コーダ あいのうたのレビュー・感想・評価
全165件中、141~160件目を表示
子供立ち、親立ち
今作を見て最も印象に残っているのは、「リアル」ということです。見てよかったと、素直に思えるような、いい映画でした。
タイトルにも記載したように、この物語は親子それぞれが子供立ち、親立ちする物語でした。
聾唖者である、母、父、兄の3人は生きていく上で、ルビーに頼ることが当たり前になっていた。ルビー自身も、大学の専攻が近づいたとき、漁師を続けることを理由に一度進学を諦めた。私はこのシーンは、家族を手伝うことを進学に対する強い意志を持てない言い訳にしているように少し感じてしまった。このように、家族同士で仲良く過ごしているように見えて、依存になっており、お互いの足枷になっているように感じました。
父親、母親の2人は生活していくために、ルビーを大学に行かせることはできないと言ったシーン。レオだけは、妹の幸せを願う不器用な兄であった。家族のために、自分の夢をあきらめてほしくない、だが自身でも健聴者の妹がいなければ自分達は生活ができないとわかっている。兄であるのにも関わらず、妹を助けるために何もすることができない自分にずっと腹が立っていた。不器用ながらも、素敵な兄であると感じていました。
しかし、発表会でのシーンを境にそれぞれの思いが変わっていく。分かりやすかったのは、聾唖者の自分達は実際に歌を聞くことはできないが、ルビーの歌を聞いた人々が、自然と笑顔が溢れ、涙を流す人が現れたシーンだ。このシーンは聾唖者がどのように世界を見ているかが、リアルかつ分かりやすく描写されているとてもわかりやすい場面であった。そして、父もまた不器用ながらも、娘のことを最もよく考えていると感じました。序盤にラップは振動を感じるから好きだといった伏線が、最後にルビーの喉を直接触れることで回収されるとは思っても見ない感動するシーンでした。
そして、家族全員がルビーの進学を応援するようになったころから、周りの人間関係も自然と良くなったように描かれていた。これまでは、自分達は「聾唖者だから」といった、自信を否定し、他人は掛け合ってくれないと決めつけるような会話が多かった。ルビーの進学をきっかけに、周りの人間にも、自身から歩み寄ることで問題が解決しているように感じた。
最後に、私は兄のレオが1番好きなキャラクターでした!
素晴らしい
お涙ちょうだい作品かと思えば...今、社会的問題にもなっているヤングケアラーのお話です。
主人公の立場が、観ていてとてもツラい。
作品中の演出が素晴らしいと思います。
一時、観ているこちらも聴覚障害者の立場になる無音のシーンは、鳥肌モノでした。
役者さんも演技派揃いで観ていて安心感があります。この中のみんなが幸せになる方法はないのかと願わずにいられない。
久しぶりに映画館で素直に泣きました。
オスカー受賞の値打ちがある作品だと思います。
高校生の成長物語と家族愛
歌うことが好きな少女
家庭の事情で家から出る事ができない
でも。歌いたい
家族をとるか音楽をとるか悩む
歌は家族に届けられないが
家族には聞こえないが……
家族に支えられ音楽の道に進むことができた
若い人にエールを送る作品です
青春の光と影は好きな歌
家族の温かさが伝わる
この映画の前にエールの映画の配信を観ました
主人公の兄⇒弟で仕事が漁業⇒牧場の違いはありましたがほぼ同じ演出です 同じ感想です
愛し合う家族は美しい!
ヒロインは心優しい美しき高校生です。ストーリーはとても判りやすくて、ラストに家族が赦しあった時、本当の幸せは訪れるのだということを、教えてくれた極めてピュアな物語でした。対立軸は歌に人生をかけようとした健常者と、その健常者をあてにしている3人の聾唖者です。3人の漁業の仕事を支えて家族のために生きるのか、それとも自分の才能を開花させるのか、ヒロインの選択は二つしかありませんでした。それが、最後には見事に安着します。家族が娘の人生を生かすことを選んだ時には劇場内で啜り泣く声があちこちから聞こえてきました。そして、ヒロインが歌う「青春の光と影」の歌詞は、ヒロインの人生そのものを表現しているので、これがまた泣けます。人生をどうやって俯瞰して乗り越えて行くかを示唆している珠玉の楽曲です。映画の途中でヒロインが歌う音が全く聞こえないシーンがありました。それは聾唖者の世界を、私たちが知ることができるわずかな時間でした。全く何も聞こえないのです。誰もがその演出に胸打たれることでしょう。そして一番感じたことは、人生は悩みがつきないものかもしれませんが、愛を持って生きていれば、必ず全てが見えない力でコントロールされて、うまく行くようになっているということでしょうか。グッドラック!!
最初はとんだ毒親だと思ったが、、、
ラストにむけてはとても良かった。泣きました。
ただやや(だいぶ)品のない両親、とくに母親は子を持つ母として少し嫌でしたね。(親の性的なシーンとか見たくないし私も絶対に子どもに見せたくない)
歌と、彼氏、親友、お兄ちゃんは良かったです。
すばらしかった
聾唖と音楽という相反する皮肉なテーマ設定なのだけど、受験の時の歌いながら手話をする場面で滂沱の涙。あの後、船にはお兄ちゃんの彼女が一緒に乗ってくれるのだろうか。手話ができて船にも強く、転職可能な人などそうそういなさそうだ。お兄ちゃんの彼女ならバーテンダーのバイトみたいだからすぐに転職してくれそう。
とにかく歌が素晴らしくて、歌と音楽が物語の中心にあってドラマを構成する。音楽映画でありながらさっぱり音楽が掛からないとか、音楽と関係ないところでドラマが展開するのとか本当に嫌なので、気持ちが良かった。
聾唖であるからこそむしろ手話で言葉が、健常者以上に豊かで、心がオープンで家族が暖かい。言葉以上にコミュニケーションしている感じすらある。音楽の先生も最高に素敵な人だ。
主人公は彼に対して心を閉ざす場面で、あんなに言ってくれているのにちょっとしつこすぎるのではないか。その分、和解する場面が素晴らしいのだけど。
旅立ちの映画
同週にたくさん映画が上映してるのもあり、スルー候補だったのですが、SNSで話題になっていたり、興行面でかなり健闘しているのもあり劇場に足を運ぶことにしました。久々に口コミが原動力になりました。
とっても面白かったです。アカデミー賞候補の名は伊達じゃない。
まず役者陣の演技の豊かさが素晴らしいです。特にエミリア・ジョーンズが凄い。頼りない声からの、発声を得て力強い声への移り変わりが見事で、鳥肌が立ちまくるほどの衝撃を受けました。普段のにこやかな少女の顔、恋にときめいている顔、家族との確執、家族との愛情を確かめる時の顔と、動きではなく表情でそのシーンごとに彼女の魅力が発揮されていたのも印象的です。家族4人のうち3人が聾唖者で、実際の役者の方々も聾唖者を起用するという徹底ぷり。前作でどうもその点が批判されていたようですが、いざ起用するとなるとなかなか難しい問題だとは思いますが、それでも違和感なく映画になっており、手話で下ネタを表現する際も面白さがきちんと伝わってきました。
聾唖者の方々と感覚を共有しているかのようなシーンがとても斬新で、そのシーンだけ娘が歌っているのに歌が全く聞こえないという恐怖と同時に、周りの人々が笑ったり手を叩いたりでその歌の素晴らしさを知るという表現方法がとても楽しかったです。
ルビーの才能を見込み教えるV先生がまたいいキャラクターで、厳しい先生ではあるけれど、根は優しくてとことん教えてくれて、ピンチの際には駆けつけてくれるし、手話の勉強を少しして会話に取り込んだり(ファ○クできて光栄ですという特大級のミスをやらかしますが笑)と、とても愛すべきキャラクターでした。
無事大学に合格し、ルビーを見送る際に家族が程よいいつもの距離感を保ちつつも、どこか寂しそうな姿。自分も実家を出る際はそのような感じだったのでとても懐かしい気分になりました。最後は家族全員で抱きしめ合って旅立つという、旅立ち映画として最高の幕引きでした。これからの彼女の未来もこっそり見ていきたいなと思う作品でした。これからも色々な国でリメイクされそうな雰囲気です。製作陣、役者陣の皆様お疲れ様でした。
鑑賞日 1/23
鑑賞時間 12:10〜14:15
座席 F-3
若いって素晴らしい‼︎
選曲が素晴らしい。エミリアジョーンズの声にピッタリだし、手話で表現するのにも合ってるのでは。
とにかくV先生に尽きるしラストシーンのパパの“Go!”も響きました。
シングストリートの彼も、フレッシュさは変わらずしかし雰囲気はしっかり持ってるの、また次楽しみです。
本年ベストかもしれない(暫定)
2022年映画3本目は、Coda あいのうた。
ここ最近で一番好きな映画でした
コメディタッチで描かれながらも、泣かせるところはストレートに胸を打つ。
エミリアジョーンズさん演じるルビーが魅力的で、聴覚障害の家族の耳となって生活を支えながらも、自分の人生を歩みたいと悩むさまが非常に刺さった。
大学に行きたいと打ち明けた後家族1人1人と本音で語り合うシーンや、父のために歌を歌って、喉の振動にて娘の歌を感じようとするシーンや、オーディションにて手話をしながら歌うシーン等好きなシーンが多すぎて語り尽くせない。
本当に好きな映画だった。
映画館を出た時に爽快な気持ち良さがあった。
タイトルなし(ネタバレ)
2021年度米アカデミー賞作品賞受賞作品。聾者の家族の中で唯一耳が聞こえる少女の家族を支えなければいけないという重圧と責任感、それに反して膨らむ歌、音楽への関心と自信。その相反する価値観を行き来する彼女の心の揺らぎを丁寧に描き切った傑作。タイトルが出るシーンで海と空を水平線が綺麗に画面を割っていて、その間に船に乗った彼女がいる。どちらの世界に行くか、その間にいる彼女という構図から引き込まれた。
彼氏として登場する男子の扱い方も上手で、愛で乗り越えるというチープな展開はせずに、あくまでも彼女のオアシス、癒しであり続ける。水辺で遊ぶシーンからも彼氏のオアシス感は感じられる。それ以上はなく、彼女の問題を解決することはできない。それが非常にリアルに感じた。
聾者の俳優さんを実際に起用したことは言わずもがな素晴らしいことだが、それ以上に聾者(障害者)をある種神のような存在として描いていない点に好感を持てた。障害者は健常者よりも心が綺麗、神秘的である、というような表現をする映画は少なくないが、コーダでは下ネタも言うし、性交渉もするし、聾者であってもそれ以前に普通の人間であるという寄り添いがあり、綺麗事に収まっていない居心地の良さを感じた。
お兄ちゃん…
健常者だけど、そんなに立派な生き方をしてない。
幸せなのか?と聞かれても、まぁ、健康だから幸せの方だと答える。
幸せの形は人それぞれだし、苦労や悲しみも人それぞれ。
お兄ちゃんが健常者の妹に『こんな俺でもお前の兄貴だ!』と怒ったシーン辺りから、もう、胸に来るものがあって、お父さんの決断、アホなお母さんの暖かさ、それらが全て幸せだと感じた。
病気や障害のある人を少なくするため、働きやすさ、生きやすさを向上させることが人類の先決であり、戦争なんてやってる暇なんかない。
人類が発展することを願っている。
CODA〜Children of Deaf Adults(耳の聴こえない親を持つ子ども)
手話だけのシーンに日本語訳が付いてましたが、原作は英語付きだったと思います。何故、英語字幕を削除したのでしょうか?完全版が見たいです。
例えば...こんなシーン
お母さん: I’m really glad you’re staying.(残ってくれるの、すごくうれしいわ)
ルビー: Leo isn’t.(お兄ちゃんは、うれしくないみたい)
お母さん: It’s complicated. He feels… left out. (きっと除けものにされた気がしてるのよ)
ルビー: That’s crazy. It’s always the three of you and then me.(そんなのおかしいわ。いつもママ、パパ、お兄ちゃんの3人が先にきて、除けものは私よ)
お母さん: I get it.(あなたがそう思うのも仕方ないわ)
ルビー: Do you ever wish I was deaf?(私の耳が聴こえなければよかったと思ったことある?)
お母さん: When you were born, at the hospital, they gave you a hearing test.(あなたが生まれたとき、病院で聴覚検査をしたの)
And there you were, so tiny and sweet, with these electrodes all over you.(ちっちゃな赤ちゃんのあなたに、たくさんの電極線をつけてね)
And I… prayed that you would be deaf. (たしかに、あなたも耳が聴こえなければいい、と思ったわ)
When they told us that you were hearing, I felt… My heart sank.(あなたの耳は聴こえる、と言われたときはがっかりした)
ルビー: Why?(どうして?)
お母さん: I was worried that we wouldn’t connect. Like me and my mom, we’re not close.(わかりあえないと思ったの。ほら、私と[私の]母さんみたいに距離ができちゃうと思った)
I thought I would fail you. That being deaf would make me a bad mom. (私は耳が聴こえないから母親として失格だと思ったのね)
ルビー: Don’t worry. You are a bad mom for so many other reasons.(心配しないで。母親失格の理由は他にもいっぱいあるから!)
お母さん: I know I drive you crazy with the clothes, the makeup.(わかってるわよ、私の服装とか化粧がきらいだってこと)
But honestly, I’m happy that you know who you are.(でもね、あなたは自分のことをよくわかってる。それがうれしいの)
愛があればそれだけでいい!
コーダは、聾唖の親を持つ子供の意味。エールと言うフランス映画のリメイク。久しぶりにいい作品に出会った。本当に聴覚に障害のある俳優が演じている。
とっても明るく素敵な作品です。
ラストの耳が聞こえない父親が娘の歌の素晴らしさを知ることができるシーンがいいね。
家族の送り出しがあってこそ
名作だと思います。
貧しい漁師の産まれで唯一の健聴者。手話による通訳で家族をサポートする役目。そんななか自分の夢となった合唱で、(家族をサポートするために一度はあきらめながらも)、家族と離れ夢に生きていくことを選ぶ。でも、家族はルビーの歌声がどれほど素晴らしいか分からない。それでも快く送り出した、素晴らしい家族の物語でした。
兄貴:
家族のために生きようとするルビーに対して、周りからのルビーの歌声の噂を聞きつけ、敢えて「この町から失せろ!」と、厳しい態度で妹の夢を実現させようとしていた。兄弟愛。
父親:
合唱祭での名シーン(無音状態)で、周りの観客がルビーの歌声に感動している様子を見て、また、その夜に「考え事をする」と言いながら外に出たあと、ルビーの歌を喉に手を当てながら感じ、翌日の入試に連れ出した優しい父親。最後の言葉は「Go!!」
母親:
最後までルビーに家に残って欲しかったのは母親だったと思う。ルビーが合唱を始めると「反抗期なの?」と言ったり。そんななか、ルビーが生まれてすぐ健聴者だと分かって「正直、心が沈んだ。分かり合えないと思った。」と正直に話をしながら娘との溝を埋めていく。
そんな家族へ、
入試の場面で手話を交えて届けたのが、「あいのうた」だったと思う。審査員へ、ではなく家族へ歌っていた名シーン。
家族の送り出しがあってこそ、好きなことができる。田舎を出た自分もそうだったんだなぁ・・。
(あと、ああいう先生いそう・・・という音楽の先生もハマリ役で何か良かった。)
タイトルなし(ネタバレ)
最高の一作です!
最近、MARVELなどのエンタメ映画が沢山公開されていて、それはそれは素晴らしい映像作品ではありますが、やっぱり映画ってこういうものなのでは?、としみじみ思ってしまいました。
本作は「エール!」と言うフランス作品のリメイクだそうです。私はそれを知らないけれど、リメイクとは言え本作は完璧だと思いました。
最初から最後まで飽きなかった。
主人公のルビーは歌が好き。(めちゃ上手い)
しかし彼女の両親と兄は耳が聞こえない。
父と兄は漁師だが、彼女による通訳が無いとまともに漁業が成り立たない。
そんな彼女に彼女のコーラス部の担任V先生は大学進学を勧める。ルビーは大学に行きたいのだが、家族は漁業のために家業を手伝うように言う。
親の経済力が子供の夢や希望を断つと言う、よくある話だが、とは言っても切ない。
家族はルビーの合唱発表会に参加する。耳が聞こえないから、目の前でルビーが歌ってる歌が上手いのかどうか分からない。
周りの手拍子に合わせて、ズレた拍手をする家族の姿や、音楽をミュートして、無音にする演出に、涙が止まらない。
大学受験については家族は納得した。ルビーの歌唱テストで、勝手に2階に現れた家族に向かって歌うルビーの歌唱に、またも涙が止まらない。
下ネタが何回かあって、結構面白いんだけど、でも感動も誘ってしまう作りに、本作の完成度の高さを感じる。
ルビーは結果大学に合格するが、彼氏は不合格だった。私は卓球漫画ピンポンを連想してしまった。
耳が聞こえない母親がテーブルにガシャンとがさつにお皿を置く演出は、ちょっとやり過ぎかなぁと感じたけれど、まぁ、そんな大きな問題ではない。
とにかく私は本作が最高な作品だと思った。
まだ2022年も始まったばかりであるが、今年はこれを超える作品が現れるだろうか。
もう一回観ようかな(結果また観ました)
おかえりコズモ。
何のこっちゃ、だね。(笑)
大好きな「シングストリート」のコズモことコナー!待ってましたよ〜。首を長くして。
あどけなさが残る少年から青年へ。でもあまり変わってなくてよかったよかった。
歌が上手くてギターも弾けて、そして育ちの良さ気なところ。適役。抜擢されたね。
今回は完全に脇役、引き立て役に回ったけど、また主役作品が出るといいなぁ。
ちょっと面白かったのは、Sing Streetと同じ曲(I Fought the Law)が使われてたこと。
フェルディアもどんだけだよ〜と思わなかったかな(笑)
それにしても、エミリア。全てが最高だったよ。青春と光の影。なぜこの曲だったんだろう。泣ける。これから何度も聴こう。エミリアバージョンもオリジナルに負けず劣らずいい!
CODAという言葉も今回初めて知ったけど、世の中にはどのくらいいるのだろう。
CODAとしての苦労は、自分の全想像力を持ってしても全然足りないと痛感した。
両親とお兄さんの通訳として育ち、3人が気づかなかったこと(公衆の面前でのマナーなど含め)も多々あっただろう。
小さな子が全て受け止めてきたと思うと、胸が締め付けられた。
娘の晴れ舞台。演奏会の客席で手話で夕飯の話をする両親。それが多分舞台から見えて理解する娘。切ないよ。
コズモ改マイルスとのデュエットの、音が消えた数秒間。涙が止まらなかった。
その後お父さんに歌う場面でも。
役者さん達にとっては、このシーンの前も後もこれが現実なのだと思うとどうしても切なくなり涙が出てしまう。
最後の出発の時。お父さんが発した「Go!」のなんとも優しい声。何度泣かせるんだ〜
お父さん役のトロイ、本作品初めて知った。カッコいい。
オリジナルは観てないのだが、私の中の名作がまた増えた。
※この後、オリジナルを鑑賞
個人的には、元祖よりリメイク版の方が好み。
元祖が良いから、リメイク版も素晴らしいのだと思うけど、アメリカ版の方はいろんな設定を変更している。そこが良いというか、うまいな、と。
リメイク版の出来の素晴らしさに、改めて感服。
農業を漁業に。弟を兄に。その意図はわからないけど、あの友達の相手をするなら弟ではなく兄だろうな、と。(笑)
※祝アカデミー賞作品賞
大好きなので、素直に嬉しい。
それにしても、邦題はなんとかならんのか。
(「あいのうた」は余計な気がして、あえて口にしていない)
マイルスを演じたフェルディア(授賞式にはいなかったなぁ…残念)のデビュー作「シング・ストリート」も『未来へのうた』というサブがついている。同じパターン?これも要らないんじゃない?と思ってしまう
予備知識なく、ふらりと
4点以上ついてるって、あまりないので、ふらりと観に行ったら、とてもステキな映画でした。
エミリア・ジョーンズ、大好きになってしまいましたね。
ルビーとマイルズの丸太超えのキスシーンは微笑ましいし、
V先生もいい人過ぎるし、オーディションの結果辺りからラストまでは、涙でいっぱいでした。
歌の途中で、無音になり、周りの人の様子で、娘の才能
気づいたお父さんが良かった!
歌が最高!!!
物語の前半は、正直普通だった。セックスとケンカ、聴覚障がい者の説明等、、、。
後半からは、良かったかな。まぁなんと言っても主人公
歌が上手い。心に響く!あと性格。良すぎ。
家族愛を感じて終わりには感動もするけれど、耳が聞こえない以上に親が酷い。思春期・反抗期の親としてはないと思う。それに、いい娘に甘えすぎている。家庭状況や金銭的にしょうがないところもあるけれど、それでも可哀想。最後のお父さんや兄貴には良かったが、ちょいみんな自己中心すぎる気がする。
ただただ主人公が、可愛くて・いい子で終わり方が良かったので良かった、、、本当に、、、
飛び込みのシーンとかは、個人的にかなり好きです。
素敵なお話
フランス版のエールも好きでした。
あちらは牧場(だったはず?)こちらは漁師。
コンサートシーン親目線のシーンが流れるのだが無音が続く。
あー応援したくても応援できないよね、分からないもの。
でも、周りの人を見て喜ぶ姿泣ける。
自分の好きのものを親にわかって貰えないのも、子供の好きな物を理解できないのもつらいね。
だけどそれは耳の聞こえない聞こえるだけの話ではないね。色んなことで言えることだし。
他人を理解するってのは難しいけど、それでも色々飲み込んで一緒に時には別々に生きていくんだよねぇ。人間は。と思いました。
【”人はお互いに誰かを必要とし、助け合っている。けれど、自らの夢を諦めてはいけない。”稀有な歌の才能を持つ若き女性が悩みながらも、家族の愛に包まれて、夢に向かって生きる姿が琴線に響く作品。】
ー ルビー(エミリア・ジョーンズ:スタア誕生である・・。)は、”CODA:耳の不自由な親を持つ子供”として、漁業を営む、聾唖の父、兄、そして母の手話通訳者として、家族を助けて来た。
けれど、ルビーも、明るくて、少し性生活に奔放な両親や、正義感の強い兄に深い愛情を持ち、彼らの愛に包まれて育って来た。ー
◆感想
・序盤はコメディ要素を絡めながら、ルビー一家がお互いに助け合いながら、漁業を営む姿が描かれる。
- ルビーも午前3時起きで、父、兄と一緒に漁に出るシーン。ルビーが網を上げながら歌うシーンは彼女には、歌の天賦の才がある事を、観る側に伝えている。
そして、皆、楽しそうだ・・。漁協には、鱈を高く買って貰えないこと以外は・・。ー
・ルビーの父が”インキンタムシ”になって、当然お母さん(マーリー・マトリン:聾唖のオスカー受賞者ですね。)も・・。
- この後にも、多数出てくるのであるが、かなりお下品な言葉でも、手話があるんだなあ、ビックリ。そして、その風景が可笑しくて・・。仲の良い家族とは、当たり前だが、良いモノであるなあ。ー
・ルビー一家は、漁協に頼らず、漁業を行うことを決意。今まで以上に増す、ルビーの必要性。
だが、ルビーは未だ17歳。憧れの男子マイルズが合唱クラブに入ったのを見て、自分も同じクラブへ・・。
- クラブの顧問のV先生は、少し変わり者だが、指導者としては優秀で、ルビーの歌の才能を見抜く。ここら辺の遣り取りも面白い。腹式呼吸の発声法など。
そして、V先生は、マイルズも目指すバークレー音楽大学進学を勧めるのだが・・。
この辺りから、ルビーの悩みが描かれる。夢である歌の道を進むのか、家族のために漁業を手伝うのか・・。
一方、マイルズとの仲も急接近。二人で、ルビーの秘密の池の崖から飛び込むシーン。
好きだなあ、この展開・・。-
・ルビーの家を訪れたマイルズが、聞いたもの。
それは、ルビーの両親が”合体”する際に発する大きな声であった・・。
そして、テレカクシで、ルビーの父がマイルズに手話で”兵士は帽子を被れ!”と伝えるシーン。
- クスクス笑いながら鑑賞。
アンナ手話ってあるのかな、と思って資料を見たら、”ALS”と言う手話だそうである。
しかも、世界には200もの手話が有るという・・。
(そういえば、「ドライブ・マイ・カー」でも、韓国手話があったなあ・・。)
マイルズがルビーに言った言葉が素敵で、
”仲が良い両親は、羨ましいよ。俺の両親なんか・・。”
マイルズ、良い奴である。ー
■今作の白眉のシーン幾つか。(個人的感想です。)
・ルビーが所属する合唱クラブの発表会に、両親と兄が行くシーン。最初は、”今日の夕飯はなーに?””スパゲッティよ”などと、手話で会話する両親。
だが、ルビーとマイルズのデュエットになった途端に、無音になるシーン。
ルビーの両親が、周りをキョロキョロ見ると、ハンカチで涙を拭く女性や、感激の表情を浮かべる人々。
- 映画構成として、実に上手い。聾唖の人の感覚が一瞬分かった気がする。
そして、ルビーの父が
”自分の娘の歌声は、人々にこんなに感動を与えるのだ!”と悟るシーンでもある。
そして、家に帰った際に、父がルビーに”俺に歌ってくれ”と頼み、二人でトラックの荷台に腰掛け、父は歌うルビーの首筋をそっと両手で触る。
きっと、父には、娘の心の響きが伝わって来たのであろう。-
・両親と兄(いつも、三人は一緒である。)は、娘にバークレー音楽大学を受験させるために、オンボロトラックを走らせ、会場に・・。
普段着で、劇場に立つルビー。絶妙のタイミングでV先生が登場。伴奏を買って出る。
ルビーは、ジョニ・ミッチェルの「青春の光と影」を歌い出すが、緊張の為か精彩がない。
V先生は、咄嗟にピアノをワザとミスする。(やはり、良い先生だ。)
ルビーが審査員の上を見ると、2Fには、両親と兄の姿が・・。
- このシーンは、青春の惑いと、両親への愛を歌ったジョニ・ミッチェルの「青春の光と影」の歌詞の内容が、ルビー自身の境遇とシンクロしており、更にルビーを演じたエミリア・ジョーンズの張りのある伸びやかな歌声と相まっていて・・。琴線に響いてしまったよ・・。ー
<今作は、音楽映画としても、若者の成長物語としても、家族愛を描いた映画としても、恋愛を描いた映画としても、一級品だと思った作品である。
マイルズの結果は残念だったが、”必ず次年度はバークレー音楽大学に合格して、ルビーを男として、堂々と迎えに行けよ!”と思った作品でもある。>
全165件中、141~160件目を表示