完全コンサート映像の為に、他のサイトでは採点はしていません。
このサイトでは採点が必須の為に、一応の処置として平均的な採点をさせて頂いています。
コンサート映像の中で彼女は何曲歌ったのだろう?
おそらく25〜6曲だっただろうか。
その中で私が知っているのは♬揺れる想い♬と♬負けないで♬の僅か2曲だけ。
少しだけ聞いたことのあるメロディーの曲の4曲を足しても、たったの6曲だけしか無い。
だったら何故に観に行くのか?…と問われたなら。実は彼女=坂井泉水が急死したあの日、私には忘れられない出来事があったのです。
主に夕方に発売される夕刊のタブロイド誌等は、夕方帰宅するサラリーマンを販売ターゲットとして、帰宅ラッシュに販売される。
あの日、帰宅ラッシュのかなり前の時間で、東スポが〝 坂井泉水 急死 、の一報をいち早く出して販売したのだ。
それを、たまたま新聞スタンドを通り過ぎる瞬間に目にした私は、特に彼女のフアンでは無かったもののとにかく驚いた。
思わず二度見…いや、三度見したかも知れない。
それくらい驚いたのですが。そんな私以上に驚いた人が直ぐ傍に居た。
その一報の見出しを見た1人のOLさんが口に両手を当て、やがてその両手で顔を覆いボロボロと大粒の涙を溢れさせた。
「信じられない!」…と言った風にヨロヨロと新聞スタンドに近付き。多分そのOLさんにとっては、彼女の人生に於いて生涯1度きりの東スポを手にした筈だったと思う。
彼女はその東スポを胸に抱え、大泣きしながら突如として走り出した。
あの日あの時の光景をハッキリと覚えていて、あの後ろ姿は忘れる事が出来ない。
高橋真梨子がマジソンスクエアガーデン(だったかな?)でコンサートをした時に、あの手厳しいニューヨークのメディアが絶賛する。
記者は高橋真梨子の歌声に完全に魅了される。
でも魅了されつつも、ほんの少しだけ「彼女は動かず…」的な表現も用いていた。
(全文を覚えていないので、そんなイメージ的な文だったと思う)
とは言え、そんな高橋真梨子でも当時のコンサート映像では、ZARDの坂井泉水よりもかなり大胆に動きながら歌っていると思うんですよね。
彼女にアーチストとしての才能が素晴らしく有った…のか?は、今ひとつ分からないところではあるのですが。コンサートの最初から最後まで。マイクスタンドを前に、椅子に座って歌うか、立って歌うか。
ひたすら同じ姿勢・同じ様な手の動き・何処を切り取っても同じハニカミ笑顔。
いや💦別に坂井泉水をデスっている訳では無くて、良い意味での坂井泉水の普通っぽさは、このコンサート映像を始めとして、残っている映像の全てが貴重な映像なのは間違いない。
そんな普通の女性である坂井泉水が、ハニカミながらも歌を歌い、アーチストとして光り輝くほんの数分間。
その姿にこそ、カラオケ世代真っ只中の、あのOLさんであり多くの人達が、自分がなりたいけれど、それは叶わない。それだけに坂井泉水の姿に、自分の想いをつい投影してしまう。
それだけの魅力が坂井泉水には有ったのだと思う。
2022年 5月21日 TOHOシネマズ錦糸町オリナス/スクリーン5
※ おそらくあのOLさんはその日泣き腫らし、悲しみに暮れた事だと思う。
そんな彼女が、もしかしてテンホー先生の四コママンガを見てクスっと笑ってくれて、ほんのひと時だけその悲しみを癒してくれたとしたならば…
東スポフアンとして、これほど嬉しいことはない。