ハケンアニメ!のレビュー・感想・評価
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良い映画です。
サウンドバック、全話見てないのに
まるで全話見たかのように最終話だけで泣けます。
主人公の監督の成長がすごく見える作品です。
アニメってこれだけの一人一人の力で出来上がってて
人に伝えたい、人へ届けたい気持ちは監督だけではなくて、関わった一人一人が思いを込めているんだと気付かされました。
声優さん1人だって、そのキャラクターの想いとか全部背負って声を出していて、なんかすごく人間一人一人が見えて、全てが胸に刺さる作品でした。
すごく嫌なやつに見えていたプロデューサーは、
しっかりサウンドバックをいろんな人に届けるためにその人なりに動いていて、監督が参加しなくてもいいような仕事にも監督を連れて行っていたのは、違う会社からアニメの話が来ているのを裏で知っていたからこそ、監督自身が違うところへ行っても全て対応できるようになったり、成長させるためだったのを知って、うはーーでした。
監督なのに1番最後尾を歩いていたのに
ラストでは先頭を、先陣を切って力強く歩いているシーンはグッと来ました。
あんなに主人公を殺したいと願って書いていた王子も、最終回をまさかの全員生きているシーンに切り替えてました。
ごくたまに君をわかってくれる人がいるって、全人類に伝えたい言葉な気がします。
いじめられていた男の子も、アニメを見たことがきっかけで、友達と一緒になって役柄を決めて遊んでいましたね。
ちゃんとささってます、誰かに伝わってるんだって、ベランダで再確認するシーンも素敵でした。
あの花の有名な橋のシーンを使っているところもなんだかアニメ好きとしてはワクワクしました。
視聴率では、おしくも2位でしたが
円盤売り上げは1位。
あとからでも思い出してもらえるようにしたいって、
円盤で1位ってことは何度も見返したいってことでもあるし、良き結果ですね。
わたしにもしっかり刺さりました。
吉岡里帆がかわいいだけではない本気作。
レビュー
結構良い
原作未読。
レンタルの時、パッケージをパッと見て、有村架純かぁと思って借りたら・・・・違ったw
吉岡里帆かぁ、演技微妙なんだよなぁと思って見始めたら、あれ?結構良い。役とハマったって感じ。
脇はしっかりした演者で固めてるし、作中アニメも、「そこまで作画拘るか」って位の出来。
原作未読なんで、多分省いたであろう主演が転職してから監督デビューまでの苦労が感じられないとか、ライバル的な王子監督(中村倫也)が華々しくデビューしてから八年間スランプだった間、どうやって生活してたんだろう?(1作当てたくらいで大金は貰えないよね?)、土壇場で最終話を変えるとか両方の監督が言うのに、脚本家が出て来ないとかの部分は有るけど。
でも、この出来で、辻村深月原作、本屋大賞3位というバックもありながら映画としてはヒットしなかったのは寂しいなぁ。
中村倫也の絶妙にだらしない上半身裸がリアル。三十路過ぎのアニメ監督が細マッチョとかだったら「え~」って思っただろうな。
タイトルから想像がつかないいい映画
想像以上に良かった。
面白いと知り合いに聞いて、それでもあんまり期待しないで見たものの
想像を超えて面白かった。
アニメ、オタク文化を実写で描く場合には、
昔から茶化したような表現をされることが多く
それが鼻について実写モノはとくに敬遠しがちだったのだが、
近年はランキングを見てもアニメ映画が席巻しているのをよく目にするし
それを踏まえてかアニメオタク界を茶化すようなことも減ってきた。
これはその流れの最たるもののように思う。
まず主人公の陰キャ解像度が高い。
ちょっと言葉の出ない感じであるとか、
我慢しすぎていざという時に大声になりすぎてしまう感じであるとか、
早口でまくし立ててしまうところであるとか、
人気に対して妙にアンチになってしまうところなど、
リアルな陰の者としての解像度が高いのが良かった。
(吉岡里帆に生まれて陰の道を歩むのはリアリティがあるかと言われれば
素直にごめんなさいと言うしかない。)
次に出てくる声優陣も良かった。
名の知れた人を多く配置して覇権アニメ自体に説得力を持たせていたし、
その先頭に立つのが実際に人気声優であり、
同時にビジュアル面で持て囃されることの多い高野麻里佳であったことも
人気ばかりで実力がないと僻む主人公と噛み合っていて良かった。
(決して高野麻里佳さんが実力が無いと言いたいわけではない。)
展開も良かった。
ひとクセもふたクセもある業界内部の人間に振り回されて大変、という描写は
アニメ業界でなくても経験することだし共感もしやすい。
別世界の人間じゃなく、
あくまで普通に生活している中での苦労あるあるなのが良かった。
そんなにウソっぽくもない。
演出は少し過剰かなと思うところもあったものの、
何もかもうまく行って大団円ということではどうにもウソっぽいと思っていた所に、
うまく劇中アニメ作品を想起させるような展開になっていてうまいなと思った。
ライバルキャラも良かった。
この手の対決では、主人公を立てるためだけに
これでもかと言うくらいライバルキャラが嫌な奴のパターンが多く辟易するが
今作は相手側も全員純粋に頑張っている人間なのが良かった。
なんというかスポーツマンシップがあるというか、勝っても負けてもスッキリする。
そんな人物像になっていたと思う。
とまぁ褒める言葉しか出てこないくらい、この映画はよく出来ていた。
吉岡里帆やるなぁと思ったし、邦画もまだまだ捨てたもんじゃないなと思った。
こういうリアリティとほんの少しの希望を描く作品が、もっと増えてほしいと思う。
知られざるアニメ制作の世界。
これだから邦画はやめられない
視聴率争いが軸なのはおかしい
ハケンアニメという言葉があるんだね。
ある一定期間において一番ディスクが売れたアニメのことを指すらしい。
しかし物語において視聴率争いを2社?二者?で競い合うという設定に違和感を感じる。
確かに追い越せ追い抜けという思いはあるとは思うけど。
本来競い合うものでないものを争わせるという感覚がイマイチズレている気がする。
例えばこれがテレビ局や制作会社の経営者であれば分からなくもない。
それでも視聴率が1%2%で一喜一憂するものでも無いはずだ。
そこが根本的に物語のリアリティを感じさせないのだと思う。
また、2社で描かれているアニメ作品『サウンドバック』と『リデルライト』の内容が全く
分からず、何となく盛り上がりそうなシーンを流してあたかも感動させる感じがどうにも
受け入れがたかった。ある程度ストーリーを組み立てて見せないと、
最終回で無理やり盛り上げさせようとしても視聴者は何のことかわからず
置いてきぼりにさせられた感じが否めない。
また作中無意味に感動させようとするセリフが多用されているが
日常においてそのようなシーンは滅多にあるわけでもないのでしらける。
ただアニメ会社の監督がどのような立ち位置かがわかり見ていてちょっと苦しくなったな。
商品企画をやっていた自分としては自分のアイデアを商品にするまでには色々な
人に説得を試みたり、修正をお願いしたりと、ある意味商品作りの監督という立場でありながら
周りの人に気を遣ってお願いしなければならなかったからだ。
主人公の斎藤監督はまさに新人で他の各部署の人々が先輩であり、修正や複雑なお願いは
頭を下げてお願いする姿は自分のしてきたことと非常に重なり胸が苦しくなる一面もあった。
なのでこの作品においては2社間の視聴率バトルより新人監督がどのように立ち回り、
何を犠牲にして作品を作り上げていくのかということをもっと掘り下げて描いて欲しかった。
なんか安っぽいテレビドラマのスペシャルを見せられている感じがしたなあ。
必要以上に元気の出る作品。
内容は、テレビアニメ業界の同時シーズンのトップ視聴率やトップ人気(覇権・ハケン)を争うアニメ製作者側の仕事映画🎬其々のアニメーションに向き合う姿勢や価値観に違いがあり、すれ違いながらも総合芸術として皆が一丸となる作品作りに一抹の感動を得ることの出来る作品。印象的な言葉は、『あなたがあの子達のお母さん(生みの親)なんですね?!』神原画マン憧れの監督と初めて対峙した場面。この場面で原作では、凄く感動した事で期待していたのですが心情表現が淡白過ぎて思いが伝わらず残念だった事が記憶に残りました。印象的な場面は、やはり行城プロデューサーの影の応援です。あまりに斎藤監督との年齢差が近くて驚いたのと、途中から行城擁護に舵を切る心の機微が伝わりにくかった様に感じました。行城も冷たい表現しながらも温かさが滲み出てるのが残念でなりません。やはりもう少し年齢的厚みが必要だった様な気がします。物語全体としては時代の流れが急激に変わる現代で表現の混雑したオーディエンスの表現は統一性を欠き微妙で難しさを感じました。原作が10年前でそれを考慮すれば多少の違和感の干渉になったやもしれません。兎に角アニメーションという世界のある一つの裏側を表現したという事で、アニメーションに関わらず人の間として一つのモノを作り上げるには好き以上の気持ちが必要なのだ残酷な世界で生き延びるのは困難を極める。その解決方法の一つを見たようで元気の出る素晴らしい作品でした。
覇権‼︎
主人公が後半全員で歩く時前半と違って先頭を歩いていたのがすごい心に残ってる。
エクレアめっちゃ食べたくなる。
最初はあまり上手くいかなかったけど最後は自分の意見を言って最高のアニメを完成させた時すごい感動した。
DVDの予約枚数が1位で行城さんの喜び方がすごい可愛かった。
覇権という言葉を初めて知ったので自分もこれからアニメを見るときはそういうのも調べようかなと思った。
2023年4月30日2回目の視聴!
•銀座コージコーナーのエクレア食べながら見た!自分はいちごの方が好きだった!
•リア充、リアル以外充実していない。
•魔法はないかもしれないけど、アニメは魔法を超える力を与えることができる!
•失った先にもハッピーエンドはある。この言葉大好き!
•主人公が感情を抑える時、顔に力を入れるのすごい良い!
ハケンって派遣じゃなくて覇権だったんだ!
国立大学出て7年で監督になる。司法書士の本が勉強机に並べられていたが、大学は何学部なのだろうか?
公務員辞めて、アニメに携わるって、そもそも、甘くないか?偏差値の高い公務員が、上から目線で描いたアニメなんて面白い訳がない。
アニメは総合芸術である。監督や制作なんて、本当はブルシットジョブだ。兼任も出来るし。JUNKHEAD見たく数人で作る場合もある。
言うまでもないが、芸術を市場経済に乗せて競う事が間違っている。芸術性は視聴率ではないし、別の作品と競うものでもない。
見れば、残り20分位まで、仕事をせずに悩んでいるだけだ。
日本のアニメーションって世界に通じるって言うが、芸術的に世界に勝っている訳では無い。
宮崎駿先生も手塚治虫先生もコミック(漫画)が凄い。最近はアメコミとか騒がれるが、日本の漫画は世界には類は無いと断言できる。
追伸 歴史に残るアニメの名作は『ある街角の物語』『少女終末旅行』かなぁ!だから、少女終末旅行の第二部を早く見たいと思っている。
覇権
アニメがこんなに多くの人の集団作業であることを認識。吉岡さんは堂...
アニメがこんなに多くの人の集団作業であることを認識。吉岡さんは堂々の主演女優だと思った。瞬発力と集中力もある。柄本さんはかっこいい。脇役も揃ってた。ものを作る現場への愛に溢れてた。ED後のラストシーンがいい。
行城さんが良い感じにズルい
原作は2014年発行、確かに当時はオリジナルアニメが多かった記憶はあるが今は人気原作漫画をどれだけクオリティ高く表現するか、視聴率よりも配信やSNSの時代に移行している。
当時のアニメ業界は露骨に異質でプロフェッショナルな集団、それを束ねるのが監督でありプロデューサーで命を削るよな職業なのかと感服する。
今や働き方改革、コロナ禍での進捗変動があるので製作の仕方は大分変わってはいるのではと思うものの、夢見る世界を作り出す裏側の演出がリアルで先が読めない展開が純粋に楽しかった。
吉岡さんや中村くんの熱演も含め特に行城役の柄本さんのEDロール後のリアクションが個人的に後味が良く激しく同意する、上手くまとめられた脚本に爽快感のある終幕に万歳。
クリエイター必見!
原作は辻村深月さんの小説。
原作は
1.王子監督と有科さんの話
2.斎藤監督と行城の話
3.並澤と宗森の話
とあって3が一番長い。
これをうまく斎藤監督を中心にして映画としてまとめてあげた脚本がまず素晴らしい。
原作から時間が経って、今はBDの売り上げが重視されないとか、覇権という言葉が一般的ではないとか、深夜アニメが主流で視聴率が重視されないとか小さな問題はあるが、この映画の世界ではこうなんだろうと考えれば問題ないと思う。実際のアニメ制作の現場ではエンタメにしにくい。映画はフィクションで楽しむものなのだから。
アニメ制作の現場というと『SHIROBAKOが』あるが、SHIROBAKOは制作進行の目線で進むので、むしろ映画製作として『映画大好きポンポさん』の方が比較しやすいと思う。ポンポさんは実写の映画制作をアニメで表現した映画で、本作とは真逆。
ポンポさんとの最大の違いは本作ではライバルとの対立構造にしたところで、それによって物語に厚みが出たと思う。単純に悪いやつとか、足の引っ張り合いではなく、それぞれの陣営が相手に敬意をもって、発破をかけながら対立しているところもいい。
作中に制作するアニメにも手を抜かず、実質3本分の映画を観たような気分にもさせてもらえる。2022年を代表する邦画の傑作だ。
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