「直線一気」ガンパウダー・ミルクシェイク ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
直線一気
日本での公開時期がそこまで差のなかった同じ女性アクション映画「355」が正直ハズレのような作品だってのですが、今作は予告から少しポップな匂いを漂わせていたので楽しみにしながら鑑賞。
いや〜最高に楽しい映画でした!細かい事は気にすんな!っていうのが画面越しに伝わってくるバイオレンスアクションコメディでした。
・アクションがもうキレッキレ
カレン・ギランは「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズのネビュラで初めて知ったため、素顔自体は他の作品で知りました。他作品でのアクションもとても良く、今作でもその手腕は発揮されていました。最初の3バカとのボウリング場での攻防戦、いきなり胸を鷲掴みにされました。横スクロールで画面を進めていき、テンポ良く打撃戦を繰り広げていきます。3vs1という不利な状況でも敵を利用しての回避や共倒れを利用したり、元々持っていたケースで守備をしたり、ボウリング玉でボッコボコにしたり、そのまま投げて頭にクリーンヒットさせたりと楽しい映像満載でした。その後駐車場に逃げ込んだ泥棒たちの残党もモップの柄の部分で心臓を突き刺すのも痛い!と思ってしまいつつも爽快なシーンでした。
懲りずに治療中ながら挑んできた(というかボスに指示された)骨折や車椅子移動のハンディキャップを背負った3バカvsその3バカや主人公サムが誤って殺してしまった患者を治療してもらっていた医者が腕を麻痺させる注射を打たれて手が動かなくなったサムという、両者ハンディキャップ戦というなかなか珍しい戦いも繰り広げられます。誤って殺してしまった人の娘エミリー(肝が座りまくっている)に協力してもらって銃とメスを両手に装備して、椅子にトレイをつけて弾丸避けに使うという創意工夫の凝らされた状態での開幕、とにかく不自由だから動きがモタモタしながらの戦闘だけれど、その中でもメスを首ににブッ刺したり、3バカの銃を3バカに向けて撃たせたり、壁蹴りからの天井蹴りをお見舞いしたり、鈍器を顔面に思いっきりベシャりしたりと大盤振る舞いかと思うレベルの暴れっぷりでした。
その後、3バカが所属しているファームに後を追われ、地下駐車場での狂ったバトルもまた良かったです。エメリーに代わりに運転させるという暴挙をやるサムもサムですし、そこはかとなく柔軟な対応を見せるエミリーも抜群に良かったです。止まったり、動いたり、首が見事に切れたりと、飽きを見せないハイクオリティな狭い戦いでした。
図書館でのバトルも本から武器を取り出すという仮面ライダーの変身アイテムみたいな感じで心ウッキウキで観ていましたし、仲間たちも全部解放するかの如く銃は撃つわ、チェーンで首を絞めるわ、刃物でブッ刺しまくるは、アホなくらいマシンガンで撃ち抜くわで、映像が赤一色になるんじゃないかと思うくらいド派手でした。
最後のダイナーでのスローモーションでの殺戮も程よい味わいがありました。ファームの人間が全員向かってくるけれど、見事に眉間や足や心臓を撃ち抜かれ、窓から逃げようとしたら横っ腹を撃ち抜かれ、笑うしかない殺戮祭りが展開されていました。
と、アクションシーンだけでも凄いクオリティのものが観れましたし、ずっと真面目ではなくどこか気の抜けている場面が良い塩梅になり、あっという間に映画は終わってしまいました。終始子供を助けるという目標のために動いていたのも好印象です。
続編も決まったみたいなので、早く観たいです。あのスカジャン売ってないかな〜。
鑑賞日 3/18
鑑賞時間 17:50〜19:55
座席 D-12