劇場公開日 2021年10月15日

最後の決闘裁判のレビュー・感想・評価

全276件中、201~220件目を表示

5.0この傑作、大作ラッシュに埋もれてはいけない

2021年10月20日
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鑑賞方法:映画館

 これホントに実話ベースなの? あまりの面白さにグイグイ引き込まれてしまった。リドリー・スコット健在というか、凄すぎない。もったいないよね。大作ラッシュに埋もれてしまって。

 寝取られた夫「ジャン・ド・カルージュ」、訴えられた男「ジャック・ル・グリ」、暴行を受けた妻「マルグリット・ド・カルージュ」それぞれの視点から物語を描く手法がとられている。当人たちが持っていた心情の差であるとか、認識の違いとか、思い込みとかが3つの視点ともなると、より鮮明に浮き上がってくる。この構成にリドリー・スコットの映像美が加わるからお目々パッチリで最後まで堪能しましたよ。

 決闘裁判というだけで興味深々になるんだけど、中世ヨーロッパで女性がレイプされた事を公にすること自体がが信じられない。劇中でも危惧されていたように名誉殺人で葬られる危険性が十分あったと思う。

 中世において、現代と異なるセカンドレイプがあることに驚いた。傍聴人がいる前で、オーガズムの有無を答えなきゃいけない。しかも尋問するのは、カトリックの聖職者。それに加えて、暴行罪で訴える根拠というのが、夫の所有物である妻が傷つけられたことへの損害だというんだから、これまたひどい。

 決闘する当事者にとっては、生きるか死ぬか、名誉か汚名かの究極の闘いであるのに、フランス王シャルル6世は、はしゃぐほど楽しんでしまっているし、周囲を取り囲んでいる民衆は、貴重な娯楽として見物している。このコントラストがすごいよね。

 この映画をエンタメとして楽しんでいる自分に批判する資格はないんだけどね。

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bion

4.5長いのに気にならなかった

2021年10月20日
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鑑賞方法:映画館

男性と女性では見えている世界が違うというのはよく言われていること。その違いを活かした物語は今までたくさん生まれている。1つの話が人によって見え方が異なるという作品が好きなので楽しみにしていた本作。
レイプされたと訴えた女性の夫、レイプしたと訴えられた男、そして最後に訴えた女性。3人の立場から見た「真実」を描いていく手法は、若干ありがちではあるが面白かった。同じシーンでも立場を変えると違って見える。実際に目線を変えたら撮影はし直さないとダメなんだろうな。しかも、微妙に行動に違いが出る。自宅で襲われるマルグリットの靴が脱げるシーンは、ル・グリの視点だとマルグリットが自分から脱いでいるように見えた。
全編通して感じるのが、当時の女性の扱われ方の酷さ。後継ぎを生むための道具として見られていたり、男の所有物を汚した罪としての裁判だったり。決闘裁判も夫が負ければ、その妻は炎で焼かれることになる。なんという扱い。
途中、暴れた牡馬が大事な牝馬に襲いかかるシーンも当時の女性の扱われ方を象徴するようでうまい不快さの演出だった。
中世のフランスが舞台なのに、現代にも通じるテーマが根底に流れている感じがして考えさせられてしまった。やはりリドリー・スコットは素晴らしい監督だ。

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kenshuchu

3.5制作意図がわからない。二番煎じを作ってどうするんだろう。

2021年10月19日
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鑑賞方法:映画館

芥川龍之介原作の「藪の中」を基にした黒澤明監督の「羅生門」と比較されるのは、仕方がないだろう。残念ながら、全ての面で「羅生門」に劣る。
唯一健闘しているは、中世フランスを再現した美術や衣装くらいか。
真実はひとつなのに、主観によりその捉え方が違うことを訴えていると思うが、「羅生門」の二番煎じを作ってどうするんだろうと思った。
舞台を現代に持って来ても、同様な作品は制作できると感じる。わざわざ、金の掛かる中世フランスを舞台にする意図がわからない。
主演俳優は良く演じていると思うが、肝心な脚本の人物造形が甘くては如何ともし難い。
歴史の勉強になったところで、プラス0・5を献上します。
これから鑑賞する方へ
戦闘場面が多く、血を見るのが嫌な人は避けた方がいいです。

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いなかびと

4.0なんと言っても決闘シーンの迫力が素晴らしい

2021年10月19日
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戦闘シーンも沢山ある映画だが、最後の決闘シーンに手に汗握ります
決闘したのは名誉のためと言うより、意地?
3人の思いが同じなのか、違うのか、微妙なところでずれている
これは昔も今も同じこと
この映画、当時の衣装や武器、色々なシーンも映像的にも素晴らしくて目が離せませんでした

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シネパラ

4.5藪の中

2021年10月19日
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SP_Hitoshi

3.5#MeToo

2021年10月19日
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この映画の話題となる「脚本」について、「アカデミー脚本賞受賞作『グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち』以来のタッグとなるマット・デイモン&ベン・アフレックが脚本を執筆している」との触れ込みが多く見受けられますが、実はもう一人の共同脚本者ニコール・ホロフセナーこそ重要な点だと思います。

映画の冒頭はまず決闘当日、まさにその決闘が始まったところでタイトルです。その後、三つのチャプターで「カルージュ(マット)の真実」「ル・グリ(アダム)の真実」「マルグリット(ジョディ)の真実」が語られ、いよいよ「決闘」となります。
14世紀の話ですから、今の倫理観で見ると信じられないことだらけなのですが、先ず以て、この時代において女性には発言の場が殆ど許されず、また史実として、マルグリット視点の記録が全くないこともあり、マットとベンは「マルグリットのパートは女性が書くべきだ」と考えてニコールに依頼をしました。
(映画.comの特集には「さらにマルグリット役のジョディ・カマーも会議に参加させ、積極的に意見を反映していったという。」と解説がついています)
この映画のポイントとしては、そんな時代においてもマルグリットは「泣き寝入りしたくない」と声を上げる決意をする#MeTooの話です。
3人の「真実」が食い違いを見せる点が黒澤明監督の『羅生門』を例に挙げて比較されますが、そもそも、レイプをした男とされた女性の証言が食い違うのは当然です。
「そんなつもりはなかった」いや、「思うところ」はされた側にあるのです。しかし、この話は14世紀。
果たして結果はどうなることかは観てのお楽しみですが、決闘シーンはやはり大きなスクリーンでないとね。

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TWDera

4.0巨匠リドリースコットの、圧倒的な映画づくり力が光る

2021年10月19日
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 誰かがこんなことを言っていた。文豪、三島由紀夫はなにも書いていないと。「白波の立つ海がみえた。沖合いの空には雲が白く輝いていた。」どこにでもある、なんでもないことを、語彙と考察、そして筆力でもって圧倒的なイメージに仕立て上げてて読み物にしてしまうのだと。
 この映画もそれに近い。
 ただの痴話げんかである。特筆すべきことのない出来事を、巨匠リドリースコットが、圧倒的な映画づくり力でもって、観客を埋没せしめる世界観をつくりだしてみせてくれるのである。
 その意味で、本作品のみるべきところは、ストーリーは二の次にして、まずは「映画のもつ魅力」ではないかと思う。中世の質感。空気感。なにもかも粗削りで骨太のそれらを、細緻に仕組んで世界をつくる。本物以上に本物的だと言わせしめるレベルで。映画づくりの原点で頂点を極めんとするかのように。
 俳優、筋書き、それらも大事だが、構成要素を掛け算で膨らませて映画の質をあげさせる力、それこそ監督の映画づくり力だ。で、リドリースコット、さすがの一言。ただの痴話げんかだからこそ、かえってわかりやすい。

 ひとつ、羅生門的な展開は、あまり感心しなかった。場面の解釈に三者三様のずれがあってこその羅生門だと思うのに、肝心のずれがない。嘘のありかも明瞭。羅生門というよりはTENETテネットのマルチ視点にヒントを得たストーリーテリング、ぐらいの形容なら納得。
 それとマッドデイモン。個人的に好きな役者なので、彼がパーフェクトに見える。あと味はジャン・ド・カルージュの正々堂々とした魂、それのみ強く印象に残った。直情的との解説が目立つが、そうだろうか。悔いのない正しい挙動をさっと取れるのは、徹底的に理知的でなければなせない技だと思う。だから私的にはジャン・ド・カルージュはありえないキャラである。だからヒーローに映る。
 リドリースコットからは、グラディエーターのラッセル・クロウ、この最後の決闘裁判のマット・デイモン、そしてウォルフガング・ペーターゼン監督のトロイのブラッドピット。三人のヒーローが私の中にいる。

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ピラルク

4.5凄かった

2021年10月18日
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ひさびさに凄い映画をみてしまった
みなさんにみて欲しい映画です
凄かった

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まさき

3.5クロサワ!

2021年10月18日
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日本人が見れば、羅生門だよねっていう感想になるかもね。構造は。

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t2law

4.0羅生門ではない

2021年10月18日
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大吉

4.0ほんとにあった松本清張

Mさん
2021年10月18日
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監督リドリー・スコット、脚本にマット・デイモン、ベン・アフレックとくればこれは映画ファンなら、なにを置いても観に行かねばならない。

全三幕構成だが、2幕目の途中でこれ松本清張じゃんって気づいてしまった。
金、女、権力と欲しいものを手に入れてるにも関わらず、友人の妻にちょっかいをかけて転落していく、ついついやってしまうんだよね、清張は。

虚を追い求めて破滅する男たちと、常に実を取り賢く生きる女たち。「最後の決闘裁判」とロマン溢れるタイトルだが、女性からしてみれば、最初も最後もなくただ迷惑なだけである。
親の七光りのバカ息子マット・デイモンと底辺から這い上がった野心むき出しのアダム・ドライバー、二人の間で傷ついていく女性と三幕目にしてやっと本作のテーマが立ち上がるわけだが、まあ、長いかな。ここは本作の残念なところだが、松本清張と言うワードを頭に浮かべて観ると、これが不思議と面白い。

良いところは、監督のリドリー・スコットがデビュー作で「デュエリスト」、「グラディエーター」でアカデミー賞を取るなど、コスチューム物は得意で、冒頭からワンカット、ワンカット、キメにキメまくっていて、流石リドリー・スコットと言いたくなる。美術、撮影が素晴らしい。

製作者のインタビューを読むと黒澤明の「羅生門」が引きあいに出されているが、成る程三幕構成で同じシーンでもセリフや描写が異なり、真実は藪の中といったところだが、1つ確かな事は、14世紀のフランスに松本清張は存在していたという1点のみである。

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M

4.0長尺だけど

2021年10月18日
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98

3.0義務と名誉と愛情と欲望

2021年10月18日
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悲しい

興奮

1836年フランスはノルマンディーで実際に行われたとされる、妻を陵辱された旦那と、彼の旧友による決闘裁判の話。

決闘裁判の触りから始まるのはまだ良いけれど、三章に別けて違う人の視点やシーンで進行していき、進んで戻っての繰り返しだわかっていることをもう一度補完して説明したり、まるまる同じ件だったり、中には本当はこうだった的な流れもあって、ドラマとしてはとても面白いけどちょっとくどい。
ただでさえ尺が長いのに。

ただ、伯爵のクソっぷりとか、ジャックとジャンの関係性とそれの変化がとても良かったし、決闘裁判の様子も見応えがあったし、それをみている国王や観衆の変化とかも面白かった。

フランス史なんて全然わからないので、序盤の西暦を示し領地争いの様をみせられる展開は、少し不安になったけれどそこは重要じゃなくて良かったw

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Bacchus

5.0ヒロインの勝利にVサイン!

2021年10月18日
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三輪

4.0流石の出来栄え!巨匠と名優たちの競演

2021年10月18日
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巨匠となったリドリー・スコットの最新作は
映像も撮影も素晴らしく
壮大なスケールで
名優たちの競演を見事に撮り切った

些細な描写にも気にかけた作りとなっていて
その細かい所を見る演出した手腕は
本当に満足感が高かった

古代や中世の作品となると
史実がしっかりしている
英国(イングランド)が大半だが
フランスの中世代の作品はなかなか見れない
ただフランスであっても
言語が英語だったため
かなり違和感があるが
これは致し方ないこと

その分、現代の状況を鑑みた
黒人、アジア人を無理に入れ込まなかったことは
作品全体のクオリティを高めたと言える

私のお気に入りのシーンは
いつも笑顔の振る舞う国王
下の者に対し、慈悲に満ちた笑みではなく
常に人を見下した
馬鹿にしたような笑み
この辺りの描写も流石と膝を叩く作品
とても印象的でした

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おっちょ

3.0ʅ(◞‿◟)ʃオチがない

2021年10月18日
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様々な人物から見た映画。何が真実なのか?主人公の目線で違ってくる!が言いたいのはわかるし、そんな映画ごまんとあります。
最後に生まれた子の髪の色が黒だったら、、、、、、、?
そのオチだったら傑作だったでしょうね、、、、金色の髪の毛の子でしたね。凡作。

ヨーロッパ中世が好きな人には良いかと思いますが『キングダム オブ ヘブン』には届かずか?

リドリースコット、『エイリアン』『グラデュエーター』『ブレードランナー』『オデッセイ』と名作が多いが3本に1本は駄作があり気をつけないといけない。

本作は尺が長すぎ。おしっこ我慢できない人続出。映画は2時間で!

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おにっち弐号

4.5名匠、健在

2021年10月18日
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封建主義=男尊女卑どころか「女性は男性の所有物」とされていた時代に、己の尊厳のため真実を訴えるヒロインの姿が、本作の一番の見どころだったと思います。

3章に分けて、同じ出来事を主要な3人それぞれの視点で描いているので、事象がわかりやすかったです。
出てくるキャラが、現代の倫理観から見るとヒロイン以外はどいつもこいつもひどい。
ヒロインのマルグリット(ジョディ・カマー)にしか感情移入できない。
カルージュ(マット・デイモン)とル・グリ(アダム・ドライバー)のどっちにも共感できない。
それに輪をかけて、アランソン伯ピエール2世(ベン・アフレック)と、カルージュの母親もひどい。
そんな感情誘導を受けた後での、堂々ラストの決闘へ。
『グラディエーター』さながらの緊迫のシーンの連続。
燃えましわ。

「マルグリットのためにカルージュに勝ってほしい、この決闘が終わった後はカルージュなんてどうなってもいいから」と応援するような没入感を得ました。
名匠リドリー・スコット、健在!

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コージィ日本犬

2.5FOX映画の悪癖

2021年10月18日
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正味40分の内容を力技で2時間半を超える歴史スペクタクル大作に仕立て上げたという感じ。
しかも、一つの事件を主要3人の登場人物それぞれの視点で描いて繋ぎ合わせる構成になっているが、結局は同じ映像の使い回し。

尺の長さも正当な理由があるならともかく、これは如何なものか?

リドリー・スコット、マット・デイモン、アダム・ドライバーとビッグネームが揃ったので、それなりには集客が見込めるのだろうが、ヤキが回ったな、というのが正直な印象。

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藤崎修次

4.0最後の最後。

2021年10月18日
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あつを

3.5豪華でゲスなエンタメ

2021年10月18日
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カールⅢ世