デューン 砂の惑星 PART2のレビュー・感想・評価
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最高の音楽
前作に続いて、期待を裏切らない出来。
砂の惑星でポールが如何に民の信頼を得て、救世主クウィサッツ・ハデラックとしてカリスマ指導者になる過程を丁寧に時間をかけて描く。
この手のSF映画では珍しク戦闘シーンは少なく終盤の侵攻シーンも意外と呆気なく終わる。それだけヒューマンドラマに重きをおいているということだろう。
今作で重要な立ち位置になるのがチャニの存在だ。「救世主を信じると救世主に頼るようになる」と一貫して救世主に対する危うさを抱く存在として描かれている。これは単なるSF映画としてではなく、現代へ通じるヴィルヌーヴ監督が伝えたいメッセージだと感じる。
もう1つ、特出すべき点が音楽だ。ヴィルヌーヴ監督初期の「灼熱の魂」から商業大作の「メッセージ」「ブレードランナー」においても、展開に合わせた音楽を外さない。今回も重低音を中心にチャニとのシーンでは柔らかい包み込むようなサウンドで観客を引き込んでくる。前作に続き音楽を担当したハンス・ジマーには脱帽だ。
個人的なお気に入りは「足音で誰だか分かった」とのセリフでガーニー・ハレックが再登場するシーンだ。前作に引き続き、ジョシュ・ブローリンの演技は秀逸。フレメンとは違う視点でポールを支える部下を熱演。復讐を果たすシーンでは観客も一緒に熱くさせる。
3部作最後の展開にも期待だ。
他にどうすればいいのか
前作でDuneという作品の存在を知り、細かい設定が分かりにくかったので原作小説も読みました。数年待って待望の本作でしたが、原作とは多少は違う所があっても映画としてはこれ以上ないクオリティーでした。 Duneという作品は例えばスターウォーズみたいな分かりやすい世界観ではないのですが、世界観が分からなかったとしても映画として映像的に十分に楽しめると思います。分からない所は今は自分で調べられますしね。 自分はimaxで見たのですが、IMAXで見るべき映画だなと感じました。ただ映像というよりは音が大きいですけどね。。。特にこだわりがなければ普通の映画館でも十分だと思います。 ポールの内面の葛藤はティモシー・シャラメのビジュアルでしか表現できないものがあると思いました。音楽も素晴らしかったですね。
砂漠に語らせる星の歴史
◉揺れる者たち
スペースオペラとか言うよりは、目を離せなくなる歴史のいくつかのシーンを見せられたような感覚です。エモーションを極力抑えて、砂との対話を力に変えたポール。そして何の躊躇もなく言霊に身を預けてしまった母レディ・ジェシカ。この二人の転身で続編は始まった。
顔に微かに発光する文字? 文様? を浮かべたレディ・ジェシカの美しさにドキドキしました。彼女はやがて1冊の予言の書になるのだ。
ところが二人に引っ張られて、フレメンとハルコンネンの戦いが燃え盛ったりはしなかった。力に目覚めたはずの男子と、その男子に恋することで明日が見えてきたはずの女子は、内なる何かを求めて揺れ続ける。
◉揺るぎない砂漠
一方で、砂漠は急いて変わることなどしない。砂は事実をありのままに述べる「叙事」の象徴であり、もう一つ、悪夢もその中に身を置いてじっと息継ぎしていれば、どうにか道は開けると言う「忍耐」を表していたとも思えました。
それから、瞳の青は遠い彼方の空を思わせる色だと思いました。心ではなく予言に我らの運命を委ねる…みたいな言葉が出てきたけれど、長い年月を経て心は弱り、そんな身構えに陥っているフレメン。救いの光に見えたポールも、いきなり真っ直ぐに闇を照らすことは出来ない。故に気丈なチャニの苛立ちは日に日に募る。
ところが、ゼンディヤのぶっきら棒さが、なかなかの魅力で。
◉重たい戦争
サンドワームの参戦によって、何もかもがストップモーションのような、睨み合うような戦闘になった。重さのため、戦闘もアクションに見えない。一瞬が生死を分けるはずなのに、兵士たち何かに憑かれたようにさまよう。力を与えられるはずのサンドワームは戦士を潰しかねない。強力な武器は常に諸刃の剣と言うこと。
予測された統率者ポールが繊細なのか、傲慢なのか分からなくなり、しかしその不透明さのために、話の面白さは倍加したようです。
◉燻んだ薔薇の花
日が昇り日が沈む砂丘が、柔らかな薔薇の花叢のようで、度々見惚れました。前線の殺し合いも銃後の戦略も間違いなく物語にはあって、でも、この物語のテーマはそれだけじゃないと、気持ちよくはぐらかされているうちに、時間が有無を言わさず流れてしまった感じです。
いや、単に私の理解力が追いつかなかったのです。膨大だな! と言う感覚だけがしっかり残りました。ここが終わりではない、全てじゃない、星の歴史は更に重たいステージを用意しているのでしょう。
SF映画というよりベン・ハーとかの叙事詩
Part1がいい出来だったので期待は高まるわけである。 原作のうち、アトレイデス家に起きた悲劇を主に描いたのがPart1。砂漠に消えたポールとジェシカが、ベネゲセリットによって植え付けられた救世主神話に準えて、巧みにフレメンに溶けこみ、預言者リサーン•アル=ガイブとして定着していく•••。 矢野徹師匠の翻訳は名作だが、この独特の世界観と名称がやたらとめんどくさい。各巻の巻末には辞書が載るほどだった。 新翻訳は、あれ?って言うほど読みやすい。映画もそんな印象。つまり、おどろおどろしい部分や謎めいた部分はさらっと流し、スペクタクルでエキサイティングな部分に焦点が置いてある。だから、初見でも置いてきぼりにはならないだろう。でも、アバター1をみないで2はないように、パート2を見る前におさらいは必要かな? できれば映画の前か後で原作を読んでおくことをオススメしますね。 スタイリッシュな演出で、見事にDUNEを映像にして見せたヴィルヌーブ監督に拍手。オスカーとって欲しい。 part3の制作も決定し「砂漠の救世主」が初めて映画になるそうだ。コレは楽しみ。
2024 31本目(劇場 9作目)
更新だいぶサボっていました。 ほんとは★5でもいいくらい傑作でしたし 上映時間3時間があっという間でした。 ハラハラドキドキあり、ティモシー&ゼンデイヤの関係も気になり3作目が待ちきれないです笑 個人的にはもう少し戦闘が多ければなお◎でした。 是非劇場でみてほしい作品です
前作を観てしまったので・・PART2も・・ ビルヌーブワールドの「...
前作を観てしまったので・・PART2も・・ ビルヌーブワールドの「スターウオーズ」に「グラディエーター」スパイスもちょっと加えて・・(笑)。 前作の時も思ったけど・・登場人物の相関関係図が欲しい♪ それぞれの登場人物の背景や、行動の動機などがわかりずらくて・・、???が浮かぶ脳内・・そんなことに引っかかり続けて、映像になかなか入り込めず・・でした。 オールスター感謝祭の様な豪華なキャスティング。一瞬登場の、アニャ・テーラー・ジョイと、映画の終わり方から察するにPART3があるのでしょうね・・・。 ジョン・ウイリアムスに音楽を担当させたら。全く違う印象の映画になっていただろうなぁ♪ 話は違うが・・予告編「猿の惑星」のCGの完成度が凄い・・。これ、実際のチンパンジーやゴリラ、オラウータンに観せたらどんな反応するのだろ??と、そんな事も気になった映画鑑賞でした♪
救世主たるべき人物とは?
Part1はこれからどのように主人公が、宇宙の勢力争いにどのように生き残っていくのかが描かれており、楽しめた。
しかし、今作では救世主として求められ、初めは拒否していた主人公だったが、徐々に母親の策略に乗っていく様子などで流れは把握できた。
しかし、その救世主になるために、政治的な要因を利用せざるを得ない主人公の葛藤などは、もっとくっきりと見たいところだった。
そうでないと、最後に恋人を裏切ってまで皇帝の娘を娶ろうとする行動が活かされてこない。
ティモシーシャラメ自身も線が細いからか、マトリックスのキアヌ・リーブスよりも、救世主となる要素が薄かった。
決闘と血統
前後編で終わるものだと思っていたのに、登場人物がどんどん増えてくるし、救世主であるはずのポールが徐々にダークサイドに落ちていく雰囲気。さらにはアニヤ・テイラー=ジョイが登場だなんて・・・それ、未来の妹でしょ。もう3部作だか4部作だか知らんけど、相当長丁場になりそうなエンディングでした。ジャミスとの決闘で終わった前作から今作ではハルコンネン男爵(ステラン・スカルスガルド)の甥フェイド=ラウサ(オースティン・バトラー)との決闘へ。 そしてポールの母親レディ・ジェシカ(レベッカ・ファーガソン)の出自がクローズアップされ、領主、皇帝の家族も血筋が大切なんだと訴えてくる。「勝ったら皇女を娶る!」というシーンでも、ジェシカの台詞の中でも、皇帝の地位を狙うにはそれなりの血統が必要なのかと・・・いやはや、ゼンデイヤちゃんの心の動きが痛いほどよくわかるシーンでもありました。 1作目ではビルヌーブ監督お得意の重低音が感じられなかったので3.5にしてしまいましたが、今作ではハンス・ジマーの音楽+重低音が響いてきたし、『メッセージ』のような空中浮遊する飛行物体が不気味だったのと闘技場が三角だったことに笑ってしまいそうだったので加点。さらにはスターウォーズシリーズのような重苦しい家族模様も面白かった。あと、サンドワームを操るところも良かったかな・・・ それにしても救世主としての呼び名や読真術?ベネ・ゲセリットといった用語が覚えきれません。リサーン・アル・ガイブ、ムアディブ、クイサッツ・ハデラックとか・・・単純に観てしまえば予言者(prophet)として覚醒して砂漠の民フレメンの救世主となりめでたしめでたしなのですが、今後独裁者として君臨し、悪政を続けるような気がします。3作目があるとすれば、兄の悪政を糺すべく妹アニヤちゃんが立ち向かい、最期はチャニによって殺されると予言しときます(夢の中で殺されてるからね)。砂ばかりじゃ飽きちゃうので緑豊かな世界も描かれることでしょう。
前作の内容覚えて無くてもそれなりに楽しめる
前作にそこまでハマったわけではないし内容も全然覚えてない状態で本作を映画館で鑑賞。 前作の内容ほとんど覚えてなくても、デカい兵器や重低音の音、群衆や戦闘シーンなど割と迫力が散りばめられてるおかげかそれなりに楽しむことができました。もちろん内容おさらいしたほうが面白いのでしょうが。 迫力ありきな部分もあるのですが、もうそろそろ都内では映画館での上映が終ってしまうので、観るなら今のうちに映画館で観るのがお勧めです。
2時間半が長く感じない、IMAXとの相性抜群の大作
キャスト陣が豪華すぎるからそれだけで話題になるけど、中身もちゃんとすごいから映画史に残る作品。 戦闘シーンやサンドワームが荒ぶるシーンは映画館の音響で観ると圧倒される。一方で豪華キャストなだけあって、キャラクターにフォーカスしたシーンは音がなくても惹き込まれる完成度。 スケールのデカさで魅せるシーンと俳優の演技で魅せるシーンの塩梅が良くて、約2時間半が全く長く感じなかった。 サントラも良い意味でハンス・ジマーっぽくなくて良かったなあ。 ハンス・ジマーが担当すると「あ、ハンスっぽい」ってなることが多いけど、今作はハンス・ジマーの世界観ではなく、デューンの世界観としての楽曲に溢れてた印象。 P.S. 娶るんかーい!と叫びたくなったのは私だけじゃないはず ラストのチャニの表情がなんとも言えない。不穏すぎ
独特な世界観に浸れる!(途中、話がすっ飛んでたけどw)
PART2を観たとたんにPART1を観たときに感じた面白さが戻ってきた。 かなりの長編だが水分補給さえコントロールすれば楽しんで観ることができるw。 途中2か所くらい、いきなりポールがフレメンの戦士として活躍したり、行くことを拒んでいた南のエリア(名前は失念)で早々に青い液体を飲むくだりなどは、話の流れが唐突でストーリーがショートカットされているように感じた。(原作を読んでいないのでカットのされ具合は何とも言えないが) そのあたりもしっかり描いて3部作くらいにしてもよかったのに・・・と思っていたら、パート3の制作が決定したと後日知り、また期待を膨らませている。 とにかく映像化不可能と思われていた作品の一つだと思うが、ロード・オブ・ザ・リングと同様にCGによる映像表現の大進歩の恩恵を受けて成就した映画だと思う。
古き良きSF
古き良きSFつまりSFの皮を被った歴史ドラマ。 ローマ帝国っぽい銀河帝国の植民星で暗殺された公爵の子ポールが、現地の人々を従え下剋上する。 ポールが救世主として現地人に認められ、支持が広がり、救世主として覚醒していくのは良かった。 最後の戦いがちょっとあっけなかったのと、救世主になることにためらっていた主人公の背中を押したヒロインがいざ主人公が救世主になると背を向けるのは『?』だった。 まあ歴史ドラマとして概ね面白かった。 Part1は地味地味くらいままで終わったので65点くらいだけど、Part2はそれなりにカタルシスがあったので80点くらいあってもいい。 備考 SF要素については、現代のウクライナ戦争を見ている我々からするとあまりにも…と思うことがよくある。 メカはでかくなり、鎧はシールドがつき、剣は振動して切れ味をマシているが、1950年代をパワーアップさせただけに感じた。 あんなに人は強くないし、わざわざ地上に降りずに宇宙から攻撃すればいいし、皇帝がわざわざ砂の惑星まで降りてくるのも?だった。
Dolbyで!
Dolbyで鑑賞したので評価マシマシ!あのサンドワームの振動すごい迫力だった... そしてあの奇妙な空気が漂う世界観最高。ベネゲセリットが気持ちいいほど気味が悪くていい!すき。 また、1を復習してから観たのでなんとかストーリーにもついて行けて全体的に楽しく鑑賞した。長い映画だったけれどあっという間に終わってしまった感じ。 最後のゼンデイヤの無駄に水分を放出しないフレメンとしての(本来なら泣いている筈の)なんとも言えない表情がとても印象的で感動した。
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