余命10年のレビュー・感想・評価
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悲しさより苦しさが重なる、茉莉目線が貫かれたドキュメンタリー
余命ものは、時に家族や友人の視点を通じて感傷的に描かれる。しかし本作は、一貫して主人公の茉莉(小松菜奈)目線だ。
そして彼女は、周囲の人間を心配させまいと強がって心を閉ざす。双方向のコミュニケーションを受け入れるのはごく限られた場面で、やり取りがなかなか噛み合わないのがもどかしい。
生きることに諦めているのにやりきれない。言葉とは裏腹な心情を表現する、小松菜奈の得意分野が生かされた独壇場だ。
茉莉中心の作品である一方、近すぎず遠すぎず絶妙な距離感で、様々な人が茉莉の人生と交差する。そしてそれを演じる俳優陣が豪華だ。少し野暮だが、一人ずつ触れていきたい。
茉莉に添い遂げる人生を選択した和人(坂口健太郎)が、一番辛かっただろう。茉莉に翻弄されながらも、最期にようやく心から笑い合えたのだろうか。
寡黙に寄り添う父(松重豊)、娘の悲しみを正面から受け止める母(原日出子)、誰よりも妹を大切に思う姉(黒木華)。茉莉にとって家族との時間が一番心が安らいでいたように感じる。
加えて、茉莉を励まし就業面でもサポートする友人たち(菜緒、山田裕貴)や、和人を後押しし背中で語る店主(リリー・フランキー)の存在も大きい。
全体としては、ドキュメンタリーのように淡々と事実を積み重ねる。2時間で10年を描くのだから当然といえばその通り。終わりが分かっている悲しさというより、繊細な劇伴歌も相まって苦しさが勝る。胸が張り裂けそうで終始涙が止まらない。
終盤"じゃない方"の人生を盛り込んだからこそ、"今"と向き合った茉莉の真摯な生き方が際立つ。どんな10年を切り取っても胸を張れる、そんな生活を送りたい。
↓
3/23追記
感情を表に出さない印象が強かった茉莉の心境変化に注目して2回目の鑑賞。特に印象に残った場面三選
★見舞った和人の言葉を静かに聞き入り憤る場面
瞬きもしない表現力に圧倒された。語気を荒げないことで、希望を失った和人への同情も感じさせる
★和人へ少しずつ心を開いていく居酒屋の場面
病室での一言に対する気まずさから表情に困っていた前半とは一変、和人の勘違いに思わず笑いを堪えきれない。茉莉が見せた取り繕わない初めての笑顔に救われた一方、真実を伝えられない悲しさも垣間見えた
★生きることへの執着を家族にぶつける場面
和人に別れを告げ吹っ切れたと思ったところでの不意打ち。打ち明けるにつれ高揚する茉莉を受け止めようとする両親には、身につまされる思いがした。
小松菜奈はやっぱり最高の俳優。以上です。
煽りすぎ
実話に基づく話ということで故人のご冥福をお祈り申し上げる。
以下はあくまで映画の感想。
観終えての感想は、カズ君カスじゃね?というものだった。
不治の病と打ち明けられてあっさり別れてしまう。
ラストにとって付けたようなフォローはあったが、逆に鼻白んだ。
出版された小説を手に、このカズ君って俺だよとご満悦の光景が目に浮かぶ。
心の汚れた爺の見解だろうか。
余命1ヶ月の花嫁と終始比較してみていたが、雲泥の差と感じた。
では、全くダメだったのかというと途中までは結構泣けた。
泣くつもり満々で足を運んだので、冒頭でまず涙。
その後も主人公2人よりも姉や友人、居酒屋のマスターに目頭が熱くなった。
しかし、思ったほどではなく、泣ける泣けると煽りすぎでは?
白紙の状態で臨めたならもう少し見方は変わっていたかもしれない。
いずれにしろ、原作には興味が湧いたので読んでみたい。
思ったほど泣けなかったのは、あいつらのせいだったか?
20歳で不治の病を発症し、余命10年を突きつけられた主人公の茉莉(まつり)は2年の入院後自宅療養となり、たまたま参加することにした中学の同窓会で、運命の人、和人(かずと)と出会う。それから彼女が亡くなるまでの数年間を描いた映画です。
本人が死んじゃう前提で生きているせいか、同情されたり悲しませたくなく、なかなか恋愛モードになれない。好き同士なはずなのに、何故うまくいかないのか後半まで真実を聞かされなくて理解に苦しむ和人。とても可愛そうだった。2人の楽しいシーンがほとんど無かったのが残念。おかげでメリハリがなかったっていうのかな。
最後、彼女が振り返るのに観たビデオで、初めていろいろ楽しかった事があったのが分かった。もし生きてたら将来こうなりたいみたいな想像のシーンも泣けた〜。
最近、MEGUMIの演技の幅が広がってる気がします。今回のお母さんも良かった。
ちょっと不満があったのはカメラワーク。顔のアップばかりで観てて飽きちゃったよ。
で何より腹が立ったのが、俺の隣と前にやってきた男子高校生達6、7人。ギリギリで着席したので、本編始まってんのに、荷物整理したり話したりでガサガサ、その後は、みんなポップコーン食べ始めてガリガリ、うるせ〜つ〜の!中盤までガリガリガサガサ。映画に集中できなかった。怒鳴ってやろうかと思ったくらいだったわ。あいつらいなかったらもっと楽しめたんだろうな。けっ!
手術あとの傷(ケロイド)にドキッ
二十歳で発症した肺高血圧症の女性の手記が原作なんですね。
なんと言っても、
キャストが大変豪華でした。
黒木華ちゃんがお姉さん役。大学の親友が今飛ぶ取り落とす勢いの奈緒。ドライブ・マイカーの三浦透子も大学の同級生でほんのちょい。
編集長のMEGUMIにはズッコケましたw
朝ドラのおかえりモネも大変豪華でしたね。そのシャイな先生役だった坂口健太郎が今回もシャイな青年で好感度抜群。最後の主題歌もRADWINPSで来た。
深夜ドラマのホームルームでの超変態教師愛田倫太郎役で一皮むけて、ハコヅメたたかう交番女子で華々しくお茶の間進出した山田裕貴。声が大きくて、同窓会の幹事や居酒屋げんちゃんの常連役ハマってました。
ちょっと、不満を申しますと、リリーフランキーがカッコよすぎ。いい大将過ぎ!
わりと強面の田中哲司が主治医役。
茉莉(まつり)のセリフ、結構キツかったです。
先生を困らせないでよ!
和人は門前仲町の居酒屋げんで修行して、日暮里の夕焼けだんだんに自分の店を出すなんて、師匠の店より地代高いYO。短期間に出来すぎYO~ 勘当された実家から内緒の援助があったに違いないと勘ぐってしまいましたYO~
両親役の原日出子と松重豊。原日出子の白ムチの薬指に食い込んでいる結婚指輪に時の流れを感じました。「私たちが動揺して泣いちゃったから、あなたは泣けなかったでしょう!ごめんなさいね」のシーンが一番沁みました。助演女優賞あげたい。松重豊までポロポロ泣くのよ!
みなさん、涙の量や勢いが半端ない。すごいです。泣きの演技選手権。もちろん優勝は小松菜奈。
美し過ぎるのYO~
お陰で全然泣けませんでしたw
オイラもたぶん、余命10年ってところだと思います。命の重さが違うって?
そりゃ、あんまりYO~
ウチのYOMEは長生きしそうYO~
原作とは変更されてるところが多かった。
原作ではコスプレや漫画を書くことが茉莉の生きがいになっていたが、本作では小説になっていた。また、和人も茶屋の息子ではなく会社の社長の息子という立ち位置だった。
原作に慣れてしまっていると、少し違和感を感じる方もいるかもしれないが、別物としてみればやはり命の尊さを感じる良い作品なのではないかと思う。
1番最後には小坂流加さんの人生を映画にしたものとわかる一文が載っており、壮絶な人生を送ってきたのだと感じることが出来た。
簡単にまとめると原作とは全く別物だと考えてみることをおすすめします!
素敵な映画です
原作と茉莉・和人を取り巻く設定は変わってましたが
原作の伝えたいことは壊さずに描かれてました😊
坂口君・小松菜奈ちゃんの演技も素晴らしかったです😢💧
余命10年
諦めるしかない茉莉の心情
境遇を知らない
友達の容赦のない提案・言動への感情
家族の思い、家族への思い
悲しいだけでなく考えさせられます。
出演者の演技が素晴らしく
映像も綺麗で丁寧に撮られてました☺️
原作の茉莉ラストシーンはあまりにも切なかったが・・・
本作ラストは監督の優しさだったのかな?
小坂流加さんのご家族への配慮からか?
暖かく柔らかなものになってました😊
ネタばれになるので多くは書きませんが
ラブストーリよりも家族との愛情に涙💧しました😢
小松菜奈ちゃんの代表作になるのでは?
余命10年とても良い作品でした。
追記
「小坂流加さんに捧ぐ」
余韻に浸り気がつきました!
本作は
小説余命10年を描いたのではなく
余命10年を書いた
小坂流加さんを描いた作品だったことに・・・
藤井監督の感性に脱帽です😉
号泣すると期待したけどそれ程でも無かった。
エンドロールで小坂流加さんと言う方の実話だったと知る。
なのでドラマチックな展開等は無く、淡々と進む展開だったけど、この様な事実を知ることが出来て良かった。
茉莉が余命10年と解っていながら生きて行くのが切ない。
死ぬのが辛くなるので好きな人を作らないと言うのが悲しい。
小松菜奈さんの横顔が美しい(笑)
その彼女に生きる希望を与えてくれた和人。
茉莉が心をなかなか開いてくれないのが悲しい。
坂口健太郎さんは適役。
出だしからのビデオカメラが泣かせのアイテムだと想像できるけど、やっぱり泣かされた(笑)
父親役の松重豊さんや母親役の原日出子さん。
姉役の黒木華さん。
みんな優しくて素敵な家族。
奈緒さんも優しい仕事仲間を演じていて良かった。
四季を表現した映像美も良かった。
最後に流れるRADWIMPSの曲がしみじみと来る。
実際に自分の人生を本にする事が出来て良かったと思えた。
原作読んでみたくなる。
リリーフランキーさんのいる居酒屋さんに行ってみたい( ´∀`)
掛け替えのない10年
命と誠実に向き合う特別な2時間。
余命を受け入れ生きる小松菜奈さん演じる茉莉が色々な場面で見せる表情全てに感情が揺れました。
死にたくないと思わない為に、もっと生きたいと思わない為に、大切な人との関係にブレーキをかける茉莉が決めた生き方。どれだけの覚悟が必要だったか。
藤井道人監督作品の中でも特に好きです。挑戦的な作品も好きですが、純粋に生きようとする人を丁寧に描く本作の監督の眼差しがとても好きです。
終盤、茉莉そして原作者の小坂流加さんが叶えることが出来なかった未来が描かれます。スタッフの流加さんへの想いを感じた温かいシーンでした。
藤井監督と小松菜奈さん坂口健太郎さんのキャリアの中でも特別な輝きを放つ意味のある作品だと感じました。
いくつもの場面で感情が刺激され途中手持ちのティッシュが切れる非常事態に。
余命10年(鑑賞した方に読んで貰いたいです。
まずは、作者の小坂流加様突然のご病気でお亡くなりになった事この作品を鑑賞してから知りました。ご冥福をお祈りします。
私は今回映画化が決定した時に小説を買い、敢えてラストのみを残して今日の公開日当日に鑑賞致しました。率直な感想として、原作とは異なる内容が多くありました。ですが、上手く話が繋がり茉莉の残りの3年程からのシーン以降は、ずっと涙が止まりませんでした。
まずは、キャストについてです。今作の主役である茉莉を演じた小松菜奈さん。菜奈さんの作品は菅田将暉と出た「糸」以来でしたが、変わらず美しく少しでも長くそして生きていたいと言う自分の運命に抗おうとするシーンには、鳥肌が止まりませんでした。素晴らしかったです。特に私は、家に戻りお母さんに今までの苦しい気持ちをぶつける所は、大泣きでした。
真部和人役の坂口健太郎さん。和人は、小説とは異なり家元の話はなく、家族とは疎遠、げんと言う居酒屋で1人立ちのためにバイトからの自分のお店を持つようになるという少し頭に(?)が付きましたが、一つ一つのシーンに和人のどんどん成長していくのが伝わり坂口さんの表現は凄く上手でした。
他のキャストの方々も想像通りで文句は無しでした。沙苗役の奈緒さんとのシーンがもう少し欲しいと思いました。沙苗との電話の所欲しかったなぁ〜と思いましたね笑タケは、うるさいし美幸も想像通りでした笑
監督についてです。「ヤクザと家族」という素晴らしい作品を作り上げた藤井道人監督のカメラワークと茉莉の病気に戦う姿和人の成長していく姿そして作者に捧げる実話を元にしているからこその映像の難しさなどを感じました。この監督さんの今後の作品を楽しみたいです。
長々と感想を言いましたが、とやかく言わずに映画館に行きこの素晴らしい映像と四季折々に変わる全てを楽しんで泣いてください。ハンカチ必須 マスクの変えも必要となります。是非皆さん映画館で楽しんでください。小説を見てから見るも良し初見で見るも良しです。そしてRADWIMPSのうるうびと やばいですので是非
追記
DVD&Blu-ray好評発売中 サブスクでも随時配信中です。アマプラでもう1回観ようと思ってます。
カツ丼、天ぷら蕎麦、そして今度はピザと唐揚げと生ビール
【二度目の鑑賞】
本日3/16は水曜日、ということで東宝シネマズは1,200円。夜の9時台なら間に合ったので、迷わず二度目の鑑賞。
小松菜奈さんの表情を一度目よりも体感したくて、大画面で前から5列目の中央の席を確保。
もちろん、小松菜奈さん推しのバイアスがかかりまくりですから、すごいのなんのって‼️という感じで大いに堪能。
というよりは、2時間ずっと泣いてました。
あー次はあのシーンだ、と分かってるから、それだけで涙を先取りしてしまうのに、その後は余韻泣きも止まらず。
結局はずーっと泣きっ放しとなりました。
奈緒さんが原稿をめくるだけでも堪えきれないし、黒木華さんが悲しみを押し殺しながら言葉を発する…、
どのシーンを思い浮かべようが、涙無しではいられません。
【以下は初回レビュー】
お姉ちゃんがお姉ちゃんで良かった。
すでに3〜4回は泣いた後なのに、また泣かされてしまう場面での小松菜奈さんの台詞です。
私は思いました。
小松菜奈さんが映画女優で良かった、と。
こういう重い設定の映画だと、ちょっと演技に入り込み過ぎかな、とやや過剰さを感じる役者さんや演出が結構少なくないのですが、小松菜奈さんはいつもぶれません。本当にそういう状況におかれた人ならそうなるのだろうな、と見てるこちらが自然に受け入れてしまうような表情や振る舞いで淡々と演じてみせます。
それほどにも小松菜奈さんと役柄との一体化のレベルが凄すぎるので、周りの役者さんたちも必要以上に力を入れた演技をしなくて済むのです。だから、その分リアリティが増して、こちらの感情も、まるで自分の身近な人のことを見てるかのように知らず知らずのうちに引き込まれていきます。
田中哲司さん演ずる医師の、なんとか助けたいけれど現代医学と自分の無力さへの絶望感ややり切れなさ。
誰も悪くないのに、誰もがが何かしらの罪悪感に近いいたたまれなさを抱かざるを得ない家族。
奈緒さん演じる友人やその上司の編集長。
登場人物の誰もが茉莉の病気のことを知る強い関係性にあるのに過剰な印象を与えるような演技はしていません。
それでも、敢えて言葉にすれば〝慟哭〟としか言いようがない深くて重い悲しみと悼みが伝わってきます。
『神は細部に宿る』なんて言葉がありますが、小松菜奈さんの顔には細部に亘って演技の神様が宿っている(というか居ついている⁈)ようにしか見えません。
だからアップが多いのだと思うし、テレビ画面では伝わりにくい二重まぶたやくちびるやほくろの表情(顔のパーツごとに表情が使い分けられているように私には見えるのです)などは是非映画館で味わっていただきたいと思います。
※うるうびと、とは、閏人⁈
4年に一度、一日調整するための日に例えるとは…
儚くも普通の人より早く逝ってしまうけど、他の誰かの人生を軌道修正してくれる。そんな意味なのでしょうか。
エンドロールの音楽も深い‼️
ラストの本屋さんは八重洲ブックセンターだと思います。
東京駅から歩いて数分。興味のある方は是非お立ち寄りください。
それから、文京区根津という住所が出てきましたが、日暮里駅から谷中銀座を経由して(この辺りは、劇中でもデートしていたと思われます)東大周辺といったところだと思います。だから、上野駅もそれなりに最寄り駅。
期待通りの映画
死にたいと呟くなら、生きたいと叫べ!
正直しんどい最近。
楽しい事ないし、景気悪いし、マスクで感情を押し殺し憂鬱な日々。
「死にたい」なんて心の中で何度呟いたことか。
そんな思いを抱えながら劇場に足を運んだ。
タイトルを見た時、
いわゆる難病もの。嫌味な言い方をすればお涙頂戴映画。
なイメージを持っていた。
だが、日本の最重要監督である藤井道人さんがメガホンを撮るとなれば話は別。
よくあるエンタメ映画にしてくる訳がないし、
彼がこの手のジャンルを撮るのはリスクでしか無いとさえ思う。
「ヤクザと家族」「新聞記者」と映画ファンの心を掴む素晴らしい作品を撮ってきた彼が難病ものを撮るのか… と思った方は多いはず。
ご安心ください。
藤井監督らしい力強い映画でした。
生きたいと叫ぶ事がどれほど苦しい事なのか。
後半のとあるシーンで涙が止まらなかったです。
限られた時間の中で何事も無く朝を迎えで、生きいる事に感謝せねば。走馬灯のように過去の思い出が蘇り、未来の想像が膨らみました。
感情をここまで揺さぶられる映画は久しぶりです。
素晴らしい映画をありがとうございます。
映像と音楽が美しい!が…
余命
過程の描き方が雑すぎて共感できなかった。何を伝えたいのか謎
あまり病気ものは好きでないのですが、小松菜奈が好きなのと、予告を見て20代前半のキラキラした青春〜大人の成熟した恋愛模様が見れるかなと思い観に行きました。
結果、配信だったら絶対途中で見るの辞めるレベルでしたw
とにかく、今まで見たことあるお馴染みすぎるストーリー展開の上、聞いた事あるようなベタなセリフのオンパレード…全く深みがない。そして過程の描き方が雑すぎて、茉莉は元々この性格なの?病気のせいで暗いの?余命はあるものの人生に絶望しすぎじゃない?彼は何度もフラれるけど何故そこまで茉莉が好きなの?茉莉は彼のどこが好きなの?…など、背景が全く伝わって来ず、どの状況にも全然共感が出来ない。恋愛や人間模様の深みが無く、大人とは思えない幼い人達のやりとりを終始見せられていた。高校生くらいだったら泣けると思う。大人だったら、スノボ旅行来てプロポーズされたのに、勝手に朝1人で帰ったら相手がどう思うかって想像できるよね?茉莉の配慮なさすぎやない?てか話し合いもせずアッサリ別れたなwとか、どの場面も心の中でツッコミが入ってしまい集中出来なかった。多分、途中で差し込まれる花火や海など映像美な思い出シーンに重きを置いた方が、感動できたと思う。映画中の7割くらいは誰かしらの登場人物が嘆き、泣いてたが、こちらは状況に共感できてないので全然泣けなかった。茉莉が生死を彷徨うクライマックスだが、坂口健太郎の自転車爆走に思わず笑ってしまったw必死な気持ちを表現するにしても、ありきたりな演出すぎる…。全体を通して、病気の大変さを伝えたいのか、恋愛模様を伝えたいのか、など何を伝えたかったのかよく分からかった。楽しみにしてた小松菜奈も一般人を演出すべく、過剰に地味な格好をさせられて顔だけが浮いていた。予告で十分な映画です。山田祐貴の演技がずば抜けて上手かったです。以上。
意外にも、大人の鑑賞(感傷?)に耐えうる秀作。恋愛を超越して人生のドラマになっている。「based on」ではなく「inspired by 」であるところがミソ。ただしタイトルは両刃の剣。
イヤイヤ、今週の封切りは「ドラえもん」とか「マンカイなんとか」「帝国がどうとかいうアニメ」
とか大人にとってはイロモノだらけで不作過ぎ。「ブルー」なんとかのグライダー大空も、ジジイのワシには無理。
結局はコレしか観るものがなかった。
渋々見た。イヤイヤお涙頂戴の恋愛ものかよ・・・死が迫って結婚式とか観たくねぇなぁ・・
そういうのはイライラするよ・・
胡散臭くて・・
ジジイとしては・・
そもそも昭和時代は患者に病名伝えないで、陰でこっそり家族に「もって・・1年」
と伝えていたが、今は原則医者は患者に病名伝える代わりに「余命・・」という言い方は絶対にしないだろ・・
💢💢💢
(ただし、現実には、患者がネットで自分で調べてしまい、気を落とすパターン多いだろ)
という「対決、揚げ足取り」の怒りと冷めた気分でこの作品に対峙した
【実際は「予後」であり、か「余命」って・・明らかに不適切な用語】
最初から坂口健太郎だか山田裕貴だか双方髪の毛下げていて、良く区別がつかないし
小松菜奈は青っ白くて、病気が良く似合う貧相でゲンナリ
最初の同窓会での端緒も超胡散臭いし・・暗雲が垂れ込めてきた。
しかしながら中盤から盛り返し、最後のエンドロール、歌まで一気に昇華した。
いや人間は「不幸な人」「でもそれでも不器用すぎる人」にカタルシスを感じる、それが「大人」だから
原作者が「肺動脈性だか原発性」の不治の病であり、まあ年代は違うとはいえ同じ境遇であったこと
によるリアリティは大きい、あるいは脚本の力か?
「甘ったるい悲劇、恋愛ドラマ」ではなく「現実に即した女の悲痛な諦念、最後に心のこもった一言で
現実に対応する男の成長と悲哀」
でもこんな状況なら悲劇だけれども、幸せだよなあ。と強く感じさせた。
非常に」大人向き」の余韻の良い「恋愛を超えた人生ドラマ」
フィクションの加減が程よい。
ただ観客に女子が多くてすすり泣きが聞こえたが・・いゃぁ、そんなに早くから泣いてはいけないよ・・
涙は忍ぶものだよ・・と思った。
展開が早すぎの感もあるが、それはテンポの良さの証。最後の歌までキッチリひとつの秀作となっている。
カップル、及び若い女性以外でもぜんぜんOKだろう、もちろんジジイのワシでも・・
合格点映画【以下、iPad、デレートできないもので、重複します、すみません🙇♂️】
坂口健太郎の不器用さが、最初は意味不明であったが🤭、最後に大きな余韻を残した。
最初から坂口健太郎だか、山田裕貴だかが髪の毛下げていて、良く区別がつかないし
小松菜奈は病気が良く似合いすぎる青っ白い貧相な感じでゲンナリ・・暗雲が垂れ込めて・・
しかしながら中盤から盛り返し、最後のエンドロール、歌まで一気にk」
ところどころから原作愛が見つかり、その点でも好感を持てた作品。
いきなりタイトルとは別の視点から入る。
まず、キャストの演技が良い。
小松さん、坂口さんは移り変わる心情をうまく表現されているし、奈緒さん、リリーさん、山田さんはしっかりとキャラクターの個を出している。楽に没入できてすごく良かった。
RADWIMPSの曲も最高だった。書き下ろしただけあってストーリーを彷彿させる。
「いくつ心臓があれば……」
切ない。エンドロールまで含めて立派な作品。私が鑑賞した会ではエンドロール中に席を立つ人がいなかった。それだけ他の方も聴き入っていたのだろう。
ストーリーとしては数点気になる部分があるものの、大きく矛盾することもなく、白けることもなかった。と言うかむしろ号泣した。
個人的には涙無しでは見れないポイントが4箇所あった。特にそのうちの1つは、大洪水。私が泣き虫なのもあるだろうが、このシーンは周辺から啜り泣く声がしていたので、多くの人が泣いただろう。すごく悲しかった。
まだ2022年が始まって2ヶ月しか経過していないが、現時点で最も泣いた作品となった。夫婦、恋人、女友達で鑑賞することをお勧めする。男同士でも、お互い泣いて恥ずかしくならいなら良いと思う。
命と恋を主軸にし、風景美と劇伴で花を添えたような作品。まるで手向けのように。
余談だが原作者の方に対する尊敬の意がところどころで感じられ、スタッフに好感が持てた。この点も、本作の良いところだ。
全ての桜は美しい。
素人の特権は、しがらみ無しのぶっちゃけ感想を、好き勝手にほざける事です。と言う事で、無茶苦茶ぶっちゃけますw
まずですよ。藤井道人さんの監督作品がですよ。実は、今一つ好きじゃありません。画力の高さに比して、脚本の現実感の緩さと言うか、煮詰めの甘さと言うか、登場する人々の幼稚さと言うか。いや、全部w
と。オチになる「事実の暴露」の既視感。ありふれ感。時として、そりゃあり得ないにも程があるにゃん!と言う置いてけぼり感。なもんで、シラーってなってしまうんです。でも、評論家は褒めちぎるし、アカデミー賞まで獲っちゃうと言うw
桃井かおりさん&清原伽耶さん共演映画が臨界点。Day&Night、新聞記者、ヤクザと家族の三作は、個人的には「無し」。
兎に角、脚本です。画力の高さはピカイチなだけに、シナリオさえしっかりしてればと。それだけが口惜しく。「監督・脚本=藤井道人」じゃなく、「監督=藤井道人」の作品が見たかった。
と言う事で、これには期待してました。ものすごく。
予告でも見せてくれたシーンの数々の画力はさすがです。文句の付けようの無い美しさです。
居酒屋での同窓会のシーン。カメラは「若者たち」を画面下端に据え、天井を画面上側に映します。レンズの中心が向いているのは「虚」です。
茉莉と和人が意思疎通する辺りから画角が変わって行き、2人の心理の変化を象徴して行きます。こんな心象表現とか大好き。
砂浜を海に向かって歩く4人。ドローンがゆっくりと高度を上げて行きながらも、海の奥行と砂浜までの距離を明確にしていく画面配置。あー、これは「これから迎えて行くであろう時の流れ」の映像表現やなぁ。とか感じさせてくれます。
半裸で鏡に向かう茉莉。その向こうのガラス窓の外には雨垂れ。茉莉の頬に零れ落ちる涙。と言う対比。もうね、拍手して良いですか?拍手したくなりますがな。美しくて哀しいシーンです。
茉莉の車いすが花の中に佇む。夜桜の中で花弁が二人を囃して行きます。和人の横顔が桜を見上げます。はいはい、このテーマ性のある流れだけでもノックアウトでーす。
つながれた二人の手が西日を隠しつつ遠ざかろうとします。「日の終わり」を無くしてしまうかの様に。この時を永遠にと願う茉莉のココロの映像表現でしょうか。素敵過ぎます。
橋をくぐる遊覧船を追い越して、夜空に打ち上げられる花火に向かっていくドローンの映像。花火に、はしゃぐ心情を見事に表現しています。
などなどなど。
その画力・映像表現力の素晴らしさには感嘆するしかありませんでした。
ベタでありふれた短命モノですが、コテコテ演出に走らず、御涙頂戴なセリフも無く、クールな画力で美しさ追求です。藤井道人さんの真骨頂発揮で、ボロボロには泣けなかったけど、個人的には満足でした。
結論。監督=藤井道人で、もう数本撮って欲しいです!
ーーーー
3/6 追記
endingの解釈ですが、和人の表情に悲壮感は無く、電話(相手はタケル)の声も軽い。花束は「お祝い」の花束にも見えます。
誰かの、何かの、小さなお祝いの場に参加するのか。きっと祝う相手はタケルです。
それとも。
上京組で集まる約束でもしたのか。
突然の風が和人に桜の花びらを吹き付けます。茉莉との、あの晩の様に。
そうだ。きっと。
茉莉が、今、ここにいたならば。
はしゃぐ様に言葉を交わしながら。
この桜の中を歩き
約束した場所に向かっていただろう。
的な感じでしょうか。
藤井道人作品で、このラストがいちばん好き。
これはスゴい!
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