魂のまなざしのレビュー・感想・評価
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Diary of a Painter
Joining the batch of female painter films such as Portrait of a Lady on Fire and Beyond the Visible, Helene is akin to a public funded drama about 1800's romance, lightweight in style and tone. Even so, it manages to pack a more cinematic punch than other foreign imports marketed like this intend. As a Finnish/Estonian production, it's a welcome introduction to a new place on the cinematic globe.
映画はフェルメールの絵のようだ。『モダン・ウーマン展』残念だ。
『パリは汚らしい。でも、私はパリが大好きよ。独特のにおいがする。焼けた石、腐った花、人の垢が混ざったにおい』としみじみと言うと、それを聞く青年が『街か芸術の話か分からないな』とあっさり言う。彼女は視線を下に向けて、直視を避けて、笑みを浮かべる。そして、『ふん』とはいてから『街は私にとって心の状態』青年はどう答えて良いか?
以上 心に残るシーンと台詞。
『ベージュは主に背景に使う。ベージュをまとった人物は難しい』と青年と会話していると、その横を真っ白な服を着て真っ白な傘をさしたモネの絵の様な御婦人がすれ違う。二人は微笑む。
以上、心に残るシーン。
画家にとっての逢瀬は
バッハの作品947で再現する。海辺の藍色の海辺で輝く陽光を背に二人で戯れる姿が美しいく悲しい。
『母の肖像』ホイッスラー作からリスペクト受けているのか?と思ったが、印象派のドガとかモリゾの流れを継いでいるように感じた。映画はそれとは別にフェルメールだが。
わがままでプライドが高くてペシミズムで内気。絵を描く以外自己表現は全く駄目な初老の女性の半生。家族の絆等全く無い。外面的に男に捨てられ、結局彼女は自分の為だけに絵を描く様になると映画では語っている。それを不様に描く。
男に捨てられやけを起こして、自暴自棄から大切な絵の具を顔に付けて、友人を望む。その姿が滑稽で。しかし、このまま『女はつらいよ』にはならない。
昨日、知り合いと六本木のスウェーデン料理店で食事をした際トイレに入って、この映画のポスターを拝見した。残念なことだが僕はこの画家の詳細は知らなかった。フィンランドと言えばトーベ・ヤンソンとシベリウスしか知らなかった。そして、時代は重なって、トーベ・ヤンソンさんもスウェーデン人としてフィンランドに住んで、画家の活動もしている。フィンランドでトーベ・ヤンソンさんがどんな扱われ方されているのか分からないが、反骨精神はこの映画の主人公と同じ位に偉大だと僕は思っている。
日本でのヘレン・シャルフベックさんの展覧会が開催される事を望む。
追記
黒いドレスに黒い傘、しかも後ろ姿で青年を見送る。『モネ』を日傘シリーズを全くリバースさせている。その意味は?
追追記
ネタバレあり
最後の場面青年の奥さんがヴァイオリンをひく。最初はつかえてぎこちない。
その場面の前に『結婚の選択は間違っていた』様な事を愚痴る。
戻って最後の場面。主人公はじっと青年の顔を見て、にっこり微笑む。青年も微笑み返すが、彼女はどんな思いでいたか?想像してみた。
『彼女ヴァイオリンうまいじゃない!芸術的なセンスないわけじゃないわよ。もう少し、ちゃんと見てあげなさい』そんなふうに語っているようだ。
うーん…かなりわかりにくい…。
今年241本目(合計517本目/今月(2022年8月度)17本目)。
実在する画家を描いた、いわゆるドキュメンタリー映画にも属しうる映画なので、あることないこと書くことはできず、時代が少し古いため、当然アクションシーンなどあるわけもなく、極めて淡々と進みます。
この「淡々に」というのも「起伏が少ない」以上に、「主人公を含めて登場する数名(主要な人物)などのセリフが妙に少ない」という部分もあり、一方で画家が主人公であるため、絵画に関する固有名詞?が多数登場するのが非常にわかりづらいです。
さらに英語でもないので、字幕がわかりにくい(おそらく、美大生の方などだとわかるのだと思うのですが…)のも聞き取っても無理で(フィンランド語か何か?)、かなりの知識を要する映画になってしまっており、その結果「妙に退屈極まりない」という状況が生じてしまいます。実際、日本で公開されることを想定していたのかな…というレベルです。
ただ一方で「女性の政治参加」「参政権」などといった語が登場することから、いわゆる男女同権思想(フェミニスト思想)が背景になることは容易にわかるため、多くの方が芸術の観点で見るのが難しい(固有名詞がわからない)以上、そちらの観点で見るのなら、理解はしやすい(この時代になれば、日本で今でも言われるフェミニスト思想とほぼ同じようなものがあったし、字幕もそれが前提で余り説明はないが、そこは一般常識でわかる)点があるという、「見方によって何とでも評価できる」という部分はあります。
ただ、あることないこと書けない、一種のドキュメンタリー映画なので、この点をどこまで引くかは判断が極めて難しいです。
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(減点0.3) 結局、それでも上記の点があり、芸大生や美大生など、絵画などに普段接していないと字幕が理解できない(カタカナなど固有名詞と思われるものもどんどん出る)一方、男女同権思想が背景にあることは容易にわかり、どう評価するか「見方がかなりわかれる」映画の類になるんじゃないかな…と思います。
少なくともパンフレット必須レベル(ただ、売店では置かれていなかった)の知識を要すると思います(美大生・芸大生の方のレベルだと不要??)。
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実在の人物だからしょうがないのかな。
この画家を知らなかったので、「こんな画家でした〜」みたいな説明的な部分が少ないのも結構きついし、フィンランドの当時の政治的なあれこれもWiki程度にしかわからないので、観たは観たけれどどうも心細い。この画家さんのことを本当にわかった、という気はしなかった。
かつ、メインが恋バナなのだが、どうも売名行為的に利用されてね?感が拭えず、きっと実話ベースなのだから仕方ないのだが、モヤモヤしっぱなし。
女優さんの怪演は観る価値あったけれども・・・。
あの兄ちゃんムカつくのはあたしだけなのか?・・・。
退屈な映画。眠れること間違いなし。
若い頃、芸術家と言われたくて、憧れた時期がある。その想いが今でも残っていて、芸術家が主人公の映画は良く観る方だと思う。
フィンランドの女性画家の名前を聞くのは、始めてだ。絵を観るかぎり、優れた画家だ。特に具象絵画を卒業?してからの絵がいい。
しかし、映画の方はいただけない。孤独な芸術家の魂を描く映画だと思うが、それが私に伝わって来ない。退屈で数分眠ってしまった。
画家を主人公にした優れた映画は1960年前後を境にして、作られていないような気がする。ゴッホが自殺したのではなく、殺されたという最近の映画も観たが感心する出來ではなかった。
映画館受付で彼女の画集を販売していた。流し読みしたが、売価が二千円を越えていて諦めた。映画を鑑賞せず、画集の購入を勧めたい。
ある女性画家の人生
3.5と4の間で、厳しめの3.5。
100点満点で75点ぐらい。
面白かった。
このポスターのイメージから、暗くて静かで眠くなる映画だと思いますよね?
皆さん、そう思うのか、レイトショーで観たら客は僕1人でした(笑)
思ったより観やすかったです。
僕は映画と音楽が好きなのですが、
絵や画家にも興味や敬意を持っていて、人生をかけ、魂をけずり、絵を書く人や、その行為が、素晴らしいと思うのです。
以下はセリフから…
「芸術家は悲しいものよ 幸せでも」
「夢は時と手を取り合って 少しずつ逃げていく
そして忘れる 生涯をかけて つかもうとしていたものを
すべてが去った後に 残るのは白紙」
すごい心に残ったセリフです。
恋愛も絡んでる話なので、女性は特に好きかもです。
静かで時に激しい芸術的な映画
Bunkamuraル・シネマにて鑑賞。
この映画館らしい静かだが時に激しい映画であった。
ヘレン・シャルフベックというフィンランドでは有名らしい画家も知らず、彼女の作品も知らなかったので、この映画を観て勉強することになった(^^;
なかなか素晴らしい絵画もあった。
田舎で慎ましく暮らすヘレン・シャルフベック(ラウラ・ビルン)は、高齢の母親と暮らしていたが、地道に絵を描いていた。そんな絵が家のアチコチに埃をかぶって置かれている状況だったが、ある日、画商がやって来て彼女の作品をまとめ買いして帰った。
画商の眼力は見事的中し、個展開催に向けて動き出したことからヘレンの人生が変わって行く。
また、画商と一緒にやって来た若い青年とヘレンの友情が恋慕に変わっていくのだが……といったある画家の伝記映画であり、恋愛映画でもある。
映画を観ていて、ときどき「ハッ!」とさせられる場面が多々あったのだが、それらは主に「映画のスクリーンが、絵画のように見えた時」だった。
この作品、芸術家を描きつつ、スクリーンに映される場面も芸術的…という素敵な映画であった。
フィンランドの美しい情景とともに描かれる、ヘレン・シャルフベックの8年間。
フィンランドの画家ヘレン・シャルフベックの50歳台以降の8年間を描いた作品。
フィンランドの美しい情景の中で、ヘレン・シャルフベックの日常と創作が静かに映し出されていく。
この時代のフィンランドはロシアに併合されていたため、フィンランド人としてのアイデンティティを保つことに腐心し、ロシアからの独立を目指す機運も高まっていたらしい。
このあたりは現代にも通じる部分があるが、美術学校も女性を差別することなく受け入れ、男性女性を問わず、フィンランド文化を伝承するべく、人材を育て、世に送り出していたようだ。
この映画は、一時忘れ去られていたヘレン・シャルフベックが、ヨースタ・ステンマンという一人の画商に見出だされたことにより、一流画家への道を歩み出す物語である。
映画の中で中心的に描かれているのは、エイナル・ロイターという若者とのロマンスと破局だが、画家であり、ともに絵画を学んだヘレナ・ベステーマルクとの友情も見逃すことはできない。
世間受けする作風を捨て、自らのスタイルを追求し、かたくなに追い求めたヘレン・シャルフベック。
淡々とした作風の中、彼女の半生が静かに浮き上がる。
ぜひ、スクリーンでご覧ください。
Helene
2022年7月10日
映画 #魂のまなざし (2020年)鑑賞
フィンランドの国民的画家 #ヘレン・シャルフベック の伝記映画
絵というものに対する命懸けの戦いに心打たれます。これぞ芸術家の生き様だなと感動しました。
@cinema_cafe さん試写会ありがとうございました
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