが、それが自然と感じれるような状況が生まれるもの。
それでも自分の考えに素直になり行動をするべきなのだと感じさせられた作品であった。
玉城ティナ演じる久保の彼氏の真っ直ぐさに、忘れかけていた、人間らしさ爽やかさを感じ、私もああありたい。何事もシンプルに考えたいと思った。
稲垣吾郎さんの演技がメッチャ良かった作品。 本年度ベスト。
多分、稲垣吾郎さんの出演作を観るのは本作が初めて。
思ってたより素晴らしい演技だった。
ぶっちゃけストーリーは刺さらなかったけど会話劇に圧倒。
皆さんの演技が素晴らしかった。
会話のシーンは長めのワンカットが多め。皆さんの自然な感じの会話に引き込まれる。
長めのワンカットなのでセリフ覚えるのが大変そう(笑)
稲垣吾郎さんと玉城ティナさんの会話が特に良かった。
タクシー内での会話も良いなぁ。
若葉竜也さんがクズキャラなんだけど上手い演技が印象的。
光を上手く使った演出が素敵。
出だしのシーンに納得。
浮気がテーマみたいな感じだったけどドロドロした展開ではなくあっさりとしていた印象。
離婚届を書き損じの予備として2通貰うのも何だかリアル(笑)
ラストシーンの喫茶店。
オーダー数をなぜ変更したのか?
気になるところ(笑)
終わり方が自分好みで無くて残念。
競走馬とタクシーの運転手が同類だって会話が何故か印象に残りました( ´∀`)
曖昧で不確かな男女の関係を愛でるが如く
今泉力哉監督の快進撃が続く。
夫婦の関係、男女の関係を突き詰めるような今作。息もできず緊張しながら観た。
思えば本当に曖昧で不確かな存在。
それを愛でているとさえ感じる今作。
時間をかけて積み上げたものがいとも簡単に壊れてしまう。壊す気などないのに壊してしまう。
「恋が永遠に続けばいいのに」といつも思う。
すげぇ〜結局共感させられちゃうんかい
2022年劇場鑑賞257本目。
今泉力哉監督のファンなので多少点は甘くなるのですが(笑)
自分自身が年齢=彼女いない歴だけあって、本来恋愛映画なんざ自分の体験と照らし合わせて鑑賞することができないのですが、今泉力哉監督作品は納得はできないのに共感はさせられてしまうすごさを持っています。
毎回違うテーマで映画を作る今泉監督。
不倫を描いたのは初めてではないですが、今回はした方でなくされた方を主軸としていまして、まだバリエーションがあるのかと感心しました。
それでも予告で吾郎ちゃんが「浮気をされても怒りが湧いて来ないのがショックだ」と言っているのを聞いて、実際本編でもそのシーンにさしかかるも、「さすがに今回は共感できねぇぞ?」と思っていました。
ところが、よくよく話を聞くうちに、人を好きになるという心がそもそも人よりない、ということだったので、自分もそうだから今まで恋人もできずに生きて来てしまったんだと思うとむしろ今までで一番自分に近い主人公なのではと思うと震えか止まりませんでした。
余談ですが、序盤で「悩んでいる時間は贅沢である」という言葉があり、終盤タクシーの運転手さんが「パチンコをしているときが一番贅沢だ」というシーンがあります。理由を話してくれるのですが聞いた途端吹き出してしまいました。なるほどね〜、たしかにそうだ(笑)
未見の方は是非劇場で。
しかし若葉竜也はいっつもこんな感じの役だな!
ゴローちゃん、素敵♪若葉くんも安定の‥‥
登場人物が、色々な組み合わせとで対話を繰り返す構成。そこに彩りを加える喫茶店、窓辺の光、パフェやケーキ、フルーツ、小説などなど。
みんなが、少しずつ影響しあって、変化していって、生きていっている感じがとても心に染みました。
クスっと笑える今泉監督らしさも随所に。とても素敵な映画でした。
パフェと相互理解
今泉力哉監督「窓辺にて」を観る、うん、素敵な喫茶店映画でした。「愛がなんだ」は結果がともあれ何かを掴もうとする行為の肯定の映画だったけど、今作は何かを手放すという行為についての映画。面倒くさい手続きを踏まないと感情を上手く出せなくて、誤解されまくる稲垣吾郎演じる主人公が理解できすぎて逆に辛かったです。#窓辺にて
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