CLOSE クロース

劇場公開日:2023年7月14日

CLOSE クロース

解説・あらすじ

トランスジェンダーの主人公がバレリーナを目指す姿を描いた「Girl ガール」でカンヌ国際映画祭のカメラドール(新人監督賞)を受賞したルーカス・ドン監督が、13歳の2人の少年に起こる関係の変化を描いた長編第2作。

13歳のレオとレミは、学校でも放課後でも一緒に時間を過ごす大親友だった。しかし、ある時、2人の親密すぎる間柄をクラスメイトにからかわれたことで、レオはレミへの接し方に戸惑い、そっけない態度をとってしまう。そのせいで気まずい雰囲気になる中、2人は些細なことで大ゲンカをしてしまい……。

第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、グランプリを受賞(クレール・ドゥニの「Stars at Noon」と同時受賞)。第80回ゴールデングローブ賞で外国語映画賞、第95回アカデミー賞でも国際長編映画賞にノミネートされた。

2022年製作/104分/G/ベルギー・フランス・オランダ合作
原題または英題:Close
配給:クロックワークス、STAR CHANNEL MOVIES
劇場公開日:2023年7月14日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第95回 アカデミー賞(2023年)

ノミネート

国際長編映画賞  

第80回 ゴールデングローブ賞(2023年)

ノミネート

最優秀非英語映画賞  

第75回 カンヌ国際映画祭(2022年)

受賞

コンペティション部門
グランプリ ルーカス・ドン

出品

コンペティション部門
出品作品 ルーカス・ドン
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(C)Menuet / Diaphana Films / Topkapi Films / Versus Production 2022

映画レビュー

4.0 誰にでもある意図的に友達を避けた少年の日々が甦る

2023年7月26日
iPhoneアプリから投稿

悲しい

ルーカス・ドン監督が前作『Girl ガール』に続いて放った作品は、やはり他者との違いに悩み、苦しむ少年たちの葛藤を描いているが、本作の方がより幅広い共感を得るかも知れない。なぜなら、子供の頃、大好きな友達がいたとする。でも、その友達との関係を周囲から奇異な目で見られ、それが嫌で関係を絶ってしまった、なんて経験は誰にでもあるはずだから。

主人公のレオはいつも一緒にいる、暮らしていると言ってもいい親友のレミとの関係を、クラスの女子から『カップルなの?』と聞かれたことが妙に恥ずかしくて、レミとの距離を置き始める。仲間外れになることを恐れて、新しい友達と仲良くし、それまでやってなかったアイスホッケーにもトライしてみる。そして、いつものようにレミの家に泊まっても、同じマットレスで寝ることがなくなった。何となく、あくまで何となくやったことが、果たして、どんな悲劇を引き起こすのか!?

子供だからとは言えない、残酷な仕打ちがもたらす予期せぬ出来事の顛末を描く映画は、やがて、少年らしい結末をレオに与える。その清々しさは半端ないのだが、注目すべきは子供たちを見守る大人たちの眼差しだ。生きていくこの世界には色々が出来事があって、色々な人々が重なり合って成り立っている。そこもまた、本作の視野の広さを象徴している。

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共感した! 7件)
清藤秀人

4.5 末長く愛され、観る者の心を揺さぶり続けるであろう一作

2023年6月30日
PCから投稿

少年たちの純真な思いに深く寄り添った傑作だ。舞台はベルギー郊外の自然に包まれた地域。いつも何の躊躇いもなく仲睦まじく戯れる13歳のレオとレミだったが、ある日、その様子をクラスメイトから揶揄されたことでレオの感情には戸惑いが生まれ、つい何となくレミを遠ざけてしまい・・・。ここからの展開に関してはできれば情報を入れずに臨んでほしいところ。何が起こるかは明かさないが、これはある意味、少年が自分の中の本心と切実に向き合おうとする物語であり、その心情を思うといまだに涙がこみ上げてくるほどだ。ドラマを彩る青々とした木々が胸に滲み入るように美しく、農園で収穫される花々の色味は、時として残酷に思えるほど鮮烈。その狭間を駆け抜けていく少年たちの表情と躍動が素晴らしく、脇で支える大人たちの演技にも心酔させられる。このルーカス・ドン監督による長編2作目は、今後、末長く愛され、観る者の心を揺さぶり続けるであろう。

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共感した! 25件)
牛津厚信

5.0 叙情的な美しい映像で子供の純粋さと残酷さを描く心に響く作品

2025年10月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

久々に心を打たれるような思いで映画を見ました。とてもよかったです。見終わった後しばらく深く物思いにふけりたくなります。誰もが持っている純粋さと残酷さが子供の頃はオブラートに包まれず出てしまいます。この少年2人は特別に強くつながっていたので反動が大きく出てしまいました。2人は2人で一つとも言えるくらい存在を互いに依存していました。1人にとっては自分自身が半分欠けてしまったような喪失感を抱いたに違いありません。そしてことが起きます。ことが起きてからすぐには心に馴染みませんが徐々に1人がいなくなったことがレオの心に沁みてきて喪失感と罪意識が増していきます。果たしてレオはどうなるのか、このあたりから頼むから希望を持たせてほしいと願いながらハラハラして見ていましたがレミの母親が最後にレオを抱きしめることでレオもレミの母親も私も救ってくれました。セリフも多くはなくそれぞれの心象風景を役者の演技と叙情的な美しい映像で表現していきます。最後はとても心地の良い余韻に包まれました。ガス・ヴァン・サントの映画にも似た子供の純粋さと親心にちゃんと向き合った誰かに勧めたい作品でした。

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むっ、むいちろう

2.5 芸がない

2025年10月7日
iPhoneアプリから投稿

セリフのない映像をいっぱい映しておけばそれっぽくなると思っていそう。
友達の少年に関する展開もさすがに無理がある。

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まるまる

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