渇水のレビュー・感想・評価
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「もう大丈夫。何にも心配いらないからね。」なのか。
母は知らない。
今日、娘の乳歯がぬけたことを。
夜中の公園で姉妹が生活の水を汲むことを。
生きるために、妹を守るために
いけないと知ってる万引きを姉がしてしまうことを。
何日も帰らず?
逃げた夫とおなじ水の臭いがしない男を嗅ぎつけ…
うまくいく?
あの子達の父親の代わりを掴むまで?
それともそれはあなたのため?
それより先に
姉妹がいま一番必要なのは何?
それはたぶん
水でもない。
電気でもない。
ガスでもない。
喉から手がでるほど欲してるのは
目の前のあなたに、ずっと言えないでいる形のないものだ。
そして大人がフォーマットの流れにあてはめた役割に安心しながら
「もう大丈夫。何にも心配いらないからね。」
という。
何にも…ってなんだ。
あのこたちの何かって
きっとそんなに簡単ではない。
養護施設の職員を待つ姉妹は、なみなみと水が溜められたプールに気づき手をつなぎ笑顔で飛び込む。
節水解除後のラストシーンだ。
お姉ちゃんが泣く妹をみて慌てて自分の涙をぬぐいながら
「泣かないで。それだってお水だよ。もったいないじゃん。」と言ったシーンを思い出しながら、
あれだけ待ち侘びた水が、姉妹をようやく抱きしめ涙のない世界に連れ去ってしまうような未来を感じ、私の涙はもう止めれなかった。
生田さんがゼロの華やかさで葛藤に挑んだ苦悩づくめの顔と磯村さんの若々しくからりとした優しい青年像、姉妹役の二人の辛い立場に迫る姿、門脇さが醸し出す境界のわかりにくいリアリティ、尾野さんがみせる強いシビアさは、皆それぞれに前を向く。
心の渇きを潤すものを求め静かに強く運ばれるこの広い世界の、ある切ない物語でした。
水を断つ〜それは命を断つこと〜行政は、must not!!
いくらなんでも水道と電気を止めることは、
生きるな!!
死ね!!
を意味する。
行政がそれをするのは憲法に違反してませんか?
人間の生きる権利を奪うことになる。
最低限の水。
最低限の電気。
それは保証してほしいです。
主人公の水道局・職員・岩切は、水道代を4ヶ月も滞納している家庭を
訪問して水道を停止する仕事をしている。
岩切は停水後のことは考えないようにしている。
バディの木田(磯村勇斗)は、その仕事に疑問を持ち慣れることが
出来ない。
そんな中シングルマザーの小出有希(門脇麦)、水道代を滞納したまま
姿を消す。
幼い姉妹の姉の恵子(山崎七海)は必死で妹の久美子(柚穂)を守る。
電気はすでに停められ、公園から水汲みをする。
次第に食べ物を万引きするようになる。
一方で水道局の担当者の岩切は、妻子に実家へ帰られて
鬱屈した日々を過ごしている。
岩切は子供の頃、親から愛された記憶がない。
そんな彼は実の息子の愛し方が分からずに、
妻とも、息子とも家族として繋がることが出来ず悩んでいる。
岩切が毎日帰宅後に花壇の向日葵に水をやるシーン。
姉妹が船長と名付けた【金魚】を愛おしむ様子は胸を打つ。
何かを大切に思う気持ち・・・
それが愛の基本ではないだろうか?
群馬県前橋は渇水注意報が出ている。
連日猛暑で雨が降らない。
住民のイライラも募る。
姉妹の姉役の山崎七海が、両親に顧みられない娘の頑なさと
妹への一途な優しさを最高の演技で表現が素直で胸を打つ。
妹役の柚穂ちゃんも、歯が抜ける時期のあどけなさが、
なんとも、愛らしい。
こんな子たちを捨てる母親はヒトデナシだ。
また門脇麦が上手い。
ネグレストを意識していないバカ親をリアルに演じる。
岩切役の生田斗真。
影のある男がキレる所が、爆発力で鬱屈を表現。
(心の奥には子供が不当に惨めな状況にあることの怒り、
(そして自分へのもどかしい怒りが、あった)
見て見ぬふりをする大人たちが、自分だ。
毒親家庭の子どもとのふれあい
水道局職員の停水活動を描いた作品。色々登場人物はいるがやはり印象的なのは門脇麦演じる毒親と2人の娘。子どもたちに非がないのは言わずもがなだが、それでも水を止めねばならぬのだ。
税金で食ってるくせに偉そうに、と言われるのが流石に気の毒。税金で食ってるのは確かだが、そりゃ公務員だから当然だ。水道代を払わなければ水道を止められるのは当然じゃないか。
いやぁ、でもあれはマズいよね💦子どもたちを見て居ても立っても居られずというのは理解できるが、それにしてもやってることが支離滅裂。自主退職ではなく、きちんと懲戒にして欲しかったですね。(懲戒免職は流石に厳しすぎるとは思うが。)
それに指摘は野暮かもしれないが、あんな大雨なら流石に今時の天気予報なら読めてたでしょ?いくらなんでもストーリーが雑でした。
渇いた心
水道局に勤務する岩切さんとその助手。
水道代を何ヵ月も支払いをせず、未納を回収
する為に家を訪問する。無理な場合は停水を実行。それは精神的にも疲弊する仕事。
助手のたわいもない発言。
「太陽の光も空気もただなのに
水は何故、ただにならないか」の言葉が素直。
とある辛い境遇の幼い姉妹宅へ。
パパ活で生計しながら家に帰ってこない母親。
岩切さんの匂いを嗅ぎ、出て行った旦那と
同じ水の匂いがすると。
その匂いがすると家族を幸せに出来ないという
言葉が印象的。父性を感じ無いし、持ち合わせて無い香りだったのでは。
公園でのプチテロ行為は、過去の自分がサットエンドになり自分の心も、やっと潤った。
離れていた家族と一緒に海に行き、これまで感じなかった心のシャワー沢山浴びて三人で家族といいものを探して欲しい。
結局、何も語っていない
前半は訪問営業の面白かったり腹立ったりのエピソードいくらでもあるから楽しめた。
結局、なんだかんだ言われてもカネ払わなかったら元栓閉めるだけなんだもん。
NHKの集金人に閉める元栓なんてない。罵倒されればされるほど元栓閉める歓びってのが生まれるだろうな。
今くらい景気が悪いと水道局員ってそれなりに自慢出来る仕事だと思うわ。小説が発表された90年代は公務員より商人の方が景気が良くてモテてたけど。
なのに必要以上に辛い仕事って、強調されても全然ピンと来ない。主人公の行動も腑に落ちないことが多い。
なんか全部上っ面ばっかり。
空気も太陽もタダなのに、なんで水はタダじゃないの?ってそれ説明しないとわからんのかなあ。
うーん
映画はノンフィクションと思いながらも、うーんと思うことがあり…
母親出て行く場面に行きあったら、とりあえず児相に電話しようよ
とか、
噴水の場面、役所だったら一回目なら揉み消さないかな?とかいろいろ思うことあり。
でも、お姉ちゃん役の子の演技が素晴らしく、星半分プラスしました。
優れた短編小説の映像化
原作は読んでいないが、優れた短編小説の映像化に成功した一例と言える。
自身と親との関わりから、我が子と適切な距離を持てない男が主人公。
水道局の停止水執行業務に淡々とこなしている。
母親からネグレクトを受けている姉妹との出会いが彼の心に何か変化を起こさせるというストーリーではあるが、役者陣がそれぞれ良い働きをしている。
門脇麦も良かったが、長女も今後が楽しみな子役。尾野真千子も作品ごとに別人のように登場するさすがの演技派。
よく似たテーマの作品がほかにもあるという指摘もあるが、見方はそれぞれ。
好感が持てる作品。
美しいものは誰のものでもないものである。
原作は未読ですが、30年前の原作当時とは違って、今はさらに貧富差が拡大し、コロナも加わって、一人親世対の困窮度はさらに高まっているようです。当たり前になっているので、『私だけ感』が弱まっているからなのか、『苛烈』と言われている原作からイメージされるものとは若干異なり、少し未来に希望をもてるような中身になっているところは、とても良かったと思います。
本作を観て、昨年9月に起こった、中学生姉妹の列車事故を思い出しました。運転手が『二人抱き合っているように見えた』というあの事件です。最近の国会で野党が子供達の心の安全と命を守るために対応が必要との訴えのときに持ち出したのがこの事件でしたが、答弁に立った大臣の声が心なしか涙で震えているように見えたのがとても印象的でした。
美しいものは、誰のものでもないものである。
日本のある詩人がこんな意味のことを言っていました。
生きてゆくのに必要なもののうち、太陽の光や、青空や、空気はただなのに、何故水に料金がかかるのだろう。この映画にもそんな台詞がありました。雨水を濾過して清潔な状態にし、運搬するのには、コストがかかるのだから、それはしょうがないよなとつぶやきつつ、よくよく考えると、電気とは違って、それがないと命の維持が最早不可能になるような性質のものなのだから、基本的人権を守るためのベーシックインカムの一部として現物給付することもできるのではないか・・・なんていう夢想に走ったりします。(以下ネタバレあり)
ささやかな水テロ。そんな本気の抵抗の根っこにあった感情は、多分『抱き合って死んだ』姉妹たちの話を聞いて震えた大臣の感情と同じだったのだと思います。映画ではささやかすぎて、社会の仕組みをかえることは無論無理だったわけですが、その共感が姉妹のこころにある重要な変化を与えたように、国の政策にも変化を与えて、幼い命が無駄に散るようなことが一切ない世の中になってほしいものだ・・・そのように思いました。
子供への親と社会の責任
それは大人もいろいろつらいのであるが、子供は無防備であるのだから、社会システムがもっと強く守れるようにしないといけない、ということを改めて感じた。主人公の家族への感情も生い立ちに起因している。とはいえ、自分も子供にはそっけなかったので子供も感情表現があっさりしているなと思い、思いつまされるのであるが。
ただ水を求めて
渇水
主人公達の出会う幼い姉妹の家庭は、水道のみの問題ではなく、電気も止まっている。確かに水道はライフラインだが、父は蒸発、母は数日家に帰らないことも屡々、それだけでは先を描けない
不況、精神疾患、怠惰、育児放棄、水道料金未払いの原因は様々で、しかし共感性を排除するかのように、停水の交渉時には攻撃的な描写が続いていく。自業自得にも思える。
また主人公は淡々としていて、後半に至るまでは背景が見えてこない。
水は万人のもので水道料金を払う必要はないという(社会背景に照らせば)荒唐無稽な意見
そういうものがふと生み出す小さなテロが、自主退職と、2件の犯罪を生んだ。幼い姉妹は施設に引き取られる。客観的にはそれだけだ。
時期が来て、雨はまた降り、制限は緩和される。未払い家庭への救済は変わらず見えない、制度も渇いている。
滝のシーンで主人公の感情が見え始める。わかりやすい映画では無い、「正しい」生き方はわからない、それでも、水は皆に必要だ。
渇れる少女たちの心と体
人に興味を示さない男と親に見捨てられ愛情に飢えた少女たちとの交流を通して人として大事なものは何かを描く。
人が人である為に最低限必要な水、その水を干上がった大地に撒くように何もかもを吸い尽くす社会。
その中で生きようとする姉妹を通して、社会の溝に落ち込んだ子供たちと社会から目を背けた大人との交流により、変化を願う想いを感じたが関係性の紡ぎかたが観てるものとしてしっくり来なかった。
そして渇いた感じのざらついた映像も意図したものだろうが、全編通して同じ解像度で表現する。変わらない大人のまま終わっても意図は伝わったのではないだろうか。
もしストーリー上に変化をつけるなら、映像にも明確な変化を付けて欲しかった。
”奇跡”は2度要らない
河林満の同名の小説を映画化した作品でした。私は原作を読んでいませんが、解説によれば内容的にはかなり相違があるようです。
芥川賞候補ともなった原作の舞台は1990年頃ですが、映画では現代が舞台になっていました。30年程の隔たりがあるものの、登場人物がスマートフォンを持っているくらいの話で、特段1990年当時と現在という時代設定の相違が、物語の根幹に影響を与えているような感じではありませんでした。
お話の内容ですが、前橋市水道局に勤務する岩切(生田斗真)と彼の助手を務める木田(磯村勇斗)の2人を主人公にして、水道料金を支払わず水栓を止める「停水」作業をする側とされる側の心情を描いたものでした。劇中も出て来ますが、電気、ガス、水道、電話などの公共料金の中でも、水道は”命の綱”であるためか、はたまた地方自治体が運営するのが基本であるためか、料金を払わなくなってから停水されるまでの猶予期間が最も長いようです。(最近は民営化される水道事業者もあるので、今後は猶予期間が短くなる可能性は高くかるかも知れませんが。)それでも支払わない利用者は最終的に停水されてしまう訳ですが、支払わない人が悪いとは言え、水道を停められてしまう側の惨めさは想像に難くありません。
仮に病気や失業など致し方ない理由で支払えない場合は、生活保護という手段が残されている訳ですが、本作の準主役とも言うべき有希(門脇麦)は「生活保護の申請をすれば、親に連絡が行き、援助できないかなど、いろいろと聞かれるので嫌だ」と言います。まあ公金から生活保護を出す手続きとしては、一定の確認をするのはやむを得ないと思いますが、そもそも日本の生活保護利用率は他の先進諸国と比べると低いと言われており、現行の申請手続きにその一因があるのではないかという気がしないでもありません。
ただ問題はそんなに単純でもなく、有希は最終的に2人の娘を放り出して男のところに行ってしまいます。2人の娘に対して、当初は一定の温情を示しつつもビジネスライクに接する岩切と、心情的に助けたいと思う木田でしたが、最終的に考えが逆転するところが最大の見どころ。妻が子供を連れて実家に戻ってしまい、プライベートでも行き詰っていた岩切の取った行動が、観客に一定のカタルシスを与えて物語は終わりました。
どんな事情があるにせよ、水道を停められてしまう身になることを想像すれば、暗澹たる気分にならざるを得ません。それは水を停める作業をする側の精神にも影響を与えるようで、そういった部分に光を当てたところが、本作の画期的なところだったと思います。岩切が取った”テロ”行為により”奇跡”が起こったのも、物語としてはアリだと思いました。まとめれば、着眼点、物語、俳優陣の演技などは、非常に高いレベルにある作品だと言えるかと思います。
ただ、最後の最後に岩切の息子から岩切に電話が掛かり、親子の絆も元に戻るような終わり方をしたのは、少々ご都合主義というか、”奇跡”は2度も要らないと感じたところです。あの終わり方は蛇足だったと思います。
(´-`).。oO何かが足りないんだよなぁ、、、。
ンンンンンーん。何かが足りないんだよなぁ、、、。んんんん。感じないんだよなぁ。
臭いを感じないというか?
是枝監督の『誰も知らない』では子供達が冷房も効かない蒸し暑い部屋の中で汗ダラダラで徐々に弱っていく描写がすごく印象的でした。
じんわりとリアリティのある汗の臭いや、髪の毛の臭さ、部屋のほこり臭さ、など、そう、この映画は何だかそこが中途半端だったような?なんかコギレイというか。だから臨場感がわかないというか、、、。
最後も狙い過ぎかなぁ?最後雨降るよなぁ、、、、と題名見て思ってしまった。
ああやっぱりでした。
シンママ蒸発しがち。。。追記あり7/24
原作、作者については知識0。
高はし正哉監督についても、クドカンの助監してた人か?位の認識です。鑑賞の決め手は「水道局員の停水」という仕事に興味を持ったから。(あと磯村君♪)
正直このような仕事がある事すら知らなかった。理由は何にせよ、滞納者の家を周り、対面で説明し、払えなければ停水する。。
何とも骨の折れる仕事でござる。。
さて、「Mother」「誰も知らない」同様、シンママが男作って蒸発→残された子供(ネグレクト)→ライフラインストップ→この先どーなる??って見飽きた展開。
万引き→公園で水汲んでる場面も
もう「誰も〜」でやってたよ。。
そして上記2作品を上回る衝撃もなかった。。残念。。
しかし、子供もいるのに、今、この瞬間に水が止まるという局面において母親(麦ちゃん)の携帯の画面が光っているのがとても異様で異常で、今の時代を象徴していると思いました。
そしてお姉ちゃんの転び方が上手かった!転んだ後、今まで押さえ込んでいた感情が爆発して。。。泣いちゃうか?!と思ったが、妹ちゃんを泣かせたのが良かった!!
唯一自分を守ってくれるお姉ちゃんの弱い部分見たら
不安になっちゃうよね( ; ; )
おおお〜〜!切なかったです( ; ; )
物語を通してお姉ちゃんを泣かせなかったのが個人的には高評価です!他の場面でもお姉ちゃんの表情が素晴らしかったし、訴えかけてくる目力が強烈で刺さりました。脆さと力強さが混在した顔のアップ。非難されているようで辛かったです。
「停水」についても、滞納者の状況や態度で岩切(斗真君)と木田(磯村君)の考えが変わる所は上手に人物像を描いていました。
ただ、、、今一つ!もう一押しがなかった!むせかえる様な熱気、ジリジリとした肌感覚。汗が張り付く嫌悪感などなど、もっと画面で強く押し出して欲しかった。ストーリーとしても題材を詰め込んだ感は否めないが、重いテーマの割にはさらりと観られます。
生田斗真君は特に追っていた俳優さんではないけれど、調べてみたらほぼ観てたw ので、今までと違った役所で乾いた目の普通の人を好演していたと思います。
磯村君も木田という鑑賞者の多くが思うであろう事を代弁して、ストーリーをわかりやすくさせる役所を良い塩梅の兄ちゃんで自然に演じてしましたね♪
2人のバランス良かったですね。
そして万人受けはしなそうなテーマなのに白石プロデュースで、色々お金集めてくれて映像化してくれてありがとうとおもいました(←誰?w)
星は、、いきおいで「怪物」を星2にしてしまったので。それを4にしてw
こちらは3かな??
本作とは関係ないが、早く
「パーフェクトデイズ」の上映準備して欲しい!!!
追記 7月24日)
河林満先生の「渇水」読みました。
ラストが衝撃過ぎて。。
( ; ; )( ; ; )
本作のラストはこれで良かったと思いました。。
涙も水のうち
…とっても。心が潤いました
水道代が払えない人達は
色んな理由があって払えない
生活の困窮者がほとんどですが
お金があっても払わなかったり
様々な人がいます
水を止められる人も。
取り立てができず水を止める事になる
水道職員さんの苦悩もわかる
…太陽と空気はタダ
だけど水はお金がかかる
ここに出てくる姉妹。
お姉ちゃんが大人
母に気を使い
妹を世話し
一人で重荷を背負って
とても引き込まれる演技です
公園で水まき
テロを起こした水道職員。
…岩切(生田)が
自分に正直になった瞬間!
だと思った
姉妹二人が
プールサイドで楽しそうに踊る姿と
水道職員の
生田と磯村の四人が楽しそうに
アイスを食べるシーンが心あたたまる
弱者に寄りそいながらも、感情だけでは解決できない問題
原作未読ながら、おそらく「弱者に寄りそう」作品だったように思う。
原作から著作権者の了解のうえ、ラストを変更したらしい。
映画だと、寄り添っているものの、ただの「お気持ち」と「感情の爆発」でしかない。
理性的に考えたら親のネグレクト(育児放棄)案件に、大人が出くわしてしまった場合、警察から児童相談所への通報案件なわけで。
主人公・岩切の中に小さく少しずつ積み重なっていくストレスや罪悪感を一切表現せず、ある日突然「切れる」という見せ方は、創作の物語としては不親切で悪手。
さらに、そこで子どもを連れ回してしまっては社会人としてアウトなわけだが。
一見冷たいようだが柴田理恵演じるおばさんのように通報が一番親切で現実的対応であろう(子供を「かわいそう」と勝手に決めつけるのには嫌悪感があるが)。
短い時間の映画の中で、なんとなく盛り上げて終わらせるのに安易に「切れた」ようにまとめたようにも感じた。
しかし、リアリティとしては「たしかにそう」と頷くものだった。
そこに理屈も何もない、予測不能な爆発。
理性がプツンと切れる「衝動性」に納得してしまったわけだ。
でも、人間ってそういうところあるよね、そうじゃないと世の中に外野から見たら「こんなにバカな理屈に合わない事件」って多く起きてないよね、などとも思ったり。
なんか、真面目そうな生田斗真なら、我慢して平然と過ごしておきながら、ある日キレそうって、外見的な説得力があってこそだけど。
どこが違うのか、原作を読んでみたくなった。
姉・恵子を演じた山﨑七海という子役の上手さ、表情の豊かさに惹きつけられました。
今後に注目していきたい。
渇水なのに水増し演出
予想通り?の館内貸切
この日は「怪物」との2本立てで観ました
他のレビューにもあったけど「怪物」後の「渇水」では…渇水だけにカスカスな印象
「渇水」を先に観れば、もう少し楽しめたかも…
生活困窮がテーマの映画は大好物ですが…生田斗真主演なので、やや不安なまま鑑賞(予備知識は予告のみ)
予想的中…序盤で、まぁまぁの茶番劇スタート
薄い茶番だが、好きなテーマなのでまぁまぁ観れました
生田斗真は清野菜名と結婚したので、あまり好きにはなれません(嫉妬なのです)
昔からシリアスな役が似合わない印象…脳男、予告犯、グラスホッパー、秘密、友罪などなど…どれもやや茶番で微妙だった印象
土竜の唄は1作目だけ観ました
広瀬すずと共演した、先生!が1番良かった気がします(広瀬すずが…)
劇中の疲れきった顔が、ジャッキーチェンと南原清隆の合いの子に時々見えました
渇水なのに泥水の様な顔…
ラストで本当に泥水まみれに…涙
苦悩する役は、磯村勇斗の方が上手いです
磯村勇斗は好きな俳優さんです
令和のセクシーAV男優俳優!笑
ビリーバーズが羨ましかったです
門脇麦は客寄せピエロでした
まんまと騙されました…
門脇麦が入会してるマッチングアプリなら、喜び勇んで入会希望
そしてマイっちんぐ希望なのです
水の匂いはお嫌いですか?
僕は山羊の匂いですが、いかがですか?
火と鉄の匂い…ターミネーターがお好きなんですか?
謎は深まるばかりです…涙
ツンとした魔女の様な鼻が好きです
鼻に華がある女優さんですね
変質者っぽい色気も魅力的なのです
ラストで戻ると思ったら…水の様に蒸発しました
男を求めて三千里…身も心も渇水状態、カツカツなのです
アーメン
電気止められても元気いっぱいの姉妹2人…子供はそんなにバカじゃないョ
官九郎と柴田さんが汚い…人の事 言えないのです
磯村勇斗の彼女役が、去年芸能界を引退した佐藤美希嬢!
このシーンだけ爆上がりでした!それだけ
アコムのCMが懐かしい
写真集持ってます(嘘)
生田斗真と尾野真千子はミスキャストな気がします
ひまわり畑のシーンは違和感そのもの
本物のひまわり畑だろうけど、なんか嘘くさい…
中盤から万引き家族風味
元々、万引き家族風味な内容でした
(原作知らない)
終盤は予想通り?のジャニタレ茶番劇
水と愛嬌を振り撒く生田斗真
あぁ〜やっぱりか〜という印象
(EDテロップに藤島ジュリーKとあったので更に納得…もっとちゃんと謝罪して)
茶番なのにガツンと逮捕(勾留?)
ここだけ超手厳しい
内輪揉めなのに…涙
出所祝いのアイスが救いでした
少しズレたズラの様な…少し嘘くさい映画でした
結婚祝いは当り棒
物理面と精神面での渇きを同期的に描く、という発想の通り、捻りのない作品でした。
まず、色々と盛り込み過ぎ。
半端に退場させるくらいなら、門脇麦のエピソードはもっと薄くていい。
(あの男も、旦那がいるという時点で軽く引いてたから上手くいかないだろうなぁ)
姉妹との交流がメインなら、局員の業務は削っていい。
そういったものがありながら、岩切の家庭問題の描写が薄く、生い立ちも軽く台詞で触れるのみ。
なんだか焦点が合いませんでした。
最後のテロも、姉妹を笑顔にするぶんにはよいが現実的な問題は解決しない。
おせっかいおばさん(伝え方は悪かったが…)に水をかけておいて、結局児相扱いも収まりが悪いかと。
会いに行った日から『勾留』という悪い情報しか増えてないのに、息子との溝が埋まるのも意味不明。
全体の演技は悪くなかったし、子役も(『怪物』には遠く及ばないが)十分上手い。
反面、汗や陽炎など暑さへの表現が足りず、テーマの割に涼しそうなのは非常に残念。
一番良かったのは後半の音楽。
滝のシーンとテロのシーンでのギターは、映像を見ながらアドリブで弾いたんじゃないかってくらい感情の動きに沿っていた。
他人を潤すことで癒やされる渇きもあるんだろうなぁ、というのと、少し雨の日も甘受できそうかな、という感想。
本気で水のみに料金払ってると思ってる大人は、あんなに多くないと思いたい。
特に潤わなかった
正しい正しくないなのは分かっている。
でも私は潤わなかったし、主人公の乾いた心が潤ったようにも思えなかった、公園のシーン。
万引きはちゃんと店長さんに咎められた方が良い。
その上でネグレクトが公になった方が良い。
全て流して水を流しても、何にもならないよ。
と言うかお母さんが帰宅してないと知った時点で通報してよ大人で、父親なんだからさ…
でも、水は雨を呼ぶ。
あのシーンくらいの水で雨は降らないだろうけど、無意味と言い切ることもできない。
久しぶりの雨は、乾いた大地や皆に等しく降り注いで、あの瞬間の水は、まさに0円。
そして、辛く険しい表情のお姉ちゃんの顔が雨と涙に濡れつつ和らいでいくのを見ると、しょぼいテロにも意味があったのかなと。
妹のために背伸びして無理して無理していたお姉ちゃん、転んだ瞬間「あ、限界きたな」と。
大人にもああいう瞬間ってあって、誤魔化しきれなくなる些細なキッカケで爆発するけど結局何も変わらなくて、また引っ込めて耐えるみたいな。
あのシーンが一番胸にきました。
しかし、せっかく奥さんに会いに行ったのにロクなことも言えずに終わったあのシーンの後、海に行きたいに至るのは何でだ。
色々思うことはあったけど、特に潤わなかったと言いながら、なんやかんや響いている、そんな作品でした。
本当に求めているのは水ではない
刺さる人と刺さらない人で、評価がかなり分かれる作品ではないだろうか。
個人的には、似たような仕事をしているのもあるが、お金、夫婦仲、子どもとの接し方など、まさに「こうならないように」生活してきたので、あまり共感はできなかった。
作品の完成度は高いと思うが、PG12の割にあまり踏み込んだ描写が無かったのが、少し物足りなく感じた。姉妹の普段の生活や、門脇麦、外回りを外してもらった同僚などに、もっとエグいエピソードがあればとも思ったが、作品の趣旨から逸れてしまう気もして、結果、全体的にバランスが良いのかもしれない。
冒頭、水のないプールを前に、帰ろうと言う妹と、泳ごうという姉。
確かにプールを求めて来たのだが、極論、水を求めていた訳ではない。冷たくて気持ち良いと感じられる、心の癒しが得られればそれで良い。
最後まで、「本当に欲しいもの」への姿勢が揺るがない姉。その描写、本人(子役)の演技は見事だと思う。
水道局員にとってできることは、事前に伝えることだけ。
どうするかは、本人が決めること。
生田斗真だって、奥さんから何度も「通知」を受け取っていたはずなのに、無くなってからその重要さに気づく。
姉にとっては、周りの大人が、みんなそんな風に写るのだろう。
(延滞料金を)いくらかでも払って欲しい、というセリフは、そのまま、姉が母親に言う「髪を切ってくれたら」に対比する。
そんな些細な愛情でいいから欲しい。
水やお金が欲しい訳じゃない。
愛情が欲しいだけ。
水のように低きに流れていく人からは、水の匂いが、自らを叩き上げ続ける人からは、火と鉄の匂いがするのだろう。
結果的に、お父さんもお母さんもいなくなって、あの姉妹は、幸せなのか。いや、これから自ら幸せを掴みにいくに違いない。
ただ、どうにも生田斗真だけが救われたようなエンディングが、もやもやしてしまう。
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