ロスト・ドーター

配信開始日:

解説

「クレイジー・ハート」などの女優マギー・ギレンホールが長編監督デビューを果たしたヒューマンドラマ。エレナ・フェッランテの小説を基にギレンホール監督が自ら脚本を手がけ、2021年・第78回ベネチア国際映画祭で最優秀脚本賞を受賞した。海辺の町へバカンスにやって来た中年女性レイダは、ビーチで見かけた若い母親ニーナと幼い娘の姿に目を奪われる。母娘の関係に動揺したレイダは、かつて自分が母親になったばかりで恐怖と混乱に満ちていた頃の記憶に押しつぶされそうになり、心の中の不気味な世界へと迷い込んでいく。出演は「女王陛下のお気に入り」のオリビア・コールマン、「フィフティ・シェイズ」シリーズのダコタ・ジョンソン、「ジュディ 虹の彼方に」のジェシー・バックリー。第94回アカデミー賞ではコールマンの主演女優賞、バックリーの助演女優賞と、脚色賞の計3部門にノミネートされた。Netflixで2021年12月31日から配信。

2021年製作/122分/アメリカ
原題または英題:The Lost Daughter
配信:Netflix
配信開始日:2021年12月31日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第79回 ゴールデングローブ賞(2022年)

ノミネート

最優秀主演女優賞(ドラマ) オリビア・コールマン
最優秀監督賞 マギー・ギレンホール
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映画評論

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映画レビュー

4.0見る側の価値観をあぶり出す謎かけ

2022年3月10日
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鑑賞方法:VOD
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ニコ

3.5一筋縄ではいかない魅力的な要素満載の海辺のドラマ

2022年1月6日
iPhoneアプリから投稿

怖い

海辺の街に1人バカンスで訪れた中年の大学教授、レイダが、ビーチで見かけた若い母親と幼い娘のやり取りを見て、とんでもない行動に出る。そこには、レイダが過去に置いてきた娘との苦い思い出が関係しているようだ。 そこから始まる物語は、中年女性の旅先の恋を描いた『旅情』でもなく、南仏の別荘を訪れたミステリー作家が、そこで出会った奔放な若い女性から創作意欲をもらう『スイミング・プール』でもなく、つまり、ラブロマンスでもミステリーでもない。レイダが抱え込む心の闇が、女性にはあって当たり前のものとして語られる母性への葛藤と結びついていることがわかる、けっこう斬新でチャレンジングな内容だ。そこが監督のマギー・ギレンホールが本作に託したテーマなのだろう。簡単にジャンル映画にカテゴライズさせないという意気込みを感じるのだ。 美しすぎる若妻、なくなった人形、若くてハンサムなビーチボーイ、鍔の広い麦わら帽子を止めるハットピン、それらが話の端々に危険なアイテムとして挟み込まれている。こんなにダークなオリビア・コールマンは見たことがないし、ダコタ・ジョンソンの洗練された身のこなしには引き込まれる。一筋縄ではいかないが、映画ファンの興味をくすぐる要素満載の1作であることは間違いない。

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清藤秀人

4.0かなり濃いいが名画感漂う

2024年9月5日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

初めて観る監督の作品だが聞き馴染み多い役者陣と、夏の終わりの海を感じたくて鑑賞。 何となく不穏な空気の中、クセは強いがなかなか味のあるオープニングに期待高まるが…なんだこの独特過ぎる作風は。至近距離からのカメラワークも本作の生々しい雰囲気に拍車をかける。 そしてタイトル通り「娘」がテーマなのだが、幼い女の子の無邪気で残酷な面が絶妙に表現されていて、いたたまれなさが胸に突き刺さる。 そして、役者陣の演技も闇がうまく表現されていて凄みすら感じる。オスカー女優オリヴィア・コールマンは言わずもがなだが、ダコタ・ジョンソンのヤンママ熱演ぶりも想像以上にはまっていて印象深い。 これはかなり濃い作品だが、どことなく名画感も漂うあたり、個人的には結構好きかも知れない。

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いけい

3.5子育て女性の生き方の分岐点の苦悩を理屈でなく感覚的にクローズアップした作品

2024年1月3日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

他の方のレビューを読むと、推測ながら女性の方々の評価があまり高くなく、男性がやや高めかと思われる。 これも推測なのだが、女性にとっては自分の嫌な時期を思い出させる心理的な抵抗があるのではないか、そして男性はこれだけ若い母親の感覚的な子育てと自由や性欲、社会的な承認欲求との葛藤を見たことがないから、ついつい高くつけてしまうのでは…?? ま、全部想像であるww できるだけ正直になろうとするなら、残念ながら小生にはこうした子育てする若い女性の妻であり母であり社会人であり…という生き方の分岐点の苦悩や、一時的にも母性を捨てた心的外傷は理解できかねる。だから、「ああ、こういう感情や欲望のアマルガムに晒されてるんだろうな」という感想しか出て来ない。 主人公が一時、娘を心理的に捨てても、その後は母娘関係を復活させているし、決して大事に至ってしまったわけではないが、大事に至ってしまう母子も多数いる。その根底にはこうした苦悩があることを、理屈ではなく感覚的にクローズアップして描いたのが本作だと、小生は理屈で理解するw こうした苦悩は恐らく日常では「誰でも経験していること」と、大きな問題にされることもないので、いざ映画作品になってみると斬新に見え、大きな映画賞で話題になったのではなかろうか。 ただ、これらに加えて、日本には渡る世間は何とやらの恐るべき嫁姑問題があり、鬼姑に捕まったら生涯ブラック企業就職などのジョークもあり、確かにこれじゃ結婚なんかしたくねえだろーなwなどと余計なことを思ってしまうのであった。

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徒然草枕