ナチス・バスターズのレビュー・感想・評価
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赤い亡霊、でよくない?
1941年の冬、極寒のソ連に侵攻したドイツ軍兵士の間で、謎のソ連狙撃兵がドイツ兵を次々と射殺している、という噂が広まっていた。ドイツ兵はその正体不明の狙撃兵を、赤い亡霊、と呼び、いつ狙撃されるか分からない恐怖に怯えるようになっていた。部隊とはぐれてしまった5人のソ連兵たちが無人になった村にたどり付いた時、ドイツ軍部隊が現れ、5人は捕まっている味方を救出しようと戦いを挑むが、全滅の危機に陥った。その時、どこからか飛来した銃弾が次々とドイツ兵を倒していった。その銃弾は赤い亡霊が放ったものだった。さてどうなる、という話。
先日観た1941と時期がかぶる作品だが、あれほど大がかりではなく、銃撃戦だけ。
お決まりのラブストーリーも、今回は出産という形で登場。さすがロシア映画、って思った。
タイトルは、赤い亡霊、で良かったように思った。
ロシア製タランティーノ映画!
どこからか現れて、ドイツ兵を射殺していく”赤い亡霊”と呼ばれた狙撃兵。
部隊とはぐれてしまったロシア兵たちがドイツ兵部隊に囲まれてしまったとき、どこからともなく”赤い亡霊”がやってくる。
これ作ったのタランティーノだろ!って言いたくなるぐらい、シリアスとユーモアとワクワク感。
そしてストーリーの完成度が高い。
レニングラード・カウボーイズのようなトボケた感じも始終流れていて最高です。
そして感動のラストシーンへと!シビレます。
『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』みたいな作品かと思いきや、泥臭くてエモーショナルなほぼマカロニウェスタンでした
舞台は1941年の冬、モスクワへ進軍中のドイツ軍の手に落ちたヴャジマ近郊。そこでは次々にドイツ軍の兵士が射殺される事件が発生、兵士の軍服から肩章を剥ぎ取って姿を消すその狙撃手は“赤い亡霊”と呼ばれていた。同じ頃部隊とはぐれてしまいパルチザンと合流しようと何日も雪の中を歩いていたソ連軍の兵士達は無人の民家に辿り着くがそこにはドイツ軍の罠が仕掛けられておりブラウン大尉率いる部隊が迫っていた。絶体絶命の事態に彼らは死を覚悟して立ち向かうべきか躊躇するが・・・。
ロシア製なので『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』のような作風を無意識に期待していましたがそれは全然見当違いで、戦争映画というよりもほとんどマカロニウェスタン。管弦楽にフォルクローレを織り交ぜたゴージャスな劇伴はもう完全にそっちのノリだし、舞台もほとんど民家の周りだけで大掛かりな兵器も出てこないしほとんどCGも使われておらず、50年前に作られた映画だと言われたらそのまま信じてしまいそうなくらいオーソドックス。マカロニなので薄汚れたイイ顔のオッサン達が大活躍する爽快感がハンパない痛快な作りになっています。一方的にナチを殲滅する話かと思いきや敵対するドイツ軍兵士の描写が意外と多面的、冷酷で勇敢なブラウン大尉周りに細かいギャグも散りばめられていて何気に多彩。非常に単純なストーリーに厚みが加わって華やかさがどこにもないのに実にエモーショナルな作品となっています。ちなみに『T-34〜』と一部主要キャストがカブっているので、『T-34〜』を観た人は余計に楽しめる仕様となっています。
西部劇テイストのロシア製戦争映画
近年続々と公開されているエンタメ度の高いロシア製戦争映画の中でも、本作はVFXも使ってない上に戦車や飛行機も登場しない。無人の村を舞台に、少数のロシア兵と多数のドイツ兵の戦いが繰り広げられるという、規模的にも予算的にもかなりミニマムな出来。
登場人物に極端にクローズアップしたカメラショットや、エンリオ・モリコーネ風の劇伴など、かなり西部劇を意識した作りなのが特徴。またダイアローグの多さも相まって、『ヘイトフル・エイト』の影響も感じる。『T-34』のようなド派手な爆破、破壊シーンこそないものの、いつ撃つか撃たれるのかの神経戦はなかなか見せてくれる。
謎のロシア人スナイパー"赤い亡霊"役の俳優が、スティーヴ・マックイーンやダニエル・クレイグに似たルックスなのも印象的。というか邦題も、原題通り『レッド・ゴースト(Red Ghost)』にすればよかったのに…
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