雨とあなたの物語

劇場公開日:2021年12月17日

解説・あらすじ

「ミッドナイト・ランナー」のカン・ハヌルと「ハン・ゴンジュ 17歳の涙」のチョン・ウヒが共演したラブストーリー。携帯電話が普及しはじめたばかりの2003年、韓国。ソウルで退屈な浪人生活を送る冴えない青年ヨンホは、長い間大切にしてきた記憶の中の友人を思い返し、手紙を出す。一方、釜山で暮らす女性ソヒは自分の夢を見つけられないまま、母と一緒に古い本屋を営んでいた。病気の姉ソヨンに届いたヨンホからの手紙を受け取ったソヒは姉に代わって返事を書き、ソヒが出した「質問しない、会いたいと言わない、会いに来ない」という条件のもと、2人は手紙をつないでいく。手紙のやりとりは2人の日常を鮮やかに彩りはじめ、やがてヨンホは「12月31日に雨が降ったら会おう」という可能性の低い提案をする。共演に「サニー 永遠の仲間たち」のカン・ソラ。「怪しい顧客たち」のチョ・ジンモが監督を務めた。

2021年製作/117分/G/韓国
原題または英題:Waiting for Rain
配給:シンカ
劇場公開日:2021年12月17日

スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0 脚のない鳥が地上に降りた時

2025年6月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

幸せ

癒される

カワイイ

男女の恋愛映画かと思ってたが、実際観てみると主人公の2人だけでなく、その周囲の人々も含めた群像劇ドラマだった。男性主人公に大胆に好意を示す予備校の同級生の女の子、小さな店を営む靴職人の父親、その父親に店を売ることをすすめるエリート会社員の兄、女性主人公の植物状態の姉、古書店を経営する母、古書店で働く人嫌いの読書家など、主人公の2人を中心にしながら多彩な人物が織り成すストーリーで、役者陣もみな好演。女性主人公が好きな女優のチョン・ウヒってことで観たんだが、カン・ハヌル演じる男性主人公に大胆にアプローチする同級生役のカン・ソラも素晴らしかった。

その同級生がビル面の巨大テレビジョンで流れていたレスリー・チャンの飛び降り自殺のニュースを見てつぶやく「脚のない鳥が地上に降りた」「『欲望の翼』って知ってる?」、主人公「幽霊と恋する映画なら観た」というやり取りを見て、それだけでこの映画は好きになれると確信した。かのウォン・カーウァイの傑作『欲望の翼』の中でレスリー演じる人物がモノローグする「脚のない鳥がいるそうだ。飛び続けて疲れたら風の中で眠り、一生に一度だけ地上に降りる」という有名な台詞(テネシー・ウィリアムズ『地獄のオルフェウス』の一節とのこと)の引用で、そのあと同級生は「一晩いっしょにいてよ。レスリーが死んだ日なら忘れることはないから」みたいな台詞を言うのだが、もうこのシーンだけで素晴らしい。レスリーの飛び降り自殺の第一報を確か『NEWS23』で知った時は僕も本当に衝撃だったし、その記憶がまざまざと甦った。ちなみに「幽霊と恋する映画」は多分『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』だろう。

そこで気づいたが、この映画も『欲望の翼』と同じように孤独な若者たちの青春群像劇映画なのだ。脚本を無視した即興的演出で暗い作風の映画を撮るウォン・カーウァイに対して、脚本のしっかりとしたハートウォーミングな映画という意味では作品の雰囲気はだいぶ異なるが、間違いなく通底したものがある。映画の中で久しぶりに同級生と会った2011年の男性主人公が『欲望の翼』のビデオを観るシーンもあった。

とにかく脚本が本当によく出来た映画で、そこも非常に感心した。何度も「あー、そうか。なるほど」と思わされた。とてもいい映画でした。

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バラージ

3.0 ☆☆☆★★ 2021年12月25日 シネマート新宿/スクリーン1 ...

2024年3月20日
iPhoneアプリから投稿

☆☆☆★★

2021年12月25日 シネマート新宿/スクリーン1

ん?何で〝 そこ 〟で待っているのが分かってたんだっけ?

もう1人の彼女とはどうなったんだっけか?

父ちゃん何で◯移動したんだっけ?&ヒャダイン似の彼ってどうなった?等

何だか釈然としない箇所が多かったかなあ〜

韓流特有のキラキラ感&奇跡場面多し。でも、此方は見飽きてしまったからか?「あ?これね!」…と、思ってしまっているところが無きにしも非ず💧

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松井の天井直撃ホームラン

5.0 雨とともに心が安らかになる映画

2023年5月14日
iPhoneアプリから投稿

素敵な映画でした。時代が行ったり来たりするので、時々、「?」となるのですが、最後に心が温かさに包まれて終わります。だから最後まで観てほしい。エンディングロールが流れた後も余韻を楽しんだ人だけがこの意味がわかります。

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快晴

3.5 時差の恋

2023年1月3日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

手紙を通じた恋愛というと、やはり名作「イルマーレ」(00)とリメイク版「イルマーレ」(06)が思い出されます。舞台となる2003年の韓国は、まだSNS普及前ということで、「あんな風に手紙でやり取りしてたんだっけ?」と隔世の感がありました。運動会でのひょんな出来事から初恋っていうのは、あるあるかもしれないなぁと微笑ましく思いました。全く理解できなかったのが、友人スジン(カン・ソラ)との関係かな~。個人的にはスジンの方が好みだったので、感情移入しにくかったです…(汗;)。でも、「星と雨の例え」にあったように、ヨンホ(カン・ハヌル)にとっては、初恋の人が忘れられないんですね~。よかったのは、やはりラストですね。グッときました!(涙)

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赤ヒゲ