母性のレビュー・感想・評価
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顔色を伺う人達
原作は知りません。
一つの作品としては面白かったです。
ただ作品に関しては最初から最後まで胸クソ悪い映画!ってのが個人的感想です。
ルミコ演じる(戸田恵梨香)以上なまでに実母(大地真央)が大好き、いつになっても親離れ出来ない。
実母、義母の喜びそうな事、笑ってくれそうな事なら率先してやる。
対して娘の清佳、(永野芽郁)には冷たい、実母、義母が喜びそうな事、喜ばす為のご機嫌とりな事を言わせる。
義母演じる高畑淳子はかなりの怪演ぶり。
観ててスゲーイラついてたんだけど途中から演技ヤリすぎじゃない?!ってなってイラつきから笑いになった(笑)
だって煎餅頬張りながらの喋るシーンとか。
他にも色々あったけどわすれちゃった🤔😏
観てて辛かったのは幼少期の頃の清佳(落井実結子(この子将来有望))。
いくら小説、映画とはいえども子供に大人の顔色伺わせ過ぎ!観てて辛かった。
あと雷からの火事、娘助けず実母を助けようとするシーンはハイ?って感じでした。
最後に清佳からルミコへ妊娠したの電話、「おめでとう!」くらいの言葉を掛けるのかと思ったら「何も怖がらなくていいのよ...」ってその言葉のチョイスの発想はないわ~(笑)
胸クソ悪い作品ではあったけど面白かったです!
素晴らしい演技
戸田恵梨香さん、高畑淳子さんの演技が何より素晴らしい。それだけで一見の価値があったと思える。
何とも言えない居心地の悪さ、リアリティをおふたりが感じさせてくれる。
少しだけ違和感があったのは、後半の電話のシーン、そこまでは歳をしっかり重ねているのにここだけは急に32歳の戸田恵梨香さんにみえてしまう(もちろんルミ子がそれまでと違うことは理解できるのだが)。
私は原作未読で、娘であり母でもあるが、ルミ子のことがよく理解でき、やや共感してしまう部分さえあった。そう思わせてくれたのは、戸田恵梨香さんがルミ子だったからだろうか。母がどこかルミ子に似た部分があったからだろうか。
絵に描いたような幸せなご家庭で育った人には理解し難いだろうし、ただモヤモヤした理解不能な物語と思うかもしれない。
でも、ルミ子はきっとずっと幸せだったと思うし(清佳が思っている以上に)、ちゃんとラストで救ってくれて安堵さえする。
何度か観てまた違った感じ方をしたいと思える作品だった
【”母性とは徐々に育まれるモノ。そして、漸く母性本能を得る・・。”重くて、辛くて、不穏な雰囲気が横溢する心ざわつく様々な”母性”を描いた作品。但し、ラストには仄かな希望が伺えた作品でもある。】
ー 私は、男であるので母性について語る資格はない事は重々承知しているが、女性には産まれつき、母性本能があると信じたいと思っている。
故に、時折報道される、母性無き女性の所業を聞くと、暗鬱な気持ちになる。-
◆感想
1.今作では様々な母性が描かれる。
1)ヒロイン(永野芽郁)の母、戸田恵梨香を演じる、娘より母(大地真央)を大切にする女性。
- 彼女からは、前半は母性は感じられない。
娘をキツイ”祖母(高畑淳子:今作の演技は、引いてしまう程、凄い。)に褒めて貰いたいために”表面的に良い子になる様に育てる姿。
そして、母が孫を可愛がる姿に、嫉妬する姿・・。-
2)ヒロイン(永野芽郁)
- 母から愛されていない事を、幼き時から察し、”母から愛される”良い子になるように努力する。結果として、高校生になってから正論を振り翳す女性に育つ。-
3)ヒロインの祖母(大地真央)
- 母性に溢れる女性。それは、孫であるヒロインへも及ぶ、太陽のような存在である。が、故に戸田恵梨香を演じる娘は、娘より、母を尊ぶ女性に育っている。
4)ヒロイン(永野芽郁)の祖母。強烈口の悪いなキャラクターであるが、娘にはとことん甘い。
- で、娘が家を恋人と出た後に、戸田恵梨香演じる義理の娘につらく当たる。-
■前半、印象的なシーンが描かれる。それは、嵐の晩、雷により樹木が倒れ、箪笥の下敷きになったヒロインと、祖母。そして、ヒロインは助け出され、祖母は亡くなる。
このシーンが、ヒロイン(永野芽郁)の母、戸田恵梨香の視点と、ヒロインの視点で描かれる。
そして、後半、”真実”が描かれる。
観る側は、その”真実”を知る事で、ヒロインと、ヒロインの母のギクシャクした関係性が分かるのである。
2.時代は、全共闘が収まった頃であろう。
ヒロインの父は、ヒロインの母の”友だち”と恋仲になっている。
それを見かけたヒロインは、父を激しく罵倒するが、ヒロインの母の”友だち”は”貴女は世間を知らないだけよ・・。”と、受け流す。
父は、何も語ら(れ)ない。
- この映画では、父性の欠如がヒロインに与えた影響も、描いている。父親がヒロインを愛する姿は描かれない。
■鑑賞中、私は常に辛い気持ちでこの作品を観ていた。
だが、ヒロインが、祖母が自分を助けるために自死した事を知った時に、”ごめんなさい”と泣き崩れ、母は隠していた真実を娘が知った事にショックを受け、倒れ込む。
そして、ヒロインは首を吊るが、祖母の発見により一命を取り留める。
<時は流れ、ヒロインは成人し、母と共に認知症になった祖母の面倒を見、恋人の子を宿している事を知った時に、母親に電話で”私、妊娠したみたい・・。”と報告する。
そして、微笑みを浮かべながらお腹をさするのである。
今作は、”母性とは徐々に育まれるものではないか・・”という前提で、描いた作品。
前半は、観ていて辛いシーンが多いが、最期は救われた気持ちになった作品でもある。>
期待値に届かず
母親として、娘として。貴女はどちらで愛情を注げますか?
期待値を裏切らない名作。湊かなえの作品はメッセージ性が強く、気持ち悪さがありゾクゾクしながら心の中に訴えかけられる。
以下自分なりの考察です。
要約(メモ)
①子供が出来た時、女性は 娘として、ではなく親として愛情(母性)を注げるのだろうか?
→自分の溺愛する母に喜んでもらうために娘に愛情を注ぐ主人公の母、娘・孫のために無償の愛を注ぐことの出来る祖母との対比
②自分にとっての幸せってなんだろう
愛する人(この映画で言えば母親)に喜んでもらうために生きるのか、自分の道を自分の足で生きていくことなのか
→前者は母、後者は父の妹
主人公はその岐路に立たされている
③優しさってなんだろう
相手を思いやり自分が何か行動することなのか、自分が良かれと思ってやったことは全て相手が求めていることなのか
→常に他人を思いやるよう教育を受けてきた主人公がいじめられている同級生に反感を食らう描写
分からなかったこと
冒頭の暗い背景に咲くバラの絵は何を表しているのか?
→母は暗いから嫌いと言うが、祖母はいつか終わりが来るからこそ華やかに咲くようで素敵だと言っていた(確か)
ミスリードは起きず
原作を先に読んでいるので、ドキドキしながら鑑賞。
割とまんま、というか、省略具合は尺を考えたらばうまくまとめた範疇かと。
一応ミステリーというカテゴリーの原作ながら、映画だとサスペンス要素が大きいかなと。
というのも、小説なら起こりうる「ミスリード」が映画では起こせない仕組み。
小説的な最後のオチが、開始1分で見えちゃうから、ミステリー要素が薄まっちゃうんですよね。
あと、親の年代を考えると、ニュースをネットで読んだことと、街のイルミネーションなどの具合とが時代に合わないんですよね。
誤魔化してはいましたが。
と、映画そのものとして楽しめなかったから、やはり先に読むんじゃなかった…
って言っても、読んだのは映画化が決まるはるか前、ハードカバーの時代だから仕方がないんですけども。
あ、映画として楽しかったのは2点。
まず役者さんたちの演技。
戸田恵梨香と高畑淳子、それぞれの狂ってる演技がすごかったことと。
(本作でまともなのは上司の教師と、学生時代の級友・透くらいで、他はみんなどこかおかしい)
音楽、劇伴。
コトリンゴさんと、徳澤青弦さんの奏でる音のよさ!
これは劇場で観た甲斐がありました。
感想がネタバレになりそう
全く読み取れず
すんまへん。
主人公があんっなに愛情を受けて育ったのに
周りへ愛を与えることが出来ないのが全くわからなかった
共感できる人物もおらず
(大地真央くらい……?)
てか、予告となんか印象違いませんか
少女の自殺に対して母と娘の視点から見せて
最終的に真相は客に委ねる
みたいな感じと思ってたんだけど……
他の人のレビュー見て学ばせてもらおうと思います。
ハードル上げ過ぎ
娘の気持ち
『自分の中に生き物がいて、突き破って出てくる』と言う表現は、わたしも思っていた事で、その不思議さと怖さはルミ子に共感しました。
私の母は厳しくて、私にとって敵でした。
さやかのように、お母さんの立場になって寄り添うことはできなかったと思います。
大人になって、母も子育てが初めてだったのだから、試行錯誤だったのだとわかります。
そして私は結婚していますが、子供が欲しいと思っていません。子育てって面倒そう、大変そう。というのがあるからです。この映画をみて、すこし、そんなに頑なに子供が要らない、と思わなくてもいいかな位に気持ちが進みました。
命を繋いでくれてありがとう、と言われるような存在が子供というものなんだなとわかりました。
それでも母娘(おやこ)
湊かなえワールド
映画の出来はそこまでいいと思わないけど、戸田さんが頑張ったなあと...
映画の出来はそこまでいいと思わないけど、戸田さんが頑張ったなあと思うし、湊さんの原作もよかったと思われる。予告では、めいちゃんが死んじゃうのかと思ったのでほっとする。
太地真央は、問題ない母として描かれているけれど、やはり問題ある母だ。佳すぎる母というやつ。
めいちゃんとの関係はハコヅメのほうがすっと良くて、ここでのめいちゃんは、母を守ろうとする関係性はいいけど、ただ真っすぐで、ちょっと奥行きがない。それに対し、恵梨香さんは得体のしれなさがよかった。
本来は、環境の中で少しずつ学習していくのだけれど、その微妙な変化も微妙に演じてたように思う。
確かに、間違ってましたが、どこに向かって言われてるのかわからない感じがいいのだと思う。
めいちゃんの前でよろけるシーンは、あえてあの中途半端な演技だったんだろうかということが気になる。
高畑も典型的なキャラを演じているようで深い。太地より奥行きがある。今村昌平の映画に出てくるレベルの演技。
理解しきれない心情
それが登場人物への考えを巡らせる糧となる。
そこはかとなく居心地の悪さが漂う各人の感性。
ルミ子の感性はどこからきたのか、母性が形成したものなのか、それとも彼女が生まれながらに持っていたものなのか。はたして母性自体はどのように形成されるのか。
今回のキャストが登場人物を見事に演じているからこそ、座り心地の悪さをどこかに感じながら"母性"に人生を振り回される娘達と母を観ている。
母という存在は確実に誰かにとっては娘で、その娘が子供ができることで母になり得るのかは別のお話であり、また性別を問わず人は何かに依存することをやめられないのかそんなことを考えながら観た作品でした。
また永野芽郁さん演じる清佳がとても頭良く機転がきく子だなと、とあるシーンで妙に感心しました。
愛がハコヅメ
小説読んでから、鑑賞。
胡散臭さの正体
私は愛能う限り、娘を大切に育ててきました。
原作の『母の手記』冒頭の一行です。
映画でも登場人物が「胡散臭い」と言ってましたが、本当にその通り。
母娘3代のキャラクター設定は、呆れるほど嘘っぽさに溢れています。少し誇張はあるけどそういう人いるかもしれない、と思わせることもしません。ある意味、隙がないというか手を抜かない、というか。
真っ直ぐに育った、という場合、普通は開放的で大らかな家庭で伸び伸びと、というイメージだと思いますが、永野芽郁さん演じる清佳は鬱屈を抱えたまま、精神的な歪さを保持したまま、真っ直ぐに育ちました。ここにも嘘っぽさしかありません。
原作者の湊かなえさんは、これが書けたら作家を辞めてもいい、と言ったそうですが、その後の活躍を見る通り、堂々と嘘をつきっぱなしです。
というわけで、この映画(原作も含めて)はすべて虚構、虚飾です。ストーリーや謎解きのミステリーという以上に、作品自体が我々を騙しにかかってきてます。
タイトルの『母性』から受けるイメージとか、作家生命を賭けてる、という話は、この作品がいかに人間存在の本質にまで迫る重い作品であるか、という錯覚を起こさせますが、テーマ性を読み取ろうとするとモヤモヤしか残りません。だって、もともとそんなつもりで書いてないのですから。
作家と出版社と映画製作に関わるすべての人たちが、長い時間をかけて我々を騙しにきてるミステリー。
胡散臭さの他に何もないけど、実は本当にそれだけ⁈
私は映画を見終わってやっとそれに気が付きました。
以上、極めて個人的な感想で、たぶんそういうことだっだのではないだろうか、という一種の妄想です。当然、客観的な根拠はひとつもありません。
【追記】
こういう置き換えに意味があるかどうかはともかく、こちらの方が分かりやすい気がしたので…
戸田恵梨香(母)…承認欲求が極端に強い中間管理職
大地真央(祖母)…褒め上手な上司
高畑淳子(父方の祖母)…超パワハラ上司
永野芽郁(娘)…戸田恵梨香の部下として配属された新人
褒め上手な上司との蜜月関係はとても幸せだったが、最近配属された新人がその上司からの覚えがめでたいことで、強烈な嫉妬心を感じる。ほどなく事故でその上司が亡くなり、超パワハラの上司がやってくるが、自分の仕事のスタイル(頑張れば褒めてもらえる、褒めてもらいたい)が有効であるとの盲信は変わらず、部下(新人)への仕事上の配慮は行き届かず、パワハラ上司への忖度だけが、責務のようになる。
そして、悲劇が…
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