北風アウトサイダーのレビュー・感想・評価
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北風アウトサイダーを観ました!
目黒の東京写真美術館へ出掛け
北風アウトサイダーと出会いました。
ポスターに載っている主人公『キム・ヨンギ』
の猫背姿…重い人生を背負っている様に
感じました。予定には有りませんでしたが
映画鑑賞、在日朝鮮人が日本での差別、偏見
それでも、強く生きて行くストーリー
とにかく、主人公『キム・ヨンギ』の演技に
鳥肌がたちました!
バラバラに成った4兄弟の心が一つに成る
強い絆に涙😢また、最後には何故!
と思う出来事に涙😭
『キム・ヨンギ』は
『風の様に現れて風の様に去って』行てしまった涙😢
魂が揺さぶられるとは、この様な時に使う言葉だと感じました。
とても、素晴らしい映画でした!
【”我々を差別する日本人も同じ人間だから・・、とオモニは言った。”民族の血と絆、兄妹の絆を考えさせられる。大阪・生野区で生き抜く在日家族の姿を描いた作品。】
ー 物語は長兄のヨンギ(崔哲弘:監督・脚本も担当)達、4兄妹を、女手一つで育て上げたオモニの葬儀から始まる。
だが、その場にはヨンギはいない・・。-
◆感想
・大阪・生野区のオモニ食堂が舞台。店には暴力団員、北朝鮮組織に関わる若者がやって来る。誰が敵か味方か分からない混沌とした中、ヨンギ以外のキム兄妹は抱えた借金返済のために明るい表情で働く。
- 在日朝鮮の方々の幼児からの苛めを含めた苦労が、ショットで挿入される。けれども、彼らはオモニの言葉”我々を差別する日本人も同じ人間だから・・、”と言う言葉に支えられ、必死に生きる。-
・行方不明だったヨンギがボロボロの姿でオモニ食堂に久方ぶりに戻って来る。
- 徐々に明らかになる、ヨンギの哀しき過去。彼の娘、ナミはヨンギの弟チョロの娘として、育てられていた。ナミが朝鮮大学校に行くか、日本の大学に行くか悩むシーンの言葉。
”朝鮮大学校を出ていると、就職の時に不利になる・・。けれど・・。”
在日朝鮮の方々には申し訳ない限りであるが、現代日本の実態であろう。
民族間の軋轢・・。-
・日本人が北朝鮮に拉致された時代。オモニ食堂で働く女性が泣き崩れながら言った言葉は重い。
■脚本について少し気になった箇所
・キム兄妹と暴力団の関係性や、北朝鮮思想に実は染まっていた青年の立ち位置。
・ヨンギがガンホの結婚式の際にトイレで射殺される流れは、良く分からなかった・・。
(ガンホの身代わり?それとも民主的思想を持つヨンギに対する北朝鮮思想に侵された人々の蛮行なのかな・・。)
<北朝鮮という国が発している思想の恐ろしさは名状しがたいが、それと在日朝鮮人の方々を一緒にして観てしまう我々日本人の一部の人々。
在日朝鮮人の方々が立ちはだかる民族の壁を乗り越えようともがく姿は、日本という島国に安住している我々に対し、”その姿勢で良いのか・・”と、言う問いかけであると思った作品。>
■全く知らなかったのだが、上映終了後、崔哲弘監督、新宮里奈さん(髪の色が違っていたので、最初分からず)、玉木惣一郎さんの舞台挨拶があった。
コロナ禍の状況下での映画製作の大変さ、新宮さんは劇中の意匠(冒頭の、お葬式。ラストに近いガンホの結婚式。)まで担当されたそうである。
そして舞台挨拶を聞くたびに思うのだが、映画監督の方は頭が切れ、ユニークさも併せ持つ方が多い。俳優さんも胆が据わっている。
現在、地方のミニシアターを順番に回っているそうである。
コロナ禍に負けずに頑張って頂きたい。
と思えば、一方では愚かしき行為を繰り返して来た監督、俳優達。
だが、崔哲弘監督の力強い言葉を聞いて、”邦画は大丈夫だろう”と勝手に思いながら、映画館を後にした。
<2022年4月17日 刈谷日劇にて鑑賞>
久々に誰かにオススメしたい映画。
正直、最初は『重い話だと苦手だなぁ』と思っていました。
インディペンデント映画に良くある「ひたすら重い」だと、仕事明けだったので眠くならないかと心配しながら栄養ドリンクを用意して見始め。
時間はあっという間に過ぎていきます。
酸いも甘いものと言うか何というか、家族、身の回りのコミュニティが、じわりじわりと、時には急激に変化していきます。
ドラマチックでありながら、伏線の回収も非常に自然に。
そこが非常にリアルというか、、、スッと入っていき、それだけにじわじわと感情を揺さぶっていきます。
全てがいい話でなく、全てが悪い話ではなく。
これを伝える文章力が足りないのが悔しいくらい。
『話せばわかる』が全て話せるものでもなく、解決しなかったりしたまま時間が過ぎていく。そんな事だってある。
王道のようで王道でない。聞いた事のある話のようでそれだけにおさまらない。
見終わった後、苦くてしばらくあとを引きずるのに、どこか爽やかな。
個人的な表現で大変申し訳ないですが、苦味の中に旨さがあって、口の中がスッキリして、香りがあとを引く、上質なエスプレッソをダブルで戴く。
そんな素敵な映画でした。
好みは勿論あるとは思いますが、凄い久しぶりに『また見たい映画』でした。
総じて、有難うございました。
基本乱闘シーンを魅力的に感じることってあんまりないんですけど、この...
基本乱闘シーンを魅力的に感じることってあんまりないんですけど、この作品の乱闘シーンはなぜだか好きでした。カメラワークとかが違うのかな?ど素人なので理由とかは分かりませんが笑
病院の屋上のヨンギとミョンヒのシーンも好きでした〜
お二人の間とか表情、目線とか?が上手なのか、これも分かりませんがセリフと雰囲気が好きでした笑
和希が食堂を出ていくシーンめっちゃ良かったです。
気まずさというか、お互いの感情の複雑な感じ?空気感みたいなものが伝わってきました。
正直最初は親しみづらいテーマだなと思っていたんですけど、
自分が全然知らない世界の事なのに、なぜかすごいリアリティーが感じられて、
そういうある種違和感みたいなものが2時間半通してずっとあって、
だけどそれがどんどんクセになっていきました。
在日が登場人物の大半の中、和希の立場は、この作品が人種について描く上で重要なんじゃないかと思いました。
在日の四兄妹や恋人との微妙な差異とか、壁みたいなものがだんだん大きくなっていく様子が、観る人それぞれに感じさせるものがあるんじゃないでしょうか。
観た人にどう感じさせるかとか、どう解釈させるかみたいなことって相当難しそうに見えるし、実際難しいと思うんですが、素人にも役者さんの演技次第で伝えたいメッセージが届くんだなと思いました。
逆に複雑さ、分かりづらさから色んな解釈が生まれたりするのかなとも思いました。
しかもカット同士、役者さん同士は切り離して考えることができなくて、繋がりも意識されてるんだろうなと考えたら、めっちゃ深いなぁと思いました。
この作品はハッピーエンドなのかバッドエンドなのかということについてお話ししてましたよね。
これは超個人的な意見なんですけど、僕は、ハッピーエンドかバッドエンドか、そういう2択で片付けられないんじゃないかな〜と思いました。
大切な人が死んでしまっても残された人達はそれをなんとか乗り越えて生きていくし、目まぐるしくて予測できないことばかりだけどそれを必死で消化して生きていき、そして新しい命が生まれたり、親から子へ孫へと繋がっていく、というのが現実であって、映画の作品としては終わりだけど、あくまで「ずっと続いていくというリアル」を描いているラストなんじゃないかと。
だからハッピーエンドかバッドエンドかどちらなのかというのであれば、どちらでもない、というかそれはどうだっていいんじゃないかと思いました。
最後まで一貫して感じられたリアリティーに夢中で、150分もあったとは思えないくらいあっという間でした。
在日朝鮮人の苦悩
大阪、生野にある在日朝鮮人の町で、みんなの母親のような存在だったオモニが亡くなり葬儀が行われた。しかし15年前に失踪した長男ヨンギは帰ってこなかった。ヨンギ以外の3兄妹は、オモニが営んでいた店の借金の返済で、ヤクザから返済を迫られ途方に暮れていた。三男はヤクザから足を洗ってたがヤクザに戻ろうとしたり、長女は売春までして借金の返済にあてようと頑張っていた。そんな時、ヨンギが帰ってきて店を手伝うことになるが、長女の売春を斡旋したのが付き合ってた彼だと知った三男がアジトを襲い実はその村上も在日だったという裏があり、ヨンギも手助けに来て、村上はやられてしまった。
そして三男はめでたく結婚式をあげることになったが・・・てな話。
なんか気の毒なような、そんなに北朝鮮が良いなら帰れば?ってな気持ちもあり、ちょっと複雑だった。
個人的には韓国に子会社が有ったし、韓国人と裸の付き合いもしたが、酔うと本音が出て植民地にした日本が全て悪いと言われた。あんなに日本を毛嫌いする韓国の教育はおかしいと思うし、韓国でのある意味都合の良い教育しか知らない韓国人と話すと日本人が不勉強のように言われるのは気に入らない。
北朝鮮で教育を受けた人との交流は残念ながら無いから、わからないが、拉致は悪いと言いながら金日成万歳、はおかしいだろ!って思ったが。
なかなか複雑な感情で観させてもらった。
心の動く作品
在日朝鮮人の家族にスポットを当てた話だと聞いて観させてもらいましたが、家族という垣根を越えた人と人との繋がりやしがらみ、人間の心模様が丁寧に描かれていてとても感動しました。
また、乱闘シーンの演出や演技がすばらしく特に魅入られました。
おもしろかったです 期待を裏切るような展開とラストが特によかったで...
おもしろかったです
期待を裏切るような展開とラストが特によかったです。
好き嫌いの好みは別れそうですが自分はとても面白く観られました。
オススメしたい一作です。
絆の物語
この映画を観てすぐに祖母のお通夜に出席しました。
コロナ禍の為親類だけの少数で行われました。
葬儀では大勢の人に弔われ、祝い事は大勢に祝ってもらう。
当たり前のようで難しい事なんだなと思わされました。家族だけでなく、友達との繋がりも大切にしようと思いました。
生野出身の日本人です。在日視点からの生野を、実体験やフィクションを...
生野出身の日本人です。在日視点からの生野を、実体験やフィクションを織り交ぜた面白い映画でした。崔監督とは同世代だと思いますが、役者さんの顔つきや演技が、私の身近にいた在日のご近所さんや友達の雰囲気そのままです。家族思いで、友達思い。いつも賑やかな雰囲気が当時を思い出させてくれ、久しぶりに生野に帰りたくなりました。
私の妹が、同窓会で再会した在日男性と付き合い始めました。親の反対を受けて結果別れました。今でもその事を根に持ってます。自分の親が偏見を持っていると知ったのが悲しかったようです。
日本人と在日、また世代によって映画の見方や感想がわかれると思います。
役者さんの熱量が伝わる映画です。
ぜひスクリーンで見て欲しいと思います。
世界観にのめり込んでました
はじめはなんかなぁ〜……と思っておりましたが、話が進むにつれてその世界観にのめり込んでおりました。
話はシンプルな方だと思います。
役者さんのそれぞれの演技がとても魅力を感じました。
その中でも乱闘シーンは迫力がありました。
崔哲浩監督の演技に感動!
冒頭の葬儀のシーンが長く、最初は何を表現してるのかよくわからなかったが、後々の家族愛の伏線に繋がるのだと後からわかった。
以前から崔監督には注目していたため、舞台も観させていただいてたので、出演している舞台関係の方達の演技が素晴らしかった!
ただ長男の眼球の寄りの映像は、ホラーを感じた
何度も泣けました。
とにかく監督の自叙伝的なところにリアル感があり、どこが本当でどこがフィクションなのかは考えてしまいましたが、グッと引き込まれっぱなしの作品でした。
在日の方たちの考えなどは、実際にはあまり聞いたことがありませんでした。映画では時々そんな場面が出てきたりもしましたが、この人たちの思いに何度も泣けました。もっとそんな泥くさい気持ちとか出来事とか出してほしいなと感じました。ただ1つの文化なんだと。あと、そんなに感情移入するのは、それだけ役者さんたちが本気の演技だったからだと思います。
そういった意味で、在日の世界を知れる代表作になるのではないかと思いました。もっとたくさんの人たちに知ってほしい気持ちでいっぱいです。皆さん、本当に素晴らしい作品をありがとうございました。
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