NOPE ノープのレビュー・感想・評価
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筋は割と明快。
ジョーダン・ピール監督の過去2作は恥ずかしながら観てません。観てみたいとは思ってますが、なかなかご縁がなくて…。
で、ようやくこの作品を劇場で観ることができました。
タイトル通り、筋は分かりやすいですね。空を飛ぶものの正体は何なのか。それを兄妹で映像に収めようとする中で、家族として再生していく。
映像表現は主人公目線で描かれるので、空から来る物体の恐ろしさがしっかり伝わるものでした。
ただ、要所で挿し挟まれる馬の名前とか猿の名前とかは…「章」としての区切りでいいんでしょうか?
分かりにくかった。
それと、チンパンジーの話。冒頭と中盤で顛末が描かれてましたが、あれは何のために?飛来物体との関係は?この点も分かりませんでした。
もう一度観れば多少分かるかもしれんけど、もう一度観ようとは思わんかな…。
宇宙人か神か
人に身近な物質のようで全く違う、どこかチープさもあるようで神秘的で恐ろしい新しい宇宙人の形を見た気がする。
監督の風刺と教訓も入れつつ、ウェスタンのようでありロマンを追い続ける熱い展開もあり、大変面白かったし興味深い映画だった。
降参です。
うわっ!ほとんど前情報なしでの鑑賞でしたが、こんなに怖い映画だったのですね。ただのSF映画だと思って鑑賞したのでかなりビビりました。
怖さにも色々な種類の怖さがありますが、この映画の怖さは得体のわからないがゆえの怖さ。
怖がりなので、降参です。
動物の調教は互いの信頼が大切。
本作鑑賞前に偶然テレビでハリウッド映画に出演するライオンの調教師の特集を見た。彼はライオンを子供の頃から育て、家族同然に愛情をもって接してきた。
当時は鞭での動物の調教が当たり前の時代にけして鞭を使うこともなかった。ライオンに、扮装した自分を襲わせるシーンの撮影の際には野生動物である本能から本当に襲われるのではと恐怖したが、長年両者の間に培われた信頼関係のお陰で撮影は大成功をおさめた。
時折サーカスの象が突然暴れて調教師を襲ったりする映像を見ていて、動物もストレスで爆発することがあるんだろうとは思っていた。たとえ動物であっても、奴隷のように扱うのではなく人と同じように接することが大切だと思わされた。
本作冒頭、テレビで人気を博していたチンパンジーがストレスにより人々を襲う。幼少期にその現場に居合わせたジュープはその恐怖体験から野生動物を信じその特性を見抜くことが出来なかったため宇宙クラゲ(?)に食われてしまう。かたや、黒人初の牧場経営主で映画初出演を果たしたヘイウッドの子孫であるOJは動物の特性を理解し、宇宙クラゲと対峙した時捕食されることなく、妹と連携してその撮影に成功するのだった。
ヘイウッドをリスペクトした作品なのかなと個人的に解釈したけど、解説読まないとなかなか読み解くのは難しいかも。一般人の私には難しい敷居の高い作品。
とても面白かった
登場人物が最小限に絞られた、トレマーズ的筋立てで最高だった。B級ムービーテイストが強いというか。クライマックスの熱い盛り上がりに心躍る一方で、映画製作にまつわる話でもあるので、色々余計なことまで深く考えられる様になっているのもとても良かった。
IMAX映像がグワっと最大まで拡がるさまは稀有な体験。トップガンのIMAXも凄かったが、同じくらいかそれ以上と思う。
劇伴音楽も素晴らしく近年見た映画では1番好き。
本当は星3.8かなぁ
なにかの隠喩、暗喩が多すぎてストーリーがちぐはぐしているような気がした。こういうのを芸術性の強い映画というのかな。
ネットの評論とかを見て、単なるSF映画ではなく、「見ること、見られること」をテーマとして掲げた象徴的な映画だったことがわかったけど、それでもちょっと難しかったかな…
けどそんなことを考えなければ普通におもしろかった。
広大な平原と広い空を背景に円盤から馬で逃げるシーンとかスクリーンで観るとめっちゃかっこよかった。
といっても上級者向けの映画だったので、いろんな映画のオマージュみたいなのも山ほど出てくるしそういうのが全然わからないと物足りないんだろう。あとは「映画とは何か」みたいなことをいつも考えてる人とかも向いてそう。
自分も映画好きだけどそこまでじゃないのであんまりのめり込めなかった。なので星3.8です。
有色人種版ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
安直な恐怖映画かと思わせておいて、実は有色人種版ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドであった。動物の調教という横串があり、そこに未知との遭遇系サスペンスホラー、パニック活劇、さらにハリウッドで成功を掴もうともがく人々の人間ドラマが重なっている。ただのUFOものでないことは確かだ。
馬、猿、サメクラゲ?、ヒト
最初、猿ヒトをやっつけ、やっつけられる。
馬、ヒトを選ぶ。
サメクラゲ?、上から隠れてじっと狙っている。
最後、サメクラゲ、ヒトをやっつけ、やっつけられる。写真に撮られる。
動物、ヒトは飼い慣らしているつもりだが、動物の側では違う事情がある。動物、例えば馬の事情に通じているヒトもいる。
そういうヒトは、サメクラゲの事情も少しわかってくる。
サメクラゲ、異界からやってきているが象徴性を感じる。
偉大なスターに、俺はなる
本当にこの監督は心底ボンクラだなぁ…賢いくせにあたまわるいよ(好き)。
↓観る前に読まない方が楽しいと思います。
①長くて序盤がゆっくり、②ホラー場面がそこまで怖くない、③ルールがあいまいなとこがある、などの理由で素直に人に超おもしろい!傑作だから観て! とは言いづらい。
けど、ようやく話の全貌が見えてからのあのクライマックス、なんだかんだいってあれには超アガりました。
そこが「アス」より評価できるところかな(そう考えるとアスは設定の「盛り」に対して呎が足りなかったのかも?)。
それにしても都市伝説的な謎の組織につづいてX-FILE的なアブダクションとか…なんか年々ネタのチャイルディッシュ度が上がってない…? 世代的な呪いかな?
UFOの登場描写が完全に未知との遭遇パロなんだけど、ただの無邪気なオマージュじゃなく、ちゃんとドラマ上の意味を持たせてるところが小賢しいというか、抜け目がない。
偏差値の高いボンクラ、それがジョーダン・ピール。
界隈では大ネタ中の大ネタであろうアブダクションに、いちおう新しい解釈を与え、かつ風呂敷をたたんだところは率直に偉業だし、同時にいい歳の大人が四六時中そんなこと考えてるんかいと呆れもするところ。
はっきり言ってしまうと、古典的なSFホラーと映画製作者の話と西部劇的な背景という、この掛け合わせこそがこの作品の妙だと思う。それがわかるまでが長い。
後半、この残り時間で一体どうオチをつけるんだ? と不安にかられてからの「映画の始まりからいた」黒人たちが再び前代未聞の撮影に挑み、スターになろうとする、というゴールが見えた瞬間はさすがにブチ上がりました。
ただ、のちに伏線として回収するとはいえ、メインのお題ではっきりと手がかりを掴むのに1時間くらいかかっているので、さすがに助走が長すぎない? と思う。
主人公たちの現状を見せる上で必要だし、それが全部あとで効いてくるのでムダではないんだけど、初見だと日常描写の意図が見えなくてちょっと冗長に感じたり、これドラマの方がいいんでは、と思ったり(そうなると完全なるX-File)。
あと偏差値が高いのはいいけど、その芸風を楽しみにしてる人はともかく、普通にB級SF的なものを期待して来たお客さんがちゃんと満足して帰ったのかどうかやや疑問。予算がかかっているぶん興行的な成果とか。
「ゲット・アウト」で成し遂げたように両立は可能、と信じたい。
なおスティーブン・ユアン演じるジュープのエピソードは単に子役の闇あるあると受け止めてしまったけど、Twitterの考察で、あのE.T.的場面は彼が自分(だけ)は荒ぶる野生と通じ合えると勘違いしてしまったことの示唆、という意見を読んで、すごい腑に落ちました。
そう考えると、華やかな世界から離れ、過去のダメージと折り合いをつけてどうにか自分の居場所を見つけたかに思える彼の帰結にも、逃れがたい業のようなものを感じて余計胸にくるものがある。
期待せずみたせいか、面白かった。 最初は一攫千金の為に。 最後は恐...
期待せずみたせいか、面白かった。
最初は一攫千金の為に。
最後は恐怖におののきながらも写真を撮る兄妹。
死んでも珍しい動画を撮りたいという狂気。
さいごにあのキャラクター登場でずっこけ。良い意味で。
「映画見た」
今年97本目。
映画見ました。「ゲット・アウト」「アス」は見れなかったがジョーダン・ピール監督ホラーの名手と確信しました。「AKIRA」「新世紀エヴァンゲリオン」のオマージュもありました。監督が私は日本のアニメの崇拝者と語っていたので。ホラーの映画でここまで斬新なのは初めて。映画後20代の男性2人が「あの猿のシーン何に繋がったか分からなかった」「動物は怖いって事なのかな、宇宙人になぞらえて」「アスのようにメッセージ性何でしょうね」思わぬ映画談義が聞けて良かったです。
ホラー初IMAX、最高で最悪!!
池袋のグランドシネマサンシャインのIMAXで鑑賞しました。
映像についての評判は知っていたので池袋まで足を運びました。
内容はまぁともかくIMAX画角の場面ではその場に本当にいるかのような臨場感が得られました。
やばかったですが観に来てよかったと思いました!
チンパンジーがトラウマになった
『ゲットアウト』『アス』のジョーダンピールがついにあの領域に挑戦!という今作。
〝人間〟に焦点を当てたホラーを撮ってきた監督が、荒唐無稽さが必要とされるジャンルを上手く撮れるのかな?と素人ながら心配をしていたけど、心配ご無用でめちゃくちゃ面白かった。
チンパンジーの凄惨なヒトコマだけでも、ジョーダンピールの映画監督としての才能を再確認できる。あそこまでチンパンジーを怖く撮れるなんて。。ただチンパンジーと本作のテーマの関係性が最後まで謎だった。
AKIRAやダフトパンクなどの小ネタも楽しかったです。
今度は〝獣害〟をテーマに映画を撮ってほしい。
鑑賞動機:ジョーダン・ピール9割、ネタバレされる前に観たい1割。
うすうすネタバレ気味だったけど、肝の部分はセーフだった。
またこれも細かいネタが色々仕込んであるみたいで、それがわかってもわからなくても楽しめた。途中でどんどん雰囲気というかジャンルも形も変わっていくので、余計楽しかった。社会風刺も以前よりはあからさまではないので、わかってもわからなくてもいい。
撮影がホイテマさんだからか「撮る」ことへのこだわりが感じられた。どんどん原点回帰というか…。
音響では派手なシーンよりも、むしろ日常の何気ないところでサラウンドで聴こえてくる風の音や虫の声にこだわりを感じた。
金田のバイクにその場で気づかないくらいなので、もう一回観たら、他にも色々気付けるかも。
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