ファイナル アカウント 第三帝国最後の証言

劇場公開日:

ファイナル アカウント 第三帝国最後の証言

解説

ナチス支配下のドイツ・第三帝国に参加したドイツ人高齢者たちの証言を記録したドキュメンタリー。

母がユダヤ人難民であったというルーツを持つイギリスのドキュメンタリー監督ルーク・ホランドは、2008年から10年の歳月をかけて250以上のインタビューを敢行する。その対象となったのは、武装親衛隊のエリート士官、強制収容所の警備兵、ドイツ国防軍兵士、軍事施設職員、近隣に住んでいた民間人など、ホロコーストを目撃した、生存する最後の世代である高齢者たち。彼らはナチス政権下に幼少期を過ごし、ナチスの精神を植えつけられて育った。長きにわたって沈黙を続けてきた彼らが語ったのは、ナチスへの加担や受容したことを悔いる言葉だけではなく、自己弁護や言い逃れ、さらにはヒトラーを支持するという赤裸々な本音まで、驚くべき証言の数々だった。

2020年製作/94分/G/アメリカ・イギリス合作
原題または英題:Final Account
配給:パルコ
劇場公開日:2022年8月5日

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映画レビュー

3.5ごめんなさいは?

2022年9月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 途中までは今まで何度も聞いてきたような証言ばかりだったし、ナチスに加担したことを後悔するような内容だし、丸く収まるんだろうな~などと感じた。時代の流れで、ナチ党に入党せざるを得ない状況もよくわかる。

 そういえば、日本に原爆投下したアメリカ軍関係者の中でも開き直って「正しかった」と発言する元軍人も多かったなぁなどと思い出す。それと同じように、未だにヒトラーを崇拝していたりする元エリート士官も登場するという、ある意味ショッキングなインタビューだった。その言葉の後に「ユダヤ人虐殺に関しては支持しない」などと言い訳がましい、白々しい言葉も飛び出すのです。

 どこの国でもこんなものか。敵対する兵士(ここではソ連兵)は捕虜にするのに、自国の罪もないユダヤ人は虐殺ですよ?戦争の最大の被害者は民間人なんだと叫びたくなった。

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kossy

4.5彼らをカメラの前に立たせたことだけでも有意義

2022年9月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ナチスドイツ時代のユダヤ人虐殺の当事者またはニアリー当事者たちの生の声、生の思想が聴ける快作です。

そう、歴史上悪名高いユダヤ人の大虐殺の舞台に立っていた、舞台を見ていた方々、、それも加害側の貴重な声。それだけですごく価値あるって思います。

映画として放映されるという前提でインタビューを受けている彼らのうち、どのくらい本音を言っているのかなぁ?って思いますが、少なくとも後悔の念がある方と、なんら後ろめたいことを感じていない人の雰囲気は区別できるかなぁって思いました。もちろん、全員本音の50%も語っていないのでしょうが(あくまで個人的な感想ですが)。

それを踏まえて、このさまざまな生き証人たちの声を聞いていると、「悲しい歴史」は人々の記憶から「忘れられる」から繰り返されるんじゃないと痛感しました。もちろん、忘れることはあってはならないと思いますが、それが主要因ではないのだと。

自らを正しく振り返られない。認めない。思想が変わらない。または、悪行を認めてしまってる人がいる限り繰り返されるのだと思います。何%かいるであろう同じ考え方、価値観の人がいるのである。その彼らが色々と教えたであろう子孫がたくさんいるのである。

「殺すのは良くなかった、他の土地へ追い出せばよかった」

この言葉を聞いた時、「あぁ、人間は変わらないんだ、粗相は残るんだ」と映画館の椅子に座りながら膝の力が抜けました、恐ろしいほどの無力感に襲われました。

そう悲しい歴史は「忘れられるから」じゃなくて、「人間がいる限り」繰り返されるんだと思ってしまったのです。そして、今2022年。今作られている悲しい歴史が世界を駆け巡ってます。なんともやるせなくなります。

人間って馬鹿ですよね。

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バリカタ

3.5戦争の最終決算。

2022年9月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

実は直近で一番興味があった映画、ようやく見れた。
大戦ドイツ加害者側からの証言記録で、日本も大戦では似た立場にあり比較目的の興味である。
1945に終わって77年、当時子供で戦争に巻き込まれた人ももう老人で直接話を聞く事はもうできなくなる、つまりそういう戦争の最終決算だ。

ナチスに感化され親の反対を押し切って入隊した少年少女達達の理由が制服がカッコよかったから、皆んなでスポーツやキャンプ、イベントが楽しそうだったから、、、実にナチスの全体設計や魅せ方の上手さがわかる。
そして戦争は激しくなり、いつしか彼らはさまざまな形で戦争に参加していく、、まあ、ホロコーストを知らなかった、、という人はほとんど居なく噂でみんな知ってたようだ。SSトーテンコップスのエリートだった兵士はそんな事するはず無いという。自分や仲間を否定する事になるからだ。こんな気持ちが歴史修正主義者を産むのだと思う。気持ちはわかる、、、しかし実際に起きた事だ。軍の公式命令なのか?現場判断なのか?知っていたのか?知らなかったのか?知っていたけど知らないふりをしたのか?  追い詰められた人間は何でもする。そんな風には戦争は様々な階層が存在する。何をもって戦争犯罪なのか簡単には決めづらいが「それが戦争」であると私は認識している。
ドイツが凄いのはヒトラーを悪役にはしたが、ドイツ人自体が戦争に加担した事、ホロコーストに間接的にでも関わった事を認めている事だ。
罪を背負って生きるのは辛い。

「ナチスは東欧を共産主義から解放したのだ」日本も同じような事を言ってる人がいる。確かにインフラや教育など良くなった面もあるだろうが、侵略国家の言い訳でしかない。

追記:当時ドイツには正規のドイツ軍と、ヒトラーの親衛隊通称SSと呼ばれる二つの軍隊がありました。
SSの装備は大変充実していて、士気も高くエリート達なのですが、反面戦争犯罪に加担した疑いも多いとされています。

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masayasama

3.5当時のドイツ国内では 日常生活の一部の中にナチが存在していて 一般...

2022年8月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

当時のドイツ国内では

日常生活の一部の中にナチが存在していて

一般の人の毎日の暮らしとさえも

切り離すことのできなかったもだったんだと

実感できた。

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jung

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