劇場公開日 2022年5月6日

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「これが本当に、エンタメでいいのだろうか。」死刑にいたる病 MOONさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5これが本当に、エンタメでいいのだろうか。

2023年1月16日
iPhoneアプリから投稿

人の底にある闇や悪?の部分を炙り出して、
あぁ怖いな、でも怖い物みたさでついつい観てしまう。。
目を背けたくなるような闇や欲望を、誰しもが持っている。
そんな映画は本作に限らず、今の時代はたくさんあると思います。
私も昔は園子温の作品などを恐ろしいと思いながらも喜んで観ていた方ですが、時は経ち、自分も親になってみると、もはやこのような作品を私も、そして少なくとも子供には観て欲しくないな、と思うようになりました。
明るく希望に満ちた作品ばかりを、とそこまでは思っていませんが、特にこういった作品に多い猟奇的なシーンを、そこまで克明に描く必要がはたしてあるのでしょうか??
本当に残忍なシーンを観て、これは映画だ、現実とは違うから、と全ての人が分別できるのでしょうか?
もしかしたら精神的に不安定だったり、心が危うい状態の人のトリガーになってしまう可能性は皆無なのでしょうか??
私は、映画だけに限らず、エイターテイメントとは、いつも誰かの「希望」であって欲しいと願っています。きっとそれは、自分の子供が、いや全ての未来ある子供や大人にとっても、そうあって欲しいと願っているからです。
結論として、私は自分の子供に観て欲しくないな、と思うような映画は好きではありません。
そういう物がエンタメとして未来永劫まで伝わる名作になるとも思いません。
誤解無く言えば、俳優の皆さんの演技は本当に素晴らしく、逆にだからこそ、余計に恐ろしく感じてしまった事は事実です。
これらは私の狭量な考え方かも知れませんが、私はこの作品を観て、凄い作品だ!という数々の賞賛のレビューを観ながら、ただただそれも恐ろしく、そう思いました。

MOON