劇場公開日 2022年11月18日

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ある男のレビュー・感想・評価

全522件中、101~120件目を表示

5.0自分とは本当は何者でもない

2024年3月3日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

知的

ハッとさせられる映画でした。
本当に観てよかった!

妻夫木聡さん演じる弁護士の心の闇がだんだんと現れてくるところから、ぐっと面白くなった。”人探しをしながら自分を癒している”というようなセリフがあったが、表向き立派な弁護士でありながら、在日3世という劣等感をぬぐいきれずもがいている様がしっかり伝わってきた。

キャストそれぞれの演技が素晴らしかったことで世界観に入り込むことができたし、1コマ1コマに無駄がないというか、短尺ながら訴えたいことを凝縮した演出も素晴らしかった。日本アカデミー賞を席巻したのも納得!

人間は「私というのはこういう者」という認識の上で自分の現実を作っている。もし記憶喪失になればその日から人生が変わる。つまり過去の経験やアイデンティティが今の自分を作っているということ。

そんなある意味不確実性に包まれた「自分」を他の誰かが定義することなんて、できないんじゃないかと思った。区別なんて必要だろうか。区分けを強調すればするほど差別の心は生まれてきやすくなる気もする。国籍、血筋、性別、学歴、そんなものは見えているほんの一部でしかない。肩書ではなく内側から発しているものを感じとる大切さを改めて感じた。

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kayo

4.0"この人大祐じゃないです"

2024年3月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

"この人大祐じゃないです"
この言葉から物語は一変する。

夫が何者かわかった後、
知る必要がなかったかもしれないと里枝は言った。
夫と過ごした時間は確かに存在し、そこに愛があったから。

その人が何者かなど日々疑わずに過ごしていることに
気付かされる。
また、多くの人が、城戸のように、
自分は何者なのか?見失い、
どうしようもなく現実から逃げたくなった時、
他の人生を生きたくなる時があるのではないか。

妻夫木聡はじめ、安藤さくら、窪田正孝は
傷を負った過去をもつ人物をよく演じていて
流石であった、脇を固める俳優陣も良かった。

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さあああん

4.0あいつと今、話したいことがいっぱいありますよ

2024年3月3日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

難しい

予告編などである程度概要を知っていたので、序盤の平凡な流れに少し苛つきも感じたが、土台だけで厭な淀みが感じられた。
登場人物がいちいち濃くて、それでいて違和感なくシックリとハマっていて、観ていて安心感を植え付けられた。なのにモヤモヤをずっと抱かせられ続けた。
終盤に、やっと解決と思いきや……、またしても新たなモヤモヤを放り込む……。厭な作品だ!

今現在の状況下で、過去を知った事で物理的状況は何も変わらないはずなのに、それでも識りたいモノなのだろうな…。
違う自分を望むのも然り…。
なんともモニャモニャが残る。

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奇妙鳥

4.0城戸が1番掴めなかった

2024年3月3日
iPhoneアプリから投稿

生まれ落ちた境遇から、望まないレッテルを貼られ自分の人生を歩むことができず苦しんだ末、他人の名を語って別の人生を生きていた大祐。不慮の事故にあった彼の死後全てを知ってなお、遺された妻も血の繋がらない息子も目の前に存在していた彼を受け止めて慕う。
メインキャストはもちろん、悠人役の坂元愛登がよかった。大祐が死んでもう悲しくはないけど寂しいと泣いたところ、まだ幼い妹にはいつか自分からどんな父親だったか話すと伝えたところ、それを受け止める安藤サクラも素晴らしかった。
ラスト、城戸は誰になったのか…

人は家族でも知らない顔を持ってる。

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may 929

4.5夫は誰?

2024年3月2日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

怖い

シングルマザーの安藤サクラはひょっこりやってきた窪田正孝と再婚するが、夫は事故死し、やってきた兄は、弟ではないと言い出し、みんなびっくり。
弁護士の妻夫木聡に調査を依頼するが・・・。
色んな差別が出てくると同時に、あなたは誰?と問われているみたいな感じになる。

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いやよセブン

4.0ある男のあるという事

2024年3月2日
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鑑賞方法:VOD
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ハンバーグ

4.0人生とは、人の歴史とは

2024年3月2日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

難しい

何ともコメントするのが、難しい。上手い言葉が見つからない。
アイデンティティとは?人生とは?
答えのない問いかけをされる作品。

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ぽん

4.0なりすまし

2024年3月1日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

知的

偽物は本物すぎる

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いのしし

1.0あなたの過去など知りたくないの~♪

2024年3月1日
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odeonza

4.5過去を捨てるということ

2024年2月24日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

知的

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たつじん

4.0濃密な衝撃作

2024年2月24日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

知的

難しい

2022年~2023年にかけて最も話題になった邦画の一つ。愛する夫を亡くした女性が、夫の死後に彼が別人に成りすましていたことを知り、弁護士に依頼して夫の本当の正体を突き止めようとするという、なんとも複雑なストーリーで、多くの場面で多くの登場人物の感情が混ざり合うコントラストが見事でした。夫は一体何者だったのか、なぜ他人を装っていたのか、それは開けてはいけないパンドラの箱だったのかもしれません。

まず、弁護士を演じる妻夫木聡、離婚後に結婚した夫を亡くした2児の母親役の安藤サクラ、そして素性を隠し別人を名乗っていた謎の男役の窪田正孝、この3人の演技が作り出すシリアスな世界観が素晴らしかったです。過去の回想シーンも多く、ストーリーそのものは複雑ですが、一見和やかな場面でもどことなく緊張感が走っており、終始目を離すことができませんでした。メインの3人を取り巻く人たちも、一人一人が濃いキャラクターを持っていて、一体どんなことをしている場面なのか混乱してしまうこともありました。妻夫木さん演じる弁護士も、途中で本当の目的を見失ってしまうような葛藤が描かれていて、少々感情移入しすぎてしまいましたね。窪田さん演じる謎の男の過去や真相も相まって、どうしても自分と重ねてしまいます。窪田さんのセリフ一つ一つに、一言二言では言い表せないほどの重みを感じました。自分の本当の気持ちと向き合うのってすごく難しいことですが、それがいかに大切なことなのかを教えてもらった気がします。

最後の場面からスタッフロールに画面が切り替わる瞬間に感じた、心に残る衝撃はいまだに忘れていません。よくぞこんな映画に出会えたなとしみじみ思っています。

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ニンフィア好き

5.0刺さる刺さる。

2024年2月6日
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 重い。愚行録までは行かないけど、同じ監督とあとから知り、やっぱりねとは思いました。
 自分の父が殺人をする。それも目の当たりにした少年。悲しすぎる。どうやって受け入れることができるだろう。想像を絶する。しかし事実、加害者家族はいる。被害者もまたいる。共に不幸である。

 人類が、犯罪を無くすためにできることは何か、人々と国家が、犯罪、犯罪者と、どう向き合い解決してゆくべきなのか、今、この社会は犯罪を無くすための良い方向に果たして向かっているのだろうか、考えさせられる。

 妻夫木聡は、こういう重いテーマが得意なのかな、伝わりますね。今回も驚かされた。終盤、事務所で、旅館の長男を前に抑えてきた感情を初めてあらわにしたシーンに震えた。人間は怒る時は怒らないといけないのだ。泣くときは泣かないといけないのだ。

 息子くんがお母さんに僕がお父さんのことを大きくなったら妹に話すよって言ったシーン泣けたな。だってどんな良いお父さんか僕がわかっているからって。そうだ。

 人生ってなんでしょうか。長さだけでは無いことは確かというメッセージもある。人はなぜ、不幸になるのだ。しかし幸せになりたいと誰もが懸命に生きる、素晴らしいメッセージ性の強い映画だった。

 在日、差別、犯罪と偏見。暗い映画で、何回も見たいとは思わないが、ズシリと刺さる映画で、感動しました。

 ただ、最終シーンは必要だったかなあ。妻の不倫(そもそも妻が妻夫木聡とうまくいってる感が最初から無さそう)と、妻夫木聡のなりすます?!謎シーン。

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新れいすけ(木村れい)

3.5「本当の自分」に捉われずさまざまな「顔」を持つことを許容すべしという人生哲学

2024年1月20日
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徒然草枕

4.0『私は差別しないわよ』という差別。。。

2024年1月19日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

悲しい

ぜひ、学校の道徳の授業にでも活用してほしい映画。

もっとミステリー調に仕上げることも可能だったはずだが、敢えて硬派な作りにこだわった制作陣の強い想いが随所に散りばめられている。

コンプライアンス重視、多様性尊重…

日本もずいぶん立派な国になったもんだなぁ、なんて思っているお気楽なみなさん、まだまだ、日本は、もとい、世の中には「差別」や「蔑視」がはびこってますよ。と作者は訴えている。

謎解き映画の姿を借りて、人間の悲しい実像を見せられてしまう。

不覚にも涙腺が決壊寸前だったのだが、どうしてだったのかは振り返りたくない。
もう一度観るか、もうやめておくか、悩む。

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Haihai

4.0妻夫木の演技に震える

2024年1月16日
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鑑賞方法:映画館

邦画ならではの陰鬱な空気が全体を支配しており、
個人的にはかなり好みでした。

幸いにして私は別人になりたいと思うような人生ではなかったので、
この映画の根幹となる問題提起には共感しづらい部分もありましたが、
それでもいろいろ考えさせられながら楽しみながら見ました。

この映画、いろいろ賞をもらったようですが、
そらそうだろうなって納得できるくらい、2022年の映画の中では良い出来でした。

妻夫木聡が、仕事なのでニコニコ振舞いながらも怒りを募らせていく演技が圧巻でした。

1点、
カエルの子はカエル、殺人犯の息子は殺人犯みたいなものが根底にあって
それに苦しんでいる・・・ってのは必ずしもそうかなぁと少し気になりました。
人生のスタートからしてハードモードなのは間違いないと思いますが
なんとかやっていけるんじゃないのかなぁ・・と
戸籍を変えたところで自分は自分じゃないのかなぁ・・
でもそれは自分が恵まれてるからそういう立場になってみないとわからないことなのかなぁ
・・・とか
色々考えさせられました。

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Kuyan

3.5映る顔

2024年1月8日
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窪田正孝の演技が秀逸。親父似の顔に戦慄する表情がこの男の行動に説得力を与える。説得力といえば真木よう子。艶かしいラインに目移りしていたら、そういう話になるものか。
避けようのない出自と言われなきヘイトがテーマであるが、名を捨てようが捨てまいが、今をただ生きるしかないようである。

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Kj

3.5

2024年1月3日
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鑑賞方法:DVD/BD

榎本明の怪演ぶりが物語に緊張感をもたらしてるように感じ、ふと「羊たちの沈黙」(91)のレクターを思い出しました。主人公X(窪田正孝)は、子供の頃の不幸な事件によって自分のアイデンティティを壊されてしまったのでしょう。意外な真相が明らかになってからの谷口里枝(安藤サクラ)の台詞に涙が出ました。なぜか不幸は連鎖する、重苦しい印象が残りました。

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赤ヒゲ

4.0妻夫木聡が素晴らしい。

2024年1月3日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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もりうちゆうじ

4.0俳優がすごい

2024年1月3日
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最後まで退屈せずに観られた。
俳優陣の演技が良かったからだと思う。
鏡に映る自分と戸籍を変えた人の視点で見る絵を比喩表現として使っていたのが印象的だった。

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なこ

3.0誰だったか分かるだけ

2024年1月1日
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