「噓と真実と心の拠りどころ」ある男 ゆり。さんの映画レビュー(感想・評価)
噓と真実と心の拠りどころ
愛した人が事故死して初めて、全く別人に成りすましていたことが分かり、では一体誰なのか、弁護士に調査を依頼する話。
確かにあったと信じていたものが、ある日突然ひどく頼りないものに変わってしまいます。
安藤サクラさん、窪田正孝さん、妻夫木聡さんの安定の演技で、重厚な作品となっていました。
ちょっと違和感があった所。
・大祐が「家庭がありますもんね」と問いかけ、里枝が「家庭はないですよ。離婚したから」というセリフ。息子も母親もいるのだから「夫はいないですよ」と答えるべきです。家庭は夫婦が築くもの、という思い込みがあるんじゃないでしょうか。
・城戸の妻の父親の差別発言も極端ですが、小見浦が、「在日(朝鮮人)は見ればすぐわかる」と言うセリフ。そうとは限らないし、それを殊更強調する必要があるんでしょうか。
・親子の画風が似るとしたら、子供が親の真似をするからで、遺伝はしません。
でも、夫(息子にとっては父親)の愛情は真実だったと確信して、自分たちは強く生きていけると思う結末は素敵でした。
一方で、親身になって調査した城戸は妻の裏切りにあう(でも前から気付いていた)というのは皮肉なラストですが、仕事に生きがいを感じられるなら、そういう生き方もあるかもしれません。この人生は手放したくない、でも、ちょっと他人になってみる。なるほど。
ゆり。さん
コメントありがとうございます。
ゆり。さんがレビューで指摘なさってる箇所。
私もことごとく、気になっていました。
在日3世の人が、一目見て分かるとは思えませんよ。
絵の才能も画風が似るなんてねー。
私思うに親の良いところを子供って殆ど遺伝しなくて、
悪い方にばかり似ますものね。
ラストの脚本家さんの、「遊び」
城戸が成り済ましみたいな事を言いますよね。
原作だと、お父さんは僕に本当に優しかった。
「きっとあなたのこと、好きだったんだと思うよ」
と、母親の言葉の会話とかで終わってますものね。
城戸が妻の浮気を見て見ぬふりをするのも、ちょっと違和感でした。
原作だと仲野太賀の恋人役の清野菜名と浮気寸前の雰囲気を自重したような
描写でした。
城戸はとても常識があって自制心のある人・・・ですね。
考えてみれば、すごい美点ですね。
長々とすみません。
お話ししていると、とても整理がつきますね。
ありがとうございます。