エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのレビュー・感想・評価
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不寛容な世界へぶち込む愛の爆弾
朝のワイドショーを見ていたら、アカデミー作品賞は見事『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』が獲ったというニュース。それを見ながら「そんなたいそうな映画じゃないんだけどなあ」などと感じつつも、ぼくはなんだか嬉しかった。なぜちょっとばかしの違和感を感じたかというと、やっぱりオスカーは「まっすぐなエンタメ」が獲るという勝手なイメージがあって、この映画はその真逆を行く「ねじ曲がったエンタメ」であるし、もっと言うと素朴で小さな「家族についての映画」だと思ったからだ。
この作品が作品賞を始めアカデミー賞をほぼ総ナメした大きな理由の一つは、ここ数年ハリウッドが抱える(世界中が抱えるとも言える)リベラリズムの問題を抜きにしては考えられないだろう。だけど、そのへんは置いておいて。今日は忘れないうちに、この素晴らしい映画を観て想ったことを書き留めておこう。
例によって、なんの前知識もなく映画館へ。主人公エヴリンの夫ウェイモンドがあの『グーニーズ』の少年だということも後で聞いて「あ〜!!」と驚いたくらい。
予告編を見て、マルチバースを行き来しつつカンフーで戦うんだろうなと認識はしていたし、ストーリーはそこから遠くに逸れはしないが、ぼくは大きな勘違いをしていたようだ。
この映画は、マルチバース/カンフー/アメリカにおけるマイノリティの問題、この三つを大きな主題として持つ。
そもそもの製作開始の発露はどこだったんだろう?と想像してみる。中国人移民が主人公の映画を撮ろうと考えたのだろうか。アジア系アメリカ人であるダニエル・クワン監督の胸にはアジア人差別問題への意識も少なからずあるはず。それともマルチバースの映画を作ろうとしたのか?製作陣はアベンジャーズの監督でもあるし。はたまた、現代アメリカにおける最新のZ世代カンフー映画に挑戦したのかも。と、いろんなことを考えながら観た。ひょっとしたら、どれも間違っていないのかもしれない。しかし、ぼくが納得できた結論は、これは家族の映画だということだった。妻と夫、親と子。母親と娘。
SF的な説得力や、本格的カンフーのアクション性に欠ける(恐らくそれは意図的に?)本作だけど、そこがなんとなく空想の世界を進んでいるような、観客を夢見ごごちにさせる何かを持っている。この映画の真のリアリティは、娘が母親を見据える眼差し。あの、非難と哀れみと諦めが混ざり合ったような、あの眼差しだけではないだろうか。それはとりもなおさず、新しい世代が古い世代へいつも向けてきた眼差しでもある。
自分の子どもたちと日々を過ごしていると、長い年月のうちに大きなギャップができていることに、ふと気づく。自分が若かった頃、親の世代に押し付けられそうになったありとあらゆる古い価値観。そんなものと闘いながら成長したはずだったのに、ある日気づくと、自分も同じようなモノを子供たちにお仕着せしようとしている。
ある日、主人公エヴリンの娘ジョイはガールフレンドを伴って祖父(エヴリンの父)と会う。エヴリンは気を遣ったつもりで、高齢の父親に「ジョイの友人だ」とガールフレンドを紹介する。しかし、親のご都合主義は、娘の生き方の否定以外の何ものでもない。
その時ジョイが母に向ける目つき。ぼくは自分の子供たちが似たような色合いの目つきをぼくに向けたことを憶えている。ザラザラと苦い気持ちが心の底にじわっと広がる。彼らとぼくの間に明らかに横たわる、不寛容のマルチバース。
そんなときに親ができることは、実はそう多くはないのだろう。凝り固まった自分をぐちゃぐちゃに壊して、そして最後は愛のカンフーで闘うこと。そんなことくらいしかないのかも。この果てしのない距離を、少しでも埋められるのなら。
真っ直ぐに生きてきたつもりの世代の価値観が行き詰まりを見せ、そこから発生するネガティヴィティが世界をすっぽり覆い尽くそうとしている。それに対する究極のオルタナティヴな一手、愛のつまった爆弾が本作だと思った。
単館系SFアクション作品に親子愛をひとつまみ
これ、レイティングGなの?大丈夫?
PG-12かR-15では?短い間隔のストロボ明滅とかコンマ秒での画面スイッチングは具合悪くなったりしないのか心配。
好みがパキッと分かれそうで、好きな人は猛烈に好きだろうけど、苦手な人も多そうな作品。
作品中に伝えたいメッセージ?の愛とか多様性とかは分かるけど、表現方法として素直には飲み込みにくかった。
単館系作品にありそうなサブカルな要素てんこ盛りで下品なシーンもたっぷりのインディーズ感の香りが強すぎる
照明やカメラアングルなどが他ではあまり見ないような独創な感じがあったので、オリジナリティあるなとは感じた。
ただこれが今年のアカデミー賞作品賞と脚本賞なの?マイノリティが破天荒なことをしたら、何にでもありなのか疑問
これがアカデミー賞への挑戦状
映画の選択肢として
よく分からなかった。
予告編を見て暴力シーンが多いので遠慮していたが、アカデミー賞7部門で最優秀。早速映画館に行ってみた。
突然に始まる異次元の世界へ。この展開からしてよく分からず。そして過去と現在が行き来し、その相手とどうして殺し合いになるまで戦うのか。深い意味があるのかないのか。高齢の私にはヒットしなかった。感情移入もできず、どうも楽しめなかった。
結末もこれで終わりとあっけなかった気がした。
ドラゴンボールの戦闘シーンを延々と見せつけられてるような気がしました
この映画が面白いのかつまらないのか分かりません
とてつもない名画を観てしまったと思えるような時もあれば、ダラダラと同じようなシーンを繰り返しみ観ているようにも感じました
自分は途中二回仮眠しました、、、、
この映画を手放しで絶賛出来る方って凄いですね
自分はもう一回観ないと評価できないように感じました
そう思わせてしまうのもこの映画の魅力なのかもしれません
はちゃめちゃすぎてちょっと取り残された感アリ
カント的映画
デート映画には避けるべきと思う
物凄い勢いで話が進むので、出来れば吹き替え版で見たかった
内容は、シリアスな現実とぶっ飛んだマルチバース世界が表裏一体になった映画なのだけど、正直好きにはなれなかった。
彼女を取り囲む現実の大変さも伝わってこない(確定申告の締め切り近くの封切りは、狙っているなら面白いけど)し、
マルチバースのぶっ飛び方も、下品な方向(絶対にデート映画には向いていない)に偏っている気がするし、
日本のマンガやマトリクスに比べるとそこまでぶっ飛んでおらず、
カンフー映画としても、香港映画を、見て育った世代としては、も一つな感じで、
要するに色々詰め込んだけど、みんな中途半端に思えて、友だちには薦められない。
なぜアカデミー賞を取ったのだろうか?
話についていけん
ごめんなさい、受け入れられない。
なるほど
好み。面白い。だが、これ、わからない人には全く理解出来ない映画だと思う。
並行世界とか、パラレルワールドとかそうゆうのを理解していないと、全くなんの話かわからないと思う。
ただ、もうちょっとわかりやすく出来なかったかな?と思う。
人は人生の選択で今の自分になっているけど、あそこで違う選択をしていた別の自分の人生もあったのではないか。そしてその自分は自分で別の世界で存在しているのではないか。その自分をたまに感じる事がある。その感覚は目には見えない不思議な感覚。
そしてアカデミー賞をとったのも裏の理由があるのかと。もう映画の為の、作品の為のアカデミーではないなと。
世の中を抵抗なく、バースの世界に移行する為なのではないかと。
ここ数年でマルチバース、メタバースとか、何かとバースバース。
やはりそうなっていくんだなと。
世界は広くて難しい
評価は大きくわかれるところ?
個人的には面白かったし、テーマも私なりに深くて唸る。多分評価分かれるところだろうが、単純に人生の機微を投影すれば面白さがジワジワくるし、はちゃめちゃ展開を面白がれるか?ということろかな?
受賞したとの知らせを聞いて、その結果さえもこの映画の続きではないかと勘繰るあたり、やはり私はババアですwww
ゴチャゴチャでも力技で最後まで押しきった
マーヴェルじゃないのにマルチバースが登場するようになってしまった。でもマルチバースって、昔からパラレルワールドって似たような概念があった。それがやたらとリンクするからややこしい。
なんかゴチャゴチャした話だなーと思いながらも、でも話の展開は飽きさせないし、興奮するようなアクションも多かった。そして笑えるシーンが多いのも意外だった。なんかゴチャゴチャしてるのにパワーですべてを巻き込んで最後まで突っ走られてしまった。お見事!
でも、やっぱり個人的にはあまり高い点数はつけられない。期待値が高かったのかな。話の終着点があれでいいんだけど、途中がとっちらかってる印象がどうしても拭えない。石のシーンなんかもシュールすぎるだろ。あれか、「Don't think,Feel」ってことなのか。ハードル高すぎだよ。
なかなかレビューを書けずにいたら本作がアカデミー賞を獲りまくってしまった。すごいな!
でも点数は変わらないけど。
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